必死になって俺を支える沙都子を見て思う。
出来るじゃないかよ。お前、人を救おうとしているじゃないか、罪を償おうとしているじゃないかよ・・・。
しかし、人間の力には限界がある。苦痛に顔を歪める沙都子に、その限界が近づいているのは明らかだった。
「畜生ォォッ!誰か、俺はどうでもいいッ!沙都子を、沙都子を助けてくれぇっ!!」
来るはずの無い助けを求める声が、山中に響く。神様でも、悪魔でも、オヤシロさまでもいい!誰か沙都子を助けてくれぇ・・・。
全てのものに俺が祈った瞬間。奇跡が起きた。
「どうしたんだっ!」
近くで響く、力強い男の声。さらに俺が叫ぶと、まるで機関車が走るような地響きが近づいてきた。
「「富竹さんっ!!」」
まさか、ありえない。沙都子を抱え上げた姿を見るまでは信じられなかったが、その頼りなさそうな顔は正しく富竹ジロウさんだ。
「沙都子ちゃんは大丈夫、次は圭一くんだね。三四さん!手を貸してっ!」
信じられないことに、鷹野さんまでそこにいた。俺達との戦いの後、行方知れずになっていたのに、どうして・・・?
「よっと・・・。もう、大丈夫だね。驚いたよ、こんな所で二人がぶら下がっているなんて。」
橋桁に足が付いて始めて、俺は自分が助かったことを実感した。腰が抜けたような気がして思わずその場に座り込む。
少し向こうでは、鷹野さんが沙都子の介抱をしていた。沙都子自身も突然の再会に戸惑っているようで、目を白黒させている。
「本当に、有難うございます、富竹さん。もし、富竹さん達がいなかったら・・・」
「いやぁ、人の命を救うのが自衛官の使命だからね。礼には及ばないよ」
照れ隠しに笑う富竹さんに、この場所にいる理由を聞いてみた。何でも、鷹野さんのリハビリを兼ね、偶然この辺りを散策していたらしい。
戦いが終わった後、鷹野さんには雛見沢症候群の発症が認められたらしく、現在は入江診療所で秘密裏に治療を受けているということだった。
謹慎に近い形で外出もほとんど許されていないそうだが、富竹さんが来た時は尋問のためという名目で、このように気分転換をかねて遠出をすることが許されているそうだ。
理由はともかく、本当に助かった・・・。
「そうね。罪というものを償うことなんて、本当は出来ないのかもしれない」
富竹さん持参の魔法瓶に入っていたコーヒーを飲んでいると、鷹野さんと沙都子の話が聞こえてきた。
鞄の中から消毒液を探す富竹さんを尻目に、その話に耳を傾けてみる。
「罪を償っても死んだ人は、お義父様もお母様も帰ってきませんわ。それならば、私はどうすれば許されるんですの・・・!」
「ねぇ、沙都子ちゃん。罪の償いと言うものは、許されるためにするものなの?」
「それは、違うのですか?」
「許されないならば、罪を償う必要はないの?私は許されなくても、罪は償い続ける必要があると思うの。許すべき人がいないならば、尚更の事とおもうわ。」
「許されることがないと分かっていてもですの?」
「ええ。沙都子ちゃん、私の手はあなた以上に血みどろよ。直接手を下さなくても、多くの人の命を私は奪った。死刑台に登れと言われても、何の弁解の余地はないわ」
「死刑台・・・」
「でも、死んで許されるほど、私の罪は甘くない。それこそ百回死んでも足りないかもしれないわ。それでも沙都子ちゃん、私は自分が断罪されるその日まで生きてやろうと思うの」
「許されなくても、生きるのでして・・・?」
「私を殺したいという人がいたら、いつでもこの命を差し出す覚悟は出来ている。でもその直前まで、私は自分が選んだ贖罪の道を進んでいくつもり」
「許されるためではなく、償うために生きるということですの?」
「それはとても険しい道よ。でも、私は一生この十字架を背負って生きる。私のしたことで罵倒を受けるならば甘んじて受けるし、牢屋にだって死刑台にだって行っても良い。それでも」
