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「起立! 礼! 着席! 」
 私の名前は園崎魅音。いちおうこのクラスの学級委員長で、クラスで一番の年長者。委員長の肩書きってものは偉そうには聞こえるけど結構大変なんだよね……教室のみんなをまとめるのは結構骨の折れる作業でねぇ……いっつも気を張ってなきゃいけないし。しかもこのクラスは年少の子もいるしおじさんたちみたいな思春期真っ盛りなやつもいる。年齢層ばらばらってのは大変でねえ……
「こら!! 沙都子。また俺の机にトラップしかけやがって!! 」
……あ~あ、また始まったよあの二人。……っ!うわぁ、圭ちゃん手を上げちゃってるし。
「痛い!! もう! 引っかかる圭一さんが悪いのですわ!! 」
やれやれ、二人の喧嘩は日常茶飯事なんだよね。とりあえず、止めに入らないと。
「こらこら、二人ともいい加減にしな! 圭ちゃん、大人なんだからそんなに簡単に沙都子に手を出さない! 」
「でもよぉ……」
私の叱咤に困惑する圭ちゃんを尻目に私の元に沙都子が飛びついてきた。
「うわーん……魅音さん……。圭一さんがぁ……」
その小さな体を優しく抱きしめてあげる。この子は気の強そうな感じなんだけど追い詰められるとこうやってすぐに甘えに走っちゃう。……悟史、甘やかしちゃってたしなあ、そういえば……
「ほら、沙都子泣かない。ね? 」
圭ちゃんが叩いた沙都子の頭をすっと撫でであげる。この子はこうするとすぐに泣き止んでくれる。長い委員長生活で学び取ったものだ。そのまま沙都子と目線の高さを合わせ、諭すように語り掛けた。目線合わせるってね、結構大事。
「いい、沙都子? 沙都子は遊びにつもりでやったんだろうけど……ほら、沙都子聞いて。もしかしたら大変な怪我にも繋がりかねないの」
沙都子は朱色の瞳を涙で潤ませながら私の言葉に傾注していた。言葉を発するごとにこくりこくりと頷きを返してくれた。全然性格の悪い子では無いんだよね、この子は。純情でとっても可愛い子なんだ。ただ……かまってもらいたいだけなのかも。この子にはもう……家族がいないから……
「だから、あんまり無闇にやっちゃいけないの。おじさんの言うこと分かる? 」
「はい……ごめんなさいですわ。魅音さん」
素直な沙都子に笑顔を返して、こぼれた涙をぬぐってあげる。そうそう泣き止まないとそのかわいい顔が台無しになっちゃうぞ、沙都子。
「はは、謝るなら圭ちゃんに謝らないと……圭ちゃん、こっちに来て」
二人を対面させて仲直りをさせる。いつまでもいがみ合ったままじゃ二人としてもクラスのみんなもいい気はしないしね。なんだか兄弟げんかの仲直りのような二人のやりとりを見て、なんだか懐かしい気持ちになった。
 兄弟か……私にも妹がいるけど、あいつは冷めてておっかないからなぁ……仲直りを提案するのもいつも私からだったし。どこでひん曲がっちゃったのか……あーあ、沙都子みたいにかわいい妹だったらなぁ……おじさんとっても助かるんだけど。
「魅音、世話かけちまったな。悪い」
仲直りを終えた圭ちゃんが私に声を掛けてきた。
「いいって、いいって。曲がりなりにもおじさん、このクラスの委員長だしね……」まあ、二人ともかえって仲深まってくれたみたいだし。怪我の功名ってやつ? でも……なんか沙都子の体やわらかかったなぁ。そしてちょっといい匂い。やっぱ小さい子ってのは男女問わず、そういう感じなんだろうな。私の腕の中には沙都子を抱いたときのやわらかくて温かな感触が残っていた。癖になりそうな初めての感覚が私を取り巻いて……

