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days―0612

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days―0612

4

もう会うの、やめよう―搾り出すように言った言葉が、苦しそうな表情が、私を今も苛む。もうすぐ、誕生日なのに。一番最初に、誰よりも最初に、おめでとうって言ってくれるって、最後に約束したのに。好きな人に、お誕生日おめでとうって言ってもらいたいって、そんなにいけないことなのかな。

3

迷惑そうに手を振ってするりと改札を抜けて行ってしまった日。あなたに会いたくて、あなたの仕事が終わるまで出先で待って、ほんの少しの間だけ、一緒の電車に揺られて帰ってきたのに、何故だか涙が止まらなくて。あなたと一緒にいることは誰よりも私が望んだのに。あなたの声が、視線が、私を見透かすように突き刺さって、本当に悲しかった。改札の前で、一瞬だけでいいから手を握ってくれれば、くしゃっと頭をなでてくれれば…ほんとうに冷たい目で私を一瞥して、振り返りもせずに改札へ向かってしまった。あなたと別れる前の、あなたの中では既に予定調和だった別れを知らなかった私の、最後の記憶。二人で決めた「最後」のデートではあなたはとても優しかったけれど、改札を抜ける前のあの視線が、あなたの本当の気持ちだったんだね。

2

手鏡で自分の顔を映すと、恋人が撮った写真を思い出す。彼が風景を撮ろうとカメラを持っていたところに、何も知らずに私が抱きついたので、たまたま私の顔が半分映っている写真。上目遣いで、不安そうにあなたを見つめていたんだね。大きくて好きだと褒めてくれた目も不安そうにあなたを見ていた。

1

メッセンジャーが途切れる。もう寝る時間だから、とだけ残して。どうして私は質問しちゃいけないのだろう。私の言葉は哲学だから、と彼は言った。別に、あなたに受け入れてほしいわけじゃなかったのに。寂しい、と漏らすことも許されないなんて。


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