ふと、鷹野さんが富竹さんを見る。その目はとても優しくて、俺達と戦った時からは考えられないほど澄んだ瞳だった。
「私を支えてくれる人が、大切な人が求める限り、私は自分からその命を投げ出そうとは思わない、どんな罪悪感に苛まれても、人としての生を全うしていこうと思うの」
「・・・・・・」
「自分の罪に背を向けないで、ずっと見つめていくのは辛いことよ。でもね、一人では重すぎる荷物も、傍にいてくれる人が居ればきっと耐えられるから。」
鷹野さんの目が俺に向けられる。何を言いたいのかが痛いほど伝わり、俺は鷹野さんに力強く頷き返した。



送ろうかという富竹さん達の誘いを丁重に断り、俺達は小屋の前まで戻ってきた。捨てたリュックを取りに戻る必要があったし、今は落ち着く時間が必要だった。
小屋の扉を開けると、埃っぽい臭い。元々は営林署の機材置き場だったというこの小屋は、今現在使われていないため沙都子の別荘のようになっていた。
備え付けの毛布を敷き、並んで座る。見渡すと、四畳半ほどある室内に、トラップに必要な機材や備蓄用のお菓子等が置かれている。
それ以外は証明用だろうか、古びたカンテラが棚に座っていた。
「大丈夫か、沙都子」
富竹さん達と別れてから思うことがあったのか、沙都子はあまり喋らなかった。もしかして痛みがぶり返したのかと心配になる。
「私は大丈夫ですわ。それよりも」
沙都子は俺の手首を見た。爪で抉られた傷が、生々しく残っている。
「あ、ああ。これか。んなもん、唾つけときゃすぐ治るよ。それよりも、俺は・・・」
「唾を付ければ治るんですの・・・?」
沙都子の膝の事を言おうとしたのだが、俺の言葉を遮って沙都子が俺の手を取る。顔が間近に迫って、心音が高鳴った。
「って、おわっ、沙都子ッ!?」
手首にわずかな刺激と、そして湿り気を帯びた粘着感があった。沙都子が俺の傷口に唇をつけ、舌を這わせたのだった。
ちろちろと、赤く染まった傷口に桜色をした沙都子の唇が重なり、舌がそれを優しく舐める。
手首に対するキス。一つ一つ丹念に舐め取る沙都子の唇にはとても色気があって、俺はしばらく放心していた。
「ん・・・私のせいで、こめんなさい、圭一さん・・・」
贖罪の言葉を告げながらの口付け。ぞわぞわと背中から背徳感が込み上げてくる。
「気にするなよ。俺だって沙都子に、怪我、させてる・・・」
俺は沙都子に膝を立てさせた。すりむいた膝小僧は鷹野さんに消毒してもらっているが、包帯も絆創膏もしていないためか、また赤く滲んでいた。
その膝に、沙都子がしたように口付ける。やはり刺激があるのか、沙都子がわずかに声を漏らす。
普段は嫌悪感しか覚えない血の味だが、沙都子のものだと思えば甘さすら感じる。ほんの少し吸血鬼の気分が理解できる気がした。
薄暗い小屋の中で傷口を舐めあう俺達。それは体だけじゃくて、心の傷を舐めあうということでもあった。
「沙都子。もう、死ぬなんて言うなよな」
傷口を舐めながら、沙都子に囁く。
「さっきも言ったけど、お前がいなくなること以上の不幸は俺にないんだからよ・・・」
「・・・私にとっても、圭一さんがいなくなること以上の不幸はありませんでしてよ」
「ははっ、じゃあお互いいなくならなきゃ問題ないってことだ」
傷口から唇を離して、沙都子を見つめる。沙都子はまだ手首へのキスを続けていたが、俺の視線に気づいてキスを止め、目を伏せた。
「でも、私は親殺しの犯罪者で、雛見沢症候群の患者で、とんでもない人間なのですわ、こんな人間-」
「馬鹿っ!」
沙都子の自己嫌悪をこれ以上聞きたくなくて、俺は沙都子を抱きしめた。思ったよりも小さな、それでいて柔らかな体が密着する。
「あ・・・」
電撃に遭ったかのように、沙都子の体が震えた。拒否ではなく、嬉しさで、自分を受け止めてくれる人を見つけた喜びによって。
