私は一段一段、ゆっくりと階段を降りていく。
カツン、カツン。
靴の鳴る音を聞きながら、闇の中へと堕りてゆく。
―やがて闇の底へと辿りつき、私はそこで足を止めた。
耳鳴りがしそうなほどの静寂。
その静けさが今の私にはとても心地よかった。
目を閉じて、その静かな空間…園崎家地下祭具殿の厳かな雰囲気に浸る。
…だが、私の穏やかな心を「あいつ」は全てかき消してくれた。
遠くから聞こえる、しゃくりあげるような嗚咽。
耳にするだけでむかむかと、吐き気を催してくる「あいつ」の泣き声。
私は舌打ちをして奴の元へ歩み寄る。

「――詩音んん?あんた、また泣いてるわけ?」
「…お、お姉…!」
私の姿を見ると、詩音はびくっと身を硬直させて目を見開いた。
「お姉…じゃなくて、魅音姉様でしょ?
 ったく…折角いい気分で来たって言うのに…。
 あんたはどこまでも私を不愉快にさせてくれるね!?えぇ!!?」
彼女の何もかもが気に入らなくて、私は詩音と魅音を隔てる鉄格子を蹴る。蹴る。蹴る。
ガンッガンッガンッッガツンッッ!!
「ご、ごめんなさい…!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいッ」
「謝れば済む問題じゃないんだよッ!詩音は魅音を奪った!!
 それだけじゃない!あんただけ圭ちゃんと仲良くなって!あんただけいい思いして!!
 悟史くんを返せ!返せ!!返せええぇぇ!!!」
叫んでも叫んでも、蹴っても蹴ってもおさまらない憎悪。
むしろそれは更に膨らんでいくばかり。
ごめんなさい、ごめんなさいと奴は謝罪の言葉を並ばせるが、それが逆に私の神経を逆撫でた。
私は鉄格子の鍵を開けて、牢の中へと入る。
そして、鉄格子では満たされなかった怒りと憎しみを彼女自身にぶつけた。
ゲシ、ゲシ、ゲシッ!
「ぐ…ぅッ、ごめんなさ…ごめんな、さい…ッ」
「その言葉は聞き飽きたんだよ!!うざいんだよッ!!!!!」
左手で長い髪を引っ張って、右手で頬を殴る。腹を殴る。何度も何度も殴りつける。
詩音の鼻と口から血が出る。気にしない。殴り続ける。
こんなもの、悟史くんが経験してきた痛みに比べればなんてことない。
奴はそれに同等する―いや、それ以上の痛みを味わうべきなのだから、
これはそう、当たり前なのだ。奴は当たり前の痛みを味わっているだけなのだ。
北条家を除け者にした当然の報い。
だから…!
「もっと知れ!悟史くんの痛みを!もっと知れ!私の痛みを!!もっと知れ!魅音の痛みを!!!
 く、っくく、あはは、ははははははははははははははははははははは!!!!!!」


私の息が上がり、汗がべったりと衣服にはりついた頃には、詩音はぐったりとした様子で何も言わなくなっていた。
見れば顔は涙や血で汚れ、身体は青あざがそこら中に出来ている。
「あれぇ、詩音?もしかして死んだ?」
ニヤリと口元を歪ませながら、私は彼女の長い髪をぐいと引っ張る。
すると奴は力の無い声で反応を示した。
「…うぅ………ね、ねぇさま……ぁ…」
「良かった、まだ死んでないんだね。
 まだまだ償わせなきゃいけないってのに、ここで鬼婆みたいにあっさりと詩音が死んだらどうしようかと思っちゃったよ」
「ごめ…ごめんなさ、い……ごめんなさい………ぅ…ぁ…」
その言葉は聞き飽きた…さっきそう言ったばかりだと言うのに、こいつはなんて学習能力のないカスなのだろう。
こんな虫ケラ以下の女をわざわざ生かしておく価値は全くないのだが、
…しかし、私にはまだ詩音に与えたい「罰」が山ほどあった。
幾重にものぼる種類の中で…私が、今、最も与えたい「罰」。

