夜も更けた雛見沢。園崎家では親族が集まって宴会が開かれていた。
その中で魅音と詩音が、未成年ながらも付き合いも兼ねて飲酒をするのは当たり前の光景だった。
唯一いつもと違う事があるとしたら、普段は詩音が酔って魅音が介抱するのが、今回は逆の立場になっているのだった。
宴会も終わり、ぞろぞろと親族達が帰っていく。
魅音は床と一体化しているかのようにぐったりとしていた。
「ほら、お姉。行きますよ。今日は私の所に泊まっていろいろ話したいって言ってたじゃないですか」
「ふぇ……そ~だったけぇ……」
「もう! 行きますよ! どっちにしろバアサンに介抱させるワケにもいかないですから」
詩音が手招きして葛西を呼ぶと、葛西はひょいと魅音の足を掴んで軽々と肩で担いでいった。
「うぇ……葛西さん、揺らさないでぇ……」
「少々辛抱を」
「さ! 行きましょう!」
後部座席に魅音を詰め込み、詩音もまた隣に座る。
魅音は座っている事さえ辛い様で、葛西が車を発進させるとすぐに詩音の膝枕で寝る格好になった。
「う~気持ち悪い……」
さすさす。
呻き声のする背中をさすってやる。
……うぷ、という反応が返ってきて、詩音と葛西は顔を見合わせる。
「お姉。今この場でぶちまけたら、間違いなく私はお姉をぶちまけますよ」
「仕方ない。路肩ではありますが、少し休憩してから行きましょう」
「次期頭首様が路肩でゲロってのもねぇ……。そうだ! 葛西、この道を曲がってください!」
「は? この道と言いますと……」
「そ、前原屋敷です」


俺の家は今日、無人だった。
親父もお袋も、仕事の都合で家を空ける事は珍しくない。
この無駄にだだっ広い家に一人というのも、正直あまり面白くない。
とは言え、先程まで沙都子が夕飯を作りに来てくれて、大層賑やかではあったのだが。
沙都子も帰って、することもないのでそろそろ布団にでも入ろうか。
と、思っていた矢先、チャイムが鳴った。
「? こんな時間に、誰だよ……」
「宅急便でーす」
はあ? 宅急便? こんな時間に?
怪訝な表情を浮かべながらも、俺は玄関に向かった。
まあ、こんな田舎だ。チェーンロックはもちろん、最近は鍵すら掛けていない。
都会では考えられないが、俺もこの村に慣れ始めてきたという事だろう。
玄関の扉の前に立つと、俺は一言、開いてますよと言った。
「はろろ~ん、圭ちゃん」
扉が開くと、そこにはよく見慣れた翠の髪。
「なんだよ、詩音か。こんな時間にどうした?」
「だから、宅急便って言ったじゃないですかぁ」
「はぁ?」
よく見れば、詩音の肩に誰かが引き摺られるようにもたれかかっている。
いや、誰かって……詩音と同じ髪の色。見慣れたポニーテール。
って魅音!?
