『嵐』その③


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「どうした 答えんのか?貴様…… 
 もう一度問おう、貴様は何者だ?」
「…………………」

『何者か』はエヴァンジェリンの問いにまたしても応えなかった。しかし…
    ザッ

その場から動きだしはした。エヴァンジェリンの言に逆らって。

   タッ

その行動をエヴァンジェリンは許しはしなかった。そして、その従者茶々丸も主人の意図を無言で読み取った。
地面を蹴り、人間離れをしたスピードで茶々丸は対象へと接近する。
  10m・・・・・5m・・3m・2m・1mと
対象へと接近していくうちに茶々丸は『そいつ』の奇妙さに気がついた。
それは……
     『そいつが全く濡れていないのだ』
 『フード着きのレインコートを着ている』が、そいつはそれを雨粒一粒も濡らすことなく この豪雨と暴風の中、立っているのだ。

       ィィイン!

何か空気が弾けるような、パンパンに膨らんだ風船に鉛筆を差し込んだような……そんな音と共に茶々丸は空中へと跳ね上げられた。

「な……」

エヴァンジェリンが従者におこった突然の事態に驚き 声をあげるが、この場にいる誰よりも驚いているのは茶々丸だった。
 『何も感知していない、何も対象に動きはない』
それなのに突如上空へと打ち上げられたのだ。最も近くで目撃し、体験した茶々丸にもわけがわからなかった。

     キュバッ

しかし驚いてはいる茶々丸だが、すぐさま体勢を立て直そうと体の推進剤を噴射する。

       ……ビィィィイン!

だが、推進剤で後退しようとした茶々丸は突如何かに止められる。


「何をやっているのだ!茶々丸!」

エヴァンジェリンは今の状況が理解できなかった。
何者かへと向かっていった茶々丸が突如上空へと跳ね飛ばされたこと、そして………

     ビィィィイン!

茶々丸が空中に『固定』されていることだ。

視線上の茶々丸は確かにロケットブースターを噴かしている。しかし全く何者かから遠ざかる気配がない。

「茶々丸!どうした!?」

茶々丸へと問いかけるエヴァだが、茶々丸が応えることはなかった。

       ミシミシ     ビギィィッ!

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