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ありがとう。




第四部『日常の中の幸せ』




「はろろ~ん♪お待たせしました」
私はそう言って、圭ちゃんとテーブルを挟んだ向かいに座った。
「お疲れさん。そんなに待って無いから気にすんな」
「圭ちゃん。すいません。せっかくの記念日なのに…」
私は軽く頭を下げた、これには理由がある。
今日で私達が付き合い始めて三ヵ月目。二人でゆっくり過ごす予定だったのだが、急にバイトが入ったのだ。
色々と御世話になっている義郎叔父さんに
『どうしても出て欲しい!頼むよ!』
と頭を下げられたら断れない。
土曜日の夜という事もあり、客が多いから人手が足らなかったのだろう。そして今は午後八時過ぎ、あと二時間もすればバイトが終わる。
その前に、私はRに入り今に到る訳だ。ちなみに圭ちゃんは一時間程前に来店した。私のバイトが終わるまで待つつもりなのだろう。
「それは仕方無いぜ。ところで、あと何時間位でバイト終わるんだ?」
オレンジジュースを啜った後、圭ちゃんが私に、そう聞いてくる。
「あと二時間位ですね。だから先にマンションに行っててください」
私は部屋の鍵を圭ちゃんに手渡しながら言った。こんな所で二時間も待たせるのは心苦しい。
それに帰ったら圭ちゃんが出迎えてくれるってのも悪くない。
今日は久々に二人で『お泊り』だ。こういう時にマンションが役に立つ。誰にも邪魔されずイチャつけるから。
学校でイチャつく訳にはいかないし、お互いの家だと誰かに見付かった時に気まずい。
「分かった。風呂でも沸かして待っておくよ」
「お願いします♪そろそろ休憩終わるんで、行きますね」
「ああ。頑張れよ!」
私は立上がり、返事の代わりにヒラヒラと軽く手を降って答える。
さて、あと二時間か…。頑張ろう。



「♪」
予定より三十分早く終わらせて貰い、私は鼻歌を歌いながら御機嫌でマンションに向かっている。
手にはケーキの入った箱と、バイト前に買ったジュースやらお菓子の入ったビニール袋。
マンションに着き、部屋に入りリビングに直行する。
「ただいま~!」
「おかえり!早かったな」
「早めに終わらせて貰ったんです☆あとケーキ買って来ちゃいました」
私はテーブルの上にビニール袋を置いて、ケーキの箱を見せる。
「お!サンキュー!さっそく食べようぜ」
私達はケーキを食べた後、風呂に入る事にした。シャワーを軽く浴びて、私は圭ちゃんを椅子に座らせる。
「身体洗ってあげますね。痒い所とかあったら言ってください」
手の平にボディーソープを付け泡立て、全身に塗りたくる。そして圭ちゃんの背中に胸を当てて身体を動かす。
「これ気持ち良いな…。てか、何処でこんな事を知ったんだよ?」
と、圭ちゃんが聞いてきた。
「ん…。お姉に聞いたんですよ。こうすれば圭ちゃんが喜ぶって言ってたから…。駄目でしたか?」
「いや!最高だ!もっとしてくれ!」
圭ちゃんが親指を立てて弾んだ声で言った。喜んでくれている様で嬉しい。両手を圭ちゃんの胸に持っていって手の平で洗ってみる。
「圭ちゃん。乳首が硬くなってますよ。じゃあ、こんなのはどうですか?」
「はあっ…!ちょっ!し、詩音!くすぐったいって!」
親指と人差し指で乳首を軽く摘んで、指の腹で転がしてみると面白いくらい反応してくれる。圭ちゃんが私の胸を、暇さえあれば揉み続けている理由が少し分かったかもしれない。
まあ。この場合は乳首の愛撫だが、そう変わらないだろう。いつも私はこんな事ばかりされているのだから、お返しだ。
「くすぐったいのが快感に変わっていくんですよ☆それに毎日私の胸をイジメてるんですから、おあいこです」
そう。圭ちゃんは隙あらば学校でも色々としてくるのだ。たとえば何日か前は体育の時間に部活の一環として、隠れんぼをしたのだが私は校舎の裏に連れ込まれ、あと一歩でオットセイを挿入される所までされた。
だが運悪くレナさんに見付かり、圭ちゃん共々『れなぱん』を頂いた。こんな感じで学校、プライベート問わず『色々』とされている訳だ。おかげで胸が2カップ大きくなってしまった。当然ブラも買替えを余儀無くされ、ちょっと腹が立つ。
「痛っ!!詩音っ!痛いぞ!」
