L5発症したせいか唐突に思いついたので投下しておく。
綿流しそのものはないですが、その直前までくらいのエロつーより胸糞悪いです


それは、月の綺麗な夜だった。
ひぐらし達も鳴くのをやめた荘厳な静寂を埋める神社の境内に、無粋な足音が響いてくる。

「三佐、Rを確保しました」

昏睡した梨花を神妙な面持ちで運び込んできた山狗達を一瞥すると、
自慢の髪をなびかせて、三四は柔らかく微笑みねぎらった。

「くすくす、お疲れ様。早かったわね」

梨花の頬は透き通るように青白く、穏やかな眠りの世界に居る事をうかがわせる
無垢な笑みが唇にたたえられているように見える。

「同居一名は抵抗が激しかったため、射殺しました。申し訳ありません、
あの娘には懸賞もかかっていましたが…やむなく。」

そんな報告には何の興味も無い。あの子にかかっていた懸賞金の取り分など、
たかがヨーロッパ旅行に行ける程度のものでもあるし、
この最後の儀式が終わってのうのうと旅に出ることなど不可能に決まっているのだから。
今の三四には今更自身の肉の器にも研究にも何の興味も無かった。
しかし。
二度と醒める事の無い眠りについた梨花の姿に、三四の背筋を冷たいものが流れる。
唇が、ゆっくりとゆがめられる。

「ねぇ…梨花ちゃんは女の子よ?お洋服を脱がせちゃって貴方達に裸をさらしちゃうのはかわいそうだと思わない?」

その正体は、無骨な犬達の存在が煩わしくなるような欲求だ。
この期に及んで何を言ってるんだ、といった表情の犬達を、冷ややかに見下ろす。

「貴方達はここに誰も来ない事を確認してくれればそれでいいわ。後は全部私だけがするの。
くす、観客は…そうね、オヤシロ様だけで十分よ。」

賽銭箱の先に、彼女らしい、挑戦的な目つきが向けられる。
小此木はやれやれと首を振って、お姫様の言うとおりにしろと隊員たちに目配せする。
これから繰り広げられる残虐なグロ行為を思えば、見ないで済むのはありがたい。

「あんじょう楽しんでください」
「ええ。貴方達には悪いけど、思い切り楽しませてもらうわ。こんなに月が綺麗な夜なんですもの。」


三四は無粋な犬達が周囲の警戒へと消えていったのを確認すると、長い指でそっと梨花の頬に触れた。
吸い付くような柔らかさ、淀みの無い白さは、そのもの幼さの象徴で、幼く、愛される事を許されるものだ。
陶酔とも怒りともつかぬため息が漏れた。

「くすくす。若いって…いいわね。」

その指先は、果実のように赤く柔らかな唇を撫で、細い首筋を伝う。

「は…あ…いいわ…ね…」

未だ膨らみの無い胸元に掌を乗せて、その感触を味わう。
固い、未熟な感覚と比較するように、片方の手で、自身の豊かな乳房に触れ、ぎゅう、と掴む。
とろけるように柔らかな感覚が指先に走った。

呪わしい。

一つ一つ、梨花のブラウスのボタンを外す。うまく外せないのは片手だからの筈も無い。
指先は、はっきりと震えている。
するり、とブラウスの隙間から手を進入させて、生身の胸に触れる。
女性らしい柔らかさなど伝えもしない。くりくりと乳房を弄ってやると、ぴんとそこが張り詰めるのが分かる。
安らかに眠るはずの梨花の吐息が、僅かに乱れた。

「あら。子供でも感じるのねぇ」

もう、取り澄まして居るのはやめだ。
噛み付くように唇を重ねながら、足を大きく開かせて、色気の無い白い下着の中に指をしのばせる。
温かく柔らかな唇を、無心にむさぼる。
発育の遅い子らしい、生身の感覚が直に伝わる。ぐりぐりと、そのまま指先を奥に進入させる。

