綿流しのお祭り。
レナにとってのかぁいいものを競っていると、圭一はレナを連れてどこかに消えていったきり、戻ってこなかった。
「圭一さんとレナさん。遅いですわね……」
「まさか圭ちゃん、ねんねのレナに…………」
沙都子と魅音に黒いオーラが吹き出してくる。
あーあ、この分じゃ修羅場ね☆ 圭一も大変だわ。くすくす。
「あ、帰ってきたのですよ……」
圭一とレナが仲良く手を繋いで帰ってくる。いくら祭りの人混みで離れ離れにならないようにっていったって……。
あー何だかムカムカしてきた。
レナは案の定、上の空ではぅはぅしてるし……。
それを見て沙都子と魅音が青ざめる。
「ちょっとレナ!? あんたいったい圭ちゃんに何見せられたの?」
「はぅううぅぅ~☆ かぁいかったんだよ。圭一君のオットセイ☆ 一生懸命頑張ったっていう感じが……はぅはぅ☆」
ギッ ともの凄まじい顔――あ、そうね。まさしく鬼の形相だわ――で沙都子と魅音が圭一を睨んだ。
「ちょっと圭ちゃん? これどういうこと? あんたレナに一体、何見せたの?」
「圭一さん。不潔ですわーっ!!」
「…………えっ? ええっ? ちょっと待て、待て待てお前ら……」


――ここで時間は少し前にさかのぼる。
「け……圭一君。どこまで行くのかな? かな?」
上気したレナの手を掴み、圭一は祭りから離れ……古出神社の裏手へと向かっていた。
彼ら以外に人の気配はまるでしない。
光もほとんど無い暗がり。
「あ、もうここでいいぜ。こんな所まで連れ出して悪かったな、レナ。俺のは……人前で見せられるようなもんじゃなくてさ……」
「は、ははははは……はぅううぅぅ~☆ そんなの全然構わないんだよ。だよ。圭一君のかぁいいものが見られるんなら、レナはどこまでも付いていくんだよっ」
そう言って、レナは鼻息を荒くする。
「ねぇねぇ圭一君。それでそれで? 圭一君のかぁいいものって何かな? かな?」
「ああ、俺のかぁいいものは……………………これさ…………」
そう言って圭一は、レナの手を自分の股間へと当てた。
「は……はぅっ! け……けけ、圭一君。これって……?」
「ああ、俺のオットセイ☆だ」
圭一は、レナの手に自分のものを擦り付ける。
「は……はぅっ。圭一君のが……どんどん固くなってくるんだよ」
「そうさ。……レナに触ってもらって、俺のオットセイ☆が悦んでいる証拠だよ」
暗がりの中、レナにさっきとはまた違った興奮が湧き上がってくる。
「レナ……俺さ……、レナに俺のかぁいいもの……見てもらいたいな……」
「うん。……レナも…………圭一君のかぁいいもの……見てみたいかな。かな」
レナは圭一の前に、腰を下ろした。
圭一はベルトを外し、ズボンからオットセイ☆を取り出した。
「はぅ☆ 圭一君の……オットセイ☆」
愛おしげに、レナは圭一のオットセイ☆を見詰めた。
ぴくぴくと、オットセイ☆がレナの前で脈打つ。
「レナ……オットセイ☆をかぁいがってくれないか?」
「うん。もちろんだよ。はぅ~、圭一君のオットセイ☆」
レナは圭一のオットセイ☆に手を添え、舌を這わせた。
ぺろぺろと、それこそアイスキャンデーを舐めるかのように、レナはオットセイ☆を舌で愛撫する。
蠱惑的なその感触に、圭一は酔った。
レナの唇が亀頭を刺激し、舌が竿をつたう度に、圭一のオットセイ☆がびくりと震える。
「はぅ~☆ 圭一君のオットセイ☆かぁいいよぅ」
瞬く間に、オットセイ☆はレナの唾液でまみれた。
「レナ……ごめん。もうそろそろ……。あんまりみんなを待たせても、悪いしよ……。それに……」
「うん。そうだね……。レナももう……我慢出来ないの」
そう言って、レナは立ち上がり、身近にあった気に背中を当てた。
スカートのスリットに手を入れ……ゆっくりと、パンティを脱いで…………スカートを捲り上げる。
レナの秘部が露出する。
「でも……大丈夫なのか? レナ?」
「う……うん。さっきから……圭一君のオットセイ☆……かぁいがりながら、レナもね……私の……触ってたの」
「へぇ……どれどれ?」
圭一はレナの前にしゃがみ込んだ。
「け、圭一……くぅんっ!!」
圭一がレナの秘部に口を当てると、レナは小さく悲鳴を上げた。
「や……だ……っ。圭一君。そんなところ……」
しかし圭一は構わず、レナの秘部に舌を入れ、掻き回した。
「ひゃふっ。……ううっ。はぅっ」
レナの秘部から、とぷとぷと蜜が溢れ、圭一はそれを啜る。
「だめ……だよ。圭一君。それ以上は…………レナ……もうっ……」
そこで、圭一はレナの秘部から口を離し、立ち上がった。
「どうやら、そうみたいだな。……じゃあ、いくぜ?」
「う…………うん」
圭一は右手でオットセイ☆を構え、レナの秘部の入り口を……亀頭に当たる感触で探しながら……愛液をまとわりつかせた。
「圭一君……お願いだから……もう……」
「ああ、分かってる」
その直後に、圭一はレナの中にオットセイ☆を押し込んだ。
「はっ……ああうっ」
「ごめん。……痛いか? レナ」
こくり とレナは頷いた。
「うん。ちょっとだけ……。でも、大丈夫なんだよ? だから……」
「ああ。あんまり激しくはしないからよ……ちょっとだけ、我慢してくれ」
その言葉通り、圭一はゆっくりとレナの中を出し入れした。
薄暗闇の静寂の中……レナと圭一の呻き声のみが、微かに……しかし確かに響き渡る。
二人の交わりは……そう、ひぐらししか知らない。
「レナ……レナっ!」
「圭一君。……圭一君っ!」
固く抱き合いながら、二人は互いの性器を擦り付け合い――。
「あっ……うっくっ……」
「はぁうっ……」
共に果てた。