 昼休みが終わった。はぁー、あまり得意ではない午後の昼下がり、魔の時間が私の瞼に蓋をする。しかも数学だしなぁ。余計眠くなるって。……いや、こんなんじゃいけないね……私は委員長なんだ、おじさんはクラスのみんなの規範となる存在。こんなところで居眠りなんてしちゃ駄目だ! 気合を入れ直して勉強に臨む決心をしたその時だった。
「あの、魅音さん。ちょっと教えてもらいたいところがあるんですけど」
「ふぇ……おじさんに? 」
声を掛けてきたのはこのクラスの年少組の男子である岡村君に富田君だった。ちょうど沙都子や梨花ちゃんと同じ年ぐらい。……あ~多分算数の問題を教えて欲しいのか。勉強なら圭ちゃんに頼めばいいのに……いや、この子たちは私を委員長と見込んで頼みに来たのだ、きっと。よし……ここは委員長の意地を見せちゃおうかね。
「いいよ、岡村君、富田君。おじさんに全てをまかせな! 」
なんだか私の顔をまじまじと二人は見てた。はは~ん、さてはおじさんに惚れたな? おじさん結構良い顔してるからなぁ……なんて冗談を心の中で囁きつつ、私は二人の席へ足を運んだ。

「えと……この分数式なんですけど……」
分数か。まぁ、ぎりぎりいけそうな感じがするのでとりあえず解いてみる。
「ちょっと、おじさんに見せてみな……」
「はい……ぁ」
教科書を渡そうとした富田君が少し声を漏らした。私の手と彼の手がちょっとだけ触れたのだ。

「す、すいません! 魅音さん……」
「あ、はは……そんなんで謝らなくても……」
……なんだろう。富田君の手、なんかやわくて……あれ、どうしてこんなにこの子頬を赤くして……はは……やだな……なんかおじさんまでどきどきちゃうじゃん……
「……えといいかな? 二人とも……ここわね……」
二人のノートに数式を書き込もうとした瞬間だった。顔を伸ばしたためちょっとだけ二人との距離が短くなった。すっと何気なく吸った空気。……この子たちのにおいがする。分かるかな……? この幼少の子特有の生っぽい青々しいにおい。身体が懸命に成長しようとしている……そんなのをイメージさせるこの子たちの独特のにおい。あはは、私、今日どうしたんだろ。自分より小さな子と接したらなんか体がこう、ぽかぽかして……頬が少し熱い。初夏の熱気に当てられたとかじゃなくて、この子たちの小さな幼さのじゅくじくと成長する生温かさを体に塗られてしまったみたいな……
「み、魅音さん……? 」
岡村君の言葉に正気に戻った私は書きかけの数式に手を加えていく。彼らの真っ白の紙面が私の字で埋められていく。二人は私の手とその動きをじっと凝視していた。私は二人からの視線を一身に受けちゃってるわけで……やだ……おじさんの手、すごい……見られてるんじゃ……白くて少し静脈の浮いた手の甲をやっぱり二人はまじまじと見ていた。……もしかしてこの子たち本当に私のことを……
なんだかもやのかかったように働かなくなった頭をなんとか回転させ、数式を完成させた。解答が合ってるか分からないけど……
「……はい、多分合ってるからさ」
「あ、ありがとうございます、魅音さん」
数式を解いた私はそそくさと自分の席に戻った。あそこにあれ以上いると、なんだか自分があの二人の視線に飲まれそうになったから。なんなんだろう……私。汗まで出しちゃってたし……生温いそれをすっと拭う。
「魅音。お前が教えるなんて珍しいな……」
多分圭ちゃんの声だったけど返事もせずに受け流した。まだ、あの子たちのにおいが鼻腔から取れない……ぽうっとした意識、眠気とは違う不思議な感覚に私は酔っていた。
「富田君、岡村君。この分数式、間違ってますよ。分母じゃなくて分子を足すってあれほど先生言ったのに……」
壇上の知恵先生の声さえその算数の時間だけは、すっと耳から通り抜けていった。

