「ン…………んふぅ……。くは……んっ! ぁ……はあぁ……」
 職員室の一角に設けられた来客用の空間。後に保健室の役割も担う様になったそこでは、沙都子がひっそりと自慰に耽っていました。
 やり始めこそ車の付いた椅子の移動と回転に振り回されていましたが、じきに背もたれを事務机に押し付けて固定させることで、沙都子の腰付きは大胆且つ艶かしい動きになっていきます。肘掛けに跨って、女のもっとも敏感な場所を押し潰しては身体を丸めて堪えたり、背筋を伸ばして鳴いたり。
 縦をいっぱいに使い、腰を前後に滑らせる動きは『鉋掛け』を思わせますが、洩れ聞こえる音は真逆。それは湿り気ではなく、もはや汁気を多分に含んだ淫音です
「……ダ……ダメ、ぇ……。あぁ……あっ! ……こんなことして、ちゃダ……ぁンンッ!! な……のに、ぃィッンっ! んウーぅッ!!」
 くちゅっ……ぐちゅっ……。ぬに……ぬちゅっ、ちゅうっ! ぐちぃ、ぬぷちゅっ……くぷっちゅ! ぬぱちゅぷぷっ!!
 木を削る「しゅるっ……しゅるっ……」という小気味のいい音とは似ても似つかぬ音が、沙都子が腰を拗らす度に聞こえ、次第に引き伸ばされ……そしてついには粘度を伴って、職員室に鈍く響く様になりました。
 胸にきつく手をやり、そんな自分が奏でる音に嬲られて、今にも入江が来るだろう恐れと、それでも止められない淫行に、沙都子は目元に涙を浮かべて切ない喘ぎを零し続けます。だから下駄箱のすのこの上で慌しくスリッパに履き替える音と、その彼が廊下を駆けてくる足音に沙都子は気付いてはいません。
 それからすぐに職員室の扉が開けられると同時、そこで沙都子はやっと彼の到来に――敵の接近に気付いた小動物の如く――警戒の眼差しをそちらに向けます。
「さと……っ、沙都子ちゃん? 梨花…………ちゃん……? どこ、に……ベッドに、いるのですか?」
 一見すると、入口からは無人の職員室に見えるのでしょうが、入江は他の場所へ探しに行くことなく、この保健室に歩いてきます。
 今から少し前に、梨花が電話で「――で、沙都子が急に胸を押さえ出して……。恐らく心臓が肥大化するっていうアレね、きっと。胸がデカいと心臓疾患に罹りやすくなるって聞いていたけど……って言うか、心臓肥大化がそのまま豊胸になるんじゃないかしら……。女の武器を得るか命を取るか…………そんなの決まっているわよね。私も沙都子もまだこれからなんだから! とゆーワケだから、入江。今から、私の沙都子の制服をバチオペしに来なさいよね」という頓痴気且つ嫉妬に塗れた知らせを受けたからです。
 医者の彼がよもや、梨花の戯言を真に受けたわけではないでしょうが、九月の炎天下に自転車を飛ばしてきたのでしょう。入江は肩で息をし、額には大粒の汗が光っています。

 鷹野が一線から退き、彼女の分まで入江が雛見沢症候群の治療と撲滅に心血を注ぐ傍ら、今まで通り村人の健康も見守る彼を呼び出すなどという暴挙を、どんな理由があるにしろ許してやる道理はありません。縁結びの神様として、これから行われる部活で梨花をこてんぱんに負かし、罰ゲームはレナのおもちゃにしてやるのです。ちなみに僕と沙都子とぼんくら梨花の三人は、今はかくれんぼの真っ最中で、六時間目の授業が終わるのを待っているのですよ。

 沙都子は入江の声に緊張を和らげるも、それも一瞬。椅子の肘掛けに跨ったあられもない自分の姿に脱兎もとい、逃げるザリガニの如く肘掛けから後ろへ大きく飛び退きましたが……。
「きゃうンっ?!」
 着地地点を見誤り、図らずも肘掛けから肘掛けへ……。テーブルを挟んだ向かいのソファの肘掛けにお尻から落ち、さらに後ろへぴょーんと跳ね飛ばされ……ばったーん。
「…………えっ……と。沙都子、ちゃん……?」
 リング下に投げ落とされたレスラーの如く、仕切りを押し倒した沙都子は入江の前で大股開きのひっぷあたっくを披露しました。
「か、監督…………きゃっ!!」
 ぱんつじゃないけど恥ずかしい沙都子は強かに打ったお尻と頭の痛みも忘れ、全開に捲れ上がっていたスカートを女の子座りをして取り繕うのでした。


