Blue Vault of Heaven
サークル:ゆめいろ企画
Number | Track Name | Arranger | Vocal | Original Works | Original Tune | Length |
01 | 風の循環 ~ Wind Tour | subaru | 東方文花帖 | 風の循環 ~ Wind Tour | [3:10] | |
02 | 手帳に刻まれた歌声 | ようひ | 東方文花帖 | 東の国の眠らない夜 | [4:04] | |
03 | resolution 2009 | MEMORY | 日原咲耶 | 東方文花帖 | 風神少女 | [3:12] |
04 | 天狗の手帳 ~ Mysterious Note | DRUGON | 東方文花帖 | 天狗の手帳 ~ Mysterious Note | [5:09] | |
05 | 東の国の眠らない夜 | PINK STAR CHANNEL | 東方文花帖 | 東の国の眠らない夜 | [5:45] | |
06 | 風神少女 | R.Yamamoto | 東方文花帖 | 風神少女 | [4:05] | |
07 | Blast Wind Girl | Substreet | 東方文花帖 | 東の国の眠らない夜 | [4:06] | |
08 | 勇往邁進 | ひこすけ | 東方文花帖 | 天狗が見ている ~ Black Eyes | [5:16] | |
09 | Chaos Theory | Dr.J | 東方文花帖 | 風神少女 | [4:43] | |
10 | Mixture with String Quartet | 倉田緋桐 | 東方文花帖 | 風の循環 ~ Wind Tour | [4:56] | |
11 | 少女、風の神と為りて~ | 朋夜 | 東方文花帖 | 風の循環 ~ Wind Tour | [5:11] | |
東の国の眠らない夜 | ||||||
レトロスペクティブ京都 | ||||||
12 | 東の国の眠らない夜 | taste | 東方文花帖 | 東の国の眠らない夜 | [3:24] | |
13 | Mysterious Trance Mix | 倉田緋桐 | 東方文花帖 | 天狗の手帳 ~ Mysterious Note | [5:04] | |
14 | 風華 ~ カザハナ ~ (Trance Mix) | MEMORY | Souwer | 東方文花帖 | レトロスペクティブ京都 | [4:44] |
15 | Sonic Boom | ガク | 東方文花帖 | 風神少女 | [6:08] | |
16 | Alice in Jade | Substreet | 東方文花帖 | 天狗の手帳 ~ Mysterious Note | [4:58] |
レビュー
- 原曲維持系ダンストランスロックポップピアノ和楽器なんでもありマルチジャンルアレンジ。ゆめいろ企画のアレンジ第5弾は文花帖オンリーでアレンジャー13人による16曲と、原曲はかぶるものの曲数は十分に詰め込まれた1枚である。アレンジ技術は、それぞれのアレンジャーによりややばらつきが見られるものの、大きなテンポ外しなど聞くに堪えないというものは見受けられない。ただ、アルバムの曲順や各アレンジャーの意思統一という観点からすれば、アレンジャー複数のマルチジャンルアルバムにありがちな「各曲の方向性の散漫さ」が如実に出てしまったように感じられる。各曲は構想に今一歩のところがあるも手堅いものであるだけに残念だ。
3曲目風神少女ポップ女性ボーカルアレンジは、スローなピアノ主体アレンジ自体の作りは印象的なフレーズや展開に欠けるも、これといって難点はない。しかしながら、肝心のボーカルの音程とリズムが安定せず、出せる音域も狭く、全体として厳しい。一層の修練を希望する。7曲目東の国の眠らない夜ハードロックアレンジは、原曲に忠実に、かつ徹底してスピードにこだわった作りは、ドラムやギターの刻みと曲の展開がやや凡庸ではあるも、好感が持てる。11曲目3曲つなぎピアノアレンジは純粋にピアノだけで構成した苦労がそこかしこににじんでいるが、もう少し軽やかなパッセージを取り入れてもよかっただろう。12曲目東の国の眠らない夜オケアレンジは、11曲目の最後が同じ原曲で終わっているので並べるにはやや不適当であり、オケ風味ではあるも各楽器の音色の使い方は余り特筆すべきものはない。ただ、2分11秒からのチェンバロの刻みは個人的に好きではある。14曲目レトロスペクティブ京都トランス風味女性ボーカルアレンジは、女性ボーカルの高音がかすれて出ておらず、かといって、低~中音域についても、その音域が厚いトランス風味アレンジに対抗しようと声をどうにか絞り出して工夫している努力はうかがえるも、やはり声質に力強さが足りない。その分ミックスでボーカルを前に出しているようだが、バランスがうまくはまっていない。
こう書いている間にもアルバムを聴いているのだが、もう少し統一的に構想を練ればよりよくまとまった1枚に仕上がりそうな気配もあり惜しい。また、それぞれのアレンジャーには、よりアレンジャーの意図と興味を詰め込んで、もう少し丁寧な曲作りを希望したい。さらに、ミックスももう少し立体的に仕上げてもらいたい。
アルバムの一部を視聴しても、それが全体として統一されているわけではないので注意が必要であろう。気に入っているサークルやアレンジャーが参加していればその曲に期待して購入するのもありだろう。 -- 電波? (2009-07-16 00:08:12)