詩音はよいしょ、と言ってウチの玄関に魅音をべちゃ、と引き摺り落とした。
「じゃ、圭ちゃん、あとよろしくお願いしますね。今日は確か圭ちゃん家、誰もいないんですよね」
「いやいやいや、待て! これはどういう事か説明しろ!」
「お姉、ちょっと酔っ払っちゃってて……。あ! そうそう、お姉はウチに泊まってるって事になってるので。ご心配なく」
「お、おい! 詩音……」
「ではでは、ごゆっくり~。私、カボチャ弁当の仕込みがあるので明日早いんですよ」
ピシャ。それだけ言い残して詩音は魅音を置いて出て行ってしまった。
……状況を整理しよう。
確か魅音は今日は園崎家で宴会があるって言ってたな。
で、魅音が酔っ払って、詩音の家に連れて帰る途中、重度の酔いっぷりに介抱が面倒になったと。
つまりは押し付けられたわけか。やれやれ。
俺は玄関に突っ伏している魅音の腕を掴んで肩に掛けて、立ち上がった。
ふぇぇぇ……とか、情けない声が耳元で聞こえてくる。
軽く気を失っているのかもしれない。とりあえず……寝かせた方がよさそうだな。
詩音が来る直前、俺はちょうど自分の部屋に布団を敷いていた。
階段をゆっくりと昇って行って、自分の部屋に辿り着くと魅音をそっと布団に寝かせた。
苦しそうに呻いていた魅音は、俺の布団に入ると意外にもすやすやと眠り始める。
それを見て安堵した俺は魅音の傍に腰掛けた。
「……ん、け……ちゃん……」
隣で呟かれる言葉に一瞬起こしてしまったのかと思うが、どうやらただの寝言のようだ。
「……ったく、気楽なもんだぜ」
ひとりごちってみるけど、誰も聞いていない。
魅音の寝顔を見て、俺はちょっと前の事を思い出していた。

いきなり魅音に呼び出されて。
行ってみたらいつもと違う、顔を真っ赤にしたアイツがいた。
「私……圭ちゃんの事…………すき……」
そんな事言われるだなんて思ってなくて、つい面食らった。
「圭ちゃんは私の事……女の子として見てないかもしれないけど……」
はは。レナに滅茶苦茶怒られたっけ。
「でも、け、圭ちゃんが……好きな女の子になれるように頑張るから……だから……」
「じゃあ……魅音は、そのままでいいって事だな」
「え……け、圭ちゃん、それって……どういう……」
俺が切り返した時の魅音の顔が、今でも鮮明に浮かぶ。
ぼん、と顔が真っ赤になって……ああ、今寝てる魅音と同じくらい。
最も、今のそれはアルコールによるものなんだろうが。
ついついそんな変なつながりで照れくさい事を思い出してしまった。
そう思ったら、今寝ている魅音が可愛く思えてきて……
俺は唇を魅音のそれに近づけていた。
「……?」
「よ……よう」
「けい、ちゃん……?」
お約束と言わんばかりに、直前になって魅音の瞳が開かれていた。
その場に硬直する俺達。何か言わなきゃ、何か……
「えーとな、その、魅音が体調悪そうにしてたから、熱を測ろうと……」
「わーい…圭ちゃんだぁ……」
「うぉ!?」
しどろもどろの口先の魔術を披露しようとするやいなや、俺の身体は魅音の腕に抱き締められていた。
「いつも圭ちゃんに貰ったお人形、こうやって抱いて寝てるんだよ……」
「そ、そうなんだ……」
おかしい。魅音が自分からこんな照れくさい事を言うなんて。
これはつまり、まだ酔っている。そういう事だろう。
どうやら魅音は酔っていると感情をそのまま口に出して言ってしまうようだ。
普段はいろんな感情をひた隠しにしている反動なのだろうか。
正直ずっとこのままでいたら変な気分になるので、とりあえず魅音の身体から離れる。
魅音は名残惜しそうな表情を浮かべていたが、寝そべっていた体勢から上半身をむくりと起き上がらせた。
「もう大丈夫なのか?」
「ん? 何が~?」
呂律があまりよく回ってない、相変わらず顔は赤い、瞳は潤んでいる。
……まだ、ダメだな。そう確信したのは、魅音の次の言葉だった。

「ふぅ……それにしてもなんだかこの部屋って暑いよね」
「そ、そうか? 俺はそんな事ないと思うけど」
「えーい、脱いじゃえ」
「バッ……こ、こら!」
コレは相当性質が悪い。
ぷち、ぷち、と立ち上がった魅音はブラウスのボタンを一つずつ外し始めているのだから。
