CROSSFIRE BARRAGE
サークル:CROW'SCLAW
Number | Track Name | Arranger | Original Works | Original Tune | Length |
01 | SCARLET DEVIL | 鷹 | 東方紅魔郷 | 亡き王女の為のセプテット | [04:51] |
02 | MOUNTAIN OF FAITH | 鷹 | 東方風神録 | 神さびた古戦場 | [03:23] |
03 | CROSSFIRE BARRAGE | 鷹 | 東方花映塚 | 彼岸帰航 | [04:26] |
04 | EXTEND SKY | 鷹 | 東方永夜抄 | エクステンドアッシュ | [03:38] |
05 | TWIN CRESCENT | 鷹 | 東方妖々夢 | 東方妖々夢 | [04:36] |
06 | SELAGINELLA 9 | 鷹 | 東方紅魔郷 | 上海紅茶館 | [04:41] |
07 | PUPPET OF THE MAGUS, Pt.1 | 鷹 | 東方怪綺談 | the Grimoire of Alice | [08:35] |
東方幻想郷 | 星の器 | ||||
08 | NECRO PHANTASIA | 鷹 | 東方妖々夢 | ネクロファンタジア | [03:49] |
09 | STILL WINTER | 鷹 | 東方妖々夢 | 無何有の郷 | [04:35] |
10 | GRAY THAUMATURGY | 鷹 | 東方風神録 | 信仰は儚き人間の為に | [04:41] |
詳細
レビュー
- CDにも記されているとおりのヘビィ・メタルアレンジ。
サザンメタルというジャンルを充てられ、どこかブルース臭の漂った前作のFrozen Frogと比べると、全体的に
奇をてらわないストレートなメタルアレンジに仕上がっている。
メロスピとジャンル付けされていない点に見られるように、疾走感を全面に押し出した曲は
それほど多くはなく、どれもミドルテンポに近い速度で進む曲が多いが、反面重厚な音作りが目立つ。
ちょうどヘドバンなどをかますには良い感じのテンポなのでかえって好印象である。
基本的には原曲のフレーズをしっかりと盛り込んだ曲で構成されているが、どの曲に於いても
メタルと呼ぶにふさわしいリフや進行がふんだんに盛り込まれているため、原曲維持でありながら飽きさせない所には流石の技量を感じられる。
そんな中でもTr.07は、旧作アリスと魔理沙の曲を混ぜ込んだアレンジだが、このCDの中で最も手の込んだ一曲だと思う。
重々しいイントロに始まり、何度も変わるテンポと拍子を経て現れ交錯する2つの原曲フレーズの構成は見事。
8分という長尺だが、勿論良い意味で実にあっけなく終わってしまう。
他にも、上記のTr.07の重さを払拭して疾走するTr.08や、原曲のメタルさを存分に引き出たTr.02などが個人的にはハマリの曲だった。
また、このCDは界隈の同人作品の中では抜群に音質(サウンドプロダクションと言うのか)が良いのも特徴。
ドラムは打ち込みのようだが、他の楽器と比べ浮いていると言うことも無いし、それぞれの音もクリア。
メジャー入りしているヘタなアーティストよりCDの音質については上回っている点は素晴らしいと思う。
所謂メロスピアルバムではないので、圧倒的な疾走感というのは感じられないし、曲としてのまとまりが良い故にもう一ひねり…と感じてしまった曲もあるが、
音のヘビィさや技量では抜きん出た氏の実力を遺憾なく発揮したCDだと思う。個人的には良作。
もちろんのことだがヘビメタ好きなら是非抑えておきたい一枚。
音質が良いので、同人作品でも音質の良い作品が欲しいというタイプの人も是非聴いてみると良いと思う。 -- min (2008-10-05 01:38:56) - 個人的にはCROW'SCLAWの三部作の中で一番のお気に入り。
Tr.03とTr.04 Tr.08がオススメ -- 名無しさん (2009-04-29 00:51:39) - CROW'SCLAWの上海アリス幻樂団カヴァー三作の2枚目に当たるアルバム。
今作は、前作と一転して非常にへヴィーでモダンなメタルへとチェンジしており、そのへヴィーな音作りと並はずれた音質のよさはトップクラスの実力を見せつける。
ミドルテンポの楽曲が多く配されている。八分にわたる大作級のTr.7はGrimoireに星の器に不思議の国のアリスと、PC-98時代の印象的なフレーズが多く聴ける。味付けや展開も飽きさせず、このアルバムのハイライトと言えるだろう。他のミドル曲も味わい深い。
ミドルテンポの曲に良さを感じる反面、アップテンポなTr.1,2や、特に珍しく疾走曲であるTr.8,10あたりは、クロウズらしいサウンドではあるのだがそれ以上のおもしろさや良さに乏しく、どうにも淡泊な展開の味わいの少なさが気になってしまった。Tr.1,2は原曲の大仰かつ煽情的な展開に助けられた感とまだサークルの良さが出ている部分があるが、Tr.8は原曲の展開程の盛り上がりはなく、メタルアレンジであることの良さや聴かせ所は隋所に盛り込まれているにもかかわらず、どこか物足りない印象をぬぐえない。Tr.10も、最も疾走はするものの平坦で、原曲のドラマティックな部分は活きてこず、ソロ部分以外こうグッと来るところが無いのは疾走厨としては残念な限りである。
いうなれば、正直へヴィメタサウンドでこの曲をこんな感じにこれよりいいカヴァー曲を作ってるサークルが他にある。という話になればそれまでなのだ。やはり上海アリスの様式美メタル的旋律に下手に追随して疾走するより、モダンでへヴィーなメタルコアという自分の土俵に引っ張り込んでの自分たちの良さを見せるカヴァー曲の方が性に合っているのではないかと、このアルバムを聴くと感じてしまう。
微妙な部分を紹介したが、もちろん次作の最終にして最高のアルバムにつながる楽曲も多く収録されている。ジャンル論に詳しくないので下手な事は書けないが、メタル、特にモダンなへヴィーメタルを好まれる方は買いの一枚である。
ジャケも、前作同様カッコイイ。この手のサークルがよくやる、メタラーなら店でついつい目が止まる背帯もいい(笑) -- Ironbird-White for Marisa (2009-04-30 15:06:54)