「あ!ごめんなさい!大丈夫ですか?」
考え事をしながら洗っていたら、力が入り過ぎていたらしい。正面の壁に取り付けられている鏡を見たら、圭ちゃんが少し涙目だ。
「ああ。何とかな。そろそろ前も洗ってくれよ。コイツが我慢出来ないらしい」
と言ってオットセイを指差す。お腹に付きそうな位、ガチガチにそそり立っている。
私はボディーソープの泡を自分の身体に付けた後、圭ちゃんの膝の上に対面する形で乗って、腕を首の後ろに回して身体を支え下腹部をオットセイに押し付ける。
「こういうのも新鮮で良いですね。私、楽しくなってきました☆」
圭ちゃんの胸板に胸を押し付けて、上下に身体を動かす。乳首が擦れて気持ち良い。ちなみにオットセイは最後に洗うつもりだ。焦らしに焦らしてやる。
「確かに楽しいな。こうやって受け身なのも悪く無いぜ。けど俺だけして貰うのは悪いから、詩音の身体も洗ってやるよ」
そう言って、私の身体から泡を少し取って背中を洗ってくれる。圭ちゃんの手が私の背中を縦横無尽に動き回る、気持ち良いけど物足りない。私は圭ちゃんの唇に舌を這わせてキスをねだる。
「ん。んう…。ふ…」
何だって数をこなせば上手になると言う事だろうか?圭ちゃんのキスは上手になったと思う。それこそキスだけでイカされてしまいそうになるくらい。
「んむっ!?んんっ!」私の舌の裏側を圭ちゃんの舌が這う。普段、刺激を与えていない場所への愛撫は私を蕩けさせる。私の弱い所ばかり攻めてこられると太刀打ちできない。
私も舌を絡ませようとするが、上手く動かせない、結局圭ちゃんに、されるがままだ。そして一通り私の口の中を蹂躙し終わり、圭ちゃんが口を離す。
「っ…!はあっはあっ…!」
「へへっ。キスだけで出来上がっちゃったのかよ。詩音はスケベだなあ?くっくっく!」
「い、意地悪な事言わないでください…。だって圭ちゃんのキスが上手だから…」
私は図星を突かれ反論できない。まあ反論できたとしても緩み切った顔で言っても説得力が無いだろう。
「あっ!んぅっ!」
急に、お尻の穴に指を入れられ思わず大きな声が出る。
「け、圭ちゃん!嫌っ!そんな所に指入れたら駄目ですっ!!汚いですよ…あふっ!」
指が円を描く様に動かされ、身体に力が入る。秘部を愛撫されるのとは違った背徳的な快感に身悶えしてしまう自分が悲しい。
「嫌な訳無いだろ?俺の指を凄い力で締め付けてるぞ。詩音は好き者だぜ」
圭ちゃんが、そう言って指を二本に増やした。そして指を根本まで挿入された後、腸壁を広げる様に二本の指で開かれ一気に引き抜かれる。
「あっ!はあっ!ん!…んんっ!」
「この前に比べたら、だいぶほぐれてるぜ。この調子なら今日は入れれるかもな?」
圭ちゃんは私のお尻に挿入するつもりなのだろう。二週間前から、ほぼ毎日指で拡張と言うか開発と言うのか、お尻の穴に悪戯してくるのだ。
いくら好きな圭ちゃんとは言え、こんなアブノーマルな事は流石に嫌だ。しかし拒否して圭ちゃんに嫌われたく無い。
ううん。圭ちゃんがそんな事で私を嫌う事は無いと、頭では理解している。言い訳は止めよう。
口では嫌だと言っていても、やっぱり心の奥底では期待しているのだ。『圭ちゃんに私の全てを奪われたい』と。
うん。少し恥ずかしいけど…私からも積極的に出てみよう。何事も経験だ。してみたい事もあるし。
私は圭ちゃんの膝の上から降りて、シャワーで自分と圭ちゃんの身体に付いた泡を洗い流す。
「あの…。圭ちゃん。その、もし良かったら…舐めっこしたいんですけど。良いですか?」
所謂『シックス・ナイン』ってヤツだ。これは一度もしたこと無い。前から興味は有ったが恥ずかしくて『してみたい』とは言えなかった。圭ちゃんがしても良いって言ってくれるかな…。
「ああ!俺も一度してみたいって思ってたんだ!じゃあ…詩音。俺の上に乗ってくれ」
圭ちゃんが嬉しそうに、そう言って寝転がる。そして私はドキドキしながら圭ちゃんの顔の上に跨がる。
転校して来た日に、営林署の詰所で圭ちゃんの顔の上に跨がって舐めて貰った時とは、また違ったドキドキ感である。私は身体を倒して、圭ちゃんの股間に顔を持っていった。
「ゴクッ…」
いつもより元気一杯なオットセイを見て、思わず生唾を飲んでしまう。
はしたない。圭ちゃんに聞かれてしまっただろうか?