 胸の鼓動を抑えられないままその日のHRを終えた。帰り道でもあの二人のことが忘れられずにいた。いつもと違う感触に私は戸惑いを抑えきれずにいる。富田君の手が柔らかかったなあ……小さい子はいつもあんな感じなのかなあ……風邪を引いたような……ふらふらとした足取りで家に向かっていた。気が付いたらもう自宅はもう目の前……
家に着いた後に私は自室にこもった。頬の熱さを感じつつも自室の本棚に向かった。参考書や小説が置いてある一角に手を伸ばす。二、三冊を一気に抜き取ってその奥に隠されたカバーが裏返しの本を手に取った。……私の秘蔵のコレクションの一つ。いわゆる、いかがわしい内容の本だ。同人誌やビニ本などのそれ系の本は小難しい本は後ろ側に隠すようにして保管しているのだ。もちろんカバー裏返しで。
いやね、おじさんもそれなりの年だしさ、少なからずは興味があるわけでさ……全部が全部自分で手に入れたわけじゃないよ? あいつが色々持って来るんだよね……お姉も興味あるんでしょとか何とか言ってきてさ。結構数も増えてきたし新たな隠し場所を探さなきゃなあ……
手に取った一冊のページをめくる。本の半分ぐらいにある一編の読みきり漫画だった。題名は『隠れた性癖』だ。とある純真で勉強の出来る少女と小さな男の子との秘め事を描いたものだった。眼鏡をかけた真っ黒な髪の三つ編み少女が自分よりも年下の男の子に精通を促していくという内容。セーラー服の少女に初の精通を促された少年は顔を真っ赤にして大きく息をしていた。うわぁ……こんな純情そうな女の子があんなに激しく手を動かして……この女の子は初めは純情そうな感じなんだけど、時間が経つにつれてもっと大胆なことを……男の子に……あの……精液っていうの……? 白いの? いっぱい出して……いっぱい手にくっついてて。こんな小さな子でもあんなにたくさん出ちゃうのかな?初めてのときは……
…………富田君と岡村君はもう精通……済んだのかな……? 男子ってさ時折しないとムラムラして何も考えれなくなっちゃうんでしょ? 性犯罪が起こってしまうぐらいだし。あの二人も、もう済んじゃったのかも……そうじゃなきゃ今頃ムラムラきてて……
この漫画の男の子みたく激しくオチン○ンしごいてて……あ、また……心臓が、おかしくなりそうなくらい脈打ってて……やだ……なんか足の間がズキズキして……自分の体じゃなくなりそうなそんな感じが私を包んだ。恐くなった私は即座に場を片し自室を後にした。冷蔵庫のお茶を杯に汲み出して一気に飲み干す。火照った体がすっと冷やされていくのが分かった。どうしたんだろう今日の私……あの授業から、あの二人に触ったときから何かおかしいよね……自分の体の鼓動が抑えきれない……意識するだけで体に熱があふれてくる。お茶で冷えた体が再び熱気を帯び始めた。ふわふわとした心と体を持て余しつつ、私はその夜を過ごした。