「――とまあ、圭ちゃんとレナさんはそういうことをしていたんですよ」
あまりに巧みに流れてきた話に、私達は詩音がいつからそこにいたのかという疑問すら思い至らず…………つい、聞き入ってしまっていた。
あ……圭一がモジモジしてる。
まあ、男の子なら仕方ないか……。
沙都子と魅音は……あ、硬直して顔を真っ赤にしてる。そりゃそうよね。まさしくこんなこと考えたから、圭一達に詰め寄ったわけだし……。
「って…………し……詩音? いったいどこから見て?」
「はぅ……詩ぃちゃんの…………えっち」
そんなこと言って、圭一が狼狽して…………レナが顔を赤くして…………。
はい? 二人とも何ですかその反応?
否定しないの?
魅音から魂が抜けて……沙都子なんか、泡吹いて倒れてしまったじゃないっ!?
「ふふふふふっ☆ 二人とも迂闊ですねーっ。あんなところでしてるなんて。まあ、私が見たのは本当に偶然でしたけどね?」
えーとえーと、……つまり、なにそれ? マジですか? つまりもう既に圭一とレナは凸と凹ではぅはぅでバスターホームランでにゃにゃーな……? 嘘? こんなの初めてっ!?
私の意識も遠くなって……。
「圭一の馬鹿ああああぁぁぁぁぁっ!!」
気付けば、そんなこと言って私はその場から駆け出していた。