「詩音~。今、唾飲み込んだだろ?そんなに俺のが待ち遠しかったのかよ?」
聞こえていた。圭ちゃんが笑いを堪える様な言い方で私に問い掛けてくる。ここで恥ずかしがって否定をしようものなら、圭ちゃんは面白がって言葉責めを使った羞恥プレイに発展させかねない。
羞恥プレイも悪くないが、こういう時は下手に否定せず開き直るか、素直に認めた方が良いだろう。
「ええ♪そりゃもう待ち遠しかったですよ~。バイト中も圭ちゃんのおちん〇んが欲しくて仕方無かったんですから…」
と、私はオットセイの裏筋を人差し指でなぞりながら言った。まあ嘘は言って無い。バイト中も久々のお泊りで色々と期待していたのは事実だ。
「くっくっく!今日はやけに素直じゃねぇかよ。いつもだったら否定するのになあ…おお~!凄い濡れ方だぜ」
私の秘部を両手で広げて圭ちゃんが、そんな事を言う。私の羞恥心を煽るために言ってるのだろう。私は負けじと、オットセイの先を舌でつついた。そして舌を引くと唾とは違う分泌液が糸を引く。
「ふぅ。圭ちゃんも同じじゃないですか。おちん〇んガチガチにしてHなお汁を、たくさん出しちゃって…あっ」
全部言い切らない内に、圭ちゃんがクリトリスに舌を這わせてくる。私はこれが大好きだ。圭ちゃんもソレを分かっているのだろう、舐めてくれる時は主にクリトリスを攻めてくれる。
「んぅ!んむっ…んぐ!ん~っ!」
オットセイをしゃぶろうとするが、咥えて吸い付くのが精一杯だ。私はオットセイから口を離して言った。
「ふあっ!ダメれす!圭ひゃんっ!おちん〇ん舐めれません!も、もう少し!ひぅっ!!優しく!ひあっ!あっ!んあっ!」
そう言うと、さらに激しく愛撫してくる。
ちゅぶ!ちゅっ!じゅるっ!
卑猥な水音と私の喘ぎ声が浴室に木霊する。私はオットセイを掴んで、ゴシゴシと扱き始める。しゃぶる余裕なんて無い。
「はあん!あっ!あっ!んっ!ふぅっ!!」
浴室の換気窓は開けっ放しだ。これでは外に声が聞こえてしまう。
必死になって喘ぎ声を抑えようと歯を食いしばる。だが、押し寄せる快感の前に私の必死の抵抗は敵わず、どうしても声が出てしまう。
「ふっ!んんっ!…う?!ひあっああ!!」
そして追討ちを掛ける様に、圭ちゃんが私のお尻の穴に指を入れて素早く出し入れし始める。
オットセイを扱くのも忘れて、私は快感に身を任せる。
周りが見えなくなると言えば良いのか?全ての意識が愛撫されている下半身に向く感じ…。
絶頂を迎えるのに時間は掛からなかった。
「ひぃっ!も、もう!あうっ!ら、らめぇっ!!あっ!!んぐ!ああ~~っっ!!!」
一瞬全身の筋肉が硬直して、その後弛緩する。今までも絶頂を迎えた事は何度もある。今回のは、そんなのとは比べ物にならない位の気持ち良さだ。
身体を支えている左腕に力が入らない。私は圭ちゃんの身体に身を委ね、余韻に身体を震わせる。
「っはあはあ…!んっ…うぅ…」
身体がフワフワと飛んでいる様な感覚。目の焦点が合わないでボンヤリとしか見えない。圭ちゃんの息遣いも遠くから聞こえてくる様な不思議な感覚。
敏感になっている身体は、圭ちゃんの吐く吐息にすら反応してしまう。
