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a 前記「鉄の暴風」(2ha)
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読める控訴審判決「集団自決」
事案及び理由
第3 当裁判所の判断
5 真実性ないし真実相当性について(その1)
【原判決の引用】
(原)第4・5 争点(4)及び(5)(真実性及び真実相当性)について
(原)(2) 集団自決に関する文献等
事案及び理由
第3 当裁判所の判断
5 真実性ないし真実相当性について(その1)
【原判決の引用】
(原)第4・5 争点(4)及び(5)(真実性及び真実相当性)について
(原)(2) 集団自決に関する文献等
- イ 渡嘉敷島について
- (ア)(赤松命令説記載文献)
赤松命令説について直接これを記載し, 若しくはその存在を推認せしめる文献等としては, 以下に記載するものがあげられる。
a 前記「鉄の暴風」(2ha)
(判決本文p165~)
- (引用者注)当サイトでは、原審判決に大阪高裁が付加あるいは判断を改めた部分等は, 区別しやすいようにゴシック体で表示し, 削除した部分は薄い色で削除した部分示しました。
「鉄の暴風」には,
「赤松大尉は, 島の駐在巡査を通じて, 部落民に対し『住民は捕虜になる怖れがある。 軍が保護してやるから, すぐ西山A高地の軍陣地に避難集結せよ』と, 命令を発した。 さらに, 住民に対する赤松大尉の伝言として『米軍が来たら, 軍民ともに戦って玉砕しよう』ということも駐在巡査から伝えられた。」
「恩納河原に避難中の住民に対して, 思い掛けぬ自決命令が赤松からもたらされた。『こと, ここに至っては, 全島民, 皇国の万歳と, 日本の必勝を祈って, 自決せよ。 軍は最後の一兵まで戦い, 米軍に出血を強いてから, 全員玉砕する』というのである。 この悲壮な, 自決命令が赤松から伝えられたのは, 米軍が沖縄列島海域に侵攻してから, わずかに五日目だった。」
「住民には自決用として, 三十二発の手榴弾が渡されていたが, 更にこのときのために, 二十発増加された。」
「恩納河原の自決のとき, 島の駐在巡査も一緒だったが, 彼は,『自分は住民の最期を見とどけて, 軍に報告してから死ぬ』といって遂に自決しなかった。 日本軍が降伏してから解ったことだが, 彼らが西山A高地に陣地を移した翌二十七日, 地下壕内において将校会議を開いたがそのとき, 赤松大尉は『持久戦は必至である, 軍としては最後の一兵まで戦いたい, まず非戦闘員をいさぎよく自決させ, われわれ軍人は島に残った凡ゆる食糧を確保して, 持久態勢をととのえ, 上陸軍と一戦を交えねばならぬ。 事態はこの島に住むすぺての人間に死を要求している』ということを主張した。 これを聞いた副官の知念少尉(沖縄出身)は悲憤のあまり, 慟哭し, 軍籍のある身を痛嘆した。」
として, 赤松大尉が渡嘉敷島の住民に対して自決命令を出したとする記述がある(乙2・33ないし36頁)。
- (引用者注) 「鉄の暴風」の総合評価は、判決文「集団自決に関する文献等の評価について」の当該項参照。
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