前のお話



貴方は"伊勢正三"という人の『22才の別れ』という曲をご存知だろうか?
優しい声と物哀しいメロディーで紡がれる、悲しい歌詞のフォーク・ソングである。
平成二年 五月某日 午後七時
私はカセットデッキで、この曲を聞きながら車でレナの家に向かっていた。
私は高校を卒業後、親類の経営する商社に事務員として就職した。
婆っちゃはまだ健在だ。だから私はまだ頭首代行であり働かなくては自由になる金は無い。
働き始めて中古だが鬼ローンを組んで買った、赤い『セリカXX』のシャコタンが私の愛車である。

仕事が終わると愛車を駆って雛見沢への道を急ぐ。レナの家の前に着くと、レナが待っていた。
「レナ!お待たせ!仕事終わりにごめんね~!さあ乗って!行こうか!」
レナに相談事があってドライブに誘ったのだ。実は私は現在、人生の岐路に立っているのである。
そう、私は人生で数える程しか無いであろうと思われる、重大な決断をしなくてはならない立場になったのだ。

~一時間後~
私はレナと談笑しながら、車を岐阜県の高山市方面に向けて走らせていた。
「はう・・・。やっぱり魅ぃちゃんの車は何度乗っても、お尻が痛くなっちゃうよ・・・」
レナは高校卒業後、興宮の給食センターで働いている。料理好きなレナにはピッタリな仕事だと思う。
「まあ私も22才だしね。もうシャコタンは卒業かな?」
途中から国道41号線に乗って高山市内を名古屋方面に向けて走り、目的地である『匠の森』と書かれた看板を見つけ交差点を曲がる。
緩やかな坂道を登り、頂上にある狭い砂利の駐車場に車を停めて、車外に二人で出た。
「うわ~♪星が凄い綺麗だよ☆村でも見れるけど、ここも綺麗に見れるね☆」
ここは私と圭ちゃんのお気に入りの場所だ。
雛見沢から程よい距離の場所だし人も来ない。その気になればカーセックスだってできる。
「ところで魅ぃちゃん。相談って何かな?圭一君と喧嘩でもしたの?」
私はマイクロ・ミニのポケットから、クシャクシャになったセブンスターを取り出しZIPPOで火を付け一吸いした後、口を開く。
「昨日、圭ちゃんに・・・プロポーズされたよ」
そう言い煙草を吸って紫煙を吐きだす。
「おめでとう!魅ぃちゃん!良かったね♪でも何で、それが相談事なの?悩む必要なんて無いんじゃないかな?かな?」
自分の事の様に喜んでくれるレナを見て嬉しくなる。
そりゃ私だってプロポーズされて嬉しかった。すぐにOKしたかった。でも・・・。
「私と結婚するって事は圭ちゃんには園崎家頭首の旦那として、婿に来て貰うって事になるんだよ」
「そうすると前原家を継ぐ人が居ない。圭ちゃんの御両親はそれでも良いって言ってくれたけどね」
「でも、やっぱりそこが引っ掛かって、まだ返事して無いんだよね・・・」
途中、煙草を吸いつつ、そう何回かに区切って話した。
「う~ん・・・。別に悩む必要は無いと思うよ?同じ村の中で住むんだから、気を使わなくて良いんじゃないかな?」
レナは、ここに来る途中にコンビニで買ったコーヒーのプルタブを開けながら言う。
「昔みたいに家同士の繋がりの為に結婚する訳じゃ無いんだし、圭一君も気にしないと思うかな!かな!」
そう少し困った様な顔でレナは言った後、コーヒーを飲み始めた。
レナに話したことで心の中が楽になった気がする。
確かに冷静になって考えたら、レナの言う通りである。
私は何を思い詰めていたのだろうか?
体面を気にするより、心を大事にしようと昔、圭ちゃんに身を持って教わったのに・・・。
大人になった私は古い固定概念に捕らわれ思考停止して、初心を忘れてた。馬鹿らしい・・・。
そう。結婚とは好き合った者同士がするものなのだ。家の為にする訳じゃない。
さっきまでの自分が恥ずかしくなった。
「レナの言う通りだわ。私、思考停止していたよ。馬鹿馬鹿しい」
私は煙草の火を携帯灰皿で消して、照れ隠しに笑いながら言った。
するとレナが「でも、思考停止する程嬉しかった。て事じゃないかな?そして不安になって余計な事を考えちゃっただけだと思うんだよ?だよ?」と言ってくれた。
「あははは!違いない!レナごめんね?取り越し苦労だったよ!でも相談に乗ってくれてありがとう・・・。」
「ううん!親友の悩みを聞くのは当り前だよ。あ~あ私も圭一君みたいな良い人と付き合いたいよ。魅ぃちゃんが羨ましいかな?かな?」
「いつかレナにも見つかるよ、『この人に一生ついて行こう!』って想える人がさ・・・」
「そうかな?私も出会えるかな?何か不安だよ・・・」
「大丈夫だって!レナは綺麗だし、すぐに出会えるよ!それに女は度胸!だよ。良い人が居たら、自分から勇気を出してアプローチしてみなよ?」
「あはは☆考えておくよ。魅ぃちゃん帰ろう?明日も仕事でしょ?」
とレナが言う。
明日は土曜日。レナは土日は休みだが、私は土曜も仕事がある。
「だね。じゃあ帰ろうか!」
そう言って私達は車に乗込む。『レナありがとう。私頑張るよ。』そう心の中で呟きながらエンジンを始動して岐路に着いた。

