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射精のできない一週間がどれほどつらいものか圭一は思い知った。詩音に命じられてから彼は全く今までの日課を果たせずにいた。数日前に一方的に告げられた射精禁止を守らざるをえなかったのだ。別に強行すれば手淫など簡単にできたはず。詩音は興宮に住んでいるから圭一の動向など逐一知ることはない。約束を破ってませんよね? などと聞かれたらもちろんだと嘘を言えばいいのだ。しかし圭一にはそれができない。律儀に彼女の言うことを聞いている。
───家の者に圭ちゃんの痴態を言って住めなくしますよ? 勝手に出したら。
そう釘を刺されているのだ。半笑いの詩音を見て恐ろしいことになったと圭一は思った。彼女は園崎家の人間でしかもあの気性の持ち主だ。本当にそうする。間違いなく。それに恐れている最大のことが圭一にはあるのだ。詩音のことが好きだ。時折見せる憂いを帯びた表情。失ったものを永遠と探し続けているような悲愴な顔に引かれた。過去を引きずっているような。詳細はわからないがとにかく数日前に焦がれていた詩音にねじ曲がった形ではあるが近づくができた。なすがままに弄ばれたが距離は縮まった。だから圭一は感じた。ここでもし自分が射精欲に屈したら詩音に嫌われてしまうと。振り向いてはもらえなくなると。

そんな悶々とした日々を送る圭一を詩音は執拗に遊んだ。彼女は通う学校は違うが毎日のように分校に来た。
「お昼食べよう」
誰かがそう言って圭一たちは席を動かし合う。そのときには詩音は必ず圭一と正対する席に座った。そして
「圭ちゃんはし入れ落としちゃいました、拾ってくれません」
とか言って圭一に拾わせる。わざと足もとに落として。かがみこんで取ろうとする。圭一の目が釘付けになる。短いスカートに包まれた足もとにそれが落とされているからだ。もちもちした白い詩音の組まれたももが圭一を一気に欲情をかき立たせる。前に詩音に組みしだかれたあの柔い脚が目の前にあるのだ。
「ありました? 圭ちゃん」
そう声を掛けて詩音はゆっくりと圭一の顔の前で足を組むのだ。
「ぅう……」
薄暗闇に晒された真っ白な下着を見て下半身に血が集まっていくのが分かる。下着のよれ具合やクロッチ縫い目が圭一を魅了した。机上では詩音は他の連中と談話して圭一のことなど気にしてはいない様子だった。
「ほ、ほら詩音」
必死に目を切って渡すと詩音は礼も言わずに談笑に勤しむ。見てはいけないと感じても瞳が動いてしまうのが男の性だ。無視できるわけもなくここ数日様々な色つやの下着を刻みつけられた。そして昼食後も圭一は意識させられた。圭一がもやのかかった頭を持て余しているときに
「うわあ! ちょっ、し、詩音!」
「お姉また大きくなっちゃいました?」
魅音の驚きに目線をやると詩音は姉の胸を後ろからわしづかんでいた。遅れて舌の上にねばついた唾液が溢れてくる。
「男でもできたかなあ」
むりむりと大きな乳房をこねられる様子が目に入ってくる。詩音の指のすきまから性徴著しい魅音の胸がネクタイを巻き込みながら盛り上がっているのが見えた。目線をそらせない。一週間近く処理をしてないから、ペニスがきんきんと痛み出した。
「───」
「!! ぃやだ……」
詩音が魅音に何かをつぶやいた。すっと魅音は圭一の方に首を傾けた。魅音と目が合った。圭一に見られていると悟ったのかとっさに視線を外す魅音。まるで好きな男子に痴態を見られてしまったかのようだった。はっとして圭一も急いで顔をそむけた。顔を赤らめて妹から離れようとする魅音を見て途方もない劣情を感じてしまった自分に気がついた。
何を言ったのか、詩音は。圭一のことを粘っこく攻撃する彼女のことだから、
───ほら圭ちゃんに見られてますよお姉。
そんなことを魅音に伝えたのだろう。
わざとやっているのだ詩音は。わざと圭一に見える位置を計って欲情をそそっている。圭一の熱の浮いた顔を見るがために姉をダシにして弄んでいるのだ。ちらちらと詩音の視線を感じて圭一は熱気に浮いた頭でそう思った。

