- イ 渡嘉敷島について
- (ア)(赤松命令説記載文献)*
d 前記「悲劇の座間味島 沖縄敗戦秘録」(ha)
「悲劇の座間味島 沖縄敗戦秘録」中の.「沖縄作戦と座間味の戦い」の章には,
「赤松少佐は島の西北端の高地へ守備隊の移動を命じ,島民は自決せよと命令した。谷底に追い込まれた住民達は『さあ。みんな,笑って死のう』という古波蔵村長の悲壮な訣別の言葉が終わると,一発の手榴弾の周囲に集まった。手榴弾はあちらこちらで炸裂し,男や女の肉を散らした。死ねない者はお互いに根棒で殴り合い,カミソリで頭を切り,子を絞め,鍬で頭を割り,谷川の水を血で染めつくした。そこへ迫撃弾が炸裂した。思わず死をこわがり逃げ出す者も出て混乱が起こった。自決者三三〇,戦死者三〇余名を除いて,三三六名が未遂に終わった。」
として,赤松夫尉が住民に対して自決命令を出したとする記述がある(乙6・107頁)。