喋れない俺:13話

『はじめてのおつかい』



○バスの中○

俺「♪」

『間もなくロマーニャ、ロマーニャ。お降りの方はボタンを押してお知らせください』

俺「!」ワクワク、ソ~ット……

<ピコーン!

おばちゃん「ようやく、ロマーニャねぇ。もっと早く走らないのかしらこのバス」グチグチ

俺「」ショボン……

『ロマーニャ、ロマーニャ。お降りの方は忘れ物のないようご注意ください』



俺「」テクテク

<ワイワイ、ガヤガヤ

俺「」キョロキョロ、ゴソゴソ

メモ:リュックにしまってある書類を第504統合戦闘航空団のフェデリカ少佐に、包みを竹井大尉に届けて頂戴ね

俺「」ゴソゴソ、ポロッ

地図「(おい、落ちたぞ!おい、気づいてくれよおーーーい、どうやって目的地にいくんだよーーーー!)」ヒュー……パサッパサッ……

俺「」テクテク



○時はさかのぼり数時間前○

坂本「ふむ、困ったな……」

ミーナ「どうしたの美緒?」

坂本「ああ、扶桑に居た時に竹井から頼まれたものをそろそろ届けたいんだが……紛失や中身が知れては困ると言われているのでどう送ろうかと……」

ミーナ「私もこの書類をフェデリカ少佐のところへ送らないといけないのよね。今日お休みの誰かに届けてもらおうかしら」

坂本「それがいいな。今日の休みは誰だ?」

ミーナ「……俺君ね」

坂本「……大丈夫か?」

バルクホルン「はじめてのおつかい!いいじゃないか!」

ミーナ「どこから沸いたのよトゥルーデ……」

坂本「ふむ、お使いか……俺に経験させるのもいいかもしれないな」

バルクホルン「そうと決まれば、さっそく準備せねば!」

ミーナ「トゥルーデ!?……何をしに来たのかしら……まったく」

坂本「まあ、俺のところへ行こう」

ミーナ「ええ、そうね」



坂本「俺はいるか?」

俺「?」

ミーナ「俺君に大事なお仕事をお願いしたいの」

俺「」コクコク

ミーナ「この書類を第504統合戦闘航空団のフェデリカ少佐に届けて欲しいの」

坂本「あと、同じ基地に居る竹井大尉にこの包みを届けて欲しい。皆忙しくてな、俺行ってくれるか?」

俺「」コクコク

ミーナ「それなら、準備しないと」

バルクホルン「準備なら終わったぞ!」

ミーナ&坂本「!?」

バルクホルン「リュックに財布、あとは地図だ!」

ミーナ「準備がいいわね……あとお金も渡さないと駄目ね。バスの往復が幾らだったかしら」

バルクホルン「その点も大丈夫だ!財布にバスの往復の運賃分と、お小遣いも少し入れてある!あと必要なのはフェデリカ少佐宛ての書類と竹井大尉宛ての荷物だけだ」

ミーナ「それなら書類はこれよ」

坂本「私の荷物はこれだ」

俺「」ガサゴソガサゴソ

バルクホルン「俺……頑張るんだぞ。俺を手伝ってやれないお姉ちゃんを許してくれ」

ミーナ「俺君、この書類はすごく大事なモノだから無くさないようにね」

坂本「この荷物の中身はとっても怖いものだから絶対に空けてはだめだぞ?」

俺「」コクコク

ミーナ「大丈夫かしら……」

坂本「道草を食わなければいいのだが……」



○そしてロマーニャ市内○

パフォーマー「いつもより多めに回していまーーーす!」

俺「♪」キラキラ

思いっきり道草を食っていた

バルクホルン(道草をしてはだめだぞ?)