レナを家に送った後、家に帰った私は遅い夕食を食べ、風呂に入った後、自分の部屋で写真を見ていた。
高校一年の時の綿流しのお祭で二人で一つの綿菓子を食べている写真。
高校二年の夏、圭ちゃんの運転するバイクに乗って行った海で撮った写真。
高校三年のクリスマス、圭ちゃんの頬にキスする私の写真。
働き出した私が車を買って二人で初ドライブに行った時の写真。
浴衣姿の20才の私に圭ちゃんが抱き付いている写真。
去年、圭ちゃんと旅行に行き撮った楽しげな顔の二人の写真。
アルバムに貼られた、そんな私達の歴史を見た後、決心した。
『明日圭ちゃんにプロポーズの返事をしよう』
私は煙草を咥え火を付ける。
付き合い始めて七年が経った。
数えきれないくらい喧嘩もして、その数だけ仲直りした。休みのたびにデートを重ねて、その回数だけ私は抱かれた。
私は圭ちゃん以外の『男』を知らない。知りたくも無い。
この身体は圭ちゃんに調教された、圭ちゃん専用だ。他の男に見せるなんて考えた事すら無い。
圭ちゃんを悦ばせる為に私は色々なテクを覚えたし、恥ずかしかったけどお尻のセカンドバージンまで捧げた。
でも、それも無駄にはならなかったんだよね?
淫婦の様な身体に調教されても、私の想いは15才の頃と変わっていない。圭ちゃんに飼われた御主人様と幸せになりたい甘えん坊の兎なのだ。
七年越しの夢が叶う時が来たのだ。
今までの『私』に別れを告げ、これからは圭ちゃんの妻としての『私』になるのだ。
どんな辛い事だって二人でなら半分にして乗り越えられる。そして喜びは倍にして感じれるのだ。
圭ちゃんは私の色々な『しがらみ』を忘れさせてくれた。村の因習を吹き飛ばしてくれた。
これからもそうなれば良いな・・・。
短くなった煙草を灰皿で消して私は眠りについた。



翌日、仕事が終わった私は圭ちゃんを古手神社に電話で呼び出した。
圭ちゃんは現在、興宮でサラリーマンをしている。
てっきり大学に進学すると思っていたが「勉強はもうしたくない」と卒業後、就職したのだ。

