目を開ける園崎魅音。
 あたりは真っ暗である、ここはどこなのだろうか?
 なぜ自分は此処にいるのだろうか?
 魅音は記憶を手繰り寄せながら自分が今、どのような状況にあるのか、身体を起こそうとする。
 だが、身体は持ち上がらない。
 よく見ていると自分の手や足には、ベットの柱に鎖が取り付けられている。
 そして限られた視線を動かしていくと、そこはどこか見覚えのある場所だと気がつく。

「…ここは、うちの、園崎の拷問部屋?」
「お、お姉?」
「その声は、詩音?どこ、詩音!」
「ここです、お姉!私…お姉の足元に」

 魅音が首を動かし、なんとか自分の足元を見ると、そこには詩音がいる。
 詩音は、自分の双子の姉妹である。見た目ではほとんど区別はつかないほどにそっくりであった。

「詩音、これは一体…」
「私にも分からないんです、なんでこんなことになっているのか…気がついたら、こんなことになっていて」
「ちょっと!誰よ、こんなことをするのは!?さっさと姿を現しなさい!」

 魅音は鎖をがちゃがちゃと音を立てながら、その閉じ込められた暗闇の中で怒鳴る。
 だが、暗闇の中、声はむなしく響くだけ……。
 そこに誰がいるのか、いないのかさえ理解できない。

「お、お姉……ここに連れてこられた記憶あります?」

 足元から聞こえてくる詩音の声だけが、唯一、魅音を安心させた。
 それは詩音も同じだろう。声を二人で掛け合いながら、この恐怖と戦っている。

「わ、私は……家の前だったかな?急に意識がなくなっちゃって」
「私もです!エンジェルモートからの帰りで、お姉に用事があって…」
「私に?なにかあったの?」
「最近…なんだかつけられている感じがして」

 詩音の言葉に魅音は、不思議に感じる。
 園崎家を狙うなんて、そんなことができるのは、よほどの奴だろう。
 しかも詩音が気づいているということは、他の村のみんなも気がついているはずだ。
 怪しければ、すぐに情報が入ってくるはず。

「……気のせいじゃないの?」
「そんなことないですよ!足音がして立ち止まったら、足音が1つ多く聞こえてきたりして……私、なんだか怖くて。お姉に相談しようとしてたんです」
「そうだったの……ごめん、私時間がなかなかとれなくて」

 魅音は、詩音と早く連絡が取れていればこんなことになることはなかったかもしれないと後悔した。
 詩音は、自分の大切な半身だ。
 そこには姉妹以上の絆がある。

「「!?」」

 急に魅音と詩音の寝かせられているベットが動いた。
 二人は暗闇の中、身を捩ることしかできない。

「誰!?何をするつもりよ!」
「そうです!悪戯ならはやく、やめてください!」

 二人が叫んでいる間も、二人の寝かせられているベットは動き、詩音の足と重なる。
 どうやら、自分たちは対称に位置しており、足を互いに向ける形となっているようだ。

「きゃあ!」「いやあぁ!」

 突如二人のスカートと下着が剥ぎ取られる。
 二人は自分たちがいままさに絶体絶命である状況に恐怖を感じていた。
 露になった女性器につめたい風を感じる。

「こ、こんなことをして、園崎の私達を敵に回したらどうなるかわかっているんでしょうね!?」

 魅音はあくまでも強気にでる。
 ここで敵に弱さを見せることが出来ない。
 だからこその行動だ。
 詩音も魅音に元気付けられながら、抵抗をする意志を見せる。
 二人は、揺るぎない決意の元で、この絶対的な不利な状況を乗り越えようとしていた。

「ふああぁ!」
「お姉!?どうしたんですか?お姉!」
「む、胸…胸が舐められ……ぇ」

 魅音は服も剥ぎ取られ、大きな胸を誰かに舐められている。
 片方の乳首を引っ張ったり潰されたり弄られながら、弄ばれている。
 魅音は思わず声を上げてしまいながら、首を振り、なんとか抵抗をしようとしているが、それも今の魅音の状態ではどうすることも出来ない。
 詩音は、そんな魅音の状況下に、嫌な予感を感じる。
 それはものの見事に的中した。
 魅音と同じように、詩音も責めたてられる。

「「いやああぁん!」」

 同じ声と喘ぎ声を吐きながら、二人はその責めを長時間にわたって受け続ける。
 ようやく解放されたときには、二人の露になった秘所は濡れ始めていた。
 二人は、肩で息をつきながら、なぜ自分たちがこんな目に合わなければいけないのか皆目見当がつかない。

「少しは、自分たちの罪を味わっているかしら?」

 その声はどこかで聞いたことがある…梨花ちゃん?!

