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「日本は侵略国家であったのか」解題

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「日本は侵略国家であったのか」解題


http://www.apa.co.jp/book_report/index.html
アパグループ第一回
「真の禁現代史観」懸賞論文 受賞者発表

最優秀藤誠志賞(懸賞金300万円・全国アパホテル巡りご招待券)
田母神 俊雄様(航空幕僚長)
受賞作品
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf



裏事情の詳しさに感動してしまう

2008年11月01日
大東亜戦争拘泥論
http://worstblog.seesaa.net/article/108906398.html

によれば

審査委員長は渡部昇一さん、そのほかに委員は花岡信昭さんとか藤誠志ことアパグループ代表元谷外志雄さんというそうそうたる顔ぶれ。なにしろテーマは「真の近現代史観」なのに審査委員長が英文法学者なんですから、応募者にもある程度のレベルというものが要求されます。あまり程度の高いものは振り落とされてしまうと思って良いでしょう。

また

たとえば最優秀藤誠志賞を受章した田母神俊雄航空幕僚長の「日本は侵略国家であったのか」http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf
大変短いようですがこれはアブストラクトではありません。400字詰めで20枚くらいの文章ですが、これは「非日常的」な「論文」です。ほとんど論文の体をなしていません。ちなみに田母神さんが引用・参照している文献は

ユン・チアン: マオ(誰も知らなかった毛沢東)、 講談社
黄文雄:    黄文雄の大東亜戦争肯定論、 ワック出版
櫻井よしこ編: 日本よ、「歴史力」を磨け、 文藝 春秋
岩間弘:    大東亜解放戦争、 岩間書店
秦郁彦:    廬溝橋事件の研究 、 東京大学出版会
渡部昇一:   日本史から見た日本人・昭和編、祥伝社

朝鮮総督府統計年鑑

月刊正論平成18年5月号に掲載されたという青山学院大学の福井助教授の表題不明の記事

これを見て読む気をなくす近現代史の専門家もいるかも知れませんが、心配は無用です。普通こういうのは最後のところにまとめてあるんですが、田母神さんのはそうなっていません。別にどうしても脚注をつけろとか言うわけではないのですが、

しかし今では、東京裁判の最中に中国共産党の劉少奇が西側の記者との記者会見で「廬溝橋の仕掛け人は中国共産党で、現地指揮官はこの俺だった」と証言していたことがわかっている「大東亜解放戦争(岩間弘、岩間書店)」。
これだと「わかっている」のではなくて「岩間さんの本にそう書いてあった」んですが、しかし文章としてこういう書き方はないでしょう。ブッ続きで文献名を書いちゃう人がどこにいるか。せめて括弧でくくるとか。それから文献の発表年を書きなさい。

おそらく「大東亜解放戦争」は2003年の発表じゃないかと思うんですが、よく分かりません。ちなみに岩間書店というのは岩間弘さんの書いた本を出版するために岩間弘さんが作った会社です。岩間弘さんは1955年に「コーリンメリヤス工場」を設立、1963年には「靴下機によるナイロン手甲腕カバー」を発明したそうです。また「ナイロン足袋の仕上型」を発明して実用新案を取得したそうです。岩間書店の設立は2003年であり、上下2巻の「大東亜解放戦争」、しかも「国際版」という英語版もあるようですが、そのようにしてメリヤス等によって儲けたお金を印刷屋や製本屋などの「社会」に大いに還元している最中ですが、それでも「大東亜解放戦争」は入江隆則明治大学教授や中条高特アサヒビール株式会社名誉顧問のご推薦を頂いているのですから、あるいは立派に業界の一角を占めているのかもしれません。



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