それは――

「ねえ詩音。私ね、いいこと思いついたんだよ」
不安を滲ませる詩音とは対照的に、私はとびきりの笑顔を浮かべていた。
「……な、に………?」
明らかな態度の違いを感じ取ったのだろう、彼女はびくりと身体をこわばらせて訊ねる。
「くっくっく!
 大丈夫大丈夫、今度のは痛くないからさ…!
 むしろ逆に気持ちよくなれるんだよ、詩音?」
「え、それって…」

「詩音、私の目の前でオナってみせてよ」

――自慰の強制だった。


  •  ・ ・ 

「お、オナ…?」
彼女の言っていることが分からなかった。
「聞こえなかった?
 ここで、私の目の前で、オナニーしろって言ってるの。
 まさかやったこと無いからやり方分からない…とかは、言わないよねぇ?」
魅音姉様の瞳の奥で、黒い悪意がぎらりと光る。
蛇に睨まれた蛙とはこんな感じなのだろうか、私はその気迫に圧されて呼吸すらも満足に出来ない。
「…っは、っはぁ……っ」
空気が、酸素が足りない。思考がまとまらない。
私はコレから、ナニを、ドウすればイイんだっけ?
「はっ…っつ…っ…ぁ…」
「詩音…さっさとやらないと、『いやだよ』?」
「――ッぅ!?」
姉様の眼は、言葉は、私を捕らえて離さない。
まるで何かがとり憑いているように見えるほどに…彼女の発言は圧倒されるものだった。
ああ、でも、やらなければ。
やらなかったらどうなるか…想像のつく未来が待っているから。
「や、やります…」
「違うでしょ詩音?
 『やらせていただきます魅音姉様、この淫乱で汚らわしい雌豚の痴態をどうかご覧下さい』でしょ?」
「…ッ」
眩暈がした。
この現実から逃げ出したかった。
「…どうしたの詩音?やりたくない?」
「う、ぁ………」
言葉が出てこない。
言わないといけないのに、頭のどこかでそれを拒絶してしまう。
ああああああ、言わなきゃ駄目なのに、言わなきゃ駄目なのに、言わなきゃ…!
「やらせて…いただき、ます…」
焦って焦って、ようやく出た第一声…だけど。
「声が小さいんだよッ!!」
姉様はもっと大きな声でと私を責め立てた。
本当は悔しくて、悲しくて、恥ずかしくてたまらない。
だけど言わなきゃ駄目なんだ、だから――。
ぐっと堪えて、私はそれを口にした。
「や…やらせていただきます、魅音姉様………。
 この、淫乱で…汚らわ…しい、雌豚の痴態を…どうか、ご覧…くだ、さい…!」
「あははははははははははははははは!!!!!」
姉様は大きな声を上げて笑った。私を嘲笑った。
「ふーん、じゃあ見せてもらうとしますか、詩音の『痴態』ってヤツをさ」
どかっとあぐらをかいてその場に座る彼女。
もう、戻れなかった。
(ああ、身体中が痛いよぉ……)
さっき殴られた痛みがまだひいていなかったようだった。
だけどやらなきゃいけない。
そうしないとまた姉様に怒られるから。
やがて…服のボタンを外して、ブラジャーをたくし上げ、自身の胸に指を這わせる。
さっきの台詞のせいだろうか、突起は痛いほどにぴんと上を向いていた。
私は固くなった乳首をくにくにと弄り始める。
最初はゆっくりと…そして、だんだんと速度を上げて。
時折ペースを落として…ある程度の緩急をつけながら、自らを慰めていく。
柔らかい乳房を揉みしだいて、突起を弄んで…
「…ッう、……っ」
「へーぇ、詩音ってそういう風にオナってるんだ。
 声は押し殺してるんだねぇ?くっくっく!」
かあっと身体中が熱くなる。
いくら双子の片割れと言えどこの状況をまじまじと見られ、蔑まれるのは堪えがたい屈辱だ。
だけど、同時にどこかで悦んでいる自分がいることを否めないのが――余計に悔しい。
こんな風に責められて、痴態を晒して、一体何を感じているんだ園崎「詩音」…ッ
考えとは裏腹に、私の秘部が熱くなっていくのが分かる。ああ、きっと濡れている。
「ぅ、ぁあ…」
「くく、見られて感じてこーんなに乳首固くしちゃって…、やっぱり詩音は淫乱だねぇ?