私は境内にある集会所の前で梨花ちゃんと世間話をしながら圭ちゃんを待つ。
ちなみに、梨花ちゃんと沙都子は今年高校を卒業した。梨花ちゃんは正式に古手家頭首になったし、沙都子は県内の短大に進学した。
「ねえ魅音。貴女、圭一にプロポーズされたそうね?レナに聞いたわ」
と梨花ちゃんが聞いてくる。
昔からは想像も出来ない大人びた梨花ちゃんを見ていると『私も年を取る筈だわ』と思う。
「ん・・・。まだ返事はして無いけどね。まあ今からするんだけどさ」と私は教えた。
「魅音。圭一は村や私達の運命を変えた男。そんな彼に求婚されるなんて、貴女は幸せ者ね」
と梨花ちゃんが言った後、拗ねた様な顔でさらに口を開く。
「レナ、沙都子、私、そして貴女。皆、圭一の事が好きだった」「でも結局は貴女の一人勝ち。いや勝負にすら持込めなかった。嫉妬してしまうわ?」
そして私を見て「おめでとう!魅音!・・・圭一と御幸せにね?」
そう微笑みながら言って梨花ちゃんは「さて、羽入相手に自棄酒でも飲もうかしら?フフフ♪」と何処かへ行ってしまった。
ああ。羽入は梨花ちゃんの補佐として巫女さんをしている。
さて、プロポーズの返事の為に場所を変えるか。
私は村を見渡せる高台まで行き、圭ちゃんを待つ。三十分程して急いで来たのか、汗だくになった圭ちゃんがやって来た。
「悪い。急いで仕事終わらせたんだが遅くなっちまった・・・。待ったか?」
私はハンカチを圭ちゃんに渡して言った。
「ううん。大丈夫だよ。私も来てから五分位しか経って無いし」
もちろん嘘だ。だが、こういう嘘なら付いても良いよね?
それはともかく私は圭ちゃんに語りかける。
「圭ちゃん。プロポーズの返事についてなんだけど・・・。その前に話聞いて貰って良いかな?」
「・・・ああ」
圭ちゃんが緊張した顔になる。
「私ね。この村が好き。圭ちゃんは雛見沢は好き?」
「好きだぜ。なんせ魅音と出会えたんだからな」
と圭ちゃんが言う。
「ありがとう。ねえ?雛見沢って何も無い村だよね?そんな雛見沢を発展させるのが、園崎家次期頭首としての私の夢なんだ。」
私は柵まで歩いて行って、圭ちゃんに手招きする。
圭ちゃんが私の横に来たのを確認して、私は話を続ける。
「圭ちゃんに私と一緒に、それを手伝って欲しい。園崎圭一として」
私は圭ちゃんの目を見て更に続ける。
「ここからはプロポーズの返事だよ?笑わないで聞いて・・・?」
「笑わないさ。」
圭ちゃんが真面目な顔で言ってくれたので、私は安心して口を開く。
「うん。実は次期頭首の仮面を脱いだ本当の『私』は、圭ちゃんに幸せにして貰いたいと願っているんだよ」
感きわまって涙が出そうになる。
「昔、言ったよね?私は【兎】だって。『私』は寂しがり屋で甘えん坊なの。一人だと寂しいよ・・・」
駄目だ。泣いちゃいけない。
「私を今まで以上に、いっぱい愛してください!私に毎日、貴方の笑顔をください!」
そして私は圭ちゃんに抱き付き、堪えきれなくなって泣きながら言ったのだ「グス・・・。わ、私を!ひっく!圭ちゃんの・・・お嫁さんにっ!ひっく!・・・してください!」と。
圭ちゃんが泣きじゃくる私を抱き締めて「ありがとう魅音。絶対幸せにしてやるからな!」と言って、手で私の頭を撫でてくれた。
その暖かさが・・・優しさが嬉しくて私は涙が止まらない。
私は圭ちゃんの胸の中で泣いた。