俺「!」タタタタタッ

俺「」ゴソゴソ……チズチズ

俺「!?」ゴソゴソゴソゴソ

俺「」ショボン…オトシタ…

ミーナ(場所は第504統合戦闘航空団の基地よ)

俺「!」タタタタタッ



俺「」トボトボ…ドコー…グゥ~……

アイス屋「冷たいアイスだよ~ひとついかが~」

俺「!」トテトテトテ

俺「♪」キラキラ

アイス屋「坊や一人でおでかけかい?」

俺「」コクコク

アイス屋「どれにする?」

俺「」キョロキョロ……

アイス屋「決まらないのかい?」

俺「」コクコク

アイス屋「ならおじさんおすすめのを見繕ってあげるよ」

俺「」コクコク

アイス「(二段重ねバニラ&チョコ。定番とかいうなよコラ!)」

俺「♪」

アイス屋「はい、本当は2個乗せたから200円だけど、君可愛いからおまけで1個分の150円だよ」

俺「」ゴソゴソ、チャリン

アイス屋「まいどー、落ちやすいから気を付けるんだよー」

俺「」テクテク、ペロペロ



ジェーン「大将まってくださいよ!」

ドミニカ「……」プクー

ドンッ

ドミニカ「あ?」

俺「」ビターン

ドミニカ「ジェーン、どうしよう」

ジェーン「大将!また何かしでかしたですか!」

ドミニカ「子供を突き飛ばした」

俺「」グスッ……

アイス「(坊主……もう俺は食べられないぜ……)」ベチャァ

ジェーン「ああ、大将何やってるですか!だから前を見て歩いてって……ぼうや大丈夫?」

俺「」グスッ……グスッ……

ジェーン「ああ、アイスが……すぐに代わりを」

俺「」ウワアアアアアアン

通行人『ヒソヒソ……やーねぇ……あんな小さい子を泣かせてるわよ……』

ドミニカ「……」ツカツカ

ジェーン「な、泣き止んで泣き止んで。ちょっと、大将どこいくですか!おいてかないでくださいよ、たいしょーーー!」

俺「」ウワーーーーーーン

ジェーン「ああ……どうすればいいですか……あっ、大将!」

ドミニカ「……ほら」

俺「」グスッ……

ドミニカ「……ほら」

アイス「(坊主、3段重ねになって帰ってきたで!)」

俺「」ソ~ッ……ハシッ

俺「」ペロペロ……グスッ…

ジェーン「てっきり見捨てられたかとおもったですよ!」

ドミニカ「お前を見捨てていくわけないだろう?」

ジェーン「大将……」

ドミニカ「傍に居てもらわないと困るからな」

ジェーン「たいしょおぉぉぉ……」

俺「♪」ペロペロ。パタパタ

ジェーン「それにしてもよっぽど3段アイスが気に入ったみたいです。あんなに尻尾をふってうれしそうです」

ドミニカ「ああ、尻尾を見ればすぐにわかるな」

ジェーン「……尻尾?」

ドミニカ「どうした?」

ジェーン「んー、大将この子の耳としっぽどう見てもアレですよね?」

ドミニカ「どう見てもアレだな。軍服も着ているし」

俺「?」ペロペロ

ジェーン「もしかしてどこかの部隊の迷子かもしれないですよ?一度、隊長を探してよんでくるです」

ドミニカ「ん。」

俺「」ペロペロ、トコトコ……

俺「?」ペロペロ、トk…ピタッ

ドミニカ「待て」ムンズ、ゴゴゴ……

俺「」ガクガクブルブル

ドミニカ「こっちに来い」

俺「」コクコク、ブルブル

ドミニカ「膝の上だ」

俺「」コクコク、チョコン

俺「」ガクブル…ペロペロ

ドミニカ「……」ナデナデ

俺「」ガクガクブルブル

ドミニカ「……うまいか?」ナデナデ

俺「」ガクブル、コクコクコクコク

ドミニカ「ジェーンのやつ遅いな」ナデナデ

俺「」ガクブル、ペロペロ



ジェーン「たいしょー、隊長を連れてきましたよー」

フェデリカ「ジェーン、ドミニカ、一体何なの?」

ドミニカ「隊長、これについてだ」ナデナデ