「けほっ!し、詩音。ちょ…苦しい…」
そんな圭ちゃんの言葉で意識がハッキリする。
四つん這いで圭ちゃんの上に乗っていたのに、いつの間にか顔の上に股間を押し付ける形で余韻に浸っていたのだ。
私は、あまり力の入らない身体を動かして圭ちゃんの上から床へと移動して座った。
「凄いイキ方だったな…。まさかションベンで顔面シャワーされるとは思わなかったぜ」
「え?…っ!あ!あのっ!す、すみません!大丈夫ですか!?」
身体を起こした圭ちゃんに、そう言われて浴室内に漂うアンモニア臭に気付く。
全然気付かなかった。私は慌てて湯船から洗面器で湯を掬って圭ちゃんに渡して謝罪する。それと同時に恥ずかしさと申し訳無さで泣いてしまいそうになる。
圭ちゃんの顔を見る事なんて出来ない。怒っているかも知れない。自分の顔の上に粗相なんてされたら誰だって怒る。
圭ちゃんが顔を洗う水音を聞きながら、頭を垂れる。
数分経ち、私は顔を上げて圭ちゃんに再度謝罪する。
「け、圭ちゃん…。ごめんなさい。そ、その…気持ち良くて…つい」
「別に気にして無いから…。泣くなよ?こういう事だってあるさ」
「ほ、本当にですか?こんな事した私を軽蔑したりしてません?」
「軽蔑なんかするかよ。生理現象だからな。もう、この話は終わりにしようぜ!そんな顔するなって!詩音は笑っている方が可愛いぞ!」
そう言って、私の頬を撫でた後キスしてくれた。
圭ちゃんは優しいな…惚れ直してしまいそう。…大好き。
「ふふ♪ありがとうございます。惚れ直しちゃいそうですよ。ところで今日は本当にお尻に入れちゃうんですか?」
私は圭ちゃんの唇から口を離し聞いてみた。
「無理にとは言わないけど、させてくれると嬉しいな~」
と、圭ちゃんが期待に満ちた目で私を見ながら答える。こんな目をされたら断れないだろう。まあ断るつもりは無いが…。
「圭ちゃんがしたいなら良いですよ。でも、優しくしてくれなきゃ嫌ですからね」
「分かってるよ。優しくするからさ。じゃあ四つん這いになってくれるか?」
私は窓を閉めた後、四つん這いになって圭ちゃんの方にお尻を突き出す。
ふと、目の前の鏡で自分の顔を見ると、強張った顔をした私が映っていた。やっぱり初めての時は緊張する。
本来は性交に使わない場所でHするのだから当然だ。それ以上に圭ちゃんに無様な醜態を晒さないか?とか、後で取り越し苦労だったと笑い飛ばせる様な事が、いざ本番前になると気になって仕方無い。
まあ先程、あんな醜態を晒したばかりだから考えてしまうのも無理は無いと思う。
Koolになれ園崎詩音。これも愛の形なのだから心配するな。
圭ちゃんが両手でお尻を持って左右に広げ、オットセイをあてがい口を開いた。
「じゃあ入れるから、力を抜いとけよ?」
「…はい」
圭ちゃんに言われた通り身体の力を抜いて、私はオットセイが入ってくるのを待った。
ちゅぐ…。
お尻の穴をオットセイが押し広げて、ゆっくり入ってくるのが分かる。ほんの少し痛いけど、思ってたよりは大丈夫だ。むしろ痛みより気持ち良さの方が大きく安心する。圭ちゃんが拡張してくれたおかげだろうか?