俺は必死に魅音に駆け寄ってその腕を掴んで止める。
まあ、このままなし崩し的に……ってのもありっちゃありだが、酔いが覚めた後絶対に泣く。
しかし魅音は俺の気持ちなど気付かずに、俺の理性を打ち砕く行為ばかりをとる。
腕を掴みに行った為に、俺と魅音の距離は詰められていた。
魅音が俺の首に腕を回して、蕩けるような、切なげな表情を浮かべる。
「けぇちゃぁん……すきぃ…」
「お、おい魅音……んぅ!?」
気付いた時には柔らかな感触が、唇を包んでいた。魅音から唇を奪われるのは初めてだった。
いつも照れて、未だに唇や顔を真っ赤にしながら震わせて俺が口付けるのを待つ魅音。
そんな彼女を知っているからこそ、俺はこの不意打ちに面食らった。
「んむぅ、ちゅ……れろ、ぴちゃぁ……」
「ぅ……ん、ふ……く……」
舌が俺の唇を割って口腔内に侵入してくる。
咄嗟の事に驚いて、俺は床に膝をついてしまう。
それに合わせて、逃がすまいと俺の首に回されていた腕が後頭部を掴み、魅音も膝立ちになる。
「んっ! んっ! ん……ちゅぁ……は、む……」
唇で舌に吸い付かれたり、舌を巻きつかせて唾液を交換しあったり、唇をなぞられたり。
魅音の唾液も舌も唇も。全てが、これまでとは違う、甘美で甘く蕩けそうな味がした。
アルコールのせいなのだろうか。
俺の頭もぼうっと霧がかかったようになり、魅音の舌を享受して口腔内をされるがままに蹂躙されるしかない。
どれくらいそうしていたかわからない。
今の俺は酔った魅音以上にぽーっとした表情になっていることだろう。
魅音はそんな俺の手を取って、自身の豊満な胸に運んでいった。
むにっ……
「ほら……圭ちゃん、私、こんなにドキドキしてる……」
「み、魅音っ……!?」
「おじさんをいつもこんな気持ちにさせちゃうんだから、圭ちゃんってホントにずるいよ……」
この手の中の膨らみの凶悪な柔らかさの方がよっぽどずるいと思うんだが。
「ね、圭ちゃん……」
「……」
「………………………………して…………」
ぞく、ぞくっ……
普段自分から絶対こんな事を言わない魅音にそんな事を囁かれて、俺の中で悪魔が囁く。
理性は崩壊寸前。俺に出来る最後の抵抗は魅音から距離を置く事だけだ。
それを見た魅音は、頬を膨らませて両腕を床について俺に迫ってくる。

「む~……圭ちゃんがしてくれないなら……、今日は…………私がしちゃうんだからね」
俺は尻餅を付いたまま後ずさるも、魅音も俺の動きに合わせてじりじりと迫ってくる。
ここは部屋の中。すぐに俺の背中は壁に当たり、もう逃げ場はない。
アルコールで上気した顔が、とろんとした瞳がこれ以上ないくらい扇情的だ。
追い詰められた俺の頬に魅音の手が添えられて、再度唇を重ねられた。
「んんっ……」
「ちゅ、ぁ……ん、ふ……け…い……ちゃん……」
おずおずと、魅音の手は俺の頬から下がってきて……俺の股間をそっと弄り始めていた。
ジッパーを下ろして、既に俺の理性とは裏腹に固くなったものが外気に晒される。
「わぁ……」
魅音が唇を離して陶酔しきった表情を浮かべながら、俺の肉棒を見つめていた。
ごくり、と唾を飲み込む音が聞こえた。俺のものなのか、魅音のものなのか、わからない。
その音を皮切りに、魅音が既にいくつか開いたブラウスのボタンをさらにぷち、ぷち、と外していた。
「圭ちゃんって……その、おっぱい好きだよね……?」
「え?」
魅音の問いかけにようやく我に返って、気付けば既に全てのボタンが外されている。
魅音が胸を少し突き出すと、可愛らしい下着が顔を出すと共に共に豊かな双乳がふるりと揺れた。
そういや下着は詩音が自分の分と一緒に買ってきてくれるって言ってたっけ。
って、そんな事はどうでもいい!
「圭ちゃんがいつも……いつもえっちなことするから……どんどんおっきくなってきちゃったんだよ?」
ええと……ああ、後ろから形が変わるくらい揉みしだいたり、ふやけるまで吸い付いたり、乳首と乳首を擦り合わせたり……
とは言えいつも「ひ~ん……圭ちゃんのばかぁ…」とか言いながらも、悦んでるんだよな。
そっか、大きくなってるのか。ならばこれからも存分に魅音の胸を愛でる必要があるな。
……そうじゃねえ! 落ち着け! 前原圭一! クールになれ!