フェデリカ「あら、かわいい。どこで拾ったの?」

ジェーン「拾ったというより、大将が突き飛ばして大泣きさせて……」

フェデリカ「ドミニカ、膝の上に乗せるのはいいけど、そんなに威圧してはだめよ?その子、震えているじゃない」

ドミニカ「そんなつもりはないんだがな」ゴゴゴ……

俺「」ガクブル

ジェーン「そんなことより、隊長。あの子どこかの部隊の迷子なんじゃないですか?」

フェデリカ「この辺の部隊にはあんな小さな子はいなかったはずよ?」

ジェーン「じゃあ、この子は一体何なんですか。ウィッチみたいだし」

フェデリカ「本人に聞くのが一番早いような気がするんだけど」

ジェーン「あ」

フェデリカ「まさか、聞いてないの?」

ジェーン「大泣きされて……聞く事を忘れてたです」

フェデリカ「ボク、どこからきたの?」

俺「」シュン……

フェデリカ「どこかわからないの?」

俺「」フルフル

フェデリカ「もしかして、喋れないの?」

俺「」コクコク

ドミニカ「フェデリカ隊長、どうするんだ?」

俺「!」タタタタッ。

フェデリカ「あら?私に何か?」

俺「」つメモ

フェデリカ「何かしら。……なるほどミーナ中佐のとこの子だったのね」

ジェーン「ミーナ中佐といえばストライクウィッチーズですか?」

ドミニカ「そこの所属なんだ」

俺「」コクコク

フェデリカ「どうやら、私と竹井に会いにきたみたいね。でもどうしてすぐに基地にこなかったの?」

俺「」ショボン……

フェデリカ「何か理由があったみたいね」

俺「」コクコク

ひゅるるるる~ガサッガサッ

地図「(オッスオッス!)」

フェデリカ「あら?これはうちの基地までの地図。もしかして地図を落としてしまってこれなかったのかしら?」

俺「」コクコク

フェデリカ「そうだったのね。なら一緒にいらっしゃい。基地まで連れていってあげる」

俺「♪」コクコク



○ロマーニャ市内○

俺「♪」モグモグ

フェデリカ「おいしい?」

俺「」コクコク

ジェーン「大将、これもおいしいですよ?」

ドミニカ「もぐもぐ、うまいな」

俺「♪」モグモグ

フェデリカ「うちにもこんな子が欲しいわね。ミーナ中佐に頼んでうちの子にしてしまおうかしら」

ジェーン「それはいいですね」

ドミニカ「ああ、ぜひ欲しい」

俺「?」

フェデリカ「基地に戻ったらミーナ中佐と交渉ね」

その後も一緒に買い物に連れられ……気づけば俺、豪遊。お使いの事など完全に忘れる!



○夕方・車中○

俺「Zzz」スヤスヤ

フェデリカ「疲れちゃったみたいね」ナデナデ

ジェーン「結局いろいろ連れまわしてしまいましたからね」

ドミニカ「ちびっこには少しきつかったみたいだな」

俺「Zzz」スヤスヤ

フェデリカ「つい、遅くまで連れ回しちゃったけど……うちの子にするから問題ないわね」



○そして504基地○

俺「」テクテク

フェデリカ「竹井いるかしら?」

竹井「フェデリカ少佐、なんでしょうか」

フェデリカ「あなたに小さなお客さんよ」

竹井「私にですか?誰かしら」

俺「」ガサゴソガサゴソ…ハイ!

竹井「あら、かわいらしいお客様ね。この包みを私にかしら?」

俺「」コクコク

竹井「何かしら……こ、これは!」

竹井「も、もしかして、これは坂本少佐からの荷物かしら?」

俺「」コクコク

竹井「ふふ……ありがとう美緒。これでしばらくは困らないわね」ホクホク

俺「?」

フェデリカ「竹井、一体何が届いたの?」

竹井「フェデリカ少佐、大したものじゃありません。ちょっとした趣味の本みたいなものです」

フェデリカ「そう、危ないものじゃないわよね?」

竹井「ええ、もちろんです」

俺「?」ゴソゴソ、キョウ×ミノムシ?

