宝石乙女まとめwiki

仮装パーティー

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
  最近鶏冠石が家を空けることが多い。どうも瑪瑙と一緒にいるらしい。
「なぁ、瑪瑙と何やってんの?」
「秘密です」
「ケチ……」
「ケチでけっこうですわ」
  こんな調子でいつも教えてくれない。でも指先の絆創膏から、料理か裁縫をしてるんだろうってことはわかる。んで瑪瑙と一緒ってことは後者だ。
「まぁ体壊さないようにな」
「はい」

  それから数日が経った。鶏冠石から、あした黒曜石のマスターの家に来て欲しい、と一言だけポツリと言われた。俺も二つ返事で答えた。

  翌日。
「私は先にいってますわ。では十二時になったらまた」
  昨日からの言動から推測するに、俺は十二時に黒曜石のマスターの家に行けばいいんだな? なんか鶏冠石がテンパっているというか、どこか抜けてるな。らしくない。
  そんなことを考えているうちに出発の時間になった。

「いらっしゃいませ。今日は楽しんでいってください」
  柔らかい微笑みに迎えられて到着した。いつも通りの黒曜石ちゃんだ。
「今日はなんなのかな? 鶏冠石に来るように言われたんだけど」
「はい、今日は宝石乙女の十二支仮装パーティーです」
  なるほど……なんか馬が走ってる……いやアレはイノシシか……?
「お料理もいっぱいありますので、楽しんでいってくださいね」
  さて、楽しむと言われても何しようかな。とりあえず鶏冠石を探そうか。
「あ、瑪瑙ちゃん。鶏冠石知らない?」
「こんにちは。鶏冠石ならあっちの奥の方にいますよ」
  なんでまたあんな隅っこの方に……。
「あのさ、最近鶏冠石と何やってたの? 変なことしてないよね?」
「ふふ、これ言っていいかな。鶏冠石がね、『マスターが来るのにあんな着ぐるみ着られない』って駄々こねて……とりあえず会ってみてあげてよ」
  これは内緒でお願いします、と瑪瑙。着ぐるみってのはああいうののことだろうな……虎……。
  んで鶏冠石はどこだ、と――
「あら、やっときましたのね」
  ――俺の目の前に、天使がいた。
「? どうしましたの?」
  あまりの神々しさについ見惚れてしまった。
「いや……なんていうか……なんかいつもと違ってて」
「な、何を言ってらしてっ」
  珍しい……鶏冠石のテレ顔か。
「着ぐるみ着たくなかったんだって?」
「!? 瑪瑙ですわね……く……」
「でも、すごい似合ってる」
「い、いちいち言わなくてもわかってますわっ!!」
  きっと瑪瑙と一緒に作ったんだろうな……鶏冠石はプライド高いし、瑪瑙も苦労しただろう。
  にしても今日の鶏冠石は格別に綺麗だった。正直ドギマギしてしまう。
「ほら、何してますの。女性をエスコートするのは殿方の仕事ですわ」
  今日は楽しくなりそうだ。

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