「いやー。元気な様で何よりです。安心しました」
「お……ほほ。お恥ずかしいところを、見せてしまいましたわ……」
 出された麦茶を美味しそうに飲む入江をよそに、沙都子は胸を押さえ、革張りのソファの上で縮こまっています。その頬は未だに赤く、クーラーと麦茶で人心地の付いた入江とは対照的。薄く開いた口からは濡れた舌先がちろちろと見え隠れし、渇くくちびるを舐めています。
「……ところで沙都子ちゃん。さっきからずっと、胸を押さえていますが……どうしました?」
「これは…………あぅ」

(……困った顔といい、沙都子が「あぅ」って言うと、可愛さ爆発ね!)
(……そこの覗き魔女がうるさいのです)

 今さら隠す間柄でもない入江の目から隠そうと、沙都子は両手で胸を掻き抱こうとします。
(って、沙都子がなぜ胸を隠しているのかなんて、あんたならさっきの電話で知っているはずでしょっ!)
 入江は椅子から立ち上がるとテーブルに片膝を付き、その長い腕を沙都子に向けて指先を伸ばします。
「沙都子ちゃん……? それで隠しているつもりですか~? えい」
 ぷにゅ。
「やあっ?!」
 はたしてこれも「頭隠して尻隠さず」と言うのでしょうか。
 強く抱き締められた胸が両腕の“上と下”から盛り上がり、はみ出た“肉”が制服の生地をぱっつんぱっつんに張り詰めさせます。そのあまりにも発育の良すぎる胸は、沙都子の細い腕などでは到底隠し切れるものではありません。そして入江の猛攻は続きます。
「それ! そら! とう!」
 ぷにゅんぼにゅんぐにゅん。
「あっ、あんっ! やっ! いや……アっ!! か……監督、お止めになっ……うンッ!!」
 沙都子はなおも無駄な抵抗をし、入江の手によって性感が刺激され……引いては、声が色めいたものになっていきます。
 入江はさらに沙都子へ肉迫。その小さな身体に跨り、至近距離から本格的に攻撃を仕掛け出します。
「ナウマクサンマンダーボダナン……。アビラウンケンソワカ……」
「な…………なんですの……?」
 ふざけたときの能天気な声にしては低い、真剣味を帯びた声に、沙都子が入江を見上げます。
 真言を唱えつつ、にぎにぎと。その手付きは、かぁいいものを前にしたレナと、えろおやじのそれを連想させます。
「イリー、おっ破拳!!」
 ぐにゅにゅぐっ、にゅう……。ぐにゅ、ぐにゅう。ぐにゅん……っ! ぎゅにゅん! ぐにゅ……むにゅ、にゅうぅ……。
「ンああーッ!! あっアふうっ! ぁ……は、あ……あンッ!!」
 強弱を付けた愛撫に胸を搾られ、沙都子がもがき喘ぎます。これが沙都子の爆乳化の秘密。ふたりの愛の成せる業なのです。
「……椅子の肘掛け。なぜか濡れていましてね」
「あ……! う……ぁ……。それ、は」
「どうです……? 沙都子ちゃん? 私の精液ではなく、自分の愛液を胸に揉み込まれるというのは」
「ふあ、アアあーっ!! 言わない、でそんなこぉンっ? ンあーッッ!!」
 梨花のせくはら攻撃と一人遊びで弱っていた沙都子に、入江のこの胸攻めは止めとなりました。
「胸だけで、こんなに悶えて……。もっと私の手で……沙都子ちゃんの善がり乱れる姿を見せてください!」
「あっアっ! あ、ああーうっんむっ? ンう……ぅ……ん、ん…………」
 さらに耳元で、沙都子のツボである愛の囁きが筋となって“女の芯”を貫き、細い身体がぴんと反り返って――女の声が入江のくちづけに呑み込まれ、沙都子は身体を弓なりにして悦びに震えます。
「……一週間ぶりでしたから、沙都子ちゃんも溜まっていた様、ですね。……綺麗ですよ…………沙都子ちゃんっ!」
 沙都子の媚態を目の当たりにし、それまで余裕を保っていた入江の箍が吹き飛びました。
 甘い巨房を寄せては引き伸ばし、こねくり回しては押し潰す……。
 獣欲に駆られた入江は制服の破れが拡がることも気に止めず、沙都子の双房が淫らに歪む様をてのひらで愉しみ続けます。そうしている内に制服が“上に”、そのあまりにも大きい胸に引き上げられ、スカートの下から丸見えとなったしまぱんがタイツを透けて、入江をさらに熱くさせます。腫れた股間を沙都子の太ももに、腰を前後に擦り始めるとそれが合図となり、沙都子が入江の背中に回していた腕で白衣を脱がせます。ベルトを緩めてズボンを下ろし、そして現れたのは長大な一物。容姿に反して入江は「馬並み」の持ち主なのです。
