突然だが俺は今レナの家に居る。正しくはレナの部屋の壁に寄りかかっている。
初めて入ったその部屋には塵山から拾って来たのであろうよく解らない小物がゴタゴタと散乱していた。
一通り見渡してみるが、本当にレナの萌所が解らない。
近くに在ったガラクタを拾いじっと見るが俺には一ミリも"かぁいい"とは思えなかった。
しかし今の俺には"かぁいい"だの"変"だのと言える筋は無い。
何というかその、……うん。俺自身もよく解らないモノと化しているからだ。
普段なら制服のズボンで隠しているであろう足には白いオーバーニー、
全体的に黒い半袖のワンピースに白いひらひらとしたエプロン、胸元には大きな紅色のリボン。
頭にはお約束のフリル付きのカチューシャ。
……もう此処までくれば大体は想像付くだろう、今の俺はメイド姿なのだ。
如何してこんな格好をしているのか、皆さんはお解かりに成ると思いますので割愛させて戴きます。
そしてそんな姿で何故レナの家に居るのかも。
レナは"かぁいい"と判断した物をお持ち帰りするくせが有る。
……つまりは俺はレナに"かぁいい"物としてお持ち帰りされた。
かぁいいモードに入ったレナには誰も敵わない。お持ち帰りを阻止しようとする者がもし居れば、そいつは命知らずだ。
部活メンバーの誰もレナを止めなかった。怖いからとかではなく面白がって、だ。ハンカチ振って見送りやがったしな…。
で、お持ち帰りした犯人はというと……ぎゅううっと抱きついてすりすり頬ずりしている。俺を。
「はぅ~圭一くんやっぱ、かぁいいよぅ~!」
レナの部屋に入ってからずっとベタベタされてる。よく飽きないな、と呆れる半分、少しヤバイなと思った。
俺も思春期でお年頃なんだ。同級生の異性にベタベタと身体と身体が密着する度に相手の体温を感じる。
何度となくされている頬ずりなんか顔が間近に在る上に頬の柔らかさが直に………是で反応しない奴なんか居ないと思う。
それと同時にこいつは俺を男として思ってないな、と虚しくなった。まぁ、こんな格好をしているから仕方が無いだろうが。

「だ~、もう、レナ離せって!」

我慢ならずに、ぐいっとレナの身体を引き離す。
レナは引き離された事に対して不満そうな顔しながら、
「はぅ、だってこんなにかぁいいんだよ、だよ?」
答えになってない台詞を吐きながら再度抱きつこうとする。
こうゆう時のレナは本当に人の言う事なんか聞かない。己の行きたい道を周りを気にしないで全速力で突っ走る。
何時もなら此処で諦めるだろう。でも今回は俺自身の問題なのでそうはいかない。
抱きつく為に近付こうとするレナの肩を痛くないように配慮しながら力を入れて抑える。
力と力のぶつけ合い。是は両者が同じ力を真っ直ぐ入れているからバランスが崩れないで保っていけるのだ。
勿論バランスが少しでも崩れれば俺たちの身体も同じ様に崩れる。
そろそろ限界だと主張するかのように抑えるその腕がぷるぷると震え始めた次の瞬間、ずるりと俺の左手がレナの肩からずれた。
支えるものが無くなったレナの身体も下に落ち、其処に倒れこむ場所は俺の腰。
レナはチャンスだと思ったのだろう。もう引き剥がさせまいと腰に勢いよく腕を回し抱き寄せる。
そうすると必然的にレナの顔の位置が決まる。
ちょっ、是は…まずい。本当にまずい。是で頬ずりなんかされたりしたら―――――…。
そんな俺の思考とは裏腹にレナはこの上ない笑顔に再び戻る。
嗚呼、止めて下さいレナさん。その位置から見上げて俺の顔見ないで…アングル的にヤバイですから。
「はぅ~下から見る圭一くんもかぁいいよぅ~~!!」
「ああああああ!!!」
ああもう、お約束万歳。
如何してこうゆう時は「一番されたら困る」事を相手はしてくれるんだろうか。
ぐりぐりとレナの頭が動くとその振動がスカートを通して伝わってくる。背中か胸だったらこんなに感じなかったろう。
今迄散々レナにされてきた事が積み重なり、余計に敏感になっているその部分。
「れ、レナ…そんなに頭動かぅ…すなっっ!!!」
必死で引き剥がそうとするがこの位置からじゃ中々引き剥がす事は難しい。
大体レナの方も必死で力強く抱き締めてくる。抱き締めれば抱き締めるほどに顔が其処に深く深くのめり込む。
敏感な部分に擦れる感覚と摩擦熱、そして抱き締める異性の柔らかい感触とこのアングル。
是で何も起きない奴が居たら見てみたい。
荒い息と下半身の充血を抑えながらその感覚に耐えていたが、やがてレナの動きが止まる。
………終わったのか?