 「今日の体育はここまでとします。残りは自由時間にしましょう」
体育の授業が残り半分くらいに差し掛かったころだった。いつものように知恵先生は授業を早めに切り上げた。残りの時間は自由に使っていいというのがクラスの慣習と化していた。さて、今日は何をしようかねぇ……行う遊びを考えあぐねいていたときだった。
「おいみんな! 今日はクラス全員でかくれんぼしようぜ! おい魅音早く来いって」
やれやれ、今日の圭ちゃん唐突だな。まぁいいか。クラス全員でかくれんぼもいいかも
しれないね。みんなわいわいと圭ちゃんのそばに集まっていく。
「で、圭ちゃん。言いだしっぺだしねえ……鬼は決まりだね」
「そういうことだと思ってた。いいぜ、俺がやるよ」
あら、あっさり承諾か。まあいいや、この際は圭ちゃんにしてもらおうか。でもこれだけ人数いるとなあ……隠れる場所誰かと被りそうだなあ……誰か…………富田君と岡村君はどこに隠れるのかな。自然と私はあの二人を目で探す。いた。半袖半ズボンの体育服に包まれた二人の男の子。初夏の陽に少し焼かれた太ももがくっきりと白と黒を付けていた。引き上げられた白のハイソックスがとても似合っていた。まるで昨日見た漫画の男の子みたい……内側の太ももの少し白く残っているところが見え隠れした。あんなに惜しげもなく見せてるなんてなんか卑猥だよ……駄目だよ……過剰に分泌された生唾を飲み込むとふらっとあの二人に近づいていた。一歩一歩地を踏みしめるごとに私の心臓は少しづつ鼓動を速める。
「……よっ、岡村君、富田君」
「あ、魅音さん、こんにちは」
なんで私、声掛けてんだろ……話すことなんて無い……のに。
「魅音さん、今日は全員鬼ごっこになっちゃいましたね」
「あはは……圭ちゃん強引だよね……」
いつもなら饒舌になって話をするのだがこの二人の前ではどうも言葉が続かない。
「前原さんだとすぐに見つかっちゃうんですよね……手段選ばないですからね……」
岡村君の言葉が耳に入ってきた。入ってきた情報はダイレクトに脳に届いた。頭が冴える感触はこういう感じなんだろうか。見つかりたくないんだ……この子たち……だったらさ……
こんなに頭が冴えていたのはこれが初めてだった。そんなにうまく隠れたいんならさ……
「……おじさんとさ……一緒に……隠れない? 富田君、岡村君……」
「本当ですか! 魅音さん。いい場所あるんですか? 」
心の中では断って欲しいというのが少しだけあった。このままだとこの二人を連れて行って……漫画みたいに……あの漫画の女の子みたく……
「う、うん。絶対見つからない、いい場所知ってるの。ちょうど三人だけ入れそうな
感じなんだけどね……」
「それなら、お言葉に甘えて……」
…………本気でついて来ちゃう気だ……でも、今ならまだ引き離せる……一言、謝ってさ、二人にごめんって言って、やっぱり三人で隠れるのは見つかったときリスク高いから駄目とか言って、また別々になればまだ……大丈夫……なのに……
「……いいよ二人とも……おじさんに全部まかせな……」
「よっしゃ! 数かぞえるぞ~!! 」
圭ちゃんが数を数えだした。気が付いたら私は二人のやわらかい手を取って駆け出していた。

 私たちが駆け込んだのは用具倉庫だった。
「二人ともこっちに来て……」
積み上げられた石灰の袋と鉄製の大きなボ-ル入れの間、ぎりぎり三人が入り込めそうな隙間があった。薄暗い雰囲気の倉庫の中は6月の湿っぽい暑さで充満していた。まずは私が隙間に座り込む。
「……さっおいで、二人とも。早くしないと圭ちゃんに見つかっちゃう」
「え……で、でも魅音さん、狭くてもう入れないですよ……?」
ほぼ私一人で埋まったスペースを見て富田君は言った。普通はそうだよね……倉庫の中は広いからみんな別々に隠れるよね……で、でもさ早くしないと見つかっちゃうしさ……
「大丈夫だって……おじさんの上に……二人とも来な……ね?」
「……じゃ、じゃあ失礼します……」
ついに二人は私の懐に来た。両の太ももの間に一人ずつ座るような形になった。私の太ももと彼らの太ももが直に触れ合って生温かい体温が感じ取れる。
「そんなに遠慮しなくたっていいからね……おじさんに寄りかかってもいいよ……うん」
そう言うと二人はくっと体重を預けてきた。ちょうど二人の半ズボンの真ん中の……膨らみの部分が私の太ももと擦れ合う。なんか、……触れてる所に少しだけ張りがあってそこだけ熱っぽい。どちらかというと岡村君よりも富田君のほうが少し張っちゃってるのかも。もっと二人を近くに……。
「ほら、二人とももっと寄らなきゃ……隙間からはみ出てる……」
「えっ……ああっ」
そんな口実を盾にして二人をぐっと引き寄せる。太ももの中ごろにあった彼らの股が私の太ももの付け根、ブルマに思いっきり接してしまったが構わずに寄せた。二人の成長の、中途な言い表せないあの体臭が私に迫ってくる。
 六月の暑さと三人の熱で私たちの隠れた隙間に生温い湿り気がこもりはじめていた。
「暑いですね、魅音さん……」
「うん……」
気付いたらじっとりと汗をかいていた。あはは……全然気が付かなかった。なんか二人の出す体温が……こう……ぼうっとしちゃってた。こんなに頭が霞むなんて正直初めて……きっとこの二人がいるから。……私は何を考えて……ただのかくれんぼなのに……この二人に……何かを……してしまいそうな……こんな小さな子に……