 その日本人離れした男性器に、沙都子はてのひらで先走りをまんべんなく伸ばし付けると、入江の口からくちびるを離します。その際、ふたりの間に掛かる透明な橋を粘液に滑る指で絡め取り、艶めく口でちゅぴり。そして上目遣いで八重歯を零します。
「くっ、沙都子ちゃん……っ!」
「……ええ。このまま乳内<なか>に……挿乳<いれ>てくださいまし」
 梨花に破かれた制服の胸元を沙都子はぐにっと、その穴から覗く肉の谷間を拡げて見せ、“入江”を挿乳<さ>し込みます。
「くぅ……はア゙ア゙ッ!!」
 どびゅどびゅっ!!
「あ……? もう……? あ、ああ…………熱い。な、乳内に出てますわ……」
 ふぐりを残し、鞘が乳内に収まった途端に、入江が四肢を突っ張らせました。ソファを掴む指が白く、腰といわず全身を戦慄かせ、入江は長く続く射精の間、けだもの染みた声で喘いでいました。
「はあ、ぁ…………。すごい量……。匂いも……ふぁ、ぁ…………」
「は――……っ、は――……」
 沙都子と入江は交わった直後――ふたりにとっては性交と同義でしょう――のまま、抜かずの状態で熱い息を吐いています。
「……うあっ?! あ、ああ……。今、退きます」
「まだ…………。すぐに、綺麗にしますわね……」
 沙都子がソファの上をずり下がることでずるりと乳内からペニスが引き抜かれ、未だ硬くそそり勃つモノがびたんと童顔を叩きました。それで顔が汚れるも沙都子は気にせず、大きく口を開け、黄ばんだ樹液に濡れた長幹をその洞の中に呑み込んで、ちゅうちゅう……。どうやら沙都子の言う「綺麗にする」とは外観ではなくその中、管を指している様です。
 余計なお世話でしょうが、その愛くるしい小顔で咥えられたら……それも愛して已まない沙都子のフェラでは、入江が黙っているわけがありません。
「どぷどぷどぷっと、愛しの沙都子ちゃんに喉奥射精――ッッ!!」
「んんッ?! ウッ……うぶっ?!」
 相手の先を読むことに長けたトラップマスターなら、こうなることは解りそうなものなのですが……。ですが、それが沙都子と言うものなのです。
「沙都子ちゃん。そのまま背中を浮かせて、はい。汚さない様、服を脱ぎましょう」
 差し出された洗面器に首を振り、沙都子は精液諸共、生臭い吐き気も腹に収めると、タイに手を……掛ける前に、しゅるり。入江によって、制服のカラーからタイが引き抜かれます。
「あ……。ありがとうございます、わ……きゃ? え……あ……? いつの間に……」
 間髪入れず沙都子を剥き、その上に白衣が掛けられました。
「……ふふ。北条家のご主人様たる者、この程度のことが出来なくてどうします?」
 入江は沙都子の足元に恭しく跪き、気障な台詞を嘯きました。流石は賢者タイム。とても今さっき「愛しの沙都子ちゃんに喉奥射精にゃり――んッッ♪♪」などと口走っていた男とは思えません。流石は賢者タイム。びっくりしたから二回言うのです。あう。
「……一週間でこんなに……。ぶよぶよの塊で……あむ。濃くて喉、に……っ? へばり付い、んっ、んンっ! ぅう、っッ! こんなに、お溜めになって、ま……ったくぅ……」
「暑い上に仕事が忙しくて。それに……ひとりで済ますなんて味気無いじゃないですか」
「う、ん…………。そう、ですわね……」
 お腹に零れたモノは入江が拭き取り、それ以外――胸を上に寄せて、乳内と谷間の精液を一緒にしたモノ――は沙都子が口で処理しながら、夏休み明けの日々を語り合います。
「どうでしょう、沙都子ちゃん。これを機に、制服を新調してみませんか?」
 胸が大きく裂けた制服を見ながら、入江がそんな提案をしてきました。対して沙都子は首を振り、でもすぐに微笑んでお礼を述べます。
「だって、この制服は監督が、私の胸に合わせて、その…………おっきくなるたびに、仕立て直してくれたから……。ですからまだ……」
「……ありがとうございます、沙都子ちゃん。では、このメイド服は来年の、沙都子ちゃんの進学祝いにということで」
 入江は鞄からいそいそと皺一つないメイド服を取り出すも、沙都子の言に頷いて、入江は気持ちを切り替え、沙都子の制服をちくちく。裁縫道具と医者の余技によって、制服の胸周りが再び成長を遂げます。
