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組曲「橋姫」

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組曲「橋姫」

サークル:幻奏

Number Track Name Arranger Original Works Original Tune Length
01 鉄輪の少女 真狭 東方地霊殿 緑眼のジェラシー [04:48]
02 丑の刻参り 真狭 東方地霊殿 緑眼のジェラシー [02:34]
03 孤高の護神 真狭 東方地霊殿 渡る者の途絶えた橋 [01:09]

詳細

水橋パルスィオンリーアレンジアルバム
東方紅楼夢4(2008/11/02)にて頒布
イベント価格:300円
ショップ価格:420円

レビュー


  • 原曲維持系水橋パルスィオンリーアレンジ。地霊殿2面道中とボス曲のみをアレンジし、平家物語の「橋姫」と重ね合わせてイメージアルバムとした作品である。私は個人的に「緑眼のジェラシー」がかなり好きであり、パルスィに何度も会いに行っては倒すのを躊躇い続けた程度の思い入れがあるということを前提に以下読んでほしい。
    本作品は、アレンジャーの「こうしたい」という意図が確固たる方向性をもって溢れんばかりににじみ出ている点からすれば、コンセプトアルバムとしては成功と言える。しかしながら、肝心の曲の作りに工夫が今一歩足りず、惜しい出来となっているように思う。
    1曲目緑眼のジェラシーイージーリスニング風アレンジは、おそらくは3曲中一番力が入っているだろう作品と見受けられ、ピアノとバイオリンの物悲しい入りから、原曲をややテンポダウンしての硬質な高音メロにバックで流れるこれも硬めのストリングス風の伴奏がきれいにはまっている。時折不協和音を混ぜているところなどは「嫉妬」がにじみ出ていて好もしい。しかしながら、全体的に曲調が硬くなり過ぎている嫌いがあり、「嫉妬」という女性らしさをその過程から表現するには、または「鉄輪の鬼女」という存在を描くには、いささか起伏と情感に欠けているように感じられるのだ。陰鬱さが硬質さに負けているからかもしれない。バックの伴奏が一本調子で強すぎるのかもしれない。いずれにしても、あともう一歩、表現において工夫が欲しかった。
    2曲目緑眼のジェラシーピアノアレンジは、丑の刻参りというタイトルにもあるように、陰鬱かつ不気味に、女が貴船神社に詣でて鬼となる過程を描いている。フォルテで打ち付ける低音マイナーからメジャー、そしてまたマイナーというコードの切り替わりは正気と狂気の揺らぎだろうか。なかなか興味深いアレンジである。ただ、もう少し発狂っぷりを明確にしてもよかったように思える。鬼という異形に成り果てるほどに強い思いを表現するに、まだいささかの力弱さを感じざるを得ない。
    3曲目渡る者の途絶えた橋オルゴールアレンジは、鬼女が調伏され身を投げて橋を護る神になったエンディングの表現であろう。物悲しく流れる川を独り見つめるように、シンプルに響くオルゴールのメロディは、これはこれでありだとは思うのであるが、こういう展開で締めるのであれば、あともう1曲この前に、謡曲から出して安倍晴明に退治され最後は源頼光に調伏されるという戦闘シーンを描いてから、というのは欲張りすぎだろうか。
    以上長々と書いてきたが、アレンジャーの思い入れは十分に伝わってくる。時間がなかったのかもしれないが、あともう一歩、各曲に自らのイメージを的確に投影するに十分な工夫を凝らして、そして願わくばもう少し曲数を増やして欲しかった。物語を最初から最後までなぞってこその「組曲」であろう。さらに技術的な向上を果たすであろう次作に期待したい。 -- 電波? (2008-11-05 03:51:23)
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