圭一の馬鹿っ! 圭一の馬鹿っ! 圭一の馬鹿っ!
なんでもうレナと結ばれちゃうのよっ! こんなのあんまりじゃない。この六月を越えたら絶対、私だってムチムチのボインボインの凄い凄いになって、それで……それで……。
もうこんな世界なんて知るものかっ!
とにかく人の少ないところへ行こう。階段を下りて、神社の外に……。
「あれ、梨花ちゃんじゃないか? どうしたんだい、そんなに走って……危ないよ?」
って……前方に富竹と鷹野が……? やばっ……止まれないいいいぃぃぃっ!?
「みっ。み~~~~~っ!!」
「ちょっ、ちょっと梨花ちゃん? ちょっとおおおおぉぉぉっ!?」
そのまま私は鷹野にぶつかって……。
「え…………?」
何だか妙に、鷹野の声が間延びして聞こえた。
ゆっくりと、背中から鷹野が倒れていく…………富竹が慌てて手を伸ばすが…………ぎりぎり、届かない…………。
「きゃあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「た、鷹野さあああああああぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!」
鷹野はごろんごろんと石段を転がって落ちていった。
慌てて富竹と一緒に階段を下り、鷹野へと近付く。
「あわわわわわ」
富竹が慌てふためいた声をあげる。
それはそうだろう。鷹野の右脚が変な方向に曲がっていて……完全に折れているのだから。
「梨花ちゃん。早く入江先生を呼んできてっ!!」
「了解なのです」
私は、今度は入江を探しに、階段を駆け上っていった。

その後、入江が言うにはこれじゃ診療所ではどうしようもないということなので、入江の車に乗せて……鷹野は富竹に付き添われながら、興宮の病院へと運ばれていった。
なんだかやたらと鷹野が暴れていた気がしたけど……本当にごめん、鷹野。


そしてそれから――。
私は自暴自棄になっていた。やけ酒を呑みまくり、早く世界が終わる日を望んでいた。
けれど…………どういうわけかあの6月を越えてしまった。
その後も殺される気配は全く無い。あれ以来、鷹野と目を合わせるたび、凄まじい殺気が放たれるようにはなったけど……。
「どうなってんのよ一体いいいいぃぃぃぃっ!!」
私の叫びが、雛見沢に響き渡る。
え? 今がいつか?
そんなの訊かないで。
ムチムチのボインボインの凄い凄いになれたかって?
ふっ、ふふふふふふふふふふっ。うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふっ。
あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははっ。

―END―



TIPS:嘘と真相

「おいお前ら……さすがに嘘だからな?」
「ふぇっ? …………嘘?」
「そうだよ魅ぃちゃん。詩ぃちゃんの冗談に乗っただけだよぅ」
ぷくぅとレナが頬を膨らませる。
「ひでぇよお前ら……。本気で俺のこと、そんなヤツだと思っていたのかよ?」
圭一は大きく肩を落とした。
それを見て、魅音と沙都子は互いに見つめ合い……ほっと胸を撫で下ろす。
「レ……レナさんはともかく、圭一さんは普段が普段ですからねー?」
「ちぇ~っ。そりゃないぜ、まったく……」
「あははははは、何だ嘘かぁ。いやぁ、おじさんすっかり騙されちゃったよ」
照れくさそうに笑いながら、魅音は頭を掻いた。
「うふふふふっ。魅ぃちゃんも沙都子ちゃんも、早とちりさん何だよ? だよ?」
「じゃあ、レナの足首にずり落ちてる下着もただの細工だったんだね?」
「太股から流れてる白い液体も、ソフトクリームか何かですわね。きっと」
「そうですよ。レナさんの服に皺が寄っているのも、人混みの中にいたせいですよね? 圭ちゃん」
そう言って、詩音はウィンクした。
「当たり前じゃねぇかみんな。そんなに疑うなよー。俺が見せたのはオットセイ☆のキーホルダーだぜ?」
「そうだよ。圭一君のオットセイ☆、とってもかぁいかったんだよ~☆」
そして、彼らは朗らかに笑った。
「じゃあ、早く梨花ちゃんを探さないとな」
「そうだね。そろそろ奉納演舞の時間だしね……」
祭はまだ終わらない。

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最終更新:2007年04月05日 00:11