夕焼けの光が閉じられたカーテンから僅かに差し込み、オレンジ色に染まった園崎詩音の寝室で、
彼ら、いや彼女達は淫行に没頭していた。
紺色のスカートを足首までずり下げて、垂れた上着が股間にまで垂れるの防ぐ為に、
裾の先を摘んでたくし上げた状態で、北条悟史は喘いだ。
「ふうぅぅっ!…あっく!」
今悟史はセーラー服を着崩したような格好で、脚をふるわせている。
前には園崎姉妹双子の姉、園崎魅音が。後ろには妹の園崎詩音が。
二人はそれぞれ口と手を上手に使って悟史に快楽を与えている。
これぞまさしく前門の虎、後門の狼状態であった。
何故こんなことになったのか?
後方から詩音に与えられる刺激に身をよじらせながら必死に思考する。
すると、前方にいる魅音が「ちゅううぅぅっ」と大きな音を立てて悟史のものを吸い上げた。
「うくっ………つうぅ」
今している行為以外のことは考えさせまいとするかの様に、
双子は絶妙のコンビネーションで愛しい少年を責め立てる。
膝をついて悟史のお尻の柔肉を揉み、舐め、甘噛みしていた詩音は右手で彼の腰の辺りの肌を撫でた。
やがてその手はある一点で動きを止めた。
魅音が同じく膝をついてくわえている、大変立派な肉棒へと。
更に、詩音は人差し指と親指で作った輪をはめて、肉棒の根本を扱き始めた。
一方で魅音は亀頭部分を全て口内に収納し、れろれろれるれると悟史が悦ぶように一生懸命悟史自身を嬲る。
内股でもじもじと快楽に耐えていた悟史は限界が来たらしく、これまでにない体の震えを見せた。
それを察したようで詩音は扱いていた手に一層力を込め、魅音は可能な限り深く悟史のものをくわえ込んだ。
「くううぅぅぅぅっ、うっ、ううっ!う!」
堪えきれずに悟史が甲高い声を上げたと同時に、姉妹念願の悟史製特濃ミルクが放出された。
そこで、それまで無言で行為を続けていた詩音がようやく口を開いた
「あ、悟史君ったら、やっと…うふふ。…お姉、貴重なものなんですから残しちゃ駄目ですよ」
こくん、と小さく頷いて魅音の方も久しぶりに声を漏らす。
「……ん」
だがそれは、悟史の精液を飲み込むのに集中している為に、消え入りそうで、それもくぐもったものだったが。
「んーん、んむ…んん、ん」
「そうですよお姉、喉の奥でじっくり味わった後に飲み込んで…」
跪いて自分の性器に群がる姉妹達。
その淫猥すぎる光景が悟史の射精を更に促した。
「……っ!…!、!!」
脈が打つ度に悟史の下半身が弾け、詩音の手の中のものが暴れ、魅音の口内を満たす。
ようやく射出が終わると魅音は悟史のものから唇を離して、ぽーっとした表情で宙を見つめた。
そんな姉に妹は「どうでした?美味しいでしょう悟史君のは」と、とんでもない問いをしたが、
姉の方も「うん…ちょっと苦くて、喉に引っかかるけど、でも」
と、すっかり出来上がってる為に、常からはありえないほど抵抗なく答えた。
「………」
ここで悟史は、この淫らな問答の最中の姉妹をとりあえず一旦置いといて、
先程中断させられた思考を再開することにした。
『何故こんなことになったのか』
話は放課後に遡ることになる。



この日の部活動の敗者らしい敗者は悟史唯一人だった。
しかし一番の勝者である沙都子が実の妹であるったから、悟史は比較的軽めな罰ゲームで済んだ。
その内容は「セーラー服着用」
まずそれを聞いた圭一が先日自分が受けた扱いとの差から不平を叫び、
早くもセーラー服に着替えた敗者を見たレナは「お持ち帰りい~!」と興奮し、
その光景を三メートル離れて観察していた古手コンビが一見愛らしい、しかしその実腹黒い微笑みを浮かべた。
兄にだけは甘い沙都子はというとそっぽを向いて圭一を無視し、
魅音は「まあまあ、勝利者は絶対だからさ」と圭一をなだめ、
