…オヤシロさま信仰の中心である古手家、とりわけその女子で未産の者に対しては異様な程のカリスマ性を伺う事ができる。
村の信心深い老人の猫可愛がりは勿論の事、比較的年若い大人や子供に致るまで、古手家女子を守るのは当然という無意識が雛見沢一帯には浸透している。
まるで女王蜂を守る働き蜂のように。
しかし、ここに奇妙な話がある。

古手家女子が雛見沢の住人に陵辱された事がある、というのだ。

明治の初め頃、当時の古手家女子には長い間子ができなかった。
古くからの中心的な家が絶えるか否かの問題だから、村を挙げての祈願の儀式も何度か行われたらしい。
だが願いも虚しく、時だけが流れていった。
いよいよ彼女が40の声を聴こうとしたある日、それは始まった。
夜な夜な村の男達が、彼女を犯し始めたのだ。
繰り返される陵辱の中で彼女の心は壊れ、懐妊した時には人形のようになっていたという。
しかも奇妙な事に、男達は誰も自分のやった事を覚えていなかった。
つまり。
男達は、夢遊病のような状態で凶行に及んだという事。
それはまるで、無意識に植え付けられた女王種族の保存本能のようではないか。

(以下は失われている)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2006年09月06日 13:38