暫く動きを停止していたレナが不思議そうな顔を上げ、俺に問いかけてくる。
「………何か…此処急に固くなったかな、かな?」
………終わってました。俺が。
抑えていたつもりなのに全然抑えきれていなかったということですね。
一気に顔が熱くなる。不思議そうにぺたぺた触られている下半身はもっと熱いけど、ね。
「ああ、あああああの、そそそそ、其れは、その」
「圭一くん、何か入れてるのかな?さっきまでなかった気がしたけど…」
さっきからっていうか生まれた時からありました。只主張してなかっただけで…って今はそんな事思っている場合じゃない!!!
「レナさん」
「はぅ?」
「人の身体の構造知ってますよね?特に女と男の違いを」
思わず敬語。そして自分の口から直接理由を言わずにレナの知識に頼ろうとしている俺が少し可愛い。
「………………っと……はぅぅ!?」
ぼん、と大きな音がした後に顔が赤く染まった。理解してくれたのだろう。
「えっと…是は、そのレナが?」
真っ赤に成りながらもまじまじと其れを見る。
確かにレナには珍しいもんなのだろうが、そんなに見られる側にも成ってほしい。
「ど、如何すれば治るのかな…かな?」
「とりあえずレナが退いてくれれば…」
そう、俺の言葉の通りにレナが退いてくれれば良いのだが、何故だかレナが退く気配が無い。
「レナ…?」
呼びかけにも反応しないで呆然と固まっている。まさか、かぁいいモードが是で発生したりなんかしてないよな……。
「…ど」
「ど?」
「…どどどどどど、如何しよう圭一くんのがっレ、レナの所為で……レナが圭一くんのをえっと…はぅ~!!」
固まっていたのは思考が混乱していたかららしい。当の俺以上に顔を真っ赤にしてわたわたと慌てている。
レナはあっち系の話題に弱い。しかし今目の前に在るあっち系の物体の存在が信じられないのだろう。
暫く動揺した後何かを決心したかようにばっと俺の方を向く。
「レ、レナの所為でこうなったんだよね……えっと、その…うん。」
もじもじと恥らいながら上目使いで話しかけてくる。その仕草が余計に心を擽るんですが……態とですか?
「―――…って、おい!?」
レナの行動に驚いた。メイド服のスカートを足の付け根部分まで引き上げ俺の脚と下着を露にしたのだ。
「……お詫びとして…ね、…良いかな、かな?」
「良いって、え、…ええええええええええ!!!?」
何言ってんのこの娘は!ちょっ…今度は俺の方が整理がつかない。
えっと、レナの過度なスキンシップに俺が反応しちまって…それがバレて…レナが私の所為だからお詫びにって……つまり…その?
