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はじめに(倉沢)

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「慰安婦」問題 調査報告・1999

インドネシアにおける慰安婦調査報告



はじめに


 この調査は1998年7月から9月まで、インドネシアのジャワ島において約2ヵ月にわたり筆者が実施した。インドネシアでは調査活動には大統領直属の国立科学院からの許可が必要であるが、今回筆者は、ガジャマダ大学農村地域開発研究所にスポンサーになってもらい、「情報が村落社会にいかに伝達されているか」というテーマで許可を得て、その一環として、慰安婦登録や女性基金の償い金に関する情報がどのように伝えられているかを調査した。とはいえ諸般の事情もあり、慰安婦自身へのインタビューは第三者(インドネシア語のできる日本人ならびにインドネシア人)に委託した。ただしインフォーマント探しなどにおいては、筆者自身が段取りをした。

 その結果面接調査は、元従軍慰安婦として名乗り出ている女性40名、支援団体関係者4名、目撃証人3名に対して実施できた。その調査地はジャカルタ、ボゴール、バンドゥン、スカブミ、ジョクジャカルタ、ソロに及んだ。

 面接調査の他には、慰安婦関係の文献収集に多くの時間をかけた。その対象機関は国立文書館、国立図書館、戦略作戦研究所(CSIS)、日刊新聞「コンパス(Kompas)」社のデータ・サービス、Alocita研究所(ジョクジャカルタ)、映画制作会社などに亘っている。その結果インドネシアの新聞・雑誌における慰安婦問題記事の収集、当時の写真、さらに慰安婦を題材にした小説や映画(ビデオ化したもの)を収集することができた。

 以下、調査の結果知りえた内容を報告したい。


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