しばらくして私は泣きやんだ。
「ごめん。スーツをベチャベチャにしちゃったね」
「気にするな。それより魅音。」そう言って圭ちゃんが私の左手を取った。
「安物だけどさ・・・。俺の気持ちだ」
そして私の薬指に指輪を填めてくれる。
「ありがとう。大事にするよ。」
私は填めてくれた指輪を見た後そう言い、圭ちゃんのスーツの端を握って口を開く。
「・・・今日は家に帰りたくないな。ドライブにでも行こう?」
「ああ。そうだな。でも家に連絡しなくて良いのか?」
私はポツリと言った。
「実は、もう婆っちゃには今日は帰らないって言ってあるんだよ。だから大丈夫・・・」
「用意周到な事で・・・。じゃあ行くか!ってもバイクで来ちまったから、車取って来ないとな」
と圭ちゃんが笑いながら言ったが
「私はセリカとお別れがしたい。私の車でドライブしよう?」
と言って古手神社を後にした。
圭ちゃんは家に帰って、バイクを置きにガレージに向かった。
私は圭ちゃんの家の前に車を停めて、ステアリングを手で撫でて「セリカ。ごめんね?もう少ししたらサヨナラだよ。だから最後に一緒に走ろう?」と言った。結婚するのを期にセリカを手放す決心をしたのである。

その後、鹿骨市まで行き市内を一望できる山の上で夜景を見ていた。
「ねえ、圭ちゃん。明日さ・・・お互いの親に結婚の挨拶しに行こう?」
「おう。それに明日から結婚の準備もしないとな」
二人でこれからの事を色々と話した。
数時間後、山の麓にあるラブホテルに私達は泊まる事にした。
部屋に着き、風呂に湯を張った。
「圭ちゃん・・・。お風呂入ろ?」
圭ちゃんと手を握って脱衣所に向かい、お互いの服を脱がし合って浴室に入った。

二人で身体を洗い合った後、湯船で戯れ合った。
そして脱衣所で身体を拭いている時だった。
「魅音・・・。もう我慢できない!」
そう言って圭ちゃんが私をお姫様抱っこして部屋に走っていく。
「け、圭ちゃん!ちょ!怖い!は、走らないで!」
私は圭ちゃんにしがみついて叫ぶ。
ベッドの上に優しく降ろされ。私は圭ちゃんに言った。
「ビックリしたよ!あんな事したら駄目だよ!」
圭ちゃんが笑いながら「悪い!悪い!けど、楽しかっただろ?」
と言いながら頬を手で撫でた。
「ん・・・。まあね。ジェットコースターみたいだったよ」
と私も笑いながら言った。
圭ちゃんに「ねえ?キスして?」とおねだりする。
「ん・・・。ちゅっ。んん・・・」
圭ちゃんに優しく押し倒されキスされる・・・。私は初めて圭ちゃんに抱かれた15才の私に戻る。
初めての時と同じ、初々しい気分。幸せな気分で身体が蕩けそうになる。
私は圭ちゃんの口の中を舌で蹂躙する。
「あむっ。ちゅぱ・・・。ちゅく」
負けじと圭ちゃんが私の舌を吸って、舌を絡ませる。
「くちゅくちゅ・・・」
頭がボーッとしてきて全身が熱くなってきた。
圭ちゃんが急に口を離す。「あ・・・」完全にスイッチが入った私は名残惜しそうな声が出てしまい恥ずかしくなる。
「本当にキスが好きだな?目がトロンとしてるぞ?」
そう言いながら、指で私の唇を撫でる。私はその指を口に含んで舌を這わせた。
「あふ・・・。ちゅぱちゅぱ・・・」
心行くまで指を舐めた後、口から圭ちゃんの指を出した。
次に圭ちゃんは胸を揉みしだきながら、私の手を自分の股間に持って行き「勃たせてくれ」と言った。
言われたとおり、両手でオットセイを揉んで海綿体に血を送り込む。手の中でオットセイが硬くなっていく。そして根本を少し強めに握って小刻みに動かした。

