15年戦争資料 @wiki

【琉球新報】「権力は都合悪い記憶殺す」 那覇で「済州島事件」集会

最終更新:

pipopipo555jp

- view
管理者のみ編集可

「権力は都合悪い記憶殺す」 那覇で「済州島事件」集会

2008年10月29日

 沖縄と韓国・済州島を結ぶ平和交流「済州島4・3事件を考える沖縄集会」(同実行委員会主催)が28日、那覇市のマリエールオークパインで開かれた。作家の玄基榮(ヒョンギヨン)氏、金石範(キムソクポム)氏が済州島で1948年4月3日に始まった犠牲者3万人ともいわれる虐殺事件を振り返り、歴史を忘却することの危険性を指摘。「過去を忘れるな」と繰り返した。

 約120人の聴衆を前に、玄氏は「国家とは国民のためになければならないのに戦争に駆り立て、集団虐殺する存在になっている。国家を監視する強い民衆になろう」と呼び掛けた。

 歴代政権に対しては「虐殺された3万人の犠牲者を隠蔽(いんぺい)するために忘却の政治をしてきた」と批判。現代の韓国国民に対しても「消費文化に生き(過去の)受難を忘れている。以前は忘却を強いていたのは軍事独裁政権だったが、今は消費文化がそうだ」と警告した。

 日本で「記憶闘争」をしてきた金氏は「沖縄戦、地上戦に対する記憶の抹殺も行われていた」と強調。岩波訴訟控訴審については「権力は自分たちに都合のいい記憶は残すが、都合の悪い記憶は殺す。そして過去はないものになる」。歴史の体験者について「済州島には今でも証言を拒否する人がいる。記憶が心の底に凍(い)てついて言葉にならない。あまりに恐ろしく、自分から記憶を殺していく」と話した。


目安箱バナー