「…………あの、監督。このメイド服……待っている間に着てみて、もよろしい……ですかしら…………?」
「え? ええ。どうぞどうぞ」
 仕切りに掛けられたメイド服を前に、沙都子は初々しいほどにおどおどでれでれして見せます。梨花同様、沙都子のつんでれべるも相当に高く、見ていて微笑ましくて堪りません。
「……ちょっと、監督! そんなにじっと、私の着替えを見ないでくださいましっ!」
「無理です」
「そんなきっぱりと、あ、ああ……! 手に針が刺さり」「あいた!」「ほらもう! 言っているそばからぁ~!! まったく、このひとはもう……」
 着替えの途中だった沙都子は肩を怒らせて、つかつかとヘッドドレスに長袖のブラウス姿で入江に迫ります。
「沙都子ちゃ~ん。絆創膏の前にちゅうちゅうしてくれませんか?」「……仕方がないですわねぇ…………はぁ……む」「え……? ぅわっ?! ちょちょ……っ! 沙都子ちゃん、これは」「……いあ、でふの?」「のノッ! NOOOoooo――ッッ!!」
 チャックをじー。馬おちんちんをぶるんと取り出して、お口にあむ。これは沙都子の『勘違い』というより『さぷらいず』の様です。
「二かひもお…………お射精<だ>ひシタのにまだ…………こんなに硬くして……。しょうのないひと……」
(スカートも穿かずに、タイツ丸出しでちんこマイクにかぶりついている方がよっぽどイヤらしいわよっ!!)
 いちゃつく沙都子と入江を、仕切りと仕切りの隙間から邪気眼を飛ばしている梨花の痺れが切れ掛かっている様です。
「ふふ……っ! おっぱひに……ん、ふ……ぁ。ふふ……挿<はさ>んで、あげますわね? ん……んん」
「くっ! さ……沙都子ッ……っ!!」
「うふふ……。好きなだけ、私の乳内でイって、くださいまし……。ねぇ……? 京介さん……」
 フェラチオからパイズリ――それもボタンを外さず、ブラウスのボタンとボタンの隙間から乳内に、自重ならぬ乳重で挿乳<さ>し込んで、胸元から顔を出した馬面、その鈴口を舌で穿り、生み出た珠の蜜をペニスごとバキュームフェラで愛し。それを入江が達するまで…………否。
「落ち着いて沙都子ちゃ……ん! どっ、どうしてっ?! くっ、うっ?! ぐあ゙……ッ! ア゙ガア゙ッ゙ッ!!」
 一回、二回、三回……。
 入江がやむなく頭を掴んで引き離そうとしても、沙都子はそれ以上の喰い付きで。結果としてイマチラオの形となり、入江の体力に気力が尽きようとも、愛する少女の変容に悲痛な声を上げる男の想いを引き裂いても、沙都子は“彼”を放しません。
「あは……すごいすごい。まぁだ…………まだまだ、でふゅわあぁ……。もおっと、もお……っと。うふふふっ! ……精液、飲ませて……はァ……む。くらはいまひぃ……ねぇ? きょうふえさん……ふふ、ふふふふふふ…………」
 乳内から精液が溢れ、顔にブラウスが汚れてもむしろ嬉々として、沙都子は入江を搾り尽くしに掛かります。
 …………万が一を考え、こうして張っていましたが、ここが「出時」の様……で、す……? ぐぐっ! …………はにゅっ? うん……にゅーっっ!! …………は……。
「はにゅ――っっ!! 冷蔵庫が開かないのです――――っっ!!」
「この……淫乱メイドがあーっ!! いい加減、目を覚ましなさいッ!!」
「ンきゃふうっ!!」
「おぐふっ?!」
 僕の代わりに梨花が板張りの床の上をついーっと滑り、どでか頭から沙都子のお尻に突っ込みました。
「ハローウ……ナイスバディー沙都子。それと……泥棒猫」
 ゆらりと立ち上がって制服を払い、頭を振って流れる黒髪を正す少女の手には注射器。
「りっ…………梨花ぁ……。あな……っ。あなたまだ……っ? だっだってさっき、他の場所に行くって……!」
「くすくす……。躾の成っていないメイドには私の……熱いコレを、ブチ込んであげる」
 顔の前にかざした注射器、そのガラスの筒にくちびるを寄せて、梨花は艶然と沙都子を見下ろすのでした。




  続く

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最終更新:2010年11月17日 23:31