「はあはあ・・・。ふうっ・・・。何か圭ちゃんのおちん〇ん、いつもより硬くなってる」
いつの間にか乳首に吸い付いていた圭ちゃんに息も絶え絶えに、そう言うと「魅音だって同じだぜ。いつも以上にやらしい・・・」と言って私の陰部をまさぐる。
ぐちゅぐちゅ!指二本を挿入して強めに掻き回されて大きな音が出た。
「やっ・・・!恥ずかしいよ・・・。あっ!駄目!そこ擦らないで!!あうっ!」
膣の上壁を擦られ、圭ちゃんの腕を思わず押さえるが、耳を舐められて力が抜ける。
膀胱が刺激され尿意が私を襲う。
「らめぇ!圭ちゃん!お、おしっこ出ちゃうっ!!・・・え?」
あと少しでイキそうな所で指がピタッと止まり、思わず驚きの声が出てしまった。
「ああ、どうしたんだ魅音?急に変な声なんか出して?」
ニヤニヤしながら圭ちゃんが聞いてきた。
お預けを食らった私は「な、何でも無いっ!!」と言って平然を装うが、身体が快楽を求めているのだろうか?腰が勝手に動く。
「おいおい、どうしたんだよ?腰がクネクネしてるぞ?」と圭ちゃんが指をゆっくり動かし、親指でクリトリスを転がす。もどかしい刺激に発狂しそうになる。
「ふぅっ!は、ああ・・・」
「魅音~。どうして欲しいか詳しく教えてくれないと、俺は分からないんだよなあ~」
「早くイキたい・・・!イカせてよぉ!」
意地悪されて悔しくて涙を流しながら叫ぶ!
「んん~?全然分かんねぇな~?イキたいなら、詳しくどうされたいか言えよ。くっくっく!」
身体がゾクゾクする・・・。マゾとして調教された身体が疼いて、圭ちゃんの言葉だけで軽く絶頂に達する。
「ふぁ!お、おま〇こを指でいっぱい掻き回してぇ・・・クリちゃんを指でクリクリしてくだ!さいっ!!」
ボーッとする頭で何とか言葉を搾り出してお願いした。これ以上、焦らされるのは嫌だ。
「よっしゃあ!してやるからイッちまえよ!」
ぐちゅぐちゅぐちゅ!!
先程と同じ様に激しい愛撫が再開し、私は身体をのけ反らせて快楽に悶える。
「んあっあっ!!らめぇ!!ひぃっ!あっ!あふっ!!」
ぷしゃあっ!!
絶頂に達する瞬間、圭ちゃんは素早く指を引き抜いて三本の指の腹全体で秘部を撫で回して刺激を与える。
私は潮を噴いてイッた。
「は・・・。あっ」
イッた後も優しく手の平で愛撫してくれたので長いあいだ余韻を味わう事ができた。

余韻から覚め、圭ちゃんのオットセイを見て
「圭ちゃん。おちん〇ん苦しそうだね?先に一回出しとく?」
そう人差し指と親指で輪を作って上下に動かす真似をしながら聞いた。
「頼む。我慢も限界だ」
仕方無いなあ☆私は両手をオットセイの根本に軽く添えて、舌で全体をねぶる。開いている両手の親指と中指で陰嚢を揉んであげるのも忘れない。
「じゅっ・・・。ちゅる。ん。ぴちゃぴちゃ」
舌を小刻みに動かして亀頭全体を刺激する。
「・・・凄。我慢汁がたくさん出て来る」
舌の先で我慢汁を舐めとりながら言う。さっきの御返しだ。ギリギリまで口の中ではしてあげない。
うわあ~。すっごい苦しそう。仕方無いな~。
「しゃぶ・・・。ジュポジュポ。んっんっ。んぐっんぐっ」
切なそうな圭ちゃんを見てると可哀相になったので、口の中でイカせてあげる事にした。覚えているテクを駆使して、喉の奥まで使ってオットセイをしゃぶりあげる。
圭ちゃんに徹底的に仕込まれた技で、ただのフェラチオではなく、膣に挿入している様な気持ち良さだと圭ちゃんが褒めてくれた事もある。
頑張ったら、また褒めてくれるかもしれない。
私はペースアップして頭を動かし始めた。
「じゅっ!ぐぽぐぽ!じゅぷぷ!」
激しく責め立てると圭ちゃんが音を上げる。
「み、魅音!そんな激しくしたらっ・・・!で、出ちまう!」
そう言ったのを聞いて、私は指を一本圭ちゃんのお尻の穴に挿入して軽めに腸壁を擦る。口の中でオットセイが更に大きくなり暴れた。
「っ!うあっ!」
圭ちゃんがが私の頭を両手で押さえ込み、口内射精される。ビクンビクンとオットセイが口の中跳ねるたびに大量の精液が吐き出される。
「ん。ん・・・。ゴクッ。ちゅぷちゅぷ。じゅっ!」
喉を鳴らしながら精液を飲み込み、お尻に挿入した指を軽めに動かしつつ、尿道に残った精液まで吸い出し、そのまま綺麗にするため口の中で舌を絶え間なく動かす。
「うあ・・・。ああ・・・」
身体を震わせて圭ちゃんが喘ぐ。
私はオットセイから口を離して、お尻から指を引き抜きティッシュで綺麗に拭いた。
「いっぱい出たね。気持ち良かった?」
今の惚けた顔の圭ちゃんを見れば分かる。だが私はあえて聞いてみた。
「凄い良かったぞ。ありがとう魅音」
そう言って圭ちゃんが頭を優しく撫でて褒めてくれる。
身体の力を抜き、御褒美を堪能する。私は頭を撫でられるのが大好きだ。