「さて、ここには誰が隠れてやがんのかなあ」

!! 来た。圭ちゃんだ。霞んだ頭で考えていた岡村君と富田君のことは中断された。
「……もっと寄って……! 見つかっちゃう」
私は二人を抱くようにして身を縮めた。二人の頭を寄せちょうど自分の胸に押し付ける。二人の顔がうずめられ、胸の形が歪んでしまうのが分かる。じっとりと濡れた皮膚の上で汗が玉を結んだ。
「んん……くぅ……苦しいけど我慢して……」
や……だ……なんか熱いよ……二人の息が体操服越しに通ってきて……太ももにも先よりも熱くて硬い……二人の……オチン○ンが当たってる……この子たち欲情しちゃってるの……かな? 二人を寄せた際に彼らのそれぞれの片手が私のお尻の下に入りこんでブルマを鷲掴みにしている状態になっている。Hな子……二人とも、私のお尻を揉んじゃって……この状況じゃ仕方ないかな……
「いないな……どこにいやがんだ……あいつら」
圭ちゃんの足音が遠ざかっていった。かくれんぼの難は逃れたようだ。
「ごめんね……二人とも……苦しかったでしょ? 」
ぷはっと顔を上げた二人は頬を真っ赤に染め上げていた。う、そんな目で見ないで……気が遠くなっちゃうから……
「……ここじゃ近いうちに圭ちゃんにばれちゃうかもしんない……移動しようか岡村君に富田君」
二人を立たせた私は埃を払って待った。……やっぱり……この子たちあの漫画で見たのと同じだ。少し前かがみになって……ばれないようにして……
「魅音さん……少し待って……ください」
「どうしたの二人とも……こっちだよ……」
少しの悪戯心をもって私は答えた。さっきの体との触れ合いから私はちょっとばかり大胆になっているのかもしれない。二人の弱々しそうな様子が心を締め上げていく。
「………………痛いの……二人とも? 」
二人は俯いて、こくりと頷いた。
「……そうなんだ……楽に……なりたい? 苦しいの取りたい? 」
顔を見合わせて、またゆっくりと二人は頷いた。また頭の中がぼんやりとしていく……もう二人の初めての性にしか頭には無かった。
「いいよ……こっちに来て……おじさんが何とかしてあげる」

「さ、入って……」
私は倉庫のさらに奥にある扉に手を掛けた。農具が置かれているこの部屋は先ほどの湿っぽい暑さはなくて、ひんやりとした冷たい雰囲気をはらんでいた。先ほどよりも暗い室内が私の鼓動を速めさせていた。
「魅音さん……こ、ここは入っちゃいけばいんじゃ……」
本当はそう。ここは遊びで入っちゃいけないと先生から釘を打たれてる。委員長としてもここでは遊んじゃいけないって何度もみんなに注意したことがある。……でも今は……緊急事態って奴? この子たちが苦しそうだから……体の具合が優れないから、ここで介抱してあげるだけ……やましいことなんて無いんだから……

 倉庫の奥にある農具室に私たちは入った。木造造りの室内の壁面には、くわやすきが置かれている。校内の菜園や近場の田畑の作業に使う。先生からは刃物とか農薬とかあるから許可無しの入室は禁止とは言われてる。特に私は委員長だからそこのところは何度も話を受けてる。部屋の奥、誰にも気が付かれそうにない物陰にまで進んだところで私は二人に振り返った。外から聞こえていた圭ちゃんたちみんなの声はほとんど聞こえなくなっていた。静寂の中、私たち三人の吐息の音が聞こえてくる。言い表せない不思議な高揚感が私を包んでいた。こめかみから流れる汗を肌に感じた後にすっと声を出した。
「……二人ともさ……あの……痛いんでしょ……じんじんしてて張れていて……違う?」
……この子たちは……私よりも背が低くてまだ年端もいかない男の子……私の大切なクラスメイト……一緒に学んで遊ぶクラスの一員……なのに見えるの……その真っ白な半ズボンの真ん中が……くっと盛り上がってるのが……
「み、魅音さんこ、これは……その……」
否定しても駄目……体が正直になって……心のうちもHな気持ちでいっぱいでしょ?……
「いいの……正直になって……それは悪くないことなの。いい? ご飯食べたりさ、
眠ったり……それと同じことなの。私たちには必ず必要なこと。男の子がそうやって……反応しちゃうのもさ当然のことなの……恥ずかしくはないことなの、だからね、いいんだよ?……」
沈黙が続く中、岡村君が言葉を発した。
「……はい、魅音さん……魅音さんの言うとおり……です」
少しだけ憂いを帯びた表情が私に突き刺さった。ぞくりと背中が震えたのが分かる。いい顔……無知な子たちの劣情がそこにはあった。
「気にしないで……それでね、そのきついのから、楽になるやり方があるの……岡村君からこっちに来て」
ぽうっと熱に当てられたように頬を赤くしていた岡村君は私に呼ばれ、一瞬はっとした表情を見せ少しずつ私の元にやってきた。
「そのままでいて……いい? 今からすることは何も恥ずかしくないし、いやらしいとかそんなんでもないから、安心して……もちろん痛くもないからさ」
立っている岡村君の背後に回りこんだ私はそのまま後ろから岡村君の腰を抱くように両腕を絡ませた。そのままチャックを滑らせ履いていた下着のから岡村君のオチン○ンを引き出す。肌色の皮に覆われたそれに触れたとき岡村君はくぐもった吐息を出した。