「お前がどんな人間でも、俺はお前の傍にいる。お前が泣いていても、俺がすぐ笑わせてみせる。駄目なんだ。俺はお前が笑っていないと駄目なんだ」
「圭一さん。私、生きていてもいいんですの?私笑っていてもいいんですの?」
「ああ、どんな奴がお前を罵ろうとも、お前を不幸にしようとも、俺だけは傍にいるぜ。だから沙都子、俺だけのためでもいいから、生きると言ってくれないか」
「圭一さん、圭一さんッ!!私、生きます。お義父様やお母様、にーにーに謝りながらでも生き続けてやりますわっ!う、うぅ・・・うわああぁぁぁぁぁん!!」
堰を切ったかのように、沙都子はこれまで我慢していた涙を流した。こんな小さな体でとても重たい十字架を背負っていたんだ。我慢した。よく我慢したんだよな、沙都子。
俺は泣くだけ泣いた沙都子の涙を拭い。思い切りその頭を撫でてやった。
その、撫でられて微笑む沙都子の顔があまりにも可愛いかったから、何の予告もなしに、俺は沙都子の唇にキスをしてしまったんだ・・・。



ファースト・キスがこんな形で奪われるとは思ってもいなかった。もっと、こう、優しく。お互いの了解を得て行うものだと思っていた。
萎んだゴムのように圭一さんの唇は私の唇に絡みつき、不器用に動く。全然ロマンチックじゃない、無骨そのもののキス。
でも、嫌じゃない。シチュエーションに違いこそあれ、相手は私の理想とする人だったのだから。
良かった。相手が圭一さんで。そして、圭一さんが私の罪を全て知っても私を受け入れる人で良かった。
鷹野さんが語ってくれた罪に対する償いの姿勢。許されるために償うのではなく、償うという覚悟を貫いて生きるということ。
本当に辛い、苦難の道。きっと私の人生が終わるまで続く終わりの見えない旅。
でも、その旅を支えてくれる人がいる。一緒に十字架を支えてくれる人がいる。それは罪深い私に起こった奇跡。
私はこれからも周りの人を不幸にする運命なのかもしれない。だが、圭一さんが傍に居れば、その運命すら打ち破って見せてくれる気がする。

「圭一さん。も、もう少しだけ下ですわ・・・」
日が傾きかけてきた頃、私は一糸纏わぬ姿で圭一さんを受け入れようとしていた。
背中には乱雑に脱ぎ捨てられた私と圭一さんの服と下着があり、目の前には分身に手を当てて私自身に沈み込もうとする圭一さんの姿がある。
「こ、ここか・・・」
何度目かの挿入に失敗し、圭一さんは焦りの色を隠せないようだった。朱色に染まった太い圭一さんの分身が、何も生えていない私の恥丘を滑っていた。
「大丈夫ですわ、こうすれば・・・」
自分でも驚くほど淫らに、男性を受け入れる部分に指を当てて広げる。何も隠すものがない私の女性自身が圭一さんに晒されていると思うと、形容しきれない快感が私の中に込み上げてくる。
『時には情婦のように』という歌があるが、私は圭一さんのための娼婦になることに、何の抵抗も無かった。
「いくぞ、沙都子・・・」
痛みと共に、圭一さんが侵入してくる感触があった。ほんの少し、先端が埋没しただけで全身を引き裂かれるような衝撃がある。
「だ、大丈夫か。沙都子!?」
「く、思ったよりは痛くございませんわね・・・。もっと、奧によろしいですわよ・・・」
嘘だ。母がこんなものを好んでいたとは信じられないくらいに痛い。
圭一さんが私の奥底に入り込むため腰を進めるが、その度に激痛が走る。見ると私と圭一さんが繋がっている部分からは、うっすらと血が滲んでいた。
「おい、我慢するなよ。痛いんだろう!?」
「だ、大丈夫ですわ。この程度の痛みなんて、痛みなんて・・・」
歯を食いしばりながら答える。圭一さんのためなら自分の全てを捧げる覚悟はとっくに出来ていた。圭一さんが望むなら、命だって差し出しても構わないんだか・・・ッ!
