「……ふぁ……暑い」
寝起き第一声がコレとは、もう真夏はすぐそこなのだろう。
気だるい身体を無理やりに起こしてベッドから出る。
……すごい寝汗だ。この所為で普段より幾分か早起きをしてしまったようだ。
仕方が無いので、普段は入らない朝風呂と洒落込むとしよう。
気だるい身体を無理やりに起こしてベッドから出る。
……すごい寝汗だ。この所為で普段より幾分か早起きをしてしまったようだ。
仕方が無いので、普段は入らない朝風呂と洒落込むとしよう。
僕は風呂場へと直行した。あまりにも寝汗が気持ち悪いからだ。
しかし、もし先にリビングで誰かしらに挨拶をしていたなら、この後の運命は変わったのかもしれない。
しかし、もし先にリビングで誰かしらに挨拶をしていたなら、この後の運命は変わったのかもしれない。
脱衣所へのドア。僕は迷いなく開けた。
そこで僕を待ち受けていたのもは……。
そこで僕を待ち受けていたのもは……。
「「あ……」」
僕らは暫しの間呆然としていが、数秒の後、僕は無言でドアを閉めた。
何が起こったのか良く分からなかった。
ただ一つ分かったのは、ちょうど風呂場から出てきた一糸纏わぬ姿の黒曜石が居たこと。
何が起こったのか良く分からなかった。
ただ一つ分かったのは、ちょうど風呂場から出てきた一糸纏わぬ姿の黒曜石が居たこと。
……ああ、やっちまったのか。今までこういう事故は避けてきたはずなのに。
僕がイレギュラーな行動をした所為で不慮の事故が起きてしまったのだ。
中の黒曜石もそろそろ認識した頃だろう。ああ、気まずい。
僕がイレギュラーな行動をした所為で不慮の事故が起きてしまったのだ。
中の黒曜石もそろそろ認識した頃だろう。ああ、気まずい。
ガチャ、と静かにドアが開けられた。
出てきた黒曜石の顔はとても真っ赤で、耳まで赤かった。
出てきた黒曜石の顔はとても真っ赤で、耳まで赤かった。
「……ごめ――」
「し、失礼しますっ!」
「し、失礼しますっ!」
そういってこの場を後にした黒曜石。
謝罪の言葉を遮ってまでとは、とても厄介なことになってしまったようだ。
……湯船に浸かりながら、どう謝るかを考えるか。
謝罪の言葉を遮ってまでとは、とても厄介なことになってしまったようだ。
……湯船に浸かりながら、どう謝るかを考えるか。
「あの……」
一通り洗い終えて、湯船で考え事に耽っていると、風呂場のドア越しに声を掛けられた。
「黒曜石?」
「はい。先ほどは済みませんでした」
「どうして君が謝るんだい?これは僕が全面的に悪かったじゃないか」
「いえ、私が朝からお風呂に入っていなければマスターに迷惑をかけることも……」
「いや、僕が」
「いえ、私が」
「……」
「……」
「……っぷははっ」
「ああもう、真剣なんですから笑わないで下さいよー」
「いやあ、ゴメンゴメン。変な空気になったからつい」
「もう、マスターの所為で興が冷めちゃったじゃないですかぁ」
「でも、黒曜石の裸を見てしまったことは謝るよ。ゴメン。でももういいのかい?」
「はい。あの時は心構えが無くてビックリしちゃって気が動転していただけですから」
「ということは心構えがあれば見せてくれると?」
「マスターだけになら……」
「え……?」
「はい。先ほどは済みませんでした」
「どうして君が謝るんだい?これは僕が全面的に悪かったじゃないか」
「いえ、私が朝からお風呂に入っていなければマスターに迷惑をかけることも……」
「いや、僕が」
「いえ、私が」
「……」
「……」
「……っぷははっ」
「ああもう、真剣なんですから笑わないで下さいよー」
「いやあ、ゴメンゴメン。変な空気になったからつい」
「もう、マスターの所為で興が冷めちゃったじゃないですかぁ」
「でも、黒曜石の裸を見てしまったことは謝るよ。ゴメン。でももういいのかい?」
「はい。あの時は心構えが無くてビックリしちゃって気が動転していただけですから」
「ということは心構えがあれば見せてくれると?」
「マスターだけになら……」
「え……?」
この娘は時々突拍子も無いことを言ってのけるから困る。
しかも言ったときは無自覚だし。
しかも言ったときは無自覚だし。
「見られてもいいなんて、黒曜石は実はえっちなんだね」
「え?あ……ああ!も、もう知りませんっ!!!」
「え?あ……ああ!も、もう知りませんっ!!!」
バタバタと駆けていく音が聞こえる。
最後はちょっと可笑しな流れになりそうだったけど、これにて一件落着……なのかな?
最後はちょっと可笑しな流れになりそうだったけど、これにて一件落着……なのかな?