姉妹の痴態を見せられて、落ち着きを取り戻そうと一服していたときだ。椅子に座ってコップにお茶を入れて喉を潤していると
「圭ちゃんのどが渇いたんで一杯もらえます」
気配を感じさせずにぬっと耳元で言われ
「あ、ああ」
戸惑いながら圭一は水筒から汲んだ。
「おいしそう」
そう言ってすっと飲み始めたのだ。間接キスになるのかなと圭一は心の中でつぶやいた。
「はい、どうも」
白い喉を二、三回震わせた後に詩音はコップを直接圭一に渡した。そのまま机に置いて返せばいいのに手渡しで返したのだ。
まるで中身を見せるように。
「……」
中身が残っていた。お茶じゃなかった。泡が浮いていて粘度を持ったそれは……
「注ぎ直してあげますよ」
それが残ったまま詩音は圭一の水筒を取り上げ茶を注いだ。茶の色から切り離されたようにそれは浮き上がっていた。

詩音の唾だった。

「ほら」
催促の声が飛んだ。
「飲んで」
かくかくと持つ手が震えながらゆっくりと圭一は口に付けた。
さらりとした冷茶の中にぬるいぬめりとじゅっと泡のはじける音がした。後頭部から鼻にかけてぞわっと肌が立つのを実感した。一気にごくりと鳴らして飲んだ。じっと見ている彼女と視線を合わすことはできずに圭一はうつむく。気が付いたら鼻から荒い息が漏れ出していた。はあはあと肺に空気を入れようと必死になった。
「さっきお姉のことじろじろ見てましたよね? 圭ちゃん。言っときますから。お姉に。気持ち悪い痴漢って。圭ちゃんのこと。レナさんや梨花ちゃまにも伝えておこうかなぁ」
まともに目を見れなかった。詩音は自分の髪を手で梳きながら彼のことを冷笑した。
「詩ぃちゃん行こー」
「あ、レナさん待ってぇ」
手が震えてうまく水筒に仕舞えなかった。


「久し振りですね、この部屋も」
一週間ぶりに前原屋敷に来た詩音は
「この部屋で間抜けにオナってたんですよね。毎日毎日」
部屋を見渡して言うと
「どうですか? 大好きな射精ができなかった気持ちは。つらい? 苦しい?」
敷かれた布団の端に座している圭一に迫った。
「うつむいてたら分かりませんよ? ねえ」
詩音は下を向いている圭一の顔を覗き込むようにしている。そのまま頬から耳にかけて吐息がかかって圭一はすっと首を震わせた。感度良さ気な圭一を見てほくそ笑むと口を耳元でとどめてつぶやいた。
「私にしごいてもらう妄想でもしてました? それとも口?」
かすかに詩音の口のにおいが鼻の粘膜を触り、
「もうこんなに立たせて、節操がないですね圭ちゃんは」
詩音の言葉に刺激されたのか、圭一の逸物はズボンを押し上げぱんぱんに張ったテントを築いていた。ぴんと圭一のそれをはじくと下方から彼の顔を上目使いで見て
「また泣かせてあげます」
四足動物のように両手を地面に突き出して圭一に近づくと、彼の肩を両手で押し込む。反動で華奢な圭一は敷かれた布団の上にごろりと倒れる。
「布団まであらかじめ敷いてたんですか? 今日のために」
男の欲深さに少々の呆れてしまう。自分の下ではあはあと目を充血させている男を見て、どう遊んでやろうかという気持ちが生えてきて仕様がない。