「だ、か、らぁ……圭ちゃんにいじめられてるこのおっぱいで、圭ちゃんを今日はうんといじめちゃうんだからね……」
「魅……魅音? 落ち着け、お前は酔ってるんだ」
耳元で、妖しく囁かれて吐息を吹き付けられる。
もし酔いを醒ました後、自分の行動や言動を覚えていたとしたら、魅音は恥ずかしさと悔恨の情で壊れてしまうだろう。
だから、俺は止めなくてはならないんだっ! 惨劇は……回避できるんだ!
だが決意した時には既に魅音がブラジャーを外していて……
俺の両足は魅音の膝の上に乗せられ、股間が天井を向く形となっていた。
背中には、壁。前方には、魅音。挟まれた俺に逃げ場なんて、なくなった。
俺の肉棒も挟まれて逃げ場なんて、なくなっていた。
むにゅぅ……
あんなにも大きくそそり立っていた俺の肉棒は、魅音の双乳の狭間からすら見えなくなっていた。
乳房の両脇から力を込めて乳圧を強くする事で、乳房が縦に長く肉棒に沿ってぐにゃりと変形し、亀頭さえも埋め尽くしていた。
生まれて初めて目にする淫景に、俺の頭はもうくらくらとして理性など壊れてしまいそうだ。
「圭ちゃんのが……どくん、どくんっていってるのがわかるよ……」

あ、ああ……もう、無理だ。
ごめん、魅音。でも、よくよく考えたら俺には選択肢なんかない。
だってこの場で拒んでも絶対泣くし、拒まないで受け入れても明朝泣く。
ならば少しでもその痛みを先延ばしにする……
もしかしたら明日になれば、今日の事は全部忘れている事だってあるかもしれない。
もはや理性などなくなって言い訳ばかり浮かんできたが、最後の抵抗とばかりに、俺は乳房に囚われた肉棒を引き抜こうと努力してみる。
だが、そんな抵抗は当然無駄で、ぎゅぅぅ……と力強く埋もれさせられた肉棒が乳肉に擦られて快楽が増すだけだった。
「んっ、あっ! け、圭ちゃん……暴れないで……ゃぁ……」
更に、魅音が暴れる肉棒を抑え付けようと、乳圧を強めてくる為射精感が高まってくる。
どくん、と俺のものが魅音に包まれている中で脈動した。
「やあっ! 圭ちゃんの……まだ、おっきくなってる……」
「はぁっ……は、ぁっ……」
先程までは完全に乳溝に埋もれていて見えなかった亀頭が顔を出し始めていた。
じくじくと先走りを迸らせて、ぷるぷると震えながら、必死に柔肉に擦られる快楽に耐えている。
「あは……、さっきおっきくなったから、先っぽ出てきちゃったね……。すごく、やらしいよ……」
「っく、ぅ、ぁ……魅音っ……」
うっとりとした表情で、俺の亀頭を見つめる魅音。
しかし顔を上げて俺の表情を覗き込んだときには、魅音の頬は膨らんでいた。
「ところで圭ちゃん。さっき……おっぱいの中でぐりぐり動いてたけど、逃げようとしてたでしょ?」
「そんな……ことっ……」
「…………そんな悪い子の圭ちゃんには、お仕置きしちゃうからね」
「え……?」
再び俺の先端は、俺の目からは視認不可能になる。
あろうことか魅音が俺の亀頭を、口腔内に咥え込んでいたからだ。
無論、肉棒の両脇から柔らかな、けど確かに強い圧力が加わっている事は変わりない。
「ぅ、ぁああ……」
茎の部分が柔らかく暖かい乳房に包まれているのに対し、先端部はぬるりとした暖かい口腔内に包まれていく。
その二種類の快楽に襲われ、俺は情けない声を上げた。もう、訳分からないくらい気持ちいい。
時折魅音は、赤い舌を覗かせながら上目遣いで俺の様子を窺ってくる。
「ぴちゃ、れろ……れろ、ぉ……ちゅぁ…」
「魅音……そんな事されたらっ、俺っ……すぐ、で……る……」
「んっ、いいよ……出しても……」
正直、腰がくだけてしまいそうなくらいだ。
でも少しでもこの快楽を長く味わっていたい。
だから、俺はここでもくだらない抵抗を試みるのだが……その行動を後に後悔する事になる。
俺は床についていた両手を、おずおずと肉棒を挟みこんでいる魅音の双乳の先端に伸ばした。
既に固くしこった両乳首をきゅっ、と親指と人差し指で挟み込む。
