東京のとある大学に合格した圭一の転居の前日、帰省した魅音と詩音の呼びかけで壮行会が神社集会所で開かれることになった。
同じく大学進学を決めて、雛見沢を離れることになったレナのそれを兼ねてもいるのは言うまでもない。
誰も口には出さないものの、かつての部活メンバーが一同に集うのは、これから先一段と難しくなるであろうことは誰もが感じ取っていた。
高校の時とは異なり、これからは進学した四人ともそれぞれバラバラの地域に散らばってしまうのだ。気軽に皆で会うことはこの先そうそうできないだろう。
だからこそ、貸しきった集会所に集った六人は、とにかくひたすらはしゃいだ。昔話に花を咲かせ、思いっきり笑いあった。
魅音が「今夜は細かい事言いっこなし!」と持ち込んだ乾杯用のビールも、あえて飲んでしまってまで。
そんな中、この日は何を思ったか巫女装束で臨んだ梨花は、終始圭一の傍らを離れようとはしなかった。
しかし、今更そのことに触れる者は誰も居ない。皆、明日から遠距離恋愛を強いられる梨花の心情は解りきっていたからだ。
「そうだ梨花ちゃん。例の写真、出来上がったぜ」
ビールでややほろ酔い気味の圭一は、何かを思い出したのか、宴会芸の小道具を持ち込むために持ってきていたリュックから紙袋を取り出した。
そこから二枚の写真を引き抜くと、紙袋を傍らの梨花に差し出す。
「圭一、これ…」
「まぁ大事にしてくれると嬉しい」
彼が引き抜いた写真――制服姿の圭一と今日と同じ巫女装束姿の梨花が二人で映っているものと、梨花一人で映っているもの。
それは、圭一が大学合格を決めた日、梨花と古手神社で撮影した記念写真であった。撮影したのは圭一の父である。
「俺はこれが気に入ったな。向こうの家で飾るか」
彼が掲げたのは、石段にて鳥居をバックに、二人でピースをして映った方の写真であった。二人とも、屈託のない笑顔を見せている。
「ええ…私も大切にするわ」
少しだけ寂しげな笑顔を浮かべ、言葉少なに梨花は応えた。
そして圭一から渡された紙袋を大切そうに抱えるのだった。



日付が変わる頃に壮行会はお開きとなり、各自が家路に着く。
圭一もまた自宅――明日からは「実家」になるが――に戻ろうとすると、不意にぎゅっと強く腕を引っ張られる。
「梨花ちゃん?」
「…来て、圭一。今夜は…ずっと一緒にいたい」
何かを悟り、肩をすくめた圭一は無言で頷いた。
二人は、集会所の離れにある倉庫小屋に向かう。
二階に上がって部屋の灯りを点けると、そこには何故か既に布団が敷いてあった。
「…お、おい梨花ちゃん?」
決して思い当たる事が無いわけではないが、いやだからこそ、圭一は動揺し始める。
それに対して梨花は、彼の腕を抱えたまま布団の上で座り、しばし口をもごもごさせた後、意を決したように決然と言い放った。
「…お願い、圭一。今夜……私を抱いて。今夜こそ、その時だと思うの。…圭一とひとつになりたい」
「梨花、ちゃん…」
粛然とした面持ちの圭一は声を詰まらせる。――来るべきものが、遂に来たかと。



二人がお互いに告白したのは、圭一が雛見沢分校を卒業した、まさにその日のことである。
それまで圭一は、女の子の誰とも付き合おうとはしなかった。
周囲の予想を見事に裏切り、その前年の受験勉強で親密に協力した魅音とも、結局交際に至る事は無かった。
丁度一年前に魅音が卒業の日に告白して断られたという話もあるが、真相は定かではない。
それはさておき、梨花を古手神社に連れてきた圭一は、その石段に立ってこう言った。
奇しくも、二人にとっては忘れられない昭和58年6月のあの日の晩と逆に、彼の方から梨花に手を伸ばして――
