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教科書検定:29日県民集会「検定意見撤回への好機」 道半ば、新政権に期待

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教科書検定:29日県民集会「検定意見撤回への好機」 道半ば、新政権に期待


 約11万6000人(主催者発表)が集まった2007年9月29日の「教科書検定意見撤回を求める県民大会」から2年。同大会の副実行委員長を務め、今月29日に県庁前広場で開かれる「9・29県民大会決議を実現させる県民集会」世話人の玉寄哲永さん(県子ども会育成連絡協議会会長)に大会への思いを聞いた。(聞き手・当銘寿夫)

 -県民大会から2年がたつが、現状は。

 「『集団自決』(強制集団死)の日本軍強制の記述が削除・修正されて以降、県民大会が開かれ、決議に基づき何度も要請してきた。しかし『軍関与』の記述が復活したにとどまり、軍強制の記述は回復されていない。検定意見は撤回されておらず、教科書検定問題はいまだ道半ばの状態だ」

 -民主党を中心とした新政権に対しての期待は。

 「新政権への期待は大いにある。民主党の菅直人氏が07年の大会に来てくれた。その後、国会で検定意見撤回を決議しようとも動いてくれた。民主党は国民の視点に立った政治をすると言っているので、県民の思いをしっかり受け止めるのではないか。前進した対応を期待している。政権が代わった今が、検定意見を撤回させるチャンスだ」

 -一方、新政権の川端達夫文部科学相は同問題について「検定をどうしようというのは答えかねる」と言及を避けたが。

 「テレビで見ていたが、あいまいな答弁だった。政治主導と言うなら、きちんと答える姿勢を見せてほしかった」

 -今回の集会の意義は。

 「沖縄戦の事実をねじ曲げることは許さないと県民が怒りを爆発させたのが、2年前の県民大会だ。今回の県民集会に参加する人も同じ意志を持ってくれているはず。今回の集会で県民の意志を確認して、一歩でも二歩でも検定意見撤回に向けて前進させたい」

◇高嶺県議会議長が参加へ

 県議会の高嶺善伸議長は26日までに29日の集会への参加を決めた。高嶺議長は「議会は過去2度、検定意見撤回と記述の回復を求める意見書を決議している。県議会が先頭に立ち頑張りたい」と話している。民主党が主導する政権誕生が要望実現の好機とし「このタイミングを逃すと集団自決の実相が教科書から消えたままになってしまう。今がチャンス」と意欲をみせた。

 集会を主催する9・29県民大会決議を実現させる会のメンバーは高嶺議長に、9・29県民大会実行委員会の実行委員長就任を要請してきた。2年前の県民大会は仲里利信議長(当時)が実行委員長を務めた。だが、後任の高嶺議長の実行委員長就任は、県議会の自民党会派の一部に異論があり実現していない。

◇石垣でも29日集会

 【八重山】平和憲法を守る八重山連絡協議会(仲山忠亨代表)は29日午後6時から石垣市の新栄公園九条の碑前で「歴史教科書問題9・29八重山集会」を開き、文部科学省の高校歴史教科書検定で「集団自決」(強制集団死)の日本軍強制の記述が削除・修正されたことへ抗議する。

(琉球新報)2009年9月27日

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