一月四日
あいにく、わが家は安全区のはじにある。そのうち、火の手がのびてくるのではないかと不安でたまらない。きのう、またしても近所で三軒放火された。いまこうしているうちにも、南の方で新たに煙がたちのぼっている。それはそうと、市内はあい変わらず腎に包まれている。下関の発電機は無事なはずなのに。幾度も日本側に抗議しているが、さっぱりだ。
取り締まりのため軍事警察がおかれてからは、治安は全体的にはたしかによくなったといえるだろう。けれども警察官のなかにもいかがわしい連中がいる。そいつらは見て見ぬ振りをするだけではない。いっしょになって悪事を働くことさえあるのだ。
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