 …ほら、さっさと続けなよ」
魅音姉様に促されて、私は緩めていた自慰のスピードを上げる。
胸だけでは足りなくなり、私は下着越しに秘所を弄った。
次第に息が荒くなる。はっはっとまるで犬のような呼吸で、行為に没頭していく。
…真っ白な頭の中でぼんやりと浮かぶ、「あの人」を想いながら。
「はっ、っはぁ、っくぅ、ん…」
「っはは、こいつついに声まで出してきやがったよぉ!
 くけけけけ、あんた…ホントに言葉通り「淫乱で汚らわしい雌豚」だねぇ!?」
姉様の罵声ももはや私の心まで届かず、…ただひたすらに「あの人」を想う。
少しでも「あの人」の温もりを、感触を、匂いを感じたい。
それ一心で。
「っく、んぅ、ぁッはぁ…!!」
「へーぇ、なかなかいい声で鳴いてくれるじゃない?詩音」
その一心で、一心で――― 一心、で。
「――圭、ちゃ…んッ」
いつの間にか、私は「彼」の名前を口にしていた。
「――圭ちゃん?」
その名前を聞いた途端…ぴく、と魅音姉様の顔が強張る。
「へぇ、詩音…あんた圭ちゃんをオカズにオナってたんだ?」
しまった、と思った。
けれどその後悔は時既に遅く――
「くく、くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!!!!!!!!!」
私の前にいるのは、目をかっと見開いて呪う「鬼」だった。
「そう、そんなに圭ちゃんのことが好きなんだねぇ?
 くっくっく…「初めての人は圭ちゃんがいい」とでも思ってるのかぁ?えぇ、詩音!!?」
ああ、「鬼」が怒り狂ってしまった。 止められない、もはや誰にも止められない。
「あんたの自慰を見て満足したら今日はそれでやめようと思ってたけど…
 どうやら、詩音はもっと罰が欲しいみたいだね?」
「ぁ…ああぁ………」
「そんなに欲しいなら…くれてやるよ!!とっておきの『罰ゲーム』をさ!!!」
姉様がどこからともなく取り出したのは、1本の長くて太い棒だった。
先端こそ尖りはないものの、ごつごつとしたそれは言うなれば「鬼の金棒」。…私の恐怖を煽るのにふさわしかった。
「詩音。私がこれからどうするか、分かる…?」
「ぅ、ぁ…」
そんなのワカラナイ、ワカリタクモナイ。 私のこれからがどうなるか…そんな、想像に容易い未来なんて。
「そう、分からないんだ? くく、これをね…詩音の中に挿れてあげるんだよ。
 『圭ちゃんとの初めて』を夢見てる、最高に可哀想で、最高に虫唾が走る詩音の穴の中にねぇ!」
ものすごい勢いと力でガッと腕を掴まれる。
「い、いやぁぁあああああぁぁああぁあぁああああ!!」
私は叫んだ。悲痛な声で叫んだ。
「いやあ!魅音姉様、それだけはぁあッ!」
怖くて怖くて、堪えきれずに身をよじった。
そんなことをしてもこの状況から逃げられるわけではない…だけど、今の私にはそれしか出来ないのだ。
「ねえさまぁ、ごめんなさい、ごめんなさい…!」
もう何度目の謝罪になるだろう。数え切れないほど繰り返してきたこの言葉を、私は無意識の内に口にしていた。
拒絶の意味も込めつつ…、頭を思いきり振りながら。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんな
「詩音」
―『黙れ、そして動くな』―
ドス黒い声を放つ姉様の一言で私は全てを理解し、そして恐怖で全身が硬直した。
しかし、同時に私は悟る。
………そうだ。
抵抗したってこの先に待つ未来は何も変わらないじゃないか。
ならば足掻くことをやめて運命を受け入れた方がなんと楽なことか。
このまま快楽を受け入れた方が、どれほど救われることか。
淫乱と言われたって構わない。ふしだらだと罵られたって構わない。
快楽に身を任せることは、一種の防衛手段でもあるのだから。
そう考えた途端に、ふっと全身の力が抜けた。
楽になろう。詩音。 …ああ、でも。
ごめんなさい、圭ちゃん。
気付いた時、私の目から一粒の涙が零れていた。