「やあっ!? け、け……ぃちゃん!?」
「こ、こうでもしてないと、俺……」
「だ……だめぇ……胸、感じちゃ……ぅ……」
魅音が与えられる快楽に耐えている間、俺への責めは当然弱くなる。
と、思いきや、魅音は涙を浮かべながら怒ったような表情を俺に向けると……
「んっ、んぢゅっ、ちゅぅぅううっ!!」
「う!? あああっ!?」

誤算だった。
俺が胸を弄ったように、魅音も快楽に耐える為、俺への責めを強くして相手の無力化を計る事を想像してなかった。
これまで舌でねぶりあげる程度の責めだったものが、強烈に唇を締め付けて先端を吸引してくる。
さらに、今まで肉棒を固定する為に、左右から乳圧を加えるだけだったものが、
揉みしだくような動きに変わり、俺の棒の至る所が擦られていく。
完全に俺を射精させようとする、射精させる為だけの行為だった。
「もう、悪さばっかりしてぇ……ん、じゅる、ちゅっ!」
「わ、悪さなんか、してな……ふ、ぁ……」
「レナとゴミ山行ったり……、沙都子にご飯作ってもらったり……、梨花ちゃんと
 こそこそ話したり……、詩音にからかわれたり……してもいいけどっ、
 ついでに圭ちゃんが別の悪さできないように……もう出なくなるまでしちゃうからねっ……」
「そ、そんな事しな……う、おぉ…ぁ!」
ずりっ……ずりゅ、くちゅっ……! ぐちゅぅ……
先走りと魅音の唾液が混じって、谷間に流れて行き、それが潤滑油となって
まとわりつく乳房の感触が、ぬるぬるしたものに変わる。
それが泡だってしまうのではないかと思うくらい、激しく俺の棒は擦り上げられていた。
先端部を舐め上げる音とは別の水音が、部屋に響き渡っていた。
もう、限界だった。
「ちゅる、りゅ、ぢゅぅぅっ……!」
「う、わ、ぁっ…はぁっ……、は…っ……もうっ、出る……っ!!」
「ん!? んくぅ、んぶっ…ちゅー……、こくん、こく…、ずずぅ……」
「魅音っ、ぁっ……まだ、出てるのに……っく、ぅ…!!」
射精中にも関わらず、吸い上げられ、乳も俺を搾り上げようと脈動しているものを擦り続けていた。
白濁を飲み込みながらも、奉仕を続ける魅音の様子に、かつてないほど長い射精感が続く。
それは錯覚でも何でもなく、魅音の口の端から白濁が零れている様子から、量も大量だった事がわかる。
ようやく脈動も終わったものの、まだ肉棒は解放されず……
「んっ……じゅるるるっ…! ちゅぅぅぅっ!」
「くぁっ、ぁっ……ぅ、ぉ……ぉぁ……」
もう、出ないのに。
射精も終わり、奥に溜まった残滓を吸い上げられ、それでも魅音は吸い上げてくるのだ。
腰を引いて逃げようにも、茎を包む二つの柔らかな丸みが、魅音の両手によって見たことないほどに歪な形をして逃げられないよう固定している。
この乳圧から肉棒を引き抜いて逃れる事は出来そうにない。
さらに、先端部の吸い付きに腰が砕けそうになり、まったく力が入らないのだ。
背中が壁で、背もたれとなっていなかったらと思うと、どうなっていたかわからない。
「魅、音……っ、は…ぁっ、あっ! や、や……め……出したばっかなのにっ……う、ああっ!」
「ぺろ、れろ……は、むちゅ、んじゅぅぅ! じゅ、りゅ…!け……ぃちゃんっ……」
「く、ぉあああっ! 吸い取られる……ま、た……」
一回放出したにも関わらず、俺のものは未だに在り得ないほど固く、大きくなっていた。
先程の射精から、そう時間も経っていないのに、俺は再び魅音の口腔内を白濁で犯してやりたいという気になっていた。
だらしなく涎を垂らしながら、俺は天を仰いで必死に快楽に耐えるしかない。
射精直後で敏感になってびくびくした亀頭が、魅音の舌に転がされて犯されている様子がよく分かった。
身体の様々な所に力を入れるが、あっけなく俺は二度目の射精を迎える事になる。
「ぴちゃ、ぺちゃぁ…、れろれろ、ぺろっ…! ん、じゅるっ、ちゅ……ぅ!」
「うぁあああぁあっ……! また、でるっ、また……う、ぁ…っ、ああっ……」
