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Raed Jarrarさんウェブログより

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フレシェット弾が使われているかも:Raed Jarrarさんウェブログより

Raed Jarrarさんウェブログより,11月9日と10日の記事。抜粋です。といってもあんまり削ってませんが,全文はRaed in the Japanese Languageでお読みください。
http://raedinthejapaneselang.blogspot.com/2004_11_07_raedinthejapaneselang_archive.html



2004年11月9日(火)の記事
http://raedinthemiddle.blogspot.com/

Tuesday, November 09, 2004

米兵が36人+イラク兵が103人
あまり信頼できないメディアで,こういうことは既に何度も聞いたり読んだりしていたのだけれども

ヨルダンの地元紙(アラビア語です),"Ad-Dustour"【訳注:サイトもアラビア語のみ】やいくつかの中国のサイト【訳注:リンク先は新華社英語版。今見たら「米兵35人」とありました】を読んでたら,同じニュースが掲載されていたので。

報道によると,ファルージャの中心的モスクのひとつであるFurqanモスクが,今日,ファルージャの戦士たちが米兵を36人と,それに加えてイラク兵を103人捕えたと発表した。また,モスクは米兵9人を殺害し,ヘリを2機と無人偵察機1機を撃ち落とし,戦車とAPC(装甲兵員輸送車)を2台ずつ,さらにハンヴィーを3台やった,と発表した。

米軍は今日の米軍の死者は10人ということは発表している。

これらの数字が誇張されたものなのか,本当なのかは誰にもわからない。

Posted by: Raed Jarrar / 11:34 PM (47) comments

translated by: nofrills, 11 November 2004


ファルージャ,そしてヤサー・アラファトについて,再度
死んでる,生きてる,死んでる,生きてる,死んでる,生きてる・・・
ロイターは死亡したと言う。
AFPは生きていると言う。

死んだ,生き返った,昏睡状態だ,意識が戻った。

パレスチナ自治政府のトップ4人が今日パリへ行き,病院のアラファトを訪ねた。

ファルージャは「地獄」だ。あの小さな町の住民のひとりが今日そう言っていた。ファルージャの住民数は25万から30万。報道記事やニュースのほとんどは,およそ20万人がファルージャを離れ,ラマディやバグダード,それからハバニヤ湖の近くのテントに住んでいると言っている。ファルージャ内部にいる人の数は,5万から10万。戦士の数は推定1万5千から2万5千。ファルージャの小ささと比較すれば,実に大人数だ。

米軍はファルージャで,「ネイル・ボム」【訳注:テロリストが空き缶に釘を詰めて手作りする釘爆弾ではなく,「フレシェット弾」のこと。参考=P-navi info】や「クラスター爆弾」を使用している。テレビで昨晩の攻撃を見ていたら,A-10戦闘機が映っていたが,これは地上軍に対して空から緊密な援護をするために特別に設計された,最初の空軍機だ。これがファルージャの市街を爆弾で攻撃している。爆弾は空中で炸裂し,雨のように降り注いでいる。

占領戦争の間,イラク南部ナシリヤにネイル・ボムの攻撃があって,僕はそれを目撃したし,ネイル【訳注:フレシェット弾に入っている金属片】をいくつか保存してもいる。南部では何ヶ月か,人々にUXO(不発弾)やクラスター爆弾の不発の子爆弾の危険性について知らせる活動をした。クラスター爆弾の子爆弾をおもちゃだと思ったために怪我をした子供たちを何十人も僕は見ている。【訳注:IRAQI CIVILIAN WAR CASUALTIESのサイトを参照。】

これがイラク版のToys r US-(bombs) (「トイざラス(米国の爆弾)」)

クラスター爆弾やネイル・ボムの使用は違法だが,4月のファルージャ攻撃でも使用されていた。でもまあ,この戦争に何か合法的なものがあるなんていうことはそもそもないわけで。

日本での原爆の使用は合法的だったのか? あるいはヴェトナムでのナパーム弾やエージェント・オレンジは?
どんな戦争であっても,合法的なんてことがありうるのか?
ああそうか,それが,エヘン,解放の戦争でない限りはね。むろん,この戦争はそうさ。

ファルージャでの戦闘についてのニュースはあまりはっきりしていない。しかし,米軍が町境の鉄道駅(この画像の45番)を押さえたことは確かだ。ほかのニュースでは,米軍が市の中心部に近付きつつあると言っている(ファルージャの中心部は,鉄道駅から1マイルのところだ)。

ロイターの報道によると,ファルージャのレジスタンスはヘリを1機撃墜した。【訳注:リンク先はシドニー・モーニング・ヘラルドで,閲覧には登録が必要】 ファルージャにいるアルアラビヤの特派員は,米軍の戦車4台が燃えていると言っていた。

他方,中部と西部の都市は全面戦争となっていて,政府はバグダードに夜間外出禁止令を出した。家族に電話をして状況がどうなっているかを確認したが,家族の話では,バグダード中で爆弾や攻撃がある,こんなにひどかったことは今までにない,ということだ。バクバやキルクークでの警察署への攻撃は止んでいない。このビデオは今日ラマディであった米軍の戦車への自爆攻撃を写したもの。AFPは,ラマディ中心部からは米軍は撤退して,レジスタンス戦士が掌握していると伝えている。

政治的にうまく立ち回る主要なスンニ派の政党,Al-Hizb Al-Eslamiは,今日,イラク「政府」から脱退した。これでまた,いわゆる「政府」の棺おけに釘が打ちこまれたことになる。

