Hypothetical Box
サークル:Unlucky Morpheus
Number | Track Name | Arranger | Vocal | Original Works | Original Tune | Length |
01 | Hypothetical Box(Instrumental) | yuki | 東方紅魔郷 | ラクトガール ~ 少女密室 | [00:56] | |
02 | DRAGON FORCE | yuki | Fuki | 東方紅魔郷 | 上海紅茶館 ~ Chinese Tea | [04:26] |
03 | 烏天狗 | yuki | Fuki | 東方文花帖 | 風神少女 | [04:03] |
04 | SIVA | yuki | Fuki | 東方妖々夢 | ネクロファンタジア | [04:17] |
05 | THE TOWER OF THE BLOOD | yuki | Fuki | 東方紅魔郷 | 亡き王女の為のセプテット | [04:26] |
詳細
レビュー
- 女性ヴォーカル入りのネオクラシカル・メロディック・パワーメタル/スピードメタル東方アレンジ。
東方ジャンルにおいては比較的ご新規サークルが目立つ構成になった2008年秋のM3だったが、こちらはその中でもとりわけメタル脳のリスナーに強くアピールしたと思われるCD。
一聴して判るとおり、古典的な和声進行やハーモニックマイナースケールを多様した速弾きなど、典型的ネオクラシカル・メタルの作法とスリルで貫かれており、この手の音楽性が好きな人には堪らない。スウィープ奏法も絢爛に煽情フレーズをこれでもかと弾きまくるギタリスト氏、相当の腕前と見られる。
そこに乗っかる女性ヴォーカルも本格的。これまでにもロック/メタル系のヴォーカルアレンジはそれなりに試みられてきたが、歌い手はどちらかと言えば萌え系もしくはオールラウンドプレイヤー、というスタイルが多かったような気がする。意外なようだが、今まで中々いそうでいなかったタイプだ。中音域のシリアスな歌声と豊かなヴィブラートは浜田麻里に、どこまでもよく伸び飛翔するようなハイトーンはALHAMBLAの世良純子に、声色を変えてキャラクターを演じ分けるシアトリカルな表現力は陰陽座の黒猫に、それぞれ共通点を見出すことができるだろう。
収録されている5曲は、どれもコンパクトに彼らの魅力を伝える良好なアレンジだ。Tr.1のクラシカルなインスト曲に導かれ、紛うことなきメロスピ紅茶館に雪崩込む王道展開で開幕。このTr.2には若干プログレメタルの要素もあり、アレンジ面の引き出しは多そうだ。構成力を感じるTr.3は後半部ピアノ+ヴォーカルのパートが叙情的に響く一方、ストレートに疾走をかますTr.4で用意された高音ヴォーカルが鮮烈なインパクトを与える。Tr.5はレミリア曲に新たな解釈を与えるアレンジで、周到にクラシカルなリハーモナイズを施されたコード展開がとてもクサく、どこかALI PROJECTにも通じる艶やかさをも兼備する楽曲世界も魅力的。各曲とも、原曲に関連付けられるキャラクターの見立てが作詞面でユニークに表現されていることにも注目されたい。
他方、音質面が全体的に軽めで7弦ギターの特性が活きてこないと感じられたり、ヴォーカルのトレブリーさが金属的で耳障りに聴こえたり、オケのキーボード類(ストリングス系)の表現力がイマイチ乏しいのが残念に感じられた。
メンバーはそれぞれ別個に母体となるバンド活動に携わっており、東方アレンジサークルとしてどこまで活動を維持する予定か未知数な面も多分にある。しかし、今後の内容によっては台風の目になるポテンシャルを十分に秘めていると思われ、個人的には要注目株。 -- 蝦夷の人 (2008-11-26 07:10:43) - メタル系のインストアレンジは多いがこちらは珍しい女性ヴォーカル
曲の激しさに負けない力強い歌声で可愛らしいヴォーカルが多い東方アレンジ界では異彩を放っている
しかし人によってはビブラートに若干の気持ち悪さを感じることもあるかもしれない
他にあまりないタイプのサークルなのでこれからの活動に期待 -- 名無しさん (2009-02-13 15:03:16) -
アニソン風クサメタルをプレイするバンドLIGHT BRINGERのVo.と、七弦ギターを操るギタリストによるプロジェクト。こいつはクセぇーッ!! クサメタルの匂いがするぜェーッッッ!!!
