- ア 座間味島について
- (ア)(梅澤命令説記載文献)
c 「自叙伝」(昭和31年)宮村盛永著(ha)
「自叙伝」は,盛秀助役の父親である宮村盛永が著したとされる記録である。
「自叙伝」には,
「二十五日」「丁度午後九時頃直が一人でやって来て『お父さん敵は既に屋嘉比島に上陸した,明日は愈々座間味に上陸するから村の近い処で軍と共に家族全員玉砕しようではないか。』と持ちかけたので皆同意して早遠部落まで夜の道を急いだ。」
「早速盛秀が来て家族の事を尋ねた。その時『今晩忠魂碑前で皆玉砕せよとの命令があるから着物を着換へて集合しなさいとの事であった。」
として・盛秀助役が父親である宮村盛永に玉砕命令の予告をした旨の記述がある(乙28)。
なお,宮村盛永の子である宮平春子も,後記nのとおり,前記状況について,陳述書に記載している。