「俺は…これからも梨花ちゃんの力になりたい。そして梨花ちゃんも…俺の力になってくれないか?」
「っ!!け、圭一っ?」
「好きだ。もし…梨花ちゃんも俺の事が…好きでいてくれたら、この手を掴んでくれ。そして一緒に歩こうぜ…これから。俺と付き合って欲しい」
「…本当にいいのですか?………………本当に。私で、いいの圭一?」
「愚問だな。じゃなかったらこんな真似はしないぜ?」
「……ありがとう。…これが、私の答えよ」
そう言って梨花は、手を伸ばし圭一の伸ばされた手を握った――



三年前に思いを馳せた圭一の追憶は、彼の心に打ち込むように話しかける梨花の言葉で遮られる。
「…覚悟は、もう出来てるつもりよ。明日から圭一が遠くへと行ってしまうことに耐えてみせる。でも…あと、もう一押しが欲しいの。だから…私を抱いて。私は身も心も圭一のもので、圭一の身も心も私のものだという、確かな証が欲しい」
左手で巫女装束の衿をぎゅっと握り締め、今にもそれを肌蹴んばかりの勢いで、圭一を見上げる。梨花のその瞳は、潤んでいた。様々な想いの込められた涙を滲ませて。
「お、おう。俺に異存なんかねぇぞ!梨花ちゃんが、それを望んでくれてるなら願ってもないことだぜ。本当に良いのか…なんて愚問だな?」
三年前のあの日と同じ言葉を、今度は立場を逆にして圭一は言った。
お互い煽ったり煽られたり、救ったり救われたり、手を伸ばしたり伸ばされたり。
つくづく俺たちはそういう関係なんだな、と内心で呟く。
「ええそうよ。これは運命…あぁ、貴方の前でこれは安易に言わない約束だったわね。なら百年の縁、かしら」
強張っていた表情を緩ませて、梨花はくすりと笑う。
「おっと、また聞こえてたか。…まぁそういうこったな!」
梨花の方を向き力強く言い放ってひとしきり笑った圭一は、やがてきりっと真剣な表情となる。

意を決した俺は梨花ちゃんの巫女装束――小袖の衿に手をかけると、今にも引き裂きたい衝動を抑えながら慎重にそっと左右に肌蹴させる。
首筋から肩、そして控えめながらもふっくらと膨らんだ胸元の乳房が徐々に露になっていく。
高校進学を機に梨花ちゃんはブラジャーを付け始めたらしいが、今日は付けていないようだ。
まだ穢れを知らぬ、宝玉のようにつるつるとした肌が俺には眩しい。
こんな綺麗な肌を見せ付けられると――俄然ここに刻み付けたい欲求がこみ上げてくる。
これが全部俺のものだという証を。
その欲求の赴くままに、俺は首筋を皮切りに梨花ちゃんの肌をちゅ~っと吸い上げるように唇を触れさせた。
そして微かに赤い痕をあちこちに刻んでいく。
「きゃあっ、あは、…くすぐったい、んはっ」
俺は、肌を吸う度にびくんびくんと反応する梨花ちゃんの両腕をがっしりと掴んで押さえつける。
唇を離すと、、つうっと唾液と共に舌を這わせながら、また次の場所へ。
そしていよいよ、右の乳房のてっぺんの乳輪へと俺の口は辿り着く。
ぺろっと一舐めすると、乳輪を口に含んで、これまでで一番力一杯吸い上げる。
「ひゃっ、あ!んっ、んはぁあ!」
俺の口の中で、見る見るうちに梨花ちゃんの乳首がぴょこっと隆起するのがハッキリと感じられた。
傷つけないようにそっと歯をあてて、舌でコリコリと乳首を弄ぶ。
「あっ、あん…そんなに強く吸っちゃ…やぁ」
俺は梨花ちゃんの抗議を意図的に無視して、こちらは既にバッチリ立っている左の乳首へと口を移し、そこも夢中で弄る。
「んぅ…ふぁっ、あっ……いい、もっと…圭一ぃ」
遂に快楽に屈したのか、梨花ちゃんの声音が求める響きに変わった。
そこで俺は突然乳首から口を離してしまう。
「ふぁっ?圭一?やめちゃ…やぁ」
見上げると、上気した顔で梨花ちゃんは先程とは違う意味の抗議の声を出す。――焦れてる焦れてる。