  •  ・ ・

まず、詩音を縄で拘束してやる。
逃げ出さないように…という意味も勿論あってのことだが、
別に縄で縛り上げるというこの行為は脱走の防止を目的とした手立てではなかった。
なぜなら、奴にはどうせ逃げる勇気も無いということを…私はよく知っているから。
ならばなぜこんな真似を。  ――決まっている。これも「罰」なのだ。
見れば、詩音は足を大きく開かれてあられもない格好となっていた。
ああ、彼女の間抜けな格好がおかしくておかしくて…ついニヤニヤと笑みを浮かべてしまう。
「くっくっく…あんた、さっきまで嫌だのやめてだの言ってたけどさ?
 下の口は欲しい欲しいって疼いてるじゃない?嘘はつくモンじゃないよ、詩音」
「……ッ」
くちゅ―指を詩音の秘部に挿入して、
ぬるりとした液体を指いっぱいにまぶしてから――彼女の陰核に触れる。
「あぁ…」
「ほら、はしたない嬌声なんか出して。やっぱりあんたは『ド』がつくほどの淫乱なんだよ、くっくっく…!」
指の腹を使ってそのままくちゅくちゅと、淫靡な音を立てながらそこを撫で回す。
「あ、はッ、…はぁ、んッ」
「へーぇ、なかなかいい声で啼いてくれるじゃない?
 淫乱ってことを認めたって証拠かな?あはははははは!!」
気をよくした私は、執拗にクリトリスを責める。
充血したその豆を弄くり回す度に詩音の身体はびくっと反応を示し、淫らに啼いた。
「…はぁ、あっ!…っ………んっ…ふぁ、はっ…」
口元からはきっと飲み込めなかったのだろう、涎が垂れている。
甘ったるい声を上げて目をつむって、身体をふるわせるその姿が最高に面白い。
ここにいる「女」はかつて園崎家党首代行であった「魅音」でも、可愛らしく振舞う「詩音」でもなく…
ただ本能の赴くままに快楽を貪る「雌」に成り果てていた。
「あはは、何その顔?あんた、ホントに救いようのない変態だね」
「ひぅ!? や、あぁ…み、おん…はぁ…、ねえ…さまぁ……んっ………」
「挿れる前からこんなによがってさぁ…!あの棒を入れたら、詩音は一体どんな風に狂ってくれるのかな?くくく!」
ぷっくりと膨らんだそこを軽くつねってみる。
「…か、ふ…ぅ! ふぁあ…ん、ん……」
「くく…、感度のよろしいことで。
 …もしかしたら前戯でイっちゃうんじゃない?」
「ん…んっ………ぁ、……ッ」
「くけけ…!」
「はッ、はッ…ん……ああ…ん……ねぇさまぁ………も、もう…」
堪えられないと言ったんばかりの様子で、詩音は潤んだ瞳でこちらを見ていた。
赤く火照った体は心なしかふるふると震え、絶頂を今か今かと待ち望んでいる。
「あれ?もしかして詩音…、イキそう?」
「ん…んぅ…!!」
息も絶え絶えになり、言葉も上手く紡げなくなった彼女は代わりにこくこくと頷いた。
「声も出せないくらいに気持ちいいんだ!?
 くっくっく…それじゃあお望み通り、淫乱な雌豚の詩音をイカせてあげるよッ!!」
大きく膨らんで敏感になっていた突起を、私は力を込めて指で――