竹井「ダメよ俺君、勝手に見ちゃ」ニッコリ

俺「」ガクブル、コクコク

フェデリカ「俺君、今日はもう遅いからここに泊まっていきなさい?」

俺「」コクコク

竹井「美緒にお礼も言いたいし、私が連絡しておきますね」

フェデリカ「竹井、よろしく頼むわね。後、ミーナ中佐に頼んでこの子をうちに譲ってくれないか交渉しておいてちょうだい。今夜は楽しくなりそうね」



○一方501の面々は○

バルクホルン「遅い!遅い!もうこんな時間じゃないか」

ミーナ「落ち着きなさいトゥルーデ。一応バスはまだ残ってるわよ」

バルクホルン「しかし、基地に荷物を届けるだけならこんなに遅くは……まさか可愛すぎるから誘拐されたんじゃ!?」

ミーナ「そこは大丈夫だと思うけど……」

坂本「道草を食っているだけではないのか?」

バルクホルン「お利口な俺がそんなことをするはずがない!」

ミーナ「最後のバスの時間が過ぎても帰って来なかったら、その時は色々考えましょう」

バルクホルン「しかし、何かあってからでは!」

宮藤「坂本さーん、竹井大尉という方から坂本さん宛に通信がきてるみたいですよ?」

坂本「何、竹井からか、ついでに俺のことも聞いておこう」

バルクホルン「少佐、お願いします」



竹井『美緒久しぶりね、まずは荷物ありがとう』

坂本「荷物はちゃんと届いたのか?」

竹井『ええ、とっても可愛らしい子が持ってきてくれたわよ』

坂本「そうか、よかった……」

竹井『何か問題でもあったの?』

坂本「いや、あまりに帰りが遅いから誘拐されたにではと思ってな」

竹井『ちゃんとこっちに居るから大丈夫よ』

坂本「そうか、無事ならそれでいい」

竹井『そんなことより美緒!何時の間にあんなチョイスができるようになったの?素晴らしい本ばりだったわ』ムフー

坂本「そ、そうか。あの本はな、土方に買いに行かせたんだ。私では何を買えばいいかわからないからな、はっはっはっ」

竹井『あれって土方君が選んできたの!?彼……できるわね』

坂本「今度会ったら、お前が褒めていたと伝えてやろう」

竹井『一度彼と語って見たいわね。卿×ミノといいパシリ×虎といい……いいチョイスだわ」ムッフー

坂本「そ、そうなのか」

竹井『そうよ!美緒も私が前にあげた執事×隠し子本を読むといいわよ?』

坂本「ああ、扶桑に戻ったら読んでおこう」

竹井『是非読むべきよ!』ムフー

坂本「荷物のことはこの辺にして…荷物を届けにきた子はどうしてる?」

竹井『それならもう遅いから、今日はここに泊まっていけってフェデリカ隊長が言っていたわ』

坂本「そうか、なら今夜は頼んだぞ。寂しがりやだから誰か一緒に寝てやってくれ」

竹井『わかったわ。伝えておくわね』



○その頃一方○

フェデリカ「せくしーカレンダーが駄目ならきゅーとカレンダーを作ればいいのね」

ジェーン「根本的に何かが間違ってる気がするです」

フェデリカ「俺君、少し協力してくれるかしら?してくれたらもっといっぱいおやつをあげるわよ?」

俺「♪」コクコク

フェデリカ「なら、まずはこれか着てくれるかしら」

俺「」コクコク

ジェーン「でっかいわんこだー!」

ドミニカ「ここで飼おう。飼うべきだ」

俺「?」ピ◯チュウパジャマみたいな奴の犬版装備

フェデリカ「いいわねいいわね」パシャパシャ



そして12種類の着せ替えが終わり……

俺「♪」モグモグ

フェデリカ「いいものがいっぱい撮れたわ」

ジェーン「あのわんこスーツが気に入ったんでしょうか?」

ドミニカ「私が着せなおした」

ジェーン「気に入ってたのは大将ですか!」

ドミニカ「ああ、嫌がらずにすんなり着てくれた」

フェデリカ「また威圧したんじゃないでしょうね……」

ドミニカ「今度は大丈夫だったはずだ」

俺「♪」パクパクムシャムシャ

フェデリカ「やっぱり可愛いわね…絶対に譲って貰いましょう」

ドミニカ「賛成だ」

ジェーン「竹井大尉がんばってください」



竹井『そうなのよ……巷じゃ最近貴腐人とか言われて……』グチグチ

坂本「まぁ、なんといえばいいか……」

