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40日戦争SS(1)



「今日の処刑はデールにするアル」
確定白のイーリンさんの決定に、一同驚きの色を隠せない。
それはそうだ。なにしろデールさん処刑を希望している人は誰もいないのだから。

私はどうしても納得できなかった。

――そう、私はリンクさんが狼かも知れないと思ったときから、すごく苦しくてたまらなかった。
その苦しさから逃れたいために、お茶を濁すようにフリーメアさんを処刑希望してみたり、私を疑っている村長を処刑希望してこの考えから逃げてしまおうとしたこともあった。

本当は今だって死なせたくない。だって彼が人間だったら?無実の罪で彼を失うことになるかもしれない。そうなったら私はどうやって生きていけばいいのだろう。
いいえ、例え狼だったとしても、愛している人を失うことには代わりはないのだから。

だが、同時に個人的な感情で庇うわけにはいけないこともわかっていた。
今まで何人もの人が無実の罪で処刑され、また狼に襲撃されて亡くなっている。今生きている私は、亡くなった人の想い――とりわけ私を信用していてくれていたノエルさんの想い――を背負っていかなければいけない。

2月、リンクさんに告白して想いが通じで、うきうきしていたころ、ノエルさんは最愛の夫を残して処刑されていった。「リンクさんが狼」という遺言を残して。
彼女に白確定の判定が出たとき、彼女の意思を継いで絶対に狼を滅ぼすと誓い――そして今、彼女と同じリンクさんが狼という結論に至って、悩み苦しみながら出した処刑希望。

そんな思いで出した希望を、たかが「自分が生きているうちに判断に困りそうな人間を処刑しておきたい」という理由でなかったことにはされたくなかった。

そんな私も含めて、当然みながイーリンさんの説得にかかった。
しかしイーリンさんの結論は変わらず、業をにやしたもう一人の確定白のイフェイオンさんが、リンクさんへの投票を宣言し、結果多数決でリンクさん処刑に決まった。

(2)へ続く