「うわっ…」
 「ヤザン、立派なのは分かったからそれは…隠せ! 自分が本当に男だと
  言い切れる自信が無くなるんだよ! ブラブラさせるな! 」
 
 俺とキラと親爺さんは、帰艦すると真っ先に小便臭を取る為に、シャワーを
浴びた。俺の軍服の換えは、ブリッジに置いたままなのでランドリーサービスが
終わらない事には動けなかった。調子に乗って俺は腰に手を当てて、ストロー
ボトルからドリンクなんぞ飲んでしまう。中身は冷えた牛乳だ。健康的だろう?
ロッカールームと脱衣所を隔てるドアが突然、ノックも予告も無しに開いた。
 親爺さんとキラは腰にタオルを巻いていたので見られても問題は無かった。

 「ゲーブル大尉、ブリッジに軍服が置いて有りましたので届けに…」

 ナタルの溢れんばかりの親切さに満ちた笑顔が、一瞬にして凍り付いていた。
視線は俺の肉体の一部分から離れない。自分で言うのも難だが、結構なモノだ。
190cm超の男が持つにふさわしい逸物(イチモツ)だと自負する逸品モノだ。
 デカイだけじゃ無い。硬さも申し分無いぞ! …ナタルの目元が真っ赤だ。

 「済まんな少尉、息子が失礼している。軍服を置いてドアを閉めてくれれば
  嬉しい。あと、次はノックか声掛けをしろ。また見たいなら別だがな? 」

 ボン、と音の出るが如く、即座にナタルの顔全体が羞恥で真っ赤に染まった。
そしてアクチュエーターの音が聞こえて来そうなほどぎこちない動きで俺の軍服を
置き、一言も物も言わずにドアを閉鎖してしまった。…刺激が強かったか?

 「…ムウの差し金だな、絶対。面白がってそそのかしたな…」
 「フラガ大尉がそんな悪戯する人だとは僕には思えませんが…」
 「大方、他の奴に頼んだのを、あの御姉ちゃんが自分が行くと言い張った
  んだろうな…。フラガの坊ちゃんが敢えて停めなかったのに俺は悪意を
  感じるぞ? なあヤザン? 」

 あの反応で俺は確信した。少尉は処女だ。それも男慣れのしていない、純粋
培養のお嬢様だと。士官学校でも誰も言い寄らなかった程の堅物だったろう。
 ムウ坊め…両手に華を持たせる程、俺は優しくは無いぞ? …復讐するは我に有り!

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最終更新:2006年09月16日 08:11