だが圭一さんは、私の膣内からゆっくりと分身を引き抜いた。粘液と血液の混じったものが、夕日を受けて輝く糸を引く。
「け、圭一さん・・・」
私では、幼い私の体では圭一さんを満足させることが出来なかったのだろうか?
落胆に私の顔が曇る。そんな私の頭に、圭一さんの右手が伸びた。
「沙都子、俺も初めてだからよく分かんないけど、こういうのってお互いが気持ち良くならないと駄目だと思うんだ。」
いつものように、温かい手の平が私の頭を優しく撫でる。それだけで、私は全身が悦びで満たされていくのを感じた。
圭一さんは、母を抱いていた男達とは違った。あの連中ならば、欲望のためなら相手の事も考えず、ただ腰を振り続けただろう。
しかし、圭一さんは快楽を目前にしても私のことを気に掛けて、その欲望を抑えた。
男の欲望を嫌と言うほど知らされた私だから、その決断にどれだけの重さがあったのかが分かる。
思春期の男子というものについては雑誌くらいでしか知らないが、女の子の事が欲しくて欲しくて、たまらなくなるらしい。
そんな時に、目の前に自分から求めてくる女の子が居る。それは空腹時にご馳走を出されたようなものだ。
しかもそれは初めての体験。誰もが夢見る大人の世界への甘く、甘美な扉だ。
だが、後少し進めば得られる快感を前にして、圭一さんは行為の中止を選んだ。自分の欲望よりも、相手の身を案じる道を選んでくれたのだ。
本当に、圭一さんの心遣いが嬉しい。でも、私だって相手に悦んでもらいたいんだ・・・。



「こういうのって、お互いが気持ち良くならないと駄目だと思うんだ」
苦痛に耐える沙都子の顔を見ているのに、これ以上耐えられなかった。
俺は突き進みたい欲望を必死に押さえ、分身を引き抜くと沙都子の頭を優しく撫でた。
そりゃぁ、俺だって沙都子の全てを貪りたい。でも、沙都子の小さな体では、俺の全てを受け入れることは無理なようだった。
隠された部分に出来た肉の筋に先端を入れるだけで、万力に挟まれたかのような圧力が分身に走る。それは俺自身に形容しがたい快感を与えてくれたが、同時に沙都子に苦痛を強いることであった。
本当に子供のような甘い考えだとは思うが、セックスというものは、片方だけが気持ち良いだけでは駄目だと思うんだ。
だが、頭はそう思っていても、いきり立った俺の分身は欲望を吐き出したいと自己主張をしている。
家に帰ったら机の奧からビニ本を出す必要があるな・・・。
「うわっ!」
そんなことを考えていたら、俺のその部分が柔らかいもので包まれた感触があった。見ると、沙都子が両手で俺の分身を包み、まじまじと見ている。
「さ、沙都子!?」
「・・・圭一さんの、苦しそうですわね」
先端と、竿の部分にかかった指が俺の快感を刺激して、分身が大きく跳ねる。
「あちらなら無理ですけど、ここでなら・・・」
どこで覚えたのだろうか、沙都子は分身を包み込むと、上下にしごき始めた。ぎこちなく、力も自分でするのとは違って弱い。
しかし、そのもどかしさがかえって俺に快楽を与える。年端もいかぬ少女に奉仕させる背徳感。
ああ、今ならイリーの『沙都子メイド化計画』が理解できる。あの、強気で生意気な沙都子が俺のために懸命になっているんだ・・・。
「なあ、沙都子・・・。擦るのも良いけど、くわえてくれないか・・・?」
だから、俺も調子に乗ってそれ以上の事を求めてしまう。下の口が駄目なら、上の口が欲しいと。