「う…んんっ。はあ…」
「すげぇ。締め付けがキツくて、食いちぎられそうだぜ。詩音は痛くないか?」
「んぅ…大丈夫。気持ち良いですよ…」
太くて硬いオットセイの異物感が、形容する事ができない気持ち良さを腸内に与えてくれる。
下品な事になるから、詳しくは説明しないが、いつもとは逆な感じとだけ言っておく。
「!?ひぃっ!!あぐっ!んあっ!」
余裕たっぷりに考え事をしていたら、急に素早くオットセイを抜けるギリギリまで引き抜かれた後、少し強めに奥まで入れられた。これは予想外だ…気持ち良すぎる。腰が抜けそうな位良い。
「っ!はあはあ…。そ、そんな強くしたっ!らぁ!あんっ!気持ち良すぎてっ!ら、らめぇ!!ひぃ!」
「っはあ!そんな事聞いたらっ!ふ…う!止める訳にはいかないよなあ!ん!」
圭ちゃんも気持ち良いのだろう。息も絶え絶えに言って、リズミカルに腰を動かす。
「あっ!あはぁ!あっ!も、もうらめぇ!圭ちゃんっ!イッちゃいまふ!あっ!あん!!」
すると圭ちゃんに両腕を掴まれ!後ろに引かれる。
「駄目だ!入れたばかりなんだから、もう少し頑張れよ!そうだな…あと五分我慢してみようか?出来なかったら罰ゲームだからな!」
五分も我慢するなんて無理だ。圭ちゃんに開発されてイキやすい身体になっているのだ。かと言って耐えないと罰ゲームをされてしまう。
多分だが、やらしい内容の罰ゲームに違いない。
そりゃ、大好きな圭ちゃんになら何をされても良いと思ってはいるけど…。
とりあえず罰ゲームを回避するに越した事は無いだろう。
ボンヤリとする頭で、そこまで考えた後、私は圭ちゃんに対して口を開く。
「はあんっ!じ、じゃあ!私がっ!んんっ!五分耐えたら、け、圭ちゃん!が罰ゲームっ!受けて!くれますか!?」
「ああ!分かった!詩音が耐え切れるか見物だぜ!おらっ!」
「はうっ!!あっ!!あっ!!」
圭ちゃんが左手を私の胸に移動させ揉みしだきながら、腰を打ち付ける様に動かし始める。
「んっ!あっ!あっ!んん!はあっ!」
私は解放された左手を噛んで押し寄せる快感から気を逸そうと必死で我慢する。
けど、身体は正直だ。絶頂を迎えまいと抗ったところで、あと一歩で登り詰めてしまいそうな状態では無駄な努力だろう。
恐らく先程から二、三分程しか経っていない筈。悔しいけど限界だ。
「あっ!あっ!ああっっ!!!」
私は身体を大きく震わせて絶頂を迎えた。目の前がチカチカする。
「はあはあっ!っはあ!…何だ結局イッちまったのかよ。俺の勝ちだな!さて罰ゲームの前に詩音には、もう少し頑張ってもらうかな!」
「はあはあっ…え?」
圭ちゃんが腰を動かすのを止め私を抱き起こし、身体の向きを変えさせられる。対面座位と言うヤツ、圭ちゃんの身体を洗っていた時と同じ体位だ。
「ほら。さっきみたいに俺の首に腕を回せよ…」
床に腰を下ろした圭ちゃんが私を抱き寄せて耳元で、そう言った。
「ん」
私は圭ちゃんの首に腕を回した。
「じゃあ詩音が動いて俺をイカせてくれ」
「でも私イッたばかりだから、上手く動けるか分かりませんよ?」
「大丈夫。詩音が頑張ってくれたら、すぐにイケるからさ」
「分かりました。じゃあ動きますね…ん」
私は力の入らない身体で腰を引上げて、ゆっくり腰を沈める。やっぱり上手く動けないな。
でも、さっきより奥まで入って気持ち良い。
「あっ!あっ!あんっ!」
それに腰を上下する度にクリトリスが圭ちゃんのお腹に擦り付けられ乳首同士も擦れて、蕩けてしまいそうだ。
私は夢中になって身体を動かす。もっと気持ち良くなりたくて圭ちゃんにおねだりしてみる。
「あっ!んう!け、圭ひゃんも下から突いてくだひゃい!あはぁ!」
「エロい顔してんなあ。して欲しかったら、ちゃんとお願いしろよ」
「んうっ!圭ひゃんの!大きいおちん〇んでぇ!あん!もっと気持ち良くしてっ!くだひゃい!あっ!あっ!」
「仕方ねぇな、詩音の尻穴にも俺の味を覚えさせる為に一肌脱いでやるか!」
そう言って圭ちゃんが後ろ手を着いて、力強く突き上げた。