「後悔しなきゃいいですね」
前と同じように詩音は圭一の腰の上に乗り上げて後ろでに彼のズボンのジッパーを下げた。下げきった瞬間に勢いよく詩音の手にぶつかってきたのをそのままゆっくりと絡め捕る。
「あ……うぅ」
詩音のほっそりとした指に取られたペニスはもう先走りにまみれていた。
「本当にしてなかったんですね、きったない汁がもうまとわり付いてるんですけど」
一週間もなおざりにしていたペニスを自分ではなくてあの詩音に握ってもらっている。詩音の体でペニスは見えないが、後ろ手にしている詩音に間違いなく触られている。見えないのが逆に扇情的だった。
「気持ち悪い。あうあう言って腰くねらせて。ふふ、笑える」
ペニスを人差し指と中指の輪に通して高速で上下させた。圭一の声がますます大きくなった。
「ああ……!」
ペニスの中の圧がだんだんと増して精が込み上げているのが実感できた。前とは違って詩音の手は止まる様子はなかった。このまま気持ちよく出させてくれるのかも……口角をあげながらしゅっしゅとすり上げている詩音を薄眼で見ると圭一にそんな思いが込み上げてきたのだが
「まだ駄目」
「……っつあ」
ぱっと手を放された。もう八割、九割込み上げていたものを止められて圭一はみじめな声を出した。
「もうイきそうだったんですか。イメージ通りの早漏ですね、ほら」
圭一の目の前でぱっと詩音の片手が開かれた。漏らした先走りに光っていた。特に親指から人差し指にかけては顕著に付いており指を開くごとに透明な糸を引いた。
「あーん」
「……」
「ほら開けて」
言うことを聞いたかは分からない、すでに半開きになっていた圭一の口に指を突っ込んだ。
「ほら舐めて」
圭一の口内は想像よりも熱かった。ぬらぬらした彼の舌が詩音の爪の先から間接の間までを縫うようにして這っていく。
「今回は素直でえらいですねぇ。んん。そうそうきれいにね」
すっと詩音の指が口から抜かれた。手には先よりも粘液が付いておりこれでは掃除させた意味もなくなってしまったように感じる。
「じゃあ、褒めてあげます。上手にできたから」
詩音は圭一の腰から腹の上へと移動をする。顔と顔の位置を合わせてそのままゆっくりと上体を近づけた。詩音の鼻がときおり当たり、二人の息が触れ合う。詩音の大きな胸が圭一の胸板に触れて形が横方向に膨らむ。当たっているのを無視して詩音は唇を圭一の顔に近づけた。褒美と言われたから圭一としては見当はつかないがきっと『いいこと』をされると思った。命じられたように一週間も禁欲し、さらには学校での彼女の誘惑に忍んできたから。

唐突に目元に詩音の指が置かれた。人差し指を圭一のまぶたの当たりに置きくっと上に押し広げた。まるで眼科医が患者を診るように眼球を露出させたのだ。
「し、詩音?」
「動かないで」
いまだに充血する圭一の眼球を眺めながら
「動くと目潰れますよ」
そう言った。詩音は小刻みに震える圭一の顔を片手で押さえると、さらに目を開かせて舌を眼球に添わせたのだ。濡れた眼球を舌が触った瞬間大きく体がびくっと爆ぜた。
「待……し……おんそれ」
「ほらぁ……動かないでって」
揺れる圭一の顔を押さえると舌を添わせ続けた。ぴくぴくと圭一の瞳が無尽に動いて小動物的な愛らしさを覚えた。
「気持ちいいでしょう? ここ」
添わせていた舌を離し先をすぼませて目頭の涙点をに突き入れようとする。
「ぐじゅぐじゅしてて良いでしょ? ここ」
「お、おか……しいよ詩音……」
生まれてから触れられたことのない場所を弄られて圭一の思考は飛びそうになっていた。自分の粘膜と詩音の粘膜が直に糸を引き合う初めての時だったが、よもやこのような形になってしまうとは思わなかった。初めての感覚は圭一の体を無意識に動かしていた。五感の一つを司る重大な部分を触られたくない。体が拒否をしているのだと思った。
「……動かないでって」
「うう……おかしいよ」
言うことを聞かずに体を動かして、しかも詩音を拒否しようとする圭一を見て
「……あーあ、いらいらしてきた」
つっと大きな舌打ちを舐めている眼の真上で放った。