当の悟史はむぅ、と俯いて一言漏らすのみだった。
部活メンバーが各々いつも通りの反応を示す中、誰も気付いていなかった。
本来ならばレナを越える暴走ぶりをておかしくない人物が、異常に静かな事実に。
そして獲物を狙う獣を思わせる瞳光を、その目に浮かばせていることに。
腰まで届く長髪を揺らすことなく如何に悟史を「お持ち帰り」するか企てるのは園崎詩音、その人だった。
確かに悟史のセーラー服姿は異様なまでに似合っていた。
一年以上眠っていたことが、もともとの童顔細身に拍車をかけ、
その恥じらいの表情や所作は女の子そのものと言っても差し支えないくらい可憐だった。
その女の子へと変身した悟史の姿態を見た時、詩音は即座に「戴きます」しようと決心し、
それからしばらくもしない内にその「祭り」に双子の姉を強制参加させることに決定した。勝手に。
以前に姉と悟史を美事に「ご馳走様」した詩音だが、
それ以来性行為は疎遠だったので、「溜まっていた」のだ。色々と。
とにかく今それを表に出せば警戒されて計画はパアになると悟り、
詩音は湧き上がる情欲を誰にも知られまいと必死に抑えた。
悟史と魅音は寸前までこの恐るべき少女の計画に気付くことはなかったが、なんだか嫌な予感がして身震いした。
詩音にとってこの二人は必要以上に扱いやすく、いとも容易く自宅へと誘き寄せることに成功した。
更に言葉巧みに魅音をその気にさせ、計画の最終段階であり、目的でもあった行為を強引に開始した。
悟史は性的欲求は平均より遙か劣るが、それでも一応年頃の男の子だ。
始まってしまえばまず体が反応し、抗う意思は霧散してしまう。
ちなみに、罰ゲームは帰宅するまでなので、その間ずっと悟史はセーラー服姿だったのは言うまでもない。



そんな訳で始まった第一ラウンド終盤が冒頭へ回帰したところで、姉妹達の声が耳に届いた。
「じゃあ詩音、前と後ろ交代しよ?」
「お姉ったら相変わらず変態さんですねぇ、そんなに悟史君のお尻食べたいんですか?」
「そ、そんなんじゃないってばあ!ただ…ほら、せっかくなんだし…ね?」
「じゃあやっぱりそういうことなんじゃないですか、まあいいですよ。
ていうか望むところです。私も欲しかったんですよね、悟史君のあっつ~いミルク。」
そんな会話を聞けば悟史は逃げようとするに決まってる。
それを十分に理解しているから、二人は脱出不可能なように悟史の脚をがっちりホールドしていた。
「む、むうぅぅ~!」
どうしようもない状態で泣き声のような音を出す悟史を軸に、魅音と詩音は周りながら互いのポジションを交換した。
「第二ラウンド開始ですね♪」
前に移動した詩音が悟史のものを両手で優しくつかみながら宣言した。
魅音は、悟史のお尻の両側を掻き分けて顔を突っ込むと、その奥にある蕾へと唇を当てた。
「み、みおん…っ!!!」
「あらま、いきなりそれですか。やっぱりお姉の変態さんぶりには敵いませんね。」
魅音は聞こえないふりをして、更に唇から舌を出して強く押し当てる。
「うああ、あああぁ」
かつてない感覚に悟史は耐えきれず、悲鳴にも似た声を出しながら腰を反らした。
魅音の攻めから逃げる為の苦肉の策だったが、前方にいる存在を一瞬でも忘れたのが致命的なミスだった。
「それじゃ私も負けるわけにはいきませんから、張り切っていきますよ。…ん」
ちゅっと音を立てて一度肉棒の先端にくちづけすると、詩音は裏筋や鈴口等の急所に重点を置いて悟史を苛めた。
「ふ、うわあっ!!」
慌てて腰を引いて逃れようとするが、今度は後方からの刺激にカウンターで直撃してしまう。
「んんうっ…ううん!」
前後に身体を傾ければ、その分どちらかの攻撃を通常以上に喰らってしまう。