「んんっ!? んっ…、ぷぁ……け…ぃちゃん……ん、く、こくん、ず、ちゅ……
 圭ちゃんの……すきぃ、これ……すきっ……ちゅる……」
「うぁああ!? 魅……音っ、も…ぅ、本当に……」
相変わらず射精中も俺の肉棒を解放してくれる様子はない。
二度目にも関わらず、一回目とそう変わらないほど搾り取られた白濁を、従順に陶酔した顔で飲み込んでいく。
そんな様子を見せられるだけで、また肉棒が大きくなってしまってもおかしくない。
息を整えながら、魅音の頭に手を載せると、魅音は俺を見つめてようやく一息ついてくれた。

「圭ちゃんに一回飲まされてからっ……忘れられないんだもん……」
「な、何を……」
「あの時は不味い、なんて言っちゃったけど……ホントは、イヤじゃなくて……ずっと圭ちゃんの味が忘れられなかったもん……」
「魅……魅音?」
「けいちゃんの……味……思い出すだけで、身体熱くなって……一日中そんなえっちな事ばっか考えちゃう時もあるし……」
「……っ、あ…」
「圭ちゃんは…イヤだよね……こんな女の子……」
いかん……くらくらしてきた。
な、何だ、魅音……そんな事考えてたのか!?
イヤというか何と言うか、非常においしい事この上ないのだが……
だがこのまま行けば、俺はミイラになっちまう。
「はぁ……は……ぁ…ホントは、出なくなるまで……搾り取っちゃおうと思ったけど……
 圭ちゃんに嫌われたくないから、これで最後にするね……」
魅音はそう言うと、ようやく俺の肉棒を双乳から解放してくれた。
ずいぶん長い時間、肉牢に閉じ込められていた為か外気に晒された瞬間、ひんやりした感覚があった。
その感覚の差に浸っていると、先端に新たなぬるりとした感触。
スカートとショーツを脱いだ魅音が相変わらず壁を背にする俺にまたがって、秘所に肉棒をあてがっていた。
ブラウスは脱がないのが、俺達の暗黙の了解だ。
魅音は酔っているとは言え、このルールだけは覚えていた。
「ん……、圭ちゃん、いくよ?」
「お、おう」
当然ながら魅音が自分から入れていくなんて、今までになかった事だ。
俺は座ったまま。魅音は俺と向かい合う形でゆっくりと腰を下ろしていく。
次第に先端が見えなくなり、肉棒が魅音の胎内に飲み込まれていった……
「んっ、ああっ……、圭ちゃんが、入って…、入って…くるぅ………」
「くっ……!」
ぐぐ……
ゆっくりと根元まで飲み込まれていくのを、俺はただ見ているしかなかった。
やがて全てを受け入れた魅音は、俺の背中に腕を回して肩に顔を置いた。
「ね、ねえ、圭ちゃん……私のこと……すき?」
こんな事、いつもなら照れて聞かないくせに。
「え……あ、ああ。何でそんな……っ、事聞くんだよ…?」
「ぁっ、ん、っ……だって不安なんだもん…………時々、そんなバカみたいな事考えて寝れない日だって…」
「ふ、っ、く……好きだぜ……、何なら不安が消えるまで、何回でも言ってやるよ…」
「嬉しい……けいちゃん、だいすき……」

なんだか酔っ払った魅音と接して、俺は魅音のいろんな気持ちを知れた気がする。
少しは知ってたつもりだった。
ああ、でも。どうやら魅音はちゃんと俺の事を好きでいてくれているらしい。
それがわかっただけでも、今目の前にいる魅音にたまらなく愛おしさを感じる。
感情の昂ぶりによる行動なのか、俺は気付いた時には魅音を一度突き上げていた。
「ふあっ!? だ、ダメ……今日は、してあげるんだから……」
「ぅぉっ……」
ぐり、と最奥部に力が込められ、きゅぅぅっ……と先端部が吸い付かれていた。
俺を根元まで咥え込んでいる為、膨れ上がった魅音の肉芽が俺の腹に当たっていた。
魅音はそれを俺の腹で擦り付けるように、根元まで咥え込んだまま前後に腰をぐりぐりと動かしていく。
それによって魅音の胎内と膣口が締まり、肉棒全体にひだが絡み付いて俺を狂わせていく。
「魅音……ぅ、はぁ……、魅音の中が絡み付いて来てっ……」
「けぃ、ちゃんっ! んっ! あっ! あっ! ああっ……」
ず、ちゅ、ちゅく、ぐちゅ!