数分して圭ちゃんが私の頭から手を離して「魅音。入れてもいいか?」と言って私の秘部を愛撫してくる。
「ん。良いよ?・・・入れて?」
私は寝転がり足を開く。避妊具を着けようと圭ちゃんが手を伸ばすのを私は手で止めた。
「私達。結婚するんだよね?・・・だから今日から生でして良いよ?」
私は今まで避妊具無しを許さなかった。いくら大好きな圭ちゃんの頼みでも、これだけは拒み続けて来た。
もし妊娠したら・・・。そして皆に産むのを反対されたら・・・。授かった赤ちゃんの命を奪ってしまう事になるかも知れない。
そんなのは嫌だ。そんな事は堪えられない。
だが、結婚すると決まった今なら大丈夫だろう。皆が祝福してくれて、産まれた子供も幸せになれるだろう。
私達姉妹みたいに辛い想いはさせたくないから。
「良いのか?別に無理しなくて良いんだぞ?」
そう圭ちゃんが気遣ってくれるが、私の決意は変わらない。
「うん。圭ちゃん?」
私は圭ちゃんを抱き寄せて言う。
「今日から子作りしよっ?今まで我慢させてゴメンね。大丈夫だから・・・して?」
「み、魅音っ!」
圭ちゃんがオットセイを秘部にあてがい、ゆっくり挿入してくる。
じゅぷぷ・・・。
「ふあっ!熱い・・・」
初めて直に感じる、圭ちゃんのオットセイの熱さに陰部が溶けてしまいそうな感覚になる。
「魅音の中、すげぇ・・・。吸い付いてくるし、暖かい。気持ち、良いぞ・・・」
と圭ちゃんが言って、腰を上下に動かし始める。
ぐちゅぐちゅ!
いやらしい水音が出てその度に頭をビリビリ痺れさせる快感が私の中を走る。
「んあっ!あっ!あっ!ん!け、圭ちゃんギュッてしてぇ!あっ!おちん〇んが奥に当たって気持ち良いよぉ!!」
背中に手を回して、足を腰に絡ませる。
離したくない。そんな想いから力を入れて圭ちゃんに甘える。
「ふああっ!!中でぇ!また大きくなったよ!!らめぇ!!あっ!おま〇こが壊れちゃうよ!もっと優しくしてっ!!」
圭ちゃんが私の後頭部に手を潜り込ませ、抱きかかえて言う。
「無茶言うなよ!気持ち良すぎて!腰が勝手に動くんだ!」
とキスをしてくれた。
「んあっ!んむっ!んく!ちゅっ!」
軽い酸欠状態になり唇を離す。
「プハッ!」
「魅音!子供はどっちが欲しい?男か女か!?」
腰を動かしながら圭ちゃんが聞いてきた。
「はあはあ!来年の事を言うと鬼が笑うよ?んはっ・・・元気な子だったら、どっちでも良いよっ!あんっ!!」子供は可愛い。ましてや自分のお腹を痛めて産んだ子なら、目に入れても痛くないくらい可愛いに違いない。
「そうだな!・・・魅音、俺もうイキそうだ!」
そう言って腰を速く動かす。
「ん!ふっ!私もイキそう・・・!だからあと少し頑張って!!」
そう、あと少しだけ。この甘い気分に浸っていたい。
五分程経ち「け、圭ちゃんっ!良いよっ!はあんっ!一緒にイこうっ!!あっ!!あっ!!ふあ!ああっっ~~~~!!!!」
「うっ!!魅音!出る!出る!うあっ!!!」
ビュルッ! ビュプっ!
私の膣内に二回目とは思えない量の精液が注ぎ込まれ、その熱さと膣内射精という初めての刺激で私も絶頂に達する。
私の中でオットセイが元気良く何回も跳ね回った後、やっと射精が終わる。圭ちゃんがオットセイを抜くと、精液が零れ出てくるのを感じる。
圭ちゃんが私の横に倒れて肩で息をしている。
もちろん私も息があがっている。呼吸を落ち着かせようと深呼吸をした後、圭ちゃんに抱き付いた。
圭ちゃんの首筋に鼻を押し付けて匂いを嗅いだ。
私の大好きな情事の後の一時である。何才になっても私は匂いフェチの変態マゾ女なのだ。まあ圭ちゃん以外に欲情する訳では無いから良いでしょ?
こんな姿の私を受け止めてくれるのは圭ちゃんだけで良い。
ひとしきり匂いを嗅いだ後、私は圭ちゃんの上に俯せに寝て胸に頬を擦り付けた。
私は今日の事を一生忘れない。
すごく幸せだ。何時までもこの時間が続けば良いのに・・・。
「魅音。俺達結婚して一緒に暮らしだしたら、寝不足になるかもな?」
ああ、そうか。まだ幸せな時は続くんだよね?むしろ始まったと言う方が正しいかもね?
「当り前じゃん!赤ちゃんが出来るまで頑張って貰うよ♪くっくっく!」
「了解しました。頑張れ俺・・・」
「フフフ♪ねえ?もう寝よ?明日は忙しくなるよ?」
明日から楽しみだ。とりあえず月曜になったら会社に辞表を出そう。
「ああ、おやすみ。魅音。」
私は部屋の電気を消して眠りについた。
「圭ちゃん、おやすみ☆」
翌日、私達はお互いの両親に結婚の挨拶をして快諾された。
そして私は会社を辞め、セリカを売った。
あっと言う間に一ヶ月が経ち私達は、その日を迎えた。