結局の所、直立して喘ぐことしか悟史にはやることがないのだ
しばらくして悟史の下半身を渦巻いていたねっとりとした感覚が、外に出たいと騒ぎ始めた。
再びの射精衝動が訪れた時には、悟史の膝はがくがくと揺れ、
魅音の舌は舐めると言うよりも、ほじくるように蕾を弄くっていた。
詩音はというと、激しく頭を前後させていたが、
その間にも舌をちょん、と亀頭お先端に当てて細かく振るわせていた。
「も、もう!駄目だよ!!おかしくなっちゃ…うくぅっ!」
限界を通り越して、飛び出た熱い汁が詩音の口を蹂躙した。
「んむっ、んんんんっ!んぐっ」
射出している間も、詩音の舌先はちろちろと鈴口をくすぐり続けた。
そのせいで、悟史はもう我慢なんてしないとばかりに腰を前に突き出す。
今度は逃げるためではなく、もっと気持ちよくなるために。
一方で魅音も前に出る悟史を追いかけて、小振りなお尻に指が埋まるほどわし掴み、ラストスパートをかけた。
喉を鳴らして精液を飲み干した詩音は、「お掃除です♪」と言って
舌と唇で優しく、愛おしむように悟史のものを包み、残った精液を吸い取った。文字通りのリップサービスだった。
最後にもう一度、先端にキスをして第二ラウンドが終了し、悟史は床に倒れ込んだ。
ベッドの上で息を整えた後、悟史は口を開いた。
「ありがとうね…二人とも」
半ば逆強姦のようなノリだったが、それでもお礼の言葉を述べた。
魅音は最初からだったが、詩音も途中からただ悟史に感じて欲しい一心で行為を続けたので
結果的に、その礼は的を射ていた。
「あはは…おじさんは逆に謝りたい気分なんだけどね。」
「確かに、誰もあそこまでしろとは言ってないのに…流石お姉です。」
「う、もとはといえば詩音が言い出したことでしょー!」
「むぅ、き、近所の人に聞こえちゃうよ…」
それぞれ自分の両脇にいる双子のやりとりを制する悟史。
その姿容は未だ半裸だった。
前もそうだったようにこの三人が色々する時は、必然的に悟史が疲労困憊してしまうので、
寝ころぶ彼に添い寝する形で三人は休憩を取った。
「それに…詩音、今日みたいなことは前もって言っておいて欲しいな。」
「うん、ごめんね悟史君。今日はちょっとやりすぎだったかなって思います。
ちょっとというところに些か以上に疑問が残るが、素直に謝った詩音の頭を撫でながら、
悟史は「うん、わかってくれたならいいんだ」と快く許した。
それを見ていた魅音の頬が、本人は気付いていないようだがぷうっと膨らんだのに気付いて、
詩音は「はいはい、私が代わりに撫でてあげますから嫉妬しないの」と姉をからかった。
当然、魅音は反論するが詩音には軽くあしらわれてしまう。
そんな彼女たちを悟史はこれ以上なく愛おしく思う。
幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた魅音。
自らの身をなげうってまで護ろうとしてくれた詩音。
彼女たちは自分が目を覚ました後にも、山積みだった問題に一緒に取り組んでくれた。
この関係を持ち出された時は流石に迷ったけれども、
彼女達の為なら、自分の中のちっぽけなモラルなんて無きしにも非ずと、行き着くに時間はかからなかった。



「魅音、詩音。」
呼びかける。
「ん?」「なんですか悟史君?」
微笑みかける。
「………」
そして告げる。
「大事にするからね。」
いつ芽生えたかもわからない、必然のように生まれた決意を。
「…さ、さとし」「さとし…きゅん」
「だから、頑張ろうね」
一緒に、と付け加えて二人の恋人を包み込むように抱きしめた。

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最終更新:2008年03月14日 14:04