「動くなって言ってるのにどうして動くんですか?」
「……っ」
「動くと傷が入っちゃいますよ? ていうか、あ、わかった。噛んでほしいとか、でしょ。 いいですねえ。眼球に歯入れちゃいましょうか? プチュウって? 本当の節穴になりますね。目暗になってもいいかも。失明した圭ちゃん見るのもゾクゾクしていいかも。ねえ」
詩音がカチカチと歯を鳴らすと圭一はぴくりとも動かなくなった。
「そう、そう。大人しく従ってれば済むのに」
彼女は冗談で言っているはずだと圭一は思う。しかし詩音のことだ。前にスタンガンを本気で当てられた。万が一も無いかもしれない。本当に噛むのではないか。荒い詩音のことだから。彼女が正直何を考えているかわからない時もある。
ちゅうちゅうと唾を足し、唇を当てて眼球に吸いつく詩音を感じて圭一はそう思った。
「………!!!」
圭一の下半身が今度は揺れた。目を愛撫しつつ詩音は圭一のペニスに手を伸ばしたのだ。
「さっきより少し、大きくなってません? 目玉舐められて馬鹿みたいに勃起させてるなんてやっぱり圭ちゃんは痴漢ですね。飛びっきりの。そうでしょ?」
「し、しおんん! もうっダメ……だって、で、出そう……」
執拗にまつげに舌を伸ばし始めた詩音はくりくりとペニスの裏側の筋をいじくる。
「まだ、駄目ですからね。いいって言うまで絶対させないから」
「え、ちょちょっと……待ってえしお……ん」
「まだですよ」
詩音がまだと言ったから圭一はしばらく玩具にされると思った。しかし詩音は握りを変えてぐっとペニスを包み込んだのだ。今までになく彼女は圭一を射精に導こうとしていた。尋常ではないお預けを命じていた詩音が本気で射精を促している。圭一の頭は混乱した。
「そんなにしたら……出るう!!」
「駄目」
詩音は圭一の眉尻側に舌を通しながら高速でしごきあげて
「ああ! もうだめ! もうすこしでイきそう!」
「ほら、がまんがまん」
圭一の腰が中に浮いてしごいている詩音の腕も比例して持ち上げられた。
くぐもった息を詩音は頬で感じた。同時に圭一のペニスが伸縮したのを感じた二、三秒後にびしゃびしゃと生暖かい粘液が手に降ってきた。
「ほらぁ、がまんしなきゃ。できるでしょ? 少しの間止めるくらい。おしっこみたいに」
無理な注文だと圭一は思った。込み上げてくる精を尿道を閉じて押さえるなど不可能だ。しかも詩音が躊躇なくペニスを上下させている。口ではまだ駄目、射精なんかさせませんからとか言いながら手はしっかりと吐精を進めているのだ。まして一週間も溜めた圭一には余地はなかった。
「あははあ、はあっ!」
目に唾を溜めて、息をもらす圭一から顔を離すとゆっくりと詩音は振り返った。