  •  ・ ・

「――と、思ったけど、やっぱりやめた」
「………ぇ…?」
予想していた快感が訪れないことを知り、私は絶望にも似た感情を味わう。
私のそこは疼いて仕方ないのに、どうして彼女は行為をやめてしまったのだろう?
「ねぇさまぁ……」
…私、なんて声を出してるんだろう。これじゃあまるで変態みたい…と思ったものの、ああ。
人前で自慰をして、脚を広げて、よがり狂っている女を誰が「変態ではない」などと言うだろうか。
認めてしまえ、私。自分は変態なんだ。性の欲望に負けた不埒な雌なんだと…!
――その時、私の中で何かが弾けた気がした。

「なぁに、詩音?私が手を引っ込めたのがそんなに不満?」
「ぁ…ねぇ…さまぁ、わたし…もう、がまんできない…ん、ですぅ………」
欲望に、忠実に。
そう思っただけで、自然と私の口から言葉が漏れていく。
「我慢出来ないって…くくく!さっきまであんなに嫌がってた奴から、まさかそんな台詞が出るなんて思わなかったね!」
「はぁ、はぁ…」
「――イきたい?詩音…」
「い、イきたい…、です…イかせて、下さ…い………」
さっきまでの…いや、さっき以上の快感が欲しい。
そんな性への興奮で、いつの間にか私の呼吸は荒くなっていた。
「そう、イきたいんだ。 なら、やっぱりイくとなると『コレ』を挿れてやらないとね?」
再び目の前に現れる、歪な形をした金棒。
なぜだろう、ほんのつい先ほどまではあのごつごつとした棒が嫌で嫌で仕方なかったというのに、今となってはあれを見るだけで身体が火照ってしまう。
「ぁ…ぁあ……」
早くアレを挿れたい。私を滅茶苦茶にして欲しい。
そして、もう何もかもが分からなくなるぐらいに――思いっきり、コワレタイ。
「くくく…!嬉しそうな顔しちゃってまあ!」
「ねぇさま、早くぅ…!」
「そんな口の利き方でやすやすと挿れてやると思ってる?」
「な、何でも言いま、す…言います、から…!」
「そうだね…じゃあ―――」
魅音姉様は私の耳元でその言葉を囁く。
それはあまりに残酷で恥ずかしいものだった…が。
どうしようもなく淫乱で、変態な今の自分にはどんな台詞だろうと関係なかった。
だから――
「さぁ、言ってごらん詩音?」
姉様に促されるまま、口の中から分泌された唾液をごくりと飲み込んで…。私はそれを声に出した。
「私…園崎詩音は、ぁ…人前で痴態を晒しっ…苛められ、罵られるのが…大好きで…はぅ……堪らない、
 淫らでぇ、救いようの、ないっ…雌豚です………!
 どうか…魅音姉様が、その手に持つ…大きな、大きな金棒でぇっ…この雌豚を、…はぁ、…イかせて、下さい…!!
 私の、ふしだらっ、にぃ、ヒクつくおまんこに…思いっきりブチ込んで、下さいぃ…!!!」
「あははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!!!
 よぉし、わかったよ!お望み通りコイツを詩音ッ、あんたの穴の中にブチ込んでやるっ!!」
魅音姉様は大きな笑い声を上げると、そのまま金棒を私の中に突っ込んだ!
ジュブゥッ!
「――っ、ぁ、ぁぐ!?」
いくら濡れに濡れているとは言えども、処女である私がすんなりとそれを受け入れることなど出来やしなかった。
肉が引き裂かれるような感覚を覚え、神経を通じて痛みがはしる。
だが魅音姉様は当たり前のように手加減などしてくれない。ただ、奥へ奥へと突っ込んでいくばかり。