「そろそろこっちも見せてくれ。な?」
俺は再び梨花ちゃんの抗議を意図的に無視して、今度は真紅の緋袴の前紐に手をかける。
梨花ちゃんはこくんと頷いてくれた。
それを合図に、しゅるしゅるっと、俺は紐を勢いよく解く。
今まで正座していた梨花ちゃんを促して、足を伸ばさせると、するすると緋袴を引く。
まだ成長途中ながらも、確実に丸みを帯びている腰、腹部、腿が露になってゆく。下半身も申し分の無いほどに美しい肌だった。
「おっ」
緋袴を脱がし終えると、男の性でつい真っ先に視線が向かってしまった梨花ちゃんのショーツを見て俺は歓声のような声を上げる。
その下部には大きな染みが形成されていた。乳首を弄られて、きっと興奮したのだろう。
それを目の当たりにした俺は、一気にボルテージが上がる。
躊躇することなく手先をショーツの染みの上に置くと、心持ち力を込めて生地の上からぐいぐいと手先で刺激を与えた。
「ひゃあ!!やっ、あふぁ、んっ、そんな…激しくぅ…しちゃぁだめぇ!」
気のせいか、手先で揉むに従って湿り気がどんどん増していくような感覚を覚えた。そしてふと、こりっとした突起のようなものを感じ取る。
「あはっ、ん、…あっ、やっ圭一っ?そんな…んはっ」
梨花ちゃんが震えるような声で言った。ショーツの脇から右手の先を侵入させたのだ。
ぐっしょりと濡れた感触と、割れ目のような部分があるのが指先に感じられる。
ここが梨花ちゃんの、秘密の花園か。どうやら初の開園の準備はもう大丈夫らしい。入り口が軽く開いている。
「もう良いようだな。そろそろ…」
ショーツから手を引き抜くと、きょとんと恍惚とした顔で足を伸ばしたままの梨花ちゃんから一旦離れる。
梨花ちゃんの蜜に塗れた手は、粘り気を帯びて微かに糸を引いていた。それを見た俺は無意識の内に、指先を口に含んだ。
「へへっ、これが、梨花ちゃん特製の蜜の味か。うむ、美味なり」
「やぁっ、そんな…筈ないでしょ。圭一の舌はおかしいわ」
口元に手を当てて、梨花ちゃんはぶんぶんと首を振る。
確かに純粋な意味での「美味」とは少し違うけどな。
舌で蜜をきれいに舐め取った後、その味に更に興奮した俺はそのまま自分の上着とズボンと靴下を手早く脱ぎ捨てた。
最後に、実は大分前から出番を求めて既に突き立っていた己が分身のせいで、若干手間取りながらトランクスを下ろす。
「ふぁっ、圭一っ、それ…」
先端がじっとりと滲んだ己が分身。
それを目の当たりにするのは今夜が初めての梨花ちゃんは、ぽっと頬を赤く染めた。
でも何気に目を逸らさないでじっと見つめていたりする。
俺は再びそんな梨花ちゃんの元へと歩み寄って覆いかぶさると、両手をショーツの腰部に置く。
「見せてもらうぜ、梨花ちゃんのここ」
先程よりやや控えめにこくんと頷くのを見た俺は、するするとショーツを引き下ろす。
梨花ちゃんの秘密の花園が、遂にそのベールを脱いだ瞬間だった。

「今から、挿れるからな。痛いかも知れないが、大丈夫だな?」
濡れそぼった梨花ちゃんの秘唇――花園の中央にある入り口に、己が分身の亀頭を当てて最後の確認をする。
先端を当てた瞬間、ぬちゃっと水音と共に、粘り気に絡めとられる感触。
微かに開いた梨花ちゃんの秘唇が、ひくひくと痙攣しているが伝わってくる。
まぁ己が分身も似たようなものだが。
「平気よ。…痛くったって、耐えて見せるわ。私は、前の世界で腹を切り裂かれる痛みにも耐えたのよ」
布団の上に横たわり、俺を下から見上げる梨花ちゃんは頷くと、きりっとした表情で言った。
その言葉に俺はハッとなる。
約五年前のあの戦いで、突破口となった記憶。同時に彼女をずっと苦しめていた記憶。