「ぁ…っう…」

びくん!と、梨花の体がはねた。

「くすくす。起きない方がいいわよ?起きたら痛い思いをするだけ。」

つんつん、と、揶揄するように頬をつついてやるが、どうやら起きる気配は無い。
とろりと温かく、爪を、指を浸す感覚が伝わってくる。ツン、と、血液交じりの雌の臭いがした。
それに一層気をよくして、固い胸をほぐすように揉みしだき、指を奥へ奥へと侵入させる。
強引に、2本、3本と指を突っ込み、中をかき混ぜていく。
眠る梨花の眉根が寄り、苦しげな吐息が漏れる。

ー私は、オヤシロ様の生まれ変わりのこの子を犯して、殺して、神になりかわる。

血で歴史を洗い、紡ぎ変えていく瞬間の高揚を三四は感じていた。
もう分かっている。それだけじゃなない。
幼くて、可愛らしくて、女王というだけで。
誰からも愛され、またそうであるべき存在が憎い。
これは、復讐。
私から父母を奪い、人であることを許されない金網の中に閉じ込めて、おじいちゃんを笑って、そして、奪った!
愛されるお前が憎い。
可愛らしく、幼く、父母を亡くして尚、誰からも愛されて幸福に生きてきたお前が憎い。
だから、三四がなりかわるの。

症候群の感染者の体液に触れることはすなわち、重度の発症を促す事は分かっている。
女王の場合も同じかはよく知らないけれど、でも、どうでもいい。
どうせ私は、この肉の世にはとどまっていられない。


「はぁ…はぁ…」
「…ぅ」

くぐもった声を漏らす梨花の頬が、僅かに紅潮している。
三四は、肩で息をしながら指を抜いた。
月の光に照らされて、ぬらぬらと輝く紅と半透明の液体が、まるで綺麗なマニキュアのよう。

「くすくす…あはは…くく…」

大声で笑えば何事かと馬鹿犬達が飛び込んでくるに決まっている。
三四は笑いをこらえると、月夜の下に、梨花の濡れた体を曝す。
張り詰めた乳房に残る、生々しく赤い跡をほんの一舐めして、満足げに唇を歪めた。

「…泣き叫ばないのは面白くないけれど、仕方ないわね。くすくすくす…」

濡らされ犯されたそこが分かるように大きく足を開かせると、三四は傍らに置かれたメスを手にした。

「さぁ、前座はおしまい。綿流しのショウの始まりよ!お前はそこで無力に見ているがいいわ!」

猛る心を抑えきれず、賽銭箱の向こうに吼える。
未だ赤い跡の残る未熟な胸に、血液の線がぷくりと浮き上がった。


終わったわよ、小此木。帰りましょう」
「はいはい。本当に長いこと楽しんだことで」
「くすくす。だって、綿流しですもの」
「三佐の趣味にゃー付き合ってられませんね。へっへっへ」
「そう言わないで頂戴?小此木?」

熱に潤んだ瞳で、三四は小此木の鋭い目を媚びるように見上げる。細い顎を、ゆるりと撫で瞳を細める。

「ねぇ?…熱が、おさまらないの」
「困ったお姫様なこったね。」

小此木は軽く片目を閉じてみせると、三四の柔らかな胸に無骨な指をしのばせる。

「ん…まだ早いわ。他の隊員たちも居るのよ?…帰ってからよ」
「はいはい。」

三四は小此木にもたれるように腕を取る。そうでないと、まともに歩けやしない。
足がガクガク震えている。頭がガンガンする。体が、燃えるように熱い。

「待ちきれないのは三佐じゃありませんかね?へっへ」
「ん…そうね。くすくす…」

胸を擦り付けるように小此木のたくましい腕に身を寄せて、
三四は夢が叶う日を見据えて歩き出した。


おしまい
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最終更新:2010年03月18日 22:04