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【しんぶん赤旗】元守備隊長の主張否定 大阪高裁 大江さん側 再び勝訴

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年11月1日(土)「しんぶん赤旗」

「集団自決」沖縄戦訴訟 元守備隊長の主張否定 大阪高裁 大江さん側 再び勝訴




 沖縄戦の「集団自決」での軍の命令を否定する元日本軍の守備隊長らが、大江健三郎氏(73)の著書『沖縄ノート』などで「自決を命じたと書かれ名誉を傷つけられた」とし、同氏と出版元の岩波書店を相手に出版差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(小田耕治裁判長)は三十一日、請求を退けた一審判決を支持し、元守備隊長らの控訴を棄却しました。

 判決は、一審に続き「集団自決」に「軍が深くかかわったことは否定できない」としました。「『決して自決するでない』と命じた」との元守備隊長の主張を「到底採用できない」と否定。原告側が控訴審で提出した「(元隊長が)自決してはならないと厳命した」との一住民の証言は「明らかに虚言である」と断じました。

 「(元隊長らが)直接住民に命令したという事実に限れば真実性の証明があるとはいえない」としながらも、「真実ではないと明白になったとまではいえない」と判断。大江氏らの記述は日本軍の行動という「高度な公共の利害にかんする事実」にかかわるもので、「名誉侵害を主張するものが新しい資料の出現ごとに争いを蒸し返せる」ことになれば「言論を委縮させるおそれがある」とのべ、自由な言論を保障する立場から「出版当時に真実相当性が認められ読み続けられている本件書籍の出版継続が不法行為に当たるとはいえない」としました。

 訴訟は沖縄県座間味島の元守備隊長だった梅澤裕氏(91)らが『沖縄ノート』と故・家永三郎氏の著書『太平洋戦争』で名誉を棄損されたとして起こしたもの。


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