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琉球新報:裁判尋問「言葉失った」 「集団自決」で金城さん

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裁判尋問「言葉失った」 「集団自決」で金城さん



昨年9月の出張法廷を振り返り「言葉を失った」と語る金城さん=5日夜、さいたま市のさいたま共済会館


【埼玉】「集団自決」(強制集団死)における隊長命令をめぐって争われている訴訟や教科書検定問題について考える集会(埼玉弁護士会主催)が5日夜、さいたま市のさいたま共済会館であった。渡嘉敷島の「集団自決」を生き延びた金城重明さん(沖縄キリスト教短大名誉教授)が講演し、昨年9月に那覇地裁で行われた所在尋問(出張法廷)で証言した際に原告側弁護士の尋問で厳しく追及されたと述べ、「法廷後の数週間は悩むどころではなかった」と苦しい心境を明かした。

 所在尋問で金城さんは被告の岩波書店の証人として出廷した。法廷は非公開だったが、金城さんは「あれは法廷なのか。法廷は公平と正義ではないのか。原告側弁護団は『ああしただろう、こうしただろう』と犯罪を吐かせるような形だった。私は腹が立ったというより言葉を失った」と、怒りを込めて振り返った。

 自らの体験を語りながら金城さんは「軍官民共生共死一体化」という日本軍の方針が住民を精神的に追い込んだと強調。「軍隊なしに集団自決は起こり得なかった。命令がなかったという意見があること自体おかしい」と述べた。

 沖縄弁護士会の仲山忠克弁護士は「集団自決」の軍強制を削除・修正した教科書検定意見の狙いについて「日本軍の名誉を回復し、軍隊を賛美する勢力が沖縄戦を歪(わい)曲(きょく)してきた。戦争をできる国づくりを進めるため、『集団自決』を殉国美談に仕立てようとしている」と指摘した。

(2/6 16:07)
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