「り、梨花ちゃん?梨花ちゃんなの?なんで、どうしてこんなことをするの?」
「そうなんですか?お姉!?ひ、酷いです。私達をこんな目に合わせて、一体なんで」

 二人は暗闇から聞こえてくる梨花の声に怒声をあげながら、告げる。

「…呆れた。まだわからないのね。それとも、貴方達の中では、自分たちの行なった行動が正しいものであると信じているのかしら?」

 ため息混じりの梨花の声は響く。

「どういうこと!?」
「はっきりいってください!」

 すると、拷問部屋の電気がつけられる。
 そこには、古手梨花の姿があった。
 ようやっと認識できた梨花の表情を見て魅音と詩音は、闇という恐怖から解放され、
 今度はこんなことをした梨花に対する怒りがこみ上げてくる。
 だが、梨花はそんな二人の目を哀しそうに見返しながら、周りを見渡す。

「…これを見てなんとも思わない?」

 魅音と詩音が、なんとか自由に動く範囲で首を動かす。


 そこには、様々な拷問器具で、無残で凄惨な姿を示す、
 部活メンバー、そして学校に通う子供達、さらには園崎家のものたちまで…。
 皆、並大抵の拷問ではなかったのだろう。
 血が流れ落ち、その表情は絶望と苦痛に満ちている。
 竜宮レナ、前原圭一、北条沙都子…涙と、目を見開いたままで朽ち果てている。
 それはあまりにも無残としか言いようがない。


「「……しょうがないじゃない」」

 魅音と詩音が同時に声をだす。その声には何の温度も感じられない。

「私が、詩音と一緒にいるためには、邪魔だったんだから」
「そうですよ。私はお姉と二人で一緒にいたかったんです。
 身も心も昔は一緒だったんですから、元に戻ろうとする行為はあたりまえでしょう?」
「おかしいな、梨花ちゃんもしっかりと殺したと思ったのに……」
「ダメじゃないですか?お姉、全部しっかりとやらなきゃ……」

 二人はそういって笑い合う。


 梨花はうつむいたまま、その二人の濡れた秘所に太いバイブを無理矢理、挿入する。

「ひぎっ!?」
「あぁっ!!」

 そして、梨花は、再びベットを捜査して、二人の秘所に挿入されたバイブが互いの中にしっかりと入り込むまで近づける。

「あぐっ、ふああぁ…あぁっ!?」
「はあぁっ…あ、ふ、太いっ!んあぁ!」

 梨花は、二人の秘所で濡れながらも少しだけ見せるそのコンセントの穴に、コンセントを突き刺す。
 すると、二人の間に挿入されたバイブがギュルルルと音を鳴らして動き始める。


「きゃあぁ!?な、なんですかこれぇ!?あ、あぁ…かきまぜぇ、ふあぁ!?」
「とめぇ、とめてぇ!あひぃ、あぁ…んはあぁ!!ああぁ、んぐぅ…へやぁ…」

 激しい喘ぎ声が聞こえてくる中、梨花は二人を見下す。


「この世界は、貴方達の狂った姉妹愛に全員が巻き込まれるという世界だった。
 なかなか見たことのない世界だったから、それなりに楽しめたけど、この世界のあなた達はやり過ぎたわ。
 だから、私が罰を与えてあげる。オヤシロサマの祟りってところかしら?」


「な、なにいっへぇ…ひぎぃぃ、あふぅ、あああぁっ!?」
「とめ、とめてぇ、ひゃあぁ!あぁ、広がるぅ、広がっちゃウゥ!!」

 二人は身を捩りながら、バイブの快楽から逃れようとするが鎖でつながれている以上は、
 そのバイブの刺激を受け続けるしかない。

「罰は、貴方達にとっても嬉しいことでしょう?これを永遠に、死ぬまで行なうことよ」

「「!?」」

 梨花は微笑みながら二人を見下し続ける。


「このバイブは、電動式なの。見ての通り…コンセントを通して電気が通り続ける限り、貴方達の中を刺激し続けるわ。
 ここは、もう少しで綿流しの祭りにあわせてダイナマイトで爆発させて、閉じ込めてしまうわ。
 そうなったら最後、貴方たちは助けられることもなく、永遠に二人で楽しめるわ。
 よかったじゃない?」


「ひ、酷いっ!そんなのぉぉぉぉ!!あぁっ!」
「いや、いやだぁあああああああ!!あはぁ…はぁああ」

 二人は涙を浮かべながら顔を横に振りながら達した。
 愛液が互いの身体にと振りかかる中、古手梨花は、電気を消して、その場からたちさる。
 発電機の音だけが拷問部屋には聞こえてくる。
 何時間あれが回り続けるのか?
 あれが一個だけとは限らない……だとしたら、それは。
 魅音と詩音は絶望を感じる。
 だが、もはやどうすることも出来ない。
 警察に…警察が早く見つけてくれることだけを願って。



  • ――――どれほどの時間がたったかもわからない。



「ひゃあぁあああ!!もういやぁ、い、イキたくない、いきたくぅぅぅうぅ!!!」
「あっ、ふああぁあぁああ!!いやぁ、いやぁあああああ!!」


 二人は、腰を浮かすほどの勢いで何度も達してしまう。
 バイブを止めるためになんとかしなくてはいけないと考えるのだが、
 その次には意識を飛ばすほどの激しい衝撃に身を震わせ、頭が白くなるのだ。
 もう疲労は限界にきている。
 眠い…寝させて欲しい。
 だけど、バイブの動きは寝ることさえ許してはくれない。

 達する間隔は徐々に狭まっていく。
 そして、それが0になったとき、二人にとって本当の地獄が始まることとなる。
 それは、どんな拷問よりも恐ろしい。
 古手梨花は、様々な世界にわたり、失望をしてきた。
 その中で、この世界はそんな失望を発散するための一部となったのかもしれない。


「さようなら、もうこの世界に未練はないわ」


 拷問部屋は、土の中に埋まり、その後の雛見沢大災害により発見させることはなかったという。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年04月01日 22:06