……何度考えても行き着く場所は一つ。
「あ、えーっと…レナ」
「はぅ?」
「それって……その、アレ?」
世に言う"ご奉仕"みたいな。
"アレ"という言葉に反応して目を大きくするが、こくん、と小さく頷きながら下着に触れる。
良いかな?なんて訊いたくせに俺の方に拒否権は無しですかそうですか。否、拒否はしないけど……。
レナがもぞもぞと下着から其れを取り出し直接触ると、手の温かさと柔らかさがダイレクトに伝わり一瞬身体に電流が走る。
「あ、あはは、何か……柔らかいのに固いって…変な感じだね、だね…」
声は笑っているが眼が笑ってない。初めて見て初めて触れるその物体と行為に緊張しているのだろう。
まるで硝子細工を扱うように弱弱しく優しく揉むその慣れない手付きとおどおどした顔が反対に俺を興奮させた。
でも、全然足りない。強さとか触れる場所とかが微妙にずれているからだ。
こんなんじゃ反対に焦らされている様な気分。……もっと強く、もっと速く――――…。
「っは、レナ……もぅちょいっ………」
辛抱ならずに手を伸ばし、レナの手に重ねてその上から強く握る。
是では自慰行為と変わらない気がしたが、直に触れるのは俺の手じゃなくてレナの手だからか、快感の度合いが違った。
「け、圭一くん、こんなに強く握って平気なのかな、かな!?」
「お、俺がしてんだから平気に、決まってんだ、ろ…」
息が自然と荒くなる。言葉も切れ切れなのが少し恥ずかしいが今はそんな理性は放っておこう。
もう強さと速さは覚えただろうと手を離す。一寸強く掴みすぎたのだろうかレナの手の甲が赤くなっていた。
「ひゃっ、何か出てきたよっ!?」
先端部分から少しだけ液が出てきた。其れは上下する手の動きに合わせて垂れて行きやがてはレナの手に付いた。
其れが潤滑油の役割を持ち滑りを速くしていく。自分の手淫では感じた事の無い、今迄想像もつかなかった快感が襲う。
手の動きだけでも達してしまいそうに成っていたその時、"ちろっ"と生暖かい舌が先端に触れた。
「―――――――っ!!?」
ぞわわっと全身に鳥肌が立つ。
レナは快感を与える為にとかでやっているとかではなく、
溢れ出したものでベタベタに成ってしまった部分を綺麗にするかの様に舐める。
しかしその行為は反対に其の部分に血液を集め更に、余計に熱くする。
レナも只舐めるだけじゃ限が無いと思ったのだろう。口を大きく開けて口内に押し込んだ。
「ん、うぁ…む、はぁ……んっ」
レナが息継ぎする度に漏れる声とぴちゃぴちゃと水滴が跳ねる様な音が共に響く。
其の二つの音がいやらしくて思わず震えた。
やがて今迄以上の電流が連続的に体中を駆け巡る。
「レ、レナっ、ちょっ…もっ……」
此の侭ではレナの口内に放出してしまう。あんなものものが………、其れはヤバイ。
何よりレナは初めてだし、気分が良いものではない。絶対に。
一方のレナには当然と言うべきか、全然其れが伝わらずにお構いなしに動き続けられる。
取り合えず顔を引き離そうと頭に触るが、身体が上手く動かず手が滑り、反対により深く口内に進出させてしまった。
次の瞬間急に脳内が白くなる。
「ん、んむ…ん―――――――!!?」
レナの驚きの声が聞こえる。ああ、やっちまった…。
口内で暫く大きく暴れていたが段々と落ち着きを取り戻し、小さくぴくんぴくんと跳ねる。
それが完全に止まった頃にレナが口を離した。
「わ、わりぃっ、レナ!ほら、吐いて……」
我に返ってから慌てて謝罪をする。
何時もより早く達してしまった自分が男として恥ずかしいとか、そりゃ慣れていないからとか言い訳したい気分だったが、
此処はまず謝る事が一番重要で大切だと理性が判断した。まぁ、恥ずかしいものは恥ずかしいが。
でもそれに対する恥じらいはすぐ消えた。暫くしてレナがそろそろと動き俺の太ももに座る。顔と顔が向かい合うように。
此処まですれば大抵の人は後の展開が解るだろう。顔が近付いてきて口が塞がれる。
「ん、……く…っっ!!?」
…普通なら第一感想は柔らかいとか温かいとか甘いとかだろう。しかし俺の場合は違った。