「そう、だったな。でも今はそのことは忘れろよ、あれとは違うんだ。最初はキツイかもしれんが、大丈夫だ。きっとな」
「ええ、圭一がそう言ってくれるんだから、私は全然平気よ。…私の処女膜なんて、金魚掬いの網よりも簡単に打ち破っちゃうんでしょ、くすくす」
梨花ちゃんは力強く、そして嬉しそうに笑ってくれた。
大丈夫だ、おどけて軽口を叩くまで余裕すらある。
そんな彼女が可愛いと思うと同時に、何処か健気で凛々しくも見えた。
「よしっ!さすがは梨花ちゃんだぜ。ふっ、一緒にあの運命を打ち破っただけのことはあるな!そんな梨花ちゃんが俺は好きだ!」
「私もよっ!大好き、私に希望を見せて与えてくれて、引っ張ってくれる圭一が好きっ!」
梨花ちゃんの声を聞いていると、何故かメラメラと燃えたぎって胸が熱くなる――よし、漲ってきたぜ。
「おうっ!じゃあいくぞ!!」
俺は梨花ちゃんの腰に添えた両手に力を込めると、渾身の勢いで一気に梨花ちゃんを貫いた。
「ぐっ!んんんんんんっ!!」
流石に痛いのか、梨花ちゃんはシーツを両手で布団から剥がさんばかりに握り締めていた。
しかし、その唇は固く閉ざされている。必死に耐えようとしているのが解かる。
「うっ、もう…少しだっ!耐えてくれっ!」
まだまだ小さくて狭い梨花ちゃんの膣内をぐりぐりと強引に突き進む己が分身。
何かを破るような感覚も――正直俺も無我夢中でよくわからなかったけど、あったかもしれない。
「んんんんんっ」
遂に己が分身は、全て梨花ちゃんの中に入った。秘密の花園にあるたった一つの花の蕾が、ついに開花した瞬間だった。
「ぐふぁああ、入った、入ったぞ梨花ちゃん!大丈夫かっ!?」
「くっ、あはははっ!痛くなんかないわっ!こんなの平気っ、なぁんて気持ちいいの!私は、今圭一と一つに繋がってるっ!痛いわけないじゃない!!」
涙を零し、笑って見せる梨花ちゃん。
本当に平気なのか、俺に知る術は無い。精一杯の虚勢なのか、それとも心からの歓喜なのか。
梨花ちゃんと身も心も一つになった俺は、左手で腰を持ち、背中に回した右手で掬うように彼女を抱きかかえながら、一緒に起き上がる。
そして正座し、挿入したまま梨花を抱き寄せて自らの膝の上に乗せ、向かい合う形になる。
感覚に慣れて来たのか、とろんとした恍惚の表情に変わりつつある梨花ちゃんを、俺はじっと見つめて言った。
「なぁ、梨花ちゃん。俺が何故あえて遠い東京の大学に進んだか、そして何処の大学のどの学部なのか、まだ話してなかったな」
これから一緒に悦楽に溺れるのかと思いきや、突然場違いな話を始める俺に梨花ちゃんはきょとんとした顔になる。
「えっ?どう…したの、急に?」
「俺が進んだのは…國學院大学―――神道の勉強をして、神職の資格を取れるところさ。実は、もう親父やお袋、公由の村長さんに話はしてある。卒業したら俺は神主になって…梨花ちゃんと一緒に、古手神社を継ぐ」
今まで梨花ちゃんには上手く誤魔化して秘密にしていた事を、遂に俺は言った。よりにもよってこんな時に。
「えええええええええっ!?」
梨花ちゃんは素っ頓狂な声を上げる。俺と合体したまま。
「つまりはそういうことだ。おっと、きちんとしたアレやコレは、あと四年ほど辛抱して待っててくれよ。卒業して、きちんと資格を取ったら…改めてちゃんと、な。今はこれだけを解ってくれればいい、俺は…本気だとな」
「け、圭一っ!!」
グイッと首に手を回して、ガクガクと震える梨花ちゃんは俺の名を叫びながらしがみ付く。あっ、今思いっきり膣内が締まったな。
「これからしばらく離れ離れになるけど、俺たちはいずれまた一緒になる。それからは…死ぬまでずっと一緒だ。ずっとな」