 ……うぁすごい、これが男の子の……岡村君のオチン○ンなんだ……なんだかすごく上向いてて……すっごく張れちゃって……あの漫画で見たのとはずいぶん違う……漫画のはもっと血管とか這ってて、でもこの子のはなんか可愛ささえ溢れちゃう……人差し指と親指でわっかをつくる。
「あぁ、み、魅音さん……魅音さんの手が……」
そのまま通した後、ゆっくりと岡村君のものを握り上下させてみた。
「ぁうあ……すごい……」
かわいい……この様子じゃこの子はまだ精通してない……それじゃ私が導いてあげなきゃ。ほら、昨日算数の時間に私の手をまじまじと見てた……その手でしてあげてるんだよ……岡村君……気持ちいい? 
初めて、男の子のに触ってしかも精通に導いているなんて……
「魅音さん……なんか……来るような……体から……すごく」
もうすぐ、射精……しちゃうのかな……漫画で見てるから想像はつくけど……実際は、岡村君は……どんな感じで……
「い、いいよ……リラックスして私にまかせて……もうすぐ楽になると思うから」
そのまま体を近づける……岡村君はまだ背が低いから私の胸が彼のお尻にくっついてしまう。
「み、魅音さん!! 魅音さんのが……あた、当たって……」
胸をあてがわれた岡村君はお尻をくねくねふるわせ始めた。……Hな子……でも、男の子だし……仕方ないよね……
私は空いた手を岡村君の尿道口にあてがう。……うあ、なんかお汁が出てる……男の子も射精以外に女子みたいにお汁出ちゃうのかな……少し余った皮を剥いて、ぬるぬるとした液を岡村君の尿道口に塗り込めてあげる……
「魅音さん!!! そ、それは駄目ですぅう!! くうあ!!」
まだ変声してない甲高い声を上げた岡村君は体を反らせた。
「!!……うわぁ……すごい……いっぱい」
岡村君は初めての精液を吐き出した。尿道口に手を添わせていたため、岡村君のすべてを私は受けていた。生まれてから十年以上溜まっていたものを私の手に吐き出したのだ。
「……熱い」
以前に私の感じていたあの生っぽいにおいが再び鼻腔を突き始めた。
「すごい……におい……これが岡村君の……」
左の掌に付いたこぼれてしまいそうなぐらいの大量の精液。……この白いのってさ……やっぱり味とかあるよね……これだけにおいがあるんだから……岡村君のはじめての……

どんな味なんだろう?