今度は激しく身体を上下させて、膣肉に肉棒を擦らせていく。
小刻みに最奥部を連続して突かせる事もあれば、肉棒が抜けてしまうほど、先端部まで肉棒を
扱いてから一気に最奥へと腰を落とす。
魅音の最奥部の蠢動が、これ以上ないくらいに、俺の精液を吸い上げようとしているのが分かる。
二度の連続射精による痺れが、大量の先走りを滲ませて、愛液と相まって動きに滑りを加えていた。
魅音が腰を動かす度に、がくがくと俺の身体は痙攣していた。
「ああっ……魅音…、す、げ……」
「私、圭ちゃんを、犯して……あっ……、犯しちゃってるぅ……。自分から腰を動かして……、
 犯しちゃってるよぉ……ふぅ、ぁああっ…!」
くちぃ、ずっ……くちゅ、ぬ……るぅ…!
結合部から俺の股間に垂れる愛液の量が、大変な事になっていて、室内には淫らすぎる水音が響いていた。
魅音は自分から貪欲に俺を貪っているという背徳感に悶えているのだろうか。
魅音が昂ぶれば昂ぶるほど、膣内の締め付けも絡みつきも、吸いつき方も比例してしまうのだ。
これまでに二度も射精していた為、三度目の射精が近い事が俺にはわかっていた。
「も……も、ぅ、で…るぅ、またっ……出る………!」
「ひゃぅっ……ちょう、だい……けいちゃんの、ほし……ぃ、ふ、あぁあっ!」
俺の全てを搾り取ろうと、魅音の膣内が締まり、最奥部がちゅぅぅと吸い上げてきた。
確実に俺の精液を受け入れようとしている蠢きだ。
だが……
「うっ、あ、あっ……く、あああああ……」
俺は最後の力を振り絞って、魅音の身体を持ち上げて腰を引いて肉棒を引き抜いた。
引き抜くと同時に、ビクン!と大きく爆ぜた肉棒から大量の白濁が魅音の秘所にかかっていく。
しかし、魅音は射精中の俺のモノを掴んで……
「け、けいちゃ………ふ、んんっ! 逃がさ……ないもん……っ!」
「!? ぉあっ……! あっ……み……お……っ…! 入れたら……」
無理矢理自分の膣内に再び肉棒を飲み込ませていく……!