「あ、あ、あ…圭一っ、圭一っ!!」
相当興奮したのか、顔を真っ赤に染めた梨花ちゃんは俺の顔に所構わず唇を何度も押し付ける。
涙を流しながら、熱いキスの雨を降らせてくる梨花ちゃんに見惚れて、俺はしばし彼女の気がすむまで好きにさせる事にした。
「…大好きよ圭一ぃ。だから約束して、必ず私の元に帰ってくると」
「俺も大好きだ、梨花ちゃん。だから帰って来ると約束する、絶対だ」
「なら圭一…。これからは私の事…“梨花”って呼んで。もう“ちゃん”は卒業よ。私はもうあなたに処女を捧げて、あなただけの女になったんだから、梨花って呼んで。お願い」
俺の胸に顔を埋めて、梨花ちゃんは愛しげにすりすりと頬をこすりつけて言ってきた。
そういえばそうだったな。
何故か俺は付き合い始めてからもずっと“梨花ちゃん”と呼んでたんだっけ。
「あぁ、喜んで。…愛してるぞ、梨花っ!」
うおっ、今また滅茶苦茶に強く締まったぞ。気持ちいい。
俺は梨花ちゃん…もとい梨花の身体を全力で抱きしめて、今度はこちらから唇を押し付けた。
すると驚いたことに、間髪入れずに梨花の舌が俺の口の中に差し込まれるのだった。
「んおっ」
梨花の髪を撫でながら、右手を側頭部に添える。
そして負けじとばかりに俺も舌を彼女の舌に絡める。
「「んんん、くふんんんん、んんんくっ」」
息苦しくなる限界まで、俺達はそのまま貪りあった。
「ぷはっ…はぁ、はぁ…でも、圭一。東京行っても、浮気…しないでね。絶対よ」
ちょっぴり不安げな顔で、梨花は口元の唾液を拭いながら言った。
だから、安心させるために頭を撫でながら、そんな梨花の耳元で囁く。
「勿論約束する。俺を信じろ、梨花。…あぁ梨花の方こそ、俺が居ない間に高校で浮気とかすんなよ?梨花は美人で人気ありそうだからなぁ、悪い虫が付かないか心配だぜ」
本気か冗談か、俺はむすっと口を尖らせて梨花の胸を揉みしだく。
「あんっ、あん…くすくす、何言ってるの?圭一は百年私を飽きさせずに、私がずっと雛見沢に呼び続けた人よ。そこいらの男なんて目じゃないわ」
ちゅっと、俺の頬に軽くキスをして、梨花はウインクする。
それ自体は可愛らしい仕草なのに、しかし口元は妖艶に笑みを湛えて、何故か色っぽくもある。
可愛くて妖艶。本当に梨花ちゃんの笑顔は良いもんだ。見ていると自然と頬が緩む。
「そいつぁ光栄だな」
「いつか言ったでしょ?あなたが来ない世界こそが最悪の目だったと。あの寂しさを思えば、これからだって平気よ。だって、圭一は今、私の元へ帰って来ると約束してくれた。私と一つになってくれたんだもの…あぁ、気持ちいいっ!」
ついにタガの外れた俺は梨花の小袖を剥ぎ取って押し倒し、腰の抜き差しを開始した。
滅茶苦茶キツく締まるし、それでいて実によく腰が動く。
もう長くは持ちそうに無いな。俺とて今日が、祝☆脱童貞だし。
「もう、我慢できない、梨花、梨花ぁ!」
「ああん、いいっ、あ、はぁあああああ―――」
今はまだ中出しはマズイという微かに頭の隅に残っていた理性で、俺は達する寸前に、己が分身を未来の妻から引き抜く。
「出すぞぉおおお!」
堰を切ったように、分身から俺の白く濁った欲望の雫が迸る。
白濁は梨花の腹部に、胸に、そして顔にまで降り注いだ。
「ふぁ、熱いっ、熱いわ圭一っ!」
目の前で無防備にだらしなく横たわった梨花は、びくんびくんと身体を痙攣させていた。

梨花は誰にも渡さない。大好きだ。だから将来絶対に俺の奥さんにしてやる。



遠距離恋愛に続く

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最終更新:2008年05月08日 18:28