ぺろりと舌を出して恐る恐るだがそれに触れてみた。……すこししょっぱいようなでも……癖になってしまいそうな……これはほとんどの人は嫌悪してしまうような味とにおいなんだろうけど、私にとっては……
「魅音さん、ぼ、僕にも……お願いできますか?」
先ほどから岡村君の気持ちよさそうな精通を見て身悶えていた富田君が口を開いた。……もちろん、富田君のことも忘れていないよ……委員長がクラスメイトをないがしろにするようなことはするわけ……ないよ。それにこの子のオチン○ンも触ってみたいし……既にズボンは引き下ろされていて、富田君の下半身は暴露されてた。
「ごめん、待たせたね……富田君……ってもうこんなにして……」
先ほどの岡村君のと比べてみると富田君のは少しだけ細長い感じだった。岡村君にしたように手で触れようとしたのだが……そうだった……私の両手には岡村君の精液がいっぱい付いているんだった……このまま手でやっちゃうのはちょっとまずいかな……それだったら……漫画のあの女の子がしてたみたく……手を使わないでしてあげれば……
「み、魅音さん! そ、そんな……ああっ!!」
「……ごめんね……手汚れちゃったからこれで我慢して……は……んむ……」
富田君に正対した私は彼のものに唇を付けていた。口でするなんてことは漫画で知った。妹が持ってきた例の漫画に載ってた。初め見たときは度肝抜かれたっけ……男の子のを口で……するなんて……でもこの子たちだから……嫌な気持ちなんて少しも起きない……私は少し変わっているのかな……でも……委員長だから……苦しんでるクラスメイトがいるんだから……おかしくなんかない。富田君の前で膝立ちになって一気にくわえ込んだ。さっき出した岡村君のはじめての精液を両手の平でぐちゅぐちゅすり合わせながら……
 すごい……どくどくしてる……富田君の……それでいて、いっぱいこの子のにおいが広がっていて……富田君すごい……気持ちよさそうで、頬真っ赤にしてて、目までつぶってて。岡村君もすごくこっちを見てて……また……立っちゃった?……のかな、また……してあげないと……あれ……? なんか口の中……ぬるぬるしてる……オチン○ンからなにか出て……富田君苦しそう……え? 出ちゃう? 出しちゃうの?……いいよ、そのまま私の口の中で……
 「うああっ!!」
う……ん、すごい……ぴゅって勢い……まだ止まってない……しょっぱくて、ぬるぬる……いっぱい……舌を尿道口に絡め最後まで舐めとると少しずつ口を抜いた。この子のはじめてをこぼさないように傾注しながら……
「……んぅ」
出された精液を両手に落とす。たまりに溜まった二人分の精液が私の手の平で混ざり合う。どうしよう……このまま捨ててしまうのが一番いいんだろうか……でも駄目……委員長だからそんなの駄目……捨てちゃったらこの子たちを否定してしまいそうな気がするから、それは絶対……嫌……
はたから見れば妙な衝動に駆られた私は気付くと、自分の手の平に舌を添わせていた。
「魅音さん……」
二人の声が聞こえたような気がした。二人に見られながら委員長の私は自発的にこの子たちのはじめてを猫のように舐め取っていたのだ。

「おいおい……お前らいったいどこに隠れてたんだよ」
結局見つかることのなかった私たちは自ら校庭に赴いた。鬼役の圭ちゃんはまるで泣きそうな表情で話を掛けてきた。
「はは……それは……内緒ってことで」
「しかも岡村君と富田君も一緒だったのか……お前ら……三人でなんか怪しいことでもしてたんじゃねえの? 」
疑り深い目を浴びせてきたが無論そんなことはしてない。
「やだなあ、おじさんたち、そんなことしてないよ……圭ちゃん……ね、二人とも? 」
「え……あ、は、はい! 前原さん少し……考えすぎですよ……きっと」
そう、何もやましいことなんてしてない……ただ……私は委員長としての義務を果たしていただけ……圭ちゃんは考えすぎてるよ……
両手を後ろ手に組んでいた私は圭ちゃんの考えを流した。二人の男の子の精液と私の唾液にまみれた手の平を隠すようにして……

今日はいろいろあったけど岡村君と富田君のことを解決できて良かったと思う。あの子たちも良かったって思ってくれていれば幸いかな……でも……ああいう小さな男の子に手ほどきをするのがあんなに……心地よいなんて思いもしなかったな……私ってああいう小さな子と遊んであげるのが向いてるのかな……無知で純粋な男の子たち……クラスの他の男の子にもいろいろ教えてあげたいな……

いい? クラスのみんな……みんなも何か困ったこととかおじさんに遠慮なく相談してね……おじさんが……委員長が何でもしてあげるから……

fin
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最終更新:2023年04月10日 13:01