「ひゃうっ!!あっ!あっ!あっ!」
結局は言葉責めをされてしまったが、もうどうでも良い。
そんな事より脳天を揺さぶられる強烈な快感に酔い痴れ、私は恥も忘れて喜びの媚声をあげる。
「ひぃあっ!んう!んんっ!も、もっと!壊れちゃうくらい、突いてっ!あっ!ああっ!!」
「はあっ…!うおっ!ち、ちょ詩音激し過ぎ!!そんなに動いたら、イッちまいそ…!んっ!」
私は圭ちゃんの唇を口で塞いで舌で口内を貪る様に舐め回す。
「あむっ!ちゅっ!ううん!んうっ!んぶ…!」
それを圭ちゃんも舌を絡ませて返してくれて、興奮が強くなる。
「っぷは!んうっ!またイッちゃいそうれふ!!あんっ!圭ひゃん!大好きっ!あっ!ああっ!!んっ!んあっ!」
「あうっ!!俺っ!も!限界だ!!うっっ!!」
直腸内に勢い良く精液が吐き出され、その刺激で私も二度目の絶頂に達した。
「「っはあはあ…」」
圭ちゃんが床に寝転がり、私はその上に倒れ込み顔を胸に預ける。
お尻の中でオットセイがピクピク動いて、敏感になった私の身体を刺激してくれる。
「詩音…」
圭ちゃんが私の頭を優しく抱き締めてくれた。
幸せだ。身体を重ねる度に思う事だけど、今日はいつも以上に感じる。
付き合い始めて三ヵ月しか経って無いけど、日に日に私の中での圭ちゃんへの想いが大きくなっている。
もう圭ちゃん無しの生活なんて考えられない。
普段はおちゃらけて笑っている私だって弱い部分があるのだ。そんな弱い私を圭ちゃんは癒してくれ、又、受け止めてくれる。
だから、私は圭ちゃんの前だけなら素直になっても良いと想えるし、してあげれる事は何でもしてあげたい。
私は利害関係で動いてしまう所が多々有るけど、圭ちゃんだけは別だ。そんな風に考えれる様になったのも圭ちゃんのおかげかもしれない。
「圭ちゃん…。ギュッて抱き締めてください」
そう言うと圭ちゃんが背中に手を回して抱き締めてくれる。圭ちゃんの胸の鼓動を聞きながら、幸せな気持ちで目を閉じた。
いつまでも、この時間が続けと願いながら。

「よいしょっ」
しばらくして、私は起き上がってオットセイを引き抜いた。少しお尻がヒリヒリするけど、気にする程では無い。
圭ちゃんも起き上がって、ニヤニヤ笑いながら私を見て口を開いた。
「あんなに乱れた詩音を見れるなんて思わなかったぜ。すげぇそそられたよ」
私はシャワーで身体に付いた汗を流しながら圭ちゃんに言葉を返す。
「ふふ♪凄く気持ち良かったから、我を忘れてしまうくらい夢中になっちゃいました☆」
お尻から出て来た精液も洗い流して、手にボディー・ソープを付けてオットセイを洗う。
「ん…普通に洗っている筈なのに手付きがエロく感じるのは気のせいか?」
気持ち良いのか、私の手の中でオットセイが大きくなってくる。
「気のせいですよ。何でもそっちの方に結び付けるなんて、圭ちゃんは本当にスケベですねぇ~」
オットセイを一通り洗って泡を洗い流し、私は湯船に入ろうとして圭ちゃんに腕を掴まれた。
「おっと!湯船に入る前に罰ゲームをしなきゃな!」
ちっ!覚えてたか。
「そうだなぁ~。じゃあアソコの毛でも剃ってツルツルにしてみようか?勿論、詩音が自分でするんだ。俺は湯船でヌクヌクしとくからさ」
「…本気ですか?凄く恥ずかしいんですけど」
「何で恥ずかしいんだよ。俺以外に見せる訳でも無いんだからやれよ。それに罰ゲームなんだから拒否権は無いぜ?」
と、圭ちゃんが楽しそうに言って湯船に浸かる。
「分かりました。でも…恥ずかしいから見ちゃ駄目ですからね」
「それだと罰ゲームの意味が無いじゃないかよ。ちゃんと俺に見せながら剃れって」
「くぅ…この借りはいつか絶対返しますからね!」
少し屈辱的だ。次の部活の罰ゲームに『敗者は陰毛を全部剃る』と書いて箱の中に入れておこう。上手く行けば、圭ちゃんの剃毛を拝めるかもしれないし。
私は無駄毛処理用の剃刀とシェービングクリームを壁の棚から取った後、床に座って圭ちゃんに向かって足を大きく広げる。そしてシェービングクリームを手に取って股間に塗って良く馴染ませ、剃刀を当てる。