竹井『魔王やサムライならかっこいいじゃない!貴腐人よ貴腐人!どうして私だけ……』グチグチ

坂本「(どう言えばいいのかわからんな……貴婦人のどこが嫌なのだろうか)」

竹井『ちょっと男の子同士が仲良くしてるのを見てていいなって思うだけなのに……』グチグチ

坂本「別に貴婦人のどこがいけないんだ?私はその通り名は女性らしくて羨ましいが……サムライより全然いいと思うがな」

竹井『美緒がそう言うなら……貴腐人でもいいかな……』

坂本「そうさ竹井、お前にぴったりだと思うぞ」

竹井『そうね、今の私にはぴったりかもしれないわね。後隊長から頼まれたのだけど……荷物を届けにきてくれた子をうちにくれないかしら」

坂本「駄目だ」

竹井『そうよね……』

坂本「ああ、それに関しては絶対に駄目だ」

フェデリカ『竹井、ちょっとかわって。はじめまして、504統合航空戦闘団隊長のフェデリカ・N・ドッリオよ』

坂本「私は坂本美緒だ」

フェデリカ『ええ、竹井からいつも聞いているわ。単刀直入に言うわ、俺君をうちの部隊にくれないかしら』

坂本「その事なら先ほども断ったはずだが?」

フェデリカ『ええ、それでもあの子が欲しいの、だから交渉に来たのよ』

坂本「その点については交渉の余地などない」

フェデリカ『そう、もし俺君がここから帰りたくない意思を示したらどうかしら?』

坂本「何!?」

フェデリカ『もしも、の話よ』

坂本「そんな事はあるはずがない」

フェデリカ『でも、あの子。随分とうちの隊員になついているわよ?』

ミーナ「美緒、変わりなさい。お久しぶりですね、フェデリカ少佐」

フェデリカ『ミーナ中佐久しぶりね』

ミーナ「先程のお話聞き捨てなりませんね」

フェデリカ『本当の事を話したまでよ?』

ミーナ「そんな一瞬で私たちより懐くなんてあり得ないわ!」

フェデリカ『なら、俺君にどっちの部隊にいたいか決めてもらうのはどうかしら』

ミーナ「受けてたつわ」

竹井『フェデリカ隊長流石にまずいんじゃないでしょうか』

フェデリカ『問題ないわ』

坂本「いいのか?もし負けたりしたらバルクホルンの奴がキレるか使い物にならなくなるぞ?」

ミーナ「大丈夫よ。負けるはずがないわ」

フェデリカ『本当にいいのね?』

ミーナ「ええ、501と504との戦争よ」

フェデリカ『ふふ、面白そうね』



○501基地にて○

ミーナ「美緒、至急みんなを集めて頂戴」

坂本「サーニャとエイラもか?」

ミーナ「ええ、今夜の夜間哨戒は無しよ」



ミーナ「みんな集まったわね?これから来たる明日に備えて作戦会議をします」

シャーリー「明日なにかあったっけ?」

バルクホルン「特になにもなかったはずだが」

ミーナ「ええ、ついさっき決まった事なので……明日第504統合航空戦闘団と俺君をかけた戦争をします」

バルクホルン「俺をかけてだと……!?」

ミーナ「ええ、今俺君は504の手中にあるわ」

バルクホルン「それで帰って来なかったのか……私の弟に手を出した事を後悔させてやろうか」ゴゴゴゴ

ペリーヌ「こんな事で戦争だなんてどうにかしていますわ」

バルクホルン「こんな事だと……?」

ペリーヌ「……いえ、重要な事でしたわ」

エーリカ「でも戦争ってなにするのさー」

ミーナ「さあ?まだ決着方法は決まってないけど、俺君が501か504どっちに居たいかで決めるみたいね」

宮藤「何だかよく分からないけど頑張ろうねリーネちゃん」

リーネ「うん、がんばろう」

ミーナ「ええ、リーネさんには本当に頑張ってもらうわよ?」

リーネ「えっ!?」



俺「」ウトウト

フェデリカ「みんな、明日は勝ちにいくわよ」

一同『おー!』

フェデリカ「なんとしてもこの可愛い生き物を手に入れるわよ」

一同『おー!』

俺「」ウトウト

竹井「隊長、俺君をもうソロソロ寝かしてあげないといけないみたいですよ?」

フェデリカ「もうこんな時間か……とにかく明日は絶対に勝つわよ」

竹井「さっき美緒からこの子は誰かと一緒に寝かせてあげてくれと頼まれてて」

フェデリカ「勿論私の所で寝かせるわ」