「こう、ですの・・・?」
小首を傾げながらも、沙都子が俺の先端をくわえ込む。快感が電撃のように走り、一気に射精感がこみ上げた。
「くっ、沙都子。もっと」
優しくと続けたかったのだが、沙都子には強くと聞こえたのだろうか。先端部分が下で転がされ、強く吸われた。
「うおおぉぉッ!!」
どくん、どくんと欲望が放たれる。それは一気に沙都子の口中を汚し、逆流してが口元から吹き出た。
「けほ、けほっ!?な、何ですの、これ。おしっこ・・・?」
液体の正体を知らぬ沙都子が、口元に付いた白濁のそれを舌で舐め取る。
その姿がとても淫らに見えて、俺は再び擡げようとする分身を収めるのに必死になってしまった・・・。



結ばれた私達が梨花との家に帰ってきたのは、日が落ちる直前の事だった。
セックスという意味では失敗なのかもしれないが、私達は肉体的な結びつきよりも強く結ばれた気がしていて、幸せだった。
あまりにも幸せ過ぎて、ここまでずっと両手を繋いでいた程だ。
「あっ、沙都子っ!探したのですよ!!」
小屋の前では梨花が立っていた。圭一さんと一緒に居ることを冷やかされると思っていたが、血相を変えて走ってくる。
「どこに行っていたのですか、鉄平が、鉄平が帰ってきたのですよ!!」
梨花からもたらされたのは最悪の報せ、私を虐待していた叔父が、北条鉄平がこの雛見沢に戻ってくるという報せだった。
またあの日々が戻ってくるのか、しかも今回は私を守り続けてくれていたにーにーが、居ない。
私は膝から力を抜けるのを感じていた。鉄平の帰還はこの楽しい日々の終わりを意味する。梨花もその事を悟っているのだろう、沈鬱な表情を浮かべていた。
「あ・・・」
膝がカクン、と曲がる。しかし、曲がった膝は土に付くこと無く、強い力で引き上げられた。
「どうしたんだよ、沙都子」
私を引き上げてくれたのは圭一さんだった。
そうだ、私には誰よりも心強いもうひとりのにーにーがいる。どんなことがあっても私の傍に居てくれる、誰よりも愛しい私の恋人がいる。
覚えていないはずの記憶の中、圭一さんが見せてくれた運命への挑戦と打破。その光景がありありと浮かぶ。
そうだ、私がトラップマスターならば、圭一さんはその罠を打ち破るトラップバスターなのだ。
仕掛ける者と打ち破る者が一緒なら、怖いものなど何も無いではないか・・・。
「をほほ、を~っほっほっほっほっ☆」
私は笑った。北条鉄平!?それがどうした。
お前よりも辛く、高い壁を乗り越えた私が、今更チンピラ風情に屈するわけがないだろう。
「みぃ、沙都子。どうしたのですか?」
心配そうな顔を浮かべて梨花が尋ねる。大丈夫だよ、梨花。私はもう負けないから。
「梨花も心配性ですわね。あんなチンピラ、私のトラップでお茶の子さいさいですわ。を~っほっほっほっ~♪」
こんなに愉快に高笑いしたのは久しぶりだった。今の私ならどんな運命にも、どんな罪の重さにも耐え切れることが出来ると思う。
圭一さん、あなたが傍にいてくれるのならば、私は無敵だ。
秋の月が夜空にかかろうとする中、戦いの始まりを告げる私の笑い声が、いつまでも高く響いていた。



終わり

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最終更新:2007年10月26日 23:17