ジョリ。ジョリ。
恥丘の辺りしか生えていない陰毛を、剃り残しの無い様に剃る。その後、手で触ってキレイになったか確認をしてから洗い流す。
「できましたよ。これで罰ゲームは終わりですね」
「ああ。寒かっただろ。ほら」
圭ちゃんが湯船の中に入る様、私に手招きした。
「ふう…」
私は圭ちゃんに背を向けて湯船に浸かる。すると圭ちゃんが後ろから抱き付いてきたので全身の力を抜いて身を委ねた。
「詩音は、なんか日に日に色っぽくなっていってるよな。堪らないぜ」
「圭ちゃんが毎日、私の身体を弄んでいるからじゃないですか…こんなスケベな身体にされてしまったんですから、責任は取ってくださいね」
「責任か。ちゃんと取るから安心しろよ」
「言葉だけなら何とでも言えます。行動で示してくれないと信じれません」
「おいおい、詩音怒ってるのかよ。言い方がトゲトゲしいぞ?」
「ふん。彼女にアソコの毛を剃らせる様な変態に可愛い態度なんか見せたら、何をされるか解りませんから」
別に私は怒ってなんかいない。ただ圭ちゃんを困らせてやりたくて嘘をついているだけだ。
「詩音悪かった。調子に乗り過ぎた。機嫌を治してくれよ」
ちょっと焦り気味な圭ちゃんの声を聞いて、これ以上、嘘をつくのは心苦しい。
私は圭ちゃんの方に振り向いて言った。
「じゃあ、キスしてくれたら許してあげます」
「詩音ごめんな」
圭ちゃんが私の頬に口付けしてくれた。期待してたのと違うけど、良しとしておこう。
「圭ちゃん大好き…」



私達は湯船で戯れあった後、身体を拭いて部屋に向かった。
私は本家から持って来た鞄の中からマフラーを取り出して圭ちゃんの首に掛けてあげる。
「三ヵ月記念のプレゼントです。私とペアなんで着けてくれなきゃ駄目ですよ♪」
圭ちゃんからオットセイのキーホルダーを貰った日からコツコツと暇な時間に編んだ、私の手作りだ。既製品に比べたら貧相な物だろうが、心を込めて編んだ自信作。
気に入ってくれたら嬉しい。
「ありがとう。大事にするよ。ああ、コレ俺からのプレゼントだ」
そう言って圭ちゃんが綺麗にラッピングされた紙袋を渡してくる。
「わぁ☆可愛い♪」
中には手の平サイズの熊のぬいぐるみが二つ入っていた。ぬいぐるみの首にはチェーンの付いた小瓶が吊されている。
「ほら。詩音って香水を使ってるだろ。俺は詳しくは無いけど、悩んで選んだんだ。良かったら貰ってやってくれよ」
「ありがとうございます♪ところでコレ二つ有りますけど、どっちが私のですか?」
「ああ。好きなのを選んでくれ」
琴とタクティクスか…。
どっちも好きな匂いだから迷う。
「じゃあこっちにしますね」
私は琴の方を選んで、タクティクスを圭ちゃんに渡す。
しかし意外だ。圭ちゃんって香水を使うのだろうか?そんな疑問を圭ちゃんにぶつけてみた。
「いや。使った事は無いけど、気が向いたら使ってみようかって思ってるんだ。流石に学校には付けて来ないけどさ」
ああ。なるほどね。オシャレが気になる年頃に圭ちゃんもなったのだろう。
「分かりました。そうだ!明日服でも買いに行きましょう!私が買ってあげちゃいます」
「え?別に良いよ」
そう圭ちゃんが少し困った顔で言った。
「良いんです。私が買ってあげたいだけですから遠慮しないでください」
「ん~…じゃあ欲しいのがあったらお願いしようかな」
「詩音ちゃんが圭ちゃんに似合う服を選んであげますから楽しみにしてて下さいね☆」
そう言って鞄の中にプレゼントを入れて、圭ちゃんの横に座って話を始めた。
と、ここで私の言った何気無い一言が、翌日に行動に響いてしまうのだった。
ああ。別に圭ちゃんを怒らせたとか、喧嘩してしまったとかじゃ無い。むしろ良い思い出になった。
そう。こんな事を言ったのだ。
「圭ちゃんはスク水って好きですか?」と。


続く

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最終更新:2008年01月31日 00:04