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歴史共同研究 日韓 教科書の溝鮮明

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歴史共同研究 日韓 教科書の溝鮮明

2010年3月24日 朝刊

 日韓の学者による第二期歴史共同研究の報告書が二十三日、公表された。今期新たに取り組んだ教科書研究では、韓国側が日本の一部教科書を「右翼的」と批判すれば、日本側が日本国憲法を韓国の教科書に盛り込むよう要求。歴史教科書をめぐる溝が浮き彫りになった。 

 報告書は約二千五百ページ。各論文には、それぞれ反論のコメントが付けられた。教科書研究のほか、古代史、中近世史、近現代史の三分野で構成している。

 韓国側は、「新しい歴史教科書をつくる会」の主導で編さんされた教科書について「最も右翼色が強い」と懸念を表明。日本側は採択率の低さを理由に「影響力はほとんどない。特筆して取り上げるのは公平ではない」と反論した。

 従軍慰安婦問題をめぐっては、韓国側が日本の教科書の記述は「縮小の一途をたどっている」と指摘した上で、その背景を「政治、社会的状況の保守化が根本的原因」と分析した。これに対し日本側は「年端のいかぬ青少年に『戦場と性』という難題を教えるべきかという教育現場のためらいもある」と説明した。

 日本側は、憲法について「韓国の教科書は全く説明していない。戦後の日本を理解するには絶対に必要な要素だ」と問題視。戦争責任に関しては「天皇や首相が歴史の謝罪と反省について努力した事実を記述してほしい」と注文した。

 韓国側は「特定のテーマが扱われていないという批判は皮相的な分析」と難色を示した。

 日韓歴史共同研究は、教科書問題をめぐって悪化した日韓関係の改善を目的に二〇〇一年十月、日韓が合意して始まった。第二期は〇七年六月にスタートした。


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