平成二年六月上旬
「はうっ!み、魅ぃちゃん!かぁいいよぉ~☆お持ち帰りしていい?」
レナが久々にかぁいいモードを発動させそうになったのを沙都子が止める。
「レナさん!落ち着きなさいまし。魅音さんが困ってらっしゃいますわよ!」
相変わらず変な言葉使いは変わらないが、沙都子は短大生になって綺麗になったと思う。
「ま、まあこの格好も疲れちゃうから、早く着替えたいんだよね。皆手伝ってくれないかな?」
私と圭ちゃんは先程、古手神社で祝言をあげた。
梨花ちゃんが祝詞をあげてくれ、羽入が盃に入れてくれた酒を二人で飲んで夫婦の契りを交わした。
次は祝いの宴なので、私服に着替ようとした所、梨花ちゃんと羽入以外の女性陣が押し寄せて今に到る。
「そうですよレナさん?お姉は早く愛しの圭ちゃんの所に行きたいんですよ~☆ねぇ?お姉?」
と今は入江診療所のナースになった詩音が私をからかう。
「そりゃ・・・。まあそうなんだけど・・・」
私は赤い顔でボソボソと呟く。
「恥かしそうな魅ぃちゃん、かあいいよぉ!おっ持ち帰りぃ~っ!!」
暴走したレナを皆が何とか止めてくれ、私は私服に着替えた。

