ひ ぐ ら し のく 頃 に ~罰 し 編 ~




「ぴちゃ、ちゅぴ……ん、おいしいんだよ?だよ?」
(落ち着け……冷静に……クールになれ圭一……!)
「ぁ……はぅ……♪オットセイ☆さん……垂れちゃう……」
(ぐううっ?!俺はcoolなんだっ!Koolなんだっ!!)

どうみてもいかがわしい。俺の股間の辺りにレナがいる時点で。

「みぃ……うらやましいのです」
「にーにー!なんで見せてくれないんですのー!」
「むぅ……沙都子にはまだ早い……」

悟史が沙都子の目を覆っている。兄貴の鏡だよ、お前って奴は。じたばたしている沙都子の横では梨花ちゃんがじっとりこっちを見ている……嗚呼、どうせなら『圭一、やらしいのです。にぱー☆』くらいやってもらえる方がありがたいんだが……

レナは一連の動作を止めない。舐めて、啜って、頬張って……レナの下顎には白いモノが垂れている。

「くっくっく!いやいや圭ちゃんギリギリだねぇ!でもおじさんここまでやるとは思って無かったよ!」
「お姉も鬼畜ですよねー☆だから誰も振り向かないんですよ、あっはっは!」
「あぅ。魅音は変態さんなのです。でも圭一はもっと変態かもなのです。あぅあぅ!」
「ちょ、ひっどいなぁ!?……お?あと1分だよ、レナ?」
「はぅ?!急ぐんだよ?だよ!?」
じゅぴちゅぱくちゅ
(ぐぎゃああああああっ!!こっ、殺せっ!殺してくれええええっ!)

部活は最高だ。みんな大切な仲間だ。でも……こういう時は怨めしい。畜生め、後で必ず借りを返してやるっ……

「……ぁ」
(ん?)
「制服に垂れちゃったんだよ、はぅ……」
「ぐ……」
くううっ!!ある意味真骨頂な萌コメント!!
「あぅあぅ☆圭一喋ったのですよ」
「う!……しまったああああああっ!!」
「むぅ……圭一、どんまい」
「あっはっは!結局ダメだったかぁ……まぁ相当頑張ってたけど……」
「圭一、観念するのです。みぃ☆」
「だらしないですわー!こんなの普通に耐えれないなんて理解に苦しみましてよー!!」
「あぅあぅ。沙都子、これは圭一や悟史には辛いのですよ。あぅ」
「さぁ圭ちゃん、追加罰ゲームですよ!……ぐげげげげ!」
「うああっぁっあああっあああっああああああぁぁっ?!……」


今日の罰ゲームは『誰と・何を・どんな状態で・どうする』というのをみんなで紙に沢山書いて、そこからくじ引き形式で内容を決めていくことになった。
ちなみに部長発案で『どんな状態で』という要素は『何を』『どうする』が決まるまで無制限に引くことになった。スリル倍増すごいよ魅音さん。
最初から嫌な予感はあった。案の定最下位は俺。そして結局受けることになったのは

『レナと・舐められる・縛られて・無言で・・10分間・股間で・アイスを』

「……はぅ?!ええええっ、えっちなんだよ、だよ?!」
「?えっちなんですの??」
「沙都子は知らなくても良いですよ、みぃ☆」
おいしい!目茶苦茶おいしいぞ前原圭一!罰ゲームでもなんでも無いじゃないか!!
「……この『無言で・10分間』を守れなかったら追加罰ゲームにしようか」
「え」
「これだけだと圭ちゃん得しちゃうから当然です☆」

追加罰ゲーム『縛られて・練り歩く・エンジェルモート制服で・雛見沢を』

「うぎゃあああああああああああああああああああああ!!!」
一気に笑ってる場合じゃなくなってしまった!
「あっはっは!まーこれくらいは覚悟しなよ圭ちゃんw」
「はぅ!見たいな見たいな!圭一君の制服姿☆」
レナも乗るんじゃありません!……って周りの目が妙に生暖かくなってんじゃねえかああああああああああ?!

アイスは『オットセイ☆アイス 特濃ミルクのまろやか仕上げ』。どこで売ってんだこんな無駄に高そうなアイス。そしてこの形。卑猥だろ……常識的に考えて……
なお悪いことにレナはアイスでかぁいいモード覚醒、罰ゲーム開始から一心不乱に舐め始める……って、ぅお……予想以上ですレナさん。上目遣いとか、夢中な様子がこの上無くエっロい。これに10分間耐えろというのかッ……!?
「はむ☆制服姿の圭一君っ、ぴちゅ、んっ、おっ持ち帰りなんだよ、だよ!あむ☆」
あぁ……確実死んだな俺……でも不思議と悔いはないさ……俺の股で白いアイスを貪る少女……これも親父の遺伝、いや男の性ってやつか……
顔を真っ赤にしながらも予想外に耐え続ける俺。自分でもびっくりするくらい耐えたと思う。まぁ、魅音・詩音にはその姿がいたくツボだったらしく、終始笑いころげてやがったが。覚えてやがれ畜生……


あの後身ぐるみ剥がされた俺はエンジェルモート制服を強制着用。荒縄で中途半端に亀甲縛りにされた後、そのまま雛見沢行脚開始……っふ、また俺の武勇伝が増えちまうな……

「あー、またあのお兄ちゃんだー」
「石ぶつけようぜwwwww」
「ふわああああん!また来たよー!怖いよー!」


「圭一さんの印象最ッ悪ですわね……」
「圭一だから仕方ないのです☆にぱー」


俺は泣いた


TIPS「圭鈍し編」

雛見沢での前原家の評判を鬼ヶ淵よりも深く落とした後の帰り道。「腹筋がおかしくなった」とか何とか言いながらひーひーやってた魅音と別れて、レナと二人……どうすんだ俺。気まずい。
「あのさ……その……ごめんな、レナ」
一応謝っておこうか。さすがにあんな行為には抵抗あったんじゃなかろうか……まぁ俺自身得してたんだから、図々しいけど。
「なんでかな?私は圭一君のかぁいい姿が見れて良かったんだよ、はぅ☆」
「たはは……」
……ありがたいんだが、釈然としない……あんまり男扱いされてないのかもな、俺。
「……ただ」
「……ただ?」
少しレナの反応がいつもと違った気がした

「……ふふ、なんでもないんだよ、だよ!」
……なんだそりゃ。
「?なんだよレナ、教えてくれよ?」
「な・い・しょ☆」
スパパーン!!
「ぐげぇっ?!」


気付いたら2……いや4発食らってぶっ倒れてた圭一には知る由もない。スキップで去って行くレナの耳は真っ赤だったことも、明らかにレナが挙動不審だったことも。


(……今度は圭一君のオットセイ☆が欲しいな、なんて……言えないよね、よね?はぅ……)
レナは意外にも錯乱しているようです
「おっと、レナちゃ……」
「はう~っ☆!!」
スパパーン!!
「時報はもう嫌だあああっ!!」

トミーの断末魔も、ひぐらしの鳴き声も、いつも通りに響いている。ただ、明日からはちょっぴり、レナも圭一も変わるのかもしれない。

『今日も雛見沢は平和なのですよ、あぅあぅあぅ☆』

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最終更新:2007年11月09日 12:40