下の写真は,イラク南部の3つの都市で,1年前に撮影したもの。

Posted by: Raed Jarrar / 7:05 PM (58) comments

translated by: nofrills, 11 November 2004



Wednesday, November 10, 2004

爆撃された病院,白燐榴弾,そしてファルージャ
今日はひどい頭痛がしていますが,いくつか興味深いニュースがあったので。ファルージャにおける米軍の解放の軍事行動(efforts)について,ネットならどこでも読めるというわけではない記事です。

米軍が白燐榴弾を使っているとの報道
ワシントン・ポストの報道によると,米軍は白燐榴弾を使い始めている。白燐榴弾は着火すると水で消火することができない。イラク人医師たちは,病院に運び込まれている死体の皮膚が溶けていると報告している――白燐榴弾の火傷と一致する反応である。

【訳注:ワシントン・ポストのサイトにももちろん記事があるのですが,登録しないと読めないので,登録しなくても読める記事を探してみました。→San Francisco Chronicle なお,white phosphorousは検索をして「白燐(榴弾)」という訳語を見つけたのですが,『リーダーズ英和辞典』では「黄燐」となってました。訳語の確定をしている時間的余裕がないので,こういうかたちで付記しておきます。】

報道:診療所爆撃で医療関係者20人が死亡
ファルージャの医療システムはめちゃくちゃになっている。中国の通信社,新華社通信(英語版)は,医療関係者20人を含むイラク人数十人が,昨日の米軍の診療所爆撃で殺された,と伝えている。この診療所は,月曜日に米軍に制圧された大病院の代わりとなるようにと立てられたばかりだった。医師のひとりはロイターに,「ファルージャには外科医がひとりもいなくなってしまった。救急車は米軍に撃たれるし,医者は怪我をしている。自宅にいるままの民間人負傷者が何十人もいるのに,動かすことができない。13歳の子どもが私の手の中で死んだ」と語っている。

【訳注:ロイターに答えたこの医師は,Sami al-Jumaili医師。往診に行った負傷者の家で電話で答えたとのことです。この名前は何度も見たような気がするのだけれど,情報量が多すぎてわかんなくなってしまいました。】

赤十字がファルージャでの軍事行動について警告
国際赤十字委員会が,ファルージャについて声明を出した。一部を抜粋すると,「国際赤十字委員会は,交戦当事者に対し,敵であれ味方であれ,そのようなケアを必要とするすべての人々が,医療機関にアクセスできるように確実にしておくよう,要求する。また,医療従事者と医療関係車両が,いかなる場合においても,障害なく活動できることを確実にしておくよう,要求する」。攻撃開始後数日で,米軍は病院を1軒破壊し,1軒を制圧し,さらに医療サプライ品センターを破壊し,救急診療所を爆撃した。

スンニ派指導者たちが,選挙ボイコットを呼びかけ
影響力あるスンニ派指導者たちが,火曜日に,イラク人に対し,反乱者が押さえる都市ファルージャに対する米国主導の攻撃に抗議して,数十年ぶりの民主的選挙をボイコットするよう,呼びかけた。【訳注:この文,記事は「デモクラシー・ナウ!」のものだけど,激しくBBCあるいはロイターくさい用語です。これら以外でもこういう用語法のメディアはあるかと思いますが,要するにメインストリームってことで。】
イラク・イスラム聖職者(法学者)協会(Iraq's Muslim Clerics' Association)は,過去においてファルージャでの停戦の交渉を手助けしてきたが,イラクに米軍が駐留していることに対する反乱(revolt・・・revolutionじゃないのね)の最前線のスンニ派たちに呼びかけ,1月27日に予定されている選挙の信頼性を揺るがすことができるだろう。【訳注:仮定法の文。訳がぎこちないです。】
「聖職者(法学者)たちはイラクの栄誉ある人々に対し,予定されている選挙のボイコットを呼びかける。この選挙は,彼らが,ファルージャなどのイラクの都市の死者の躯や負傷者の血の上において行なおうとしているものである」と,同協会トップのハリス・アル=ダーリ師は述べた。
「(選挙は)イラクの占領当局,および彼らに協力する諸機関の目的を達するために行なわれるものである。」

Posted by: Raed Jarrar / 10:11 PM

translated by: nofrills, 11 November 2004


コメント欄より,有益な情報:

白燐榴弾を人のいるところに投げているとは常軌を逸している。火器というよりは化学兵器になってしまう。米軍が使っているであろうM-15白燐榴弾は,爆発半径は17メートルあって,燃焼温度は5000度だ。身体に付着した破片を取り去ると,空気に触れて自然発火する。だから取り去る前に怪我をした箇所を水につけなければならない。破片はすぐに水にひたさなければならない。白燐(黄燐)は酸素の少ない水に触れるとホスフィンを出すが,これがおそろしいのガスだ。煙を吸入すれば,「phossy jaw」と呼ばれる症状が起きる。口に傷ができるがそれは治ることなく,顎の骨自体が砕けてしまうこともある。白燐(黄燐)は少量(小匙1杯未満)摂るだけで,吐き気,嘔吐,肝臓障害,心臓障害,腎臓障害,ひどい眠気をもよおすし,時には死に至ることもある。

かつては花火にごく少量入っていたけれど,あまりに多くの人がそれで怪我をしたり病気になったりしたので,花火への使用はやめなければならなかった。

M-15白燐榴弾は,こんな物質が15オンス(約425グラム)入っている。

どうかしてるよ・・・
# posted by Rei : 11:30 PM

白燐榴弾使用との情報,ほかにもありました。
http://www.iht.com/slideshows/2004/11/10/africa/falluja.php
# posted by Anonymous : 12:28 AM


http://raedinthemiddle.blogspot.com/2004_11_10_archive.html
では、archiveのためコメント欄は閉鎖
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