手には大量の精がまとわり付いていた。場所によっては黄色がかったゲル状の精液が垂れ下がっていた。
「…………」
沈黙が結ばれる。射精の余韻に浸る圭一を薄眼で振り返りつつ
「いっぱい出ましたねえ。っきったないのがいっぱい。ほら」
詩音は汚れた手をくるくる表裏させながらつぶやいた。圭一は片目で詩音を見ていた。舐められてもどかしくなった目を閉じてかばっているようだ。
「がまんって言ったのに」
「ご、ごめんなさ……」
「いい子でいたのに一回イくと弱くなっちゃうんですね圭ちゃんの頭は」
「ち、違」
「また覚えさせないと体に」
そう言うとおもむろに汚れた手を口元に運ぶと
「!! し、詩音? 」
汚された指先を口に含み始めた。ちゅっちゅと音をさせながら空気にさらされて臭いがきつくなった精液を口内に貯め始めたのだ。まゆをしかめながら、自分の出した液を含んでいるのを見て圭一の鼓動は一層速くなった。
「?!」
行為が終わると詩音はさらにのし上がった。腹の上から少し移動して両膝で圭一の二の腕を踏み固定する。
片目の圭一のまだ無事な方の目に今度は近づいた。圭一の眼には白い液が垂れた詩音の唇が見えた。ゆっくりとその口が開いていく。
「ううわ!」
唇から唾液と精液が落ちてくるのを見て圭一は急いで目を閉じた。真っ暗な視界に瞼に生暖かい液体が落ち目尻に向かって流れていっているのを感じた。
「なに、よけてるんですか」
そう言われて圭一のまぶたに詩音の両手がかかった。
「開けて」
「い、嫌だ!!」
必死に目を閉じ続けようとしたが、ぐっと両の親指で瞼と頬を押し広げられ
「勝手に出した罰」
と言われ詩音の力に屈した。
「あああぅああっ!」
瞬間視界がぼやけた。見えていた詩音の口がぼかしを食らったようになった。 
「そうそう、目薬挿すみたいにぱちぱちしなきゃ。ぱちぱち」
自分の出した体液に悶絶する圭一を見て
「自分の作ってた汁だから、大したことないでしょう? それよりも……」
そう言った。口に残っている精液を圭一に吐きかけながら
「圭ちゃんってやっぱりいい顔してますね、素敵ですよその苦しそうな顔」
うーうーとよがっている圭一を見てそう言い
「どきどきしてきちゃいました。圭ちゃんのせいですから」
圭一の体から重みが消えた。自由になった手で必死に目を押さえる圭一。

「ふぅうん……んぁあ」
艶めかしい詩音のあえぎ声が聞こえてきたのは目を押さえてから数秒後だった。圭一の固定は外した詩音だったが変わらず彼の腹の上にのっかている。音だけがする世界で圭一は衣服をまさぐる衣擦れを耳にした。少したって粘液が絡み合う水音がちょくちゅくと聞こえてきた。
「……んんん!」
詩音は圭一の上で腰を浮かせて自慰を行っていたのだ。自らの湿った下着の中に指を突っ込み粘膜をすり上げていた。圭一の精にまみれていた指を躊躇なく膣の奥に突き入れている。一時的に両眼をつぶされて悶々としている圭一に倒錯感と嗜虐を覚えながら自涜に耽っていた。頬を赤らめ圭一の温度を感じながら秘所をこすっているが、視界のない圭一には見えない。見えない彼に知覚されているのが最高のオカズになっている。目の前の嬌声と詩音の衣服の感触だけを覚えさせられ圭一のペニスは再び温かみを増していった。
自然と圭一の手は自分のペニスに伸びていく。今度は何も言われなかった。この体勢で再び射精すれば詩音のスカートやブラウスにまで精液が飛んで付くかもしれないと思ったがすぐに忘れた。

「悟史くぅん……!」
詩音が悟史の名を呼んだ。詩音は思い人の悟史を思い出して快感に浸っているのだろう。下にいる自分のことなど、詩音への自分の想いなど詩音は微塵にも髪の毛一本ほどにも感じてはいないのだろう。自分など眼中にはなく彼女の中にあるのは悟史だけだと圭一は思った。所詮は圭一は代わりなのだ。忘れていたことを思い出した。もうどうでもよいと圭一は考えた。悟史が帰れば自分はポイとガムのように捨てられるのだ。詩音から悟史という言葉を聞いてから何もかも霧散したのだ。性欲以外が。
「詩音……狂っ」
暗闇の中、詩音のあえぎを聞き、重みを感じながらペニスを上下させ始めた。

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最終更新:2008年11月16日 07:15