他<ワタシノトコ!イヤワタシトダ!ワタシノトコヘオイデ

俺「」ウトウト

ジェーン「みんな必死ですねー」

竹井「これは暫く決まりそうにないわね……俺君、私と行きましょう?」

俺「」コクコク

竹井「後はよろしくお願いね」

ジェーン「任せてくださいー」



フェデリカ「やっぱり私が勝ったわね。さあ行きましょう」

ジェーン「俺君ならとっても眠そうだったからもう竹井大尉が連れて行きました」

フェデリカ「なんですって……」



○そして日も登り……決戦の昼○

フェデリカ「逃げずに来たみたいね」

ミーナ「そちらこそまさか来るなんて」

バチッバチッ

ミーナ「俺君が選んだ方が勝ちでいいのよね?」

フェデリカ「ええ、そうよ」



バルクホルン「俺ぇ!昨日は寂しくなかったか?変な事はされなかったか?」

俺「」コクコク

バルクホルン「よかった……心配したんだぞ?」

ミーナ「早くはじめましょうか」

フェデリカ「そうね、はじめましょう」

フェデリカ「ルールは簡単よ。俺君を呼んで、俺君が選んだウィッチがいるほうが勝ちよ」

ミーナ「いいわ。始めましょう」



<オレ-! オレクンオイデー コッチヘイラッシャイ

俺「」キョロキョロ

フェデリカ「迷ってるわね、ミーナ中佐」

ミーナ「ええ、そのようね」

俺「」キョロキョロ

バルクホルン「俺ー!一緒に帰ってお風呂にはいろう!」

俺「!」トテトテ

バルクホルン「いい子だ!」

ドミニカ「こっちに来たらアイスをやろう。3段でも5段でもいい」

俺「!?」トテトテ

フェデリカ「こっちが優勢のようね」

ミーナ「それはどうかしら?」

シャーリー「俺ー!ここに飛び込んでこーい!」ボインボイン

俺「!」タタタタタッ

シャーリー「さーこい!」ボインボイン

ルッキ「ダメー!それあたしーのー」

俺「」ショボン

シャーリー「ルッキーニ!?あと少しだったのに」

ルッキ「うじゅ、そうだった」

ミーナ「後でお仕置きね」ボソッ



俺「」アッチコッチトテトテ

ミーナ「決まらないわね……」

フェデリカ「そのようね…ミーナ中佐諦めたらどうかしら」

ミーナ「いいえ、諦めないわ。まだこちらの武器は残っているわ。宮藤さんお願い!」

宮藤「はい、ミーナ中佐!リーネちゃん覚悟を決めて!」ワキワキ

リーネ「芳佳ちゃん、待って。まだ心の準備が……」

宮藤「えへへ、それじゃあ脱がすよリーネちゃん!」バサッ

リーネ「いやーーーー」

リーネ「~~~~~!?」タユンタユン

宮藤「俺くーーーん!リーネちゃんを見てーーーー!」

俺「」ジーーー

水着リーネ「こんな水着恥ずかしいから見ないで……」グスン

宮藤「俺くーーーん!こっちにおいでーー!」

俺「!」トテトテ


フェデリカ「なんですって!?」

ミーナ「俺君の好きなものはお菓子だけじゃないのよ?」

フェデリカ「そんな……」

ミーナ「こっちはそれなりに長い付き合いですし、何よりコレがあるもの」

フェデリカ「俺君の飼い方(ほうこくしょ)……」

ミーナ「うふふ、勝負あったみたいね」

俺「♪」パタパタフリフリ

宮藤「やったねリーネちゃん!」

リーネ「やったけどよくないよ……何で私だけ…」

シャーリー「ほら、あたしでもよかったけど、ルッキーニに阻止されてダメそうだったからなー、となると次に白羽の矢がたつのはリーネだったんだよ」

バルクホルン「ああ、俺ぇ。寂しかったぞ。お姉ちゃんは心配で昨日の夜は寝れなかったんだぞ!」

エーリカ「でも無事にうちに戻って来てよかったね」

俺「♪」



フェデリカ「私たちの負けね…約束通り俺君は返すわ」

ミーナ「ええ、返してもらうわね」

フェデリカ「でも、まだ諦めたわけじゃない事を覚えていて」

ミーナ「ええ、覚えておくわ」



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最終更新:2011年07月22日 17:11
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