すさまじい金切り声をものともせず、圭一の性器がレナの秘所を貫いた瞬間、
彼はある違和感に気づいた。
あのトンネルを押し広げるような感触、彼がいつも読んでいたエロ小説の説くところに従えば、
処女膜を破るときに必ず感じるはずの“あの”感触がない。
まさかと思いつつ、圭一は恐る恐るレナに尋ねてみる。
「なあレナ、お前もしかして・・・処女じゃないのか?」
レナは陵辱された衝撃で瞳から涙を流していたが、圭一の質問に頷くと口を開いた。
「そうだよ・・・レナ前の、茨城の学校にいた時に男子にレイプされて・・・」
それを聞いた瞬間、圭一の心は一瞬ショックで呆然となった。
(レナが処女じゃない・・・?)
あの天使のような少女、いつも優しく自分を慕ってくれた、清純な美少女が、
まさかもうセックスを済ませた中古品の非処女だったなんて。
裏切られたという思いと共に、圭一の中で何かがはじけた。
圭一はレナの首に痛恨の一撃を見舞うと、すさまじい表情で怒鳴り声を挙げた。
「ふざけんじゃねえこの売女!あばずれ!雌豚!テメエ何俺より先にセックス済ませてんだ?
この、この・・・」
「うぐぅ・・・あっ、あれは、あれはレイプだったんだよ。レナの意思に関係なく・・・だから
圭一君ももうこんなことは・・・」
「煩え、そんなこと俺の知ったことか!それに一回レイプされたんだったら二回目も
どうってことねえだろこの中古女!いまさら処女ぶって抵抗すんじゃねえ!」
そういって圭一は腰をふりはじめた。レナが非処女だったことへの怒りもあってか、
狂ったような勢いで腰を振る。
あっという間に圭一の性器は限界に達した。
「うう、糞もう駄目だ・・・こうなったらお前の中に思いっきりぶちまけてやる!この売女!」
「いや、中だけは、中だけは許して!今日は危ない・・・」
レナの最後の嘆願も、聞き入れられることはなかった。
圭一の性器がレナの奥深くを思いっきり貫いた瞬間、レナは自分の胎内に
生暖かい液体が放たれるのを感じた。
「あああ・・・嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だああああああ!!!!!!」
狂ったように叫ぶレナを、圭一は勝ち誇ったような表情で見下ろし、言い放った。
「嘘じゃないぜレナ、お前はたった今俺にレイプされて、俺の汚い汁を危険日に中だしされちまったんだよ。
安心しろ、妊娠しても俺が腹蹴飛ばしておろしてやるから。」
圭一はいまだ“嘘だ”とうわごとのようにつぶやくレナの中から性器を引き出すと、後始末をして
服を着ようとした。
圭一は気づかなかった。自分が下着とズボンを履こうとした瞬間、レナが起き上がり、たまたま近くに落ちていた金属バットを手にしたことを。
そしてレナはそのバットを、渾身の力で圭一の脳天に振り落とした。
「うぎゃあああああああああああ!!!!!」
そう表記するしかないほど単純な、それでいておぞましい悲鳴があがる。圭一の額は割れ、血がだらだらと流れ落ちていた。
だがレナはそんな圭一の様子など気も留めず、ひたすらバットをその脳天めがけて打ち込む。
「あはははははははっ!!ケーイチ君どうしたの?女の子みたいに悲鳴上げちゃってさ、さっきまでの
威勢はどうしちゃったのかな?かな?」
完全に狂気に染まった表情でバットを振るうレナ。圭一は二撃目以降腕で頭を
かばっていたが、もうその腕も限界だった。
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・」
膝をつき、頭を庇いながら許しを請う圭一。だがレナは表情をまったく変えず攻撃を続ける。
「はは、ケーイチ君偉いね。ちゃあんとレナにごめんなさいするんだね・・・ゴメンで済んだら
ケーサツはいらないんだよこのオス豚!脳みそぶちまけてやろうか、え!?」
そういって猶も攻撃を続けるレナ。その猛攻の前に圭一はとうとう力尽き、地面に倒れ付した。
「・・・*してはいない。脈はあるし、気絶しただけのようね。」
竜宮レナは、目の前に横たわる男の生死を確認すると、バットを置き地面に座り込んだ。
目の前に横たわっている男は、つい先ほどまでレナが心の底で一番愛しく想っていた初恋の人。
そして、先ほどレナをレイプし、散々に罵倒し侮辱した最低の犯罪者。
「結局、こいつもあの豚たちと同じだった、ってことなのね・・・」
そうつぶやくと、いつの間にかレナの瞳に涙が浮かんでいた。先ほど陵辱されていた
時とは別種の涙が。
彼のことは本当に好きだった。だから告白されたときは、正直天にも昇る様な気持ちだった。
キスぐらいなら、されてもいいと思った。
あんな男に、そのような甘い感情を抱いてしまった自分が、どうしようもなく情けない。
レナはそのまま、ずっと泣いた。涙がかれるまで泣いた。
(サヨナラ、あたしの初恋。)
それは、ひぐらしのなく頃のお話。
最終更新:2008年04月08日 14:21