東方鋼鉄譜
サークル:SOUTH OF HEAVEN
Number | Track Name | Arranger | Original Works | Original Tune | Length |
01 | 悪夢幻 | IKUTO | SE | [01:04] | |
02 | ネイティヴフェイス | IKUTO | 東方風神録 | ネイティブフェイス | [03:49] |
03 | 遠野幻想物語 | IKUTO | 東方妖々夢 | [04:31] | |
04 | 幻視の夜 ~ Ghostly Eyes | IKUTO | 東方永夜抄 | [02:47] | |
05 | 旧地獄街道を行く | IKUTO | 東方地霊殿 | [03:14] | |
06 | おてんば恋娘 | IKUTO | 東方紅魔郷 | [03:55] | |
07 | 東方妖怪小町 | IKUTO | 東方永夜抄 | [03:30] | |
08 | 童祭 ~ Innocent Treasures | IKUTO | 夢違科学世紀 | [03:40] |
詳細
レビュー
- Slayerの名曲の名を冠する本格鋼鉄アレンジサークルの3rd。七弦ギターと五弦ベース!重低音が唸るぜ。
もちろん主旋律生ギター。直球勝負だ。
全体的に、基本原曲のメロディーラインを崩しすぎないへヴィーメタルアレンジとして硬派な作品に仕上がっている。前作に比べて音質がかなり上がったように感じるので、Crow'sClewあたりが好きな人は必ずチェックだろう。
選曲も毎度なかなかイイ所を突いて来てくださり嬉しい限り。
旧地獄街道のブラスト&不協和音のモロ硬派ブラックメタルなイントロには少なからず驚かされた。音質も硬派ブラック、なんてことはないと信じよう。ただイントロ後はわりかし普通のへヴィメタである。
音質向上により一躍個人的要チェックアーティストになった。クロスフェードを聴く限り最高傑作を残してこのシーンを卒業するCrow'sClewの穴を埋める存在として期待したい。
ただ、まだ所々甘さがはある。
例えば、おてんば恋娘の原曲で言う29秒あたりのメロディをすっぽかしてしまったのは痛かった。Aメロの一順目の音の伸ばしは維持してくれただけにもったいない。
これは、紅魔郷の中では原曲の完成度が非常に高い部類に入るせいもあるだろう。いじるのが難しいところだ。
さらに、東方妖怪小町のイントロ後のブレイクがカットされているのは、非常に興を殺ぐところだ。他が概ね私のツボを押さえている分、たった一つのことで勿体無いことこの上ない。
どうもそういったお洒落のセンスがまだまだといった感じを受ける。
疾走感や爽快感・攻撃性を表現するにはただストレートにそれだけ特化した曲を作ってもそううまくはいかない。
あえてタメや焦らしを効果的に入れることで初めて目指すところを100%ぶつけることができる。ストレートなだけでは逆につんのめった様な頭押さえられ感を感じることが証明されてしまっている。
原曲維持原理主義に陥るのは避けたいが、今回はZUN氏の高いお洒落センスと、カヴァー者のセンスの差が出た形だろう。
次回、そういった細かいメロディーのアレンジセンスに気を配りつつ、さらなる録音、ミックスのレベルの向上があれば、これはすばらしい作品ができてくるのではないかと期待して止まないところである。加えてもう少しアレンジに幅が出来ればなおいいかもしれない。もちろん愚直に硬派メタルを貫くならそれもまた良し。
次作、期待! -- Ironbird-White for Marisa (2008-12-26 16:16:56) - メタルにアレンジした”だけ”のアルバム、という印象がぬぐえない。
メタルリフにギターソロは大変結構なことなのだが、それが原曲のメロディを引き立てているか?というと強く疑問を感じる。
スピードメタルに走らず重量感を出す方向性も評価できるが、それにしても抑揚を感じず、ただのリフの垂れ流しである。
メタルアレンジならば何でもいいわけではない。
ZUN氏のメロディーをそのまま、無理やりメタルの土壌に引っ張り込んだだけの作品は聴いていて辛い。 -- ひいらぎ (2009-01-25 02:35:44)