中身は蝦夷の人様のレビュー通り。疾走そしてクサメロ100%。まず、特筆すべきはVo.の歌唱力だろう。メロスピとはいえ、メタルを歌う事に何ら遜色ない歌唱力。
同人音楽における巨大市場とはいえ、その空気は逆にアニソン系の媚び調Vo.ならピンからキリまで許されてしまう感のある上海アリスカヴァーマーケット。メタル系ゲーム音楽クサメロZUN氏のカヴァーを行う市場でありながら、なかなか実力のあるヴォーカリストと呼べる人材は少なかった。その中では、まず抜きん出てトップクラスだろう。これ以上といわれると、私は有名な3L氏以外に名前を挙げることが出来ない。
特に凄まじいのは歌唱力と音域。加えて表現力などまさしく、ALHAMBLAや陰陽座といったハイクオリティー女性Vo.メタルに通じる雰囲気がある。ネクロファンタジアのあのサビメロに、最後まで正面切って勝負し見事に歌い上げるパートなど圧倒された。同人界ではなかなか見られない、アーティストという格を与えるに相応しい雰囲気をしっかりと備えている。
実際インディーズバンドとして活動しているため、同人市場という大きなコミュニティである限りまずあり得ない、実戦経験と呼べるライヴ経験を積んだサークルとなるのだろうか。ライブパフォーマンスも正直見てみたい。岸田教団あたりがメタルライヴ企画してくださらないだろうか。客入る確約ないとやってくれないかw
それはさておき、注目のギターはネオクラいピロピロ感にあふれるクサフレーズを弾きまくり。これでもかというソロパートは、ネオクラとかスウィープ奏法とかインギーとか言われてもわかんねーよ!という方でも、Iron-Attack!の'08年冬コミ作品THUNDER CONCERTOのギタープレイの雰囲気を思い描いていただければ概ね相違ないだろう。
なるほどこの御二方、特にVo.の歌唱に影響を感じ取れるハイトーンプログレクサメタルALHAMBLAや、同人恥ずかしエピックサメタルDragon Gurdianともどうも関係があるらしい。
注意書きとしては、メタル特有のハイトーンヴォイスと、ヴィブラートを駆使する表現法が、ALHAMBLA程ではないにせよ凄い。逆に、歌唱力があり過ぎるが故にキンキンしすぎたり過剰なヴィブラートが苦手に感じる人はいるだろう。
また、やはり蝦夷の人様が指摘されているとおり、全体にやや軽薄なプロダクションと、それに貢献しているらしいシンセの音色の結構なチープさが多少気になるきらいはある。今後の改善が待たれるところだろう。
数少ない、本格派のしかも最も技術を要求されるメタルというジャンルでのVo.曲カヴァーを見事にこなすほとんど無二のユニット。
来る'09年度例大祭で1stフルアルバム発表となるので、この期に是非一度試聴しても、神罰はくだらないとおもうがどうだろうか。
*本作はメロスピを含みます。アレルギー体質の方は医師に相談のうえ使用をご検討ください。
-- Ironbird-White for Marisa (2009-03-02 11:18:29) - かなり高度なメロスピ&パワメタ
Tr.2のタイトルから明白なように、
メロスピ界の王である「ドラゴンフォース」を意識しているのは間違いない
高い演奏技術
そして何より凄まじいのが、この超絶歌唱力
音質改善を進めれば、もはやZPサートに匹敵するのではないか、というほどの幅広い音域
メロスピ特有のクサい厨二的な雰囲気と東方のキャッチーな曲調も相まって、
もはや無敵
次のアルバム「REBIRTH」ではある程度音質が改善されて、さらにすごいことになっているので、
この作品が気に入れば是非そちらも
-- 名無しさん (2009-07-26 11:20:22) - 「コメントへのコメントはマナー違反」わかっている。
「他人の揚げ足取り」それもわかってる。
けれどもそれらを承知の上でコメントさせて欲しい。
上記のコメントにあるが
>メロスピ界の王である「ドラゴンフォース」を意識しているのは間違いない
流石にこれだけはない。すまないが否定させてくれ、名前こそ同じだがまるで違う。おまけに本人直々に否定コメントもされている(ブログにて)。
私が言いたかったのは素晴らしいメロスピなれどドラゴンフォースのような曲を求めてこのアルバムを買うのは間違いである。
むしろネオクラ・プログレにメロスピを絡めたような純粋なメロスピとはまた少し違うものであるといえる。
-- 名無しさん (2009-11-28 03:15:24)