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【毎日】沖縄ノート訴訟:控訴審、原告の請求棄却 名誉棄損認めず

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【毎日】沖縄ノート訴訟:控訴審、原告の請求棄却 名誉棄損認めず


 ノーベル賞作家、大江健三郎さん(73)の著作「沖縄ノート」などの中で、沖縄戦で集団自決を命令したと虚偽の記述をされ名誉を傷つけられたとして、旧日本軍の戦隊長らが大江さんと出版元の岩波書店に対し、出版差し止めと慰謝料3000万円の支払いを求めた損害賠償訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は31日、原告側の請求を棄却した。

 小田耕治裁判長は、記述が真実と信じるに足る相当な理由があったことを理由に1審・大阪地裁判決(今年3月)と同様、名誉棄損は成立しないと判断した。

 沖縄・座間味島の海上挺進(ていしん)隊第1戦隊長だった梅沢裕さん(91)と渡嘉敷島の同第3戦隊長だった故赤松嘉次さんの弟秀一さん(75)が05年8月、「自決命令はしていない」として訴えた。1審判決が「隊長の関与は十分に推認される」と請求を棄却したのを不服として08年4月に控訴していた。

 訴訟は沖縄戦の集団自決を巡る歴史認識問題に影響を与えた。文科省は06年度の教科書検定で、原告らの提訴を理由の一つに「軍による強制」を認めない検定意見をつけたが、沖縄での抗議行動などを経て「軍の関与」の記述を認めた。

 控訴審では隊長による自決命令について、新たな証言が陳述書で出された。原告側は、座間味村の住民(78)が自決用の手りゅう弾を求めた村の助役らに梅沢元隊長が提供を断った場面を見たとした。一方、大江さん側は、同村の住民(78)が阿嘉島の元戦隊長が敵上陸時の全員玉砕を住民に訓示した事実を本人に確認したと主張していた。【北川仁士】

毎日新聞 2008年10月31日 15時24分


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