私達は幸せの絶頂にいた。
圭ちゃんは明日から園崎本家で一緒に暮らす事になった。
婆っちゃは『頭首になるまで二人で暮らしたらいいんね』と言ってくれたが、やっぱり私は婆っちゃが心配な訳で・・・。
それはともかく、皆に祝福され宴が終わり、私は圭ちゃんと古手神社を出て、雛見沢分校へと歩いて行った。
全ての始まりの場所。流石に夜なので中には入れないが、私達は感慨に浸った。
あの教室で秘め事をしていた頃の自分が、今の私達を見たらどんな反応をするのだろう。そう圭ちゃんに聞いてみた。
「くっくっく!顔真っ赤にして鼻血を出してブッ倒れると思うぞ?」
まあ、間違い無くそうだろう。
私はポケットからセリカのキーに付けていたオーナメントを取り出す。
それを圭ちゃんに渡して、屋根の上に乗る様に投げて貰った。

『22才の別れ』の歌詞とは違うが、ともかく今までの『私』とバイバイする。そんな22才の私の『別れ』。
今日から私達の新しい時間が始まる。

「圭ちゃん!私を死ぬまで離さないでね!」私は圭ちゃんに笑顔で言った。


「大好きだよ!!」ってね。


<終わり>



Tips『卒業』
あれは高校二年の時。
圭ちゃんと学校帰り、エンジェル・モートに寄るため駐輪場に二人でバイクを停めた時である。
目の前の道を青いセリカXXが颯爽と走っていった。私は一瞬で心を奪われた。車に興味を持った瞬間だった。
『免許を取ったらセリカXXに乗る!』そう圭ちゃんに興奮気味に話したのを覚えている。
働き出して、赤いセリカXXを買った。乗るうちに改造したくなり、一通り手を加えて公認車検を取った。
色々な所へ私達を連れて行ってくれたセリカ。
いっぱい思い出が詰まったセリカを手放すのは辛いが結婚するのだから改造車に乗っている訳にはいかない。
そう。今までの私からの卒業、そして新しい生活への第一歩なのだ。
あと少ししたら業者が車を引き取りに来る。
綺麗に洗車したセリカのドアミラーを触って言う。

ありがとうセリカ。今まで楽しかったよ?

サヨナラ。セリカ・・・。



~エピローグ ~

平成二年 十月

新婚二ヶ月目を過ぎた頃、私の妊娠が判明した。
出産予定日から見て、プロポーズの返事をした日に出来たのだろう。
赤ちゃんが出来てから夜の営みは無くなったが、出来る範囲で圭ちゃんを慰めている。でもやっぱり物足りないと思ってるだろう。あと少し待ってて欲しい。
私は幸せ者だ。
圭ちゃんは頑張って働いて、私を養ってくれているし。おはようのキスからおやすみの抱擁まで忘れずにしてくれている。
ちなみに今、私は手紙を書いている。
来年の三月に誕生する、我が子へ宛てた手紙だ。
意外と私は少女趣味というかロマンチストなところがあるのだ。
現にノリノリで書いている。 まあ内容はこんな感じだ。

【お母さんから愛しいあなたへ
はじめまして。あなたはお母さんの中で元気に育ってくれていますか?
あなたがお母さんの中で住み初めて五ヶ月経ちましたね。
お父さんとお母さんはあなたに早く会いたくて仕方ありません。
あと五ヶ月したら、あなたに会えるかと思うと幸せな気持ちになってしまいます。
お父さんは毎日、お仕事から帰るとお母さんのお腹を撫でてくれています。
そうそう。お父さんは凄く優しくて頼り甲斐のある人です。お母さんはずっとお父さんに引っ張って貰って、今の幸せな時間を過ごせています。
そう。嫌な事も忘れてしまう位、お母さんはお父さんと居て楽しいのです。
きっとあなたも気に入ってくれると思います。
あなたが元気に産まれて来てくれる事を願っています。
あなたとお母さんとお父さんで仲良く暮らしましょう。

そして、あなたが大きくなって、好きな人が出来たら教えてあげる。
お父さんが、どれだけお母さんを愛してくれたか。
お母さんが、どんなに幸せだったか。

それを聞いたあなたはどう思うか分からないけど、絶対後悔はしないはずです。
こんなに皆から祝福されて誕生した事を知るのですから。
ではまた三月に会いましょう。
あなたのお母さん 園崎魅音より】


Fin.

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最終更新:2007年12月23日 23:11