私は、古手さんのことが嫌い。
私だけじゃない、クラスのみんなが、あいつを嫌っている。
あいつと仲の良かった男子たちは、みんな転校して、いなくなってしまった。
それがきっかけだった。私たちが古手さんへの意地悪をはじめたのは。

「行ってきまーす!」
「行ってきます」
「行ってらっしゃーい!」

今日も私は、大好きなにーにーと一緒に学校へと向かう。
いつも、にーにーとお話しながら行く学校。
にーにーと一緒に勉強しに行く学校。

でも、今日はいつもと少し違った。

今日は、古手さんにいつもとはちょっと違う意地悪をしようと考えていた。
体育の授業があって、男子と女子がわかれる時間が出来る。
絶好の機会だった。

「……で、体育の後で着替えるときにやろうと思うんだけど」
私は学校に着いてすぐ、数人にこっそりと打ち明けた。
「うんうん、そうしよっかー」
「その後は授業ないし、時間もあるよねー」
友達はのってくれた。よしよし・・・!!
やった!!
「じゃあ、後で来た人たちにも言っておいてくれる? 私も言っておくから」
「うん」
これで、計画は確実に進む……!!

ガラガラッ

あ……。

古手さんが学校に来て、教室の扉のところに立っている。
そのとき、あいつと思わず目が合った。
学校に来るのが嫌なのか、今日も根暗な顔をしている。
キッと睨みつけるとおびえたように視線をそらして自分の席についた。
いいざまだ。

そして体育の授業。

その間も、私たちはいつもどおりの嫌がらせをする。

準備体操で組になるとき、誰とも組ませない。
ドッヂボールで集中攻撃。
鬼ごっこではあいつがいっつも鬼!
足が遅くて誰も捕まえられないなんて、無様ね!
あっはっはっは!! いい気味ね!
下級生にまで笑われてるわよ!

授業が終わったときの古手さんは、もう泣きそうだった。
でも、これからよ……私たちの、いつもと違う嫌がらせが始まるのは!


私たちは更衣室に戻って、着替える。
園崎さんと竜宮さんはすぐに戻って、着替え終わってしまったようだった。

このときを、着替えてからずっと待っていた……。

「ふ・る・で・さ・ん」
と、私はゆ~っくりと話しかける。
「……何ですか?」
その間に、他の子が古手さんの制服が入った入れ物を奪い取る。

「……あっ!!」
予想通り、古手さんは自分の制服を取り返すために追いかけた。
でも、入れ物に入ってたのが良かった。
私たちは入れ物を投げては他の子に渡して、投げては渡して。

そして古手さんが入れ物を持った子を追い詰めたとき、
私たちは、古手さんを捕らえて身動きをさせないようにした。

「……は、離してっ! 離してくださいっ!!」
古手さんは抵抗するが、2人以上に抑えられて身動きすら取れない。

選択肢

登場人物は性の知識が……
ある
ない

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2007年10月06日 14:00