「ふぅ、ふぅう…!?っか…ぁく………!」
容赦のない痛みに耐えられず、かすれた声が漏れる。
痛い、痛いよ、痛いよぉ……!
ずんずんと突かれて―じわりと。 ついに私の下腹部が悲鳴を上げた。そう、血を滲ませたのだ。
「あはははは!詩音、分かるかい!?
 膣から血が流れてるよ!これであんたも大人になったってわけだぁ!
 良かったね詩音!嬉しいでしょ詩音!?
 まぁ、相手は圭ちゃんでも誰でもなく、この無機質な金棒なんだけどさぁ!くけけ…!!!」
金棒は、じゅっぷじゅっぷと奥を突いては引き、突いては引きのピストン運動を繰り返す。
ごつごつとした突起の部分が引っかかって、私の膣を刺激する。
あああ、痛い、痛い、痛い、痛い、いたい、いたい、いたい、いたい、いたい、でも、キモチイイ 。
いつしか私は痛覚以外の何かを感じていた。
魅音姉様の持つ「それ」が、私の奥まで届いてる。
私の膣から溢れる淫液と血を潤滑油としながら、ぐちゅぐちゅと音を立てている。
「ぅ、はッ、んぁ、んッ」
いつしか痛みは薄れ…私は、もう止まれなくなっていた。
その行為も、私の声も、全て。
じゅっぷ、じゅく、じゅぽっ!
「ぁく、ふッ、あ…あぁッ」
「詩音!気持ちいい!?気持ちよくてどうにかなっちゃいそう!?」
「は、はふぅ、いい…いいです、ねぇさま…ぁ!!
 ごつごつ、したのが…当たって…ん、ふぁああっ」
秘所から淫らな水音を立てつつ、私は駆け巡る快感に喘いだ。
姉様の細やかで、しかし激しい動きが堪らなく気持ちいい。
しかも金棒の歪な形は私のツボを突くのに適していたようで、
いくら腰を引こうとしてもごつごつしたそれは私の弱い所を責め立てる。
ずっぷ、ぐちゅ、じゅぷ、ちゅぶッ
「あ、あああぁぁぁ…!」
頭ではもっとこの快楽に浸りたいと願っていたものの、しかし私の膣内はそろそろ限界を迎えていた。
「ひぁあ!?や、だめ、くる…き、きちゃ、ぅぅう…!!」
「イくの詩音!?
 ほら、言ってみなよ!『園崎詩音は醜い棒に犯されてイっちゃいます』ってね!!!」
ぢゅ、ぐっちゅ、ずぷぷっ
「ひゃぁッ、あッそ、園崎ッ、しおん…んぅ、はぁ…醜い、棒に、お…おかさ、れてぇ…!
 は…はぁ、イ、イク、イっちゃ、いま…す、うぅう!!
 …ぁはぁああぁぁぁぁああああぁ!!!!」
瞬間、甲高い声を上げ、私の身体はビクビクと痙攣を起こし…意識は白光に飲み込まれた。


  •  ・ ・

意識を失い死んだように倒れ伏せる詩音を見ながら私はニヤリと笑い、ひとりごちる。
「これは予想以上に面白い見せ物だったね…
 こんなにいやらしく乱れた奴を見たら、圭ちゃんはどうなるかなぁ…?くっくっく…!!」
そこでまた、私は閃く。
「そうか…こいつ、圭ちゃんと交わりたがってたんだっけ…?」
ああ、どうしよう。
閃きを実行した時のことを――奴と圭ちゃんの今後を考えただけなのに、それだけで面白くなってくる。
――そうだよ。そうだ。圭ちゃんを使ってやろう。
彼を使って、最高の罰を与えてやろう。
くくく、くく、くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!!!!!!!!!!

鬼は、いつまでもいつまでも笑い続けていた。

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最終更新:2007年06月26日 01:47