塞がれたその瞬間に口内に激しい苦味が襲った。驚いたが冷静に考えればまぁ当然とも言えようか。
本当に今さっきまでレナは俺のを咥えていたわけだから、な。
早い話、己の出した精子を口に入れられたって事だ。
今迄味わったこの無い粘着力の高いドロっとした液体の舌触りと苦味に最初は戸惑ったが、
それは舌と舌を絡み合わせる内に段々と薄れ、やがて甘みを感じるようになった。
きっと是がレナの"味"なのだろう。
「ふ、むぅ…ん……はっ…ふぅ…っちゃ………ふ…ん、ぷはっあっ!」
俺としてはやっと感じることの出来た甘さをもっと味わってみたかったが、
レナの方に限界が来たのだろう、最後に唇を一舐めしてから顔を離し、息を整える。
俺はレナが離れた瞬間に再び襲い掛かってきた味に思わず咽る。経路は違えども二人とも息が荒いのは変わりは無かった。
色々落ち着いてから口を開く。
「レナ……最後のは違うから」
"最後"とは口移しに飲ますあの行為。しかし当の本人はきょとんとして一言。
「…ふぇ?だって……こうするんじゃないの?」
何じゃそりゃ。
「え、えええ、だって…前読んだのはこう、してたよ?……違うの?」
「違うって。どんなの読んでんだよ……っていうか、レナも読むんだな、そうゆうの」
「ふぇ!?違う、違う違う違うの、それは偶々で…!」
否定する姿を俺は滅茶苦茶不審そうな顔して見ていたのだろう。両手と首を左右に振り大慌てで弁解しようとする。
レナに言わせると毎度恒例の宝探しする為に不法投棄の山に行った時、新しい山の中に成人向け雑誌が捨てられていた。
何時もはそんなに気に成らないのだがその日は違った。珍しく魅音も塵山で一緒に遊んでいたからだそうだ。
魅音は発見するや否やビニール紐を外して他の所で宝探しをしていたレナを呼び戻し、
慌てる反応を楽しむ為だろう、何かと理由をこじつけ、よく解らない罰ゲームだと読ませたらしい。
その時運悪く偶々目に入ったシーンが今迄のだったそうで。
レナはこの手の知識に本当に疎いのか如何かは解らないが、
その時はそれが"普通"の愛撫の一環だと脳にインストールされてしまったという事だ。
ついでに蛇足。
「ちなみにその雑誌、今度圭ちゃんの机に入れて驚かせてやろう~って持って帰っちゃったよ」
……覚えとけあの野郎。
それはそれで一先ずは置いておくが、女の子が成人向け雑誌を読むのって何だか反対にやらしい気がした。
だって俺たち男はその、まぁ成るわけで…身体の構造は違えども女の方も似たような事にはなる。
つまりはその、其の後の展開が気に成る訳でして…妄想が次から次へと襲ってくる。しかもかなり強烈なのが。
……嗚呼、若いってこうゆう事なんだろうな。
むくり。持ち上がってくる。
其れに気付いたレナが驚きの表情を見せ動揺する。そりゃそうだ、レナはもう終わりだと思っていたに違いないからな。
「あー…すまん」
何となく謝る。
レナは俺の顔と其れを交互に見た後口に人差し指を当てて何か考えている。
多分、否、絶対例の本の内容を思い出そうと記憶を辿っているんだ。
「ええっと……確か………」
思い出したのか、腰を浮かせスカートを引き換え目にゆっくり持ち上げる。
捲った其処から見えるのは白い布――――――…ではなく、ブルマ。
そういえばレナは制服の下に体操着を着てるんだった。
少し残念に思ったが、それよりもレナが是から何を仕出すのかの方が気に成る。
レナは(多分)処女だし挿入という事は無いだろう。下着をずらしたりもしていない。
…と、成るとアレしかないな、片寄った俺の歪んだ知識に万歳。
予想通り、レナは其の侭ブルマと局部を擦り合わせる。
布二枚越しでも柔らかさと形を感じるそれは、先程以上の快感を齎した。
普通は急に布で擦られても、痛いだけだろう。
レナの唾液と、精子が付いていたお陰で滑りは良いのが救いだった。
そして擦られる度に、びくんびくんと反応をし召す。先端から漏れる液が更に滑りを良くする。
速くなっていく腰の動きに思わず声が上がる。抑えようったって、是は無理だ。