俺は天を仰いで頭を壁に擦り付けて、頭だけでものた打ち回らせて理性を保つ。
射精中であった敏感な肉棒は膣内に収められて快楽が倍増し、どく、どく、と大きく脈動していた。
その度に俺の精液が魅音の胎内を犯しているのだろう。
結合部から漏れる白濁を見ると、おびただしい量を俺は魅音の中に吐き出させられてしまったらしい。
「圭ちゃんっ……、けい、ちゃんっ! あつ、いっ……ふ、ぁああああっ、とけちゃ……ぅ、んぁああぁぁ……!!」
精液の熱に打たれて、魅音は大きく身体を痙攣させると、絶頂に達したらしく気を失ってしまっていた。
俺は全てを出し尽くして、魅音の秘所から肉棒をずるり、と引き抜いてしばし放心していた。
とりあえず、やる事は沢山ある。
魅音の身体を拭いて、着替えさせて、布団に寝かせて……
願う事は、この夜の事を覚えていない事。
それを願うが故の、証拠隠滅だった……


そして、翌朝。
「……ん……ん~?」
「あ、起きたか」
「ふぇ……? え……け、圭ちゃぁああん!?」
咄嗟に布団を両手で持って鼻の辺りまで持ち上げて顔を隠す魅音。
ああ、そういや詩音のマンションに泊まってるってコイツは思ってたんだっけ。
「詩、詩音は? ここ、圭ちゃん家? 何で、どうして……」
「あー……詩音は酔ったお前を介抱したり相手するのが面倒だって事で、俺に押し付けていったみたいだぜ」
「そ、そうなの? あ、そういえば圭ちゃん家って今日は誰もいないんだったね」
「ああ……それより、魅音。お前、昨日の事覚えてないのか?」
「昨日って……う、うん。私、酔うとその間の事って忘れちゃうんだよね。だって、ついさっきまで詩音の所にいるとさえ思ってたんだよ?」
覚えてないのか。
まあ、覚えてたら絶対泣き出して、しばらくはまともに顔を合わせてくれなかっただろうな。
「ね……ねぇ、圭ちゃん」
「なんだよ?」
「変なこと……しなかった……?」
ああ、してないぜ。
正確に言えば、されたんだからな。
「……何言ってんだよ。いくら俺でも寝込みを襲うような真似しねーよ(ちょっと嘘だけど)」
「そ、そうなんだ」
魅音はそう言って、安心したような、でもちょっと残念そうな表情を浮かべていた。
「…………………………ても、よかったのに」
「? 何か言ったか?」
「な、ななな何でもないよ! あはは! それより、学校行かなきゃだね!」
消え入りそうな声で何かを呟いたのだが、うまく聞き取る事は出来なかった。
顔は相変わらず真っ赤だったが、どうやら酒によるものではなさそうだ。
しかし、本当に昨日の事は何も覚えてないらしい。
そう考えると、俺は詩音に言わなきゃならない事がある……!


昼休みに入ると、決まって詩音はやって来る。
沙都子に弁当を、本人に不本意ながら作ってくるからだ。
俺は先に昇降口で隠れて詩音の来訪を待ち伏せていた。
やがて、長い翠の髪が俺の横をすっ、と通り過ぎて行こうとしていた。
「おい、詩音」
ギクッと詩音の背中が大きく動いた。
「け、圭ちゃん……あはは、はろろ~ん……」
つかつかつかつか。
バツが悪そうにしている詩音との距離を俺は詰めていく。
やがて詩音の眼前まで辿り着くとガッ! と彼女の両肩を掴み上げる。
俺は俯いてわなわなと顔を震わせていた。
「け、圭ちゃん、謝るから落ち着いてください、エンジェルモートのデザートフェスタの券ならいくらでも……」
「――詩音」
しどろもどろに弁解する詩音の言葉を遮り、俺はようやく俯かせていた顔を上げる。
にぱー☆
満面の笑みで。
「え? あ……れ……怒ってないんですか?」
「詩音、頼みがある。 これからも魅音が酔っ払ったら俺の家に迷わず連れて来い」
「は、はい?」
そう、これは俺の一つの楽しみなんだ。
いつも魅音をいじめていじめて反応を楽しむ俺が、違った趣向で楽しむ為の。
ん? 俺が変態だって? 馬鹿野郎!
男はすべからく変態だ! だがそれを認めるか否かで男の器は天と地の差を持つのだ!!
結局はいろいろするよりもされる方が気持ちいいに決まってるだろうが!!
いいか、そもそも俺が魅音をあの手この手でいじめたとしてだ!
俺は確かに興奮するさ、ものすごくするさ!
だがな、結局はされる側の受け手に一時でも回らなければ男は射精できn

おしまい。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2007年07月30日 01:17