汗を掻きながら、呼吸が乱れているレナがそんな俺を見て笑う。
「あは、はっは。け、圭一くんの声、か…かぁいいなぁ…っ」
「ん、なこっとっ、云……うかっぅっ!!?」
かああ、顔が熱くなる。でもそれはレナも同じで、真っ赤に頬が染まってる。
きっと今の発言は照れ隠しで、見たことも無い俺の姿に動揺した結果、思わず出たのだろう。
……なんか、結構似てないか?俺とレナ。
思考は割かし冷静だが、その他はもう理性を失っていた。
声を抑えようという気は、もう既に無くなっている。口端から零れる唾液も拭わない。というか、拭えない。
拭うために必要な手は、レナの腰を掴んでいるからだ。
それで力任せに、自分好みに擦り合わせる。レナもそれに答える。
一生懸命に腰を振って、俺に快感を与えようとするレナの姿が非常にそそるな。
それと同時に申し訳ない気持ちも出てきた。快感を得るのは一方的に俺の方でレナの方は一切感じない。
ブルマって結構厚いもんな、僅かに擦れる感覚はするだろうけど其れは本当に僅かで、是で達する事なんか不可能だ。
それでも一心に相手に尽くそうと身体を動かし、汗を掻いている姿が愛しく思えた。
腰から手を離し、頭に手を掛け強引に顔を引き寄せ、
「ふぇ?…ぅ――――――――っ!!」
口を合わせる。
急で驚いたのだろう。固まったレナは呆然と口を開けていて、俺はその隙に舌を挿れる。
「ふみゅ、っっゅ…っちゃ…!」
口内で舌を暴れさせる度に、ぴちゃ、と水が跳ねる。
その音を鳴らすのが、何となく楽しくなって、つい激しく舌を動かす。
不安定な姿勢の所為でレナは抵抗できないが、苦しくなってきたのだろう。肩を掴む手の力が強まった。
でも無視する。
さっきの口移しの仕返しも含んでいる事だし。
一応初めてだったんだぞ。初めてであんな、苦い思いしなくちゃいけなかったのが悔しかったから。
それに全然足りなかったしな。もっとレナの甘みを感じて居たかったのに。
「ふ、ふぅっ…はぅっ……ん、んんぅ~!!」
息が限界だとバシバシ肩を叩く。
少し顎を後ろに引くと、レナは急いで、早く酸素を肺に入れる為に顔をバッと動かす。
と、酸素不足なのに急に動かしたのがいけなかったのか、レナの身体はふらついた。
倒れまいと手を伸ばすが、何せ掴むものが無い。虚空を舞った人差し指がつぅ、と首に這う。
ぞわわっと身体の中に電流が流れ、鳥肌が立つ。
「ひゃっ?!」
「つっ…ぅうあ、うぁああっぅあぁあ!!!!」
倒れかけたレナを抱き寄せた瞬間に達した。
余韻やら何やらで身体に力が入らないので壁に寄りかかると、レナも疲れたのか同じ様にぽすんと胸に凭れ掛かる。
メイド服の一部と、レナのブルマとスカートの内側は吐き出したものでベタベタとし、薄っすらと染みも出来ている。
メイド服に至っては部活の借り物なのにな。洗濯等したら変に思われるだろうか…。
意味は無いが、何時もする様にレナの頭を撫でながら髪を掻き揚げると、
「ひゃうっ」
声が上がる……是は…………。
確かめるように何となく目に付いた首筋に流れる汗を掌で拭ってみると、今度はぴくりと身体が微かに跳ねる。
レナをよく見ると顔を真っ赤にしながら身体をもじもじさせている。心なしか瞳が潤んでいるような…。
あー、確定ですか。

「ひゃあっ!?」

小さな悲鳴とモノが倒れる音が部屋に響く。
今この状況を傍から見ればもの凄い光景だろう。
メイド服の男がセーラー服の少女を押し倒しているなんてな。
「け、けけけ圭一くん…?」
「あー、そのな、うん。俺だけがして貰うのも悪いかなーなんて」
頭のカチューシャが邪魔だ。下を向いていると落ちてくるし、場所が悪ければ目が塞がるからな。
片手でカチューシャを取るとレナの頭につけた。
セーラー服とメイドカチューシャ…凄い組み合わせだ。
まぁ、脱がせてしまえば同じ事だけど。

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最終更新:2007年06月27日 21:00