東方夏風一過
サークル:ししまいブラザーズ
Number | Track Name | Arranger | Original Works | Original Tune | Length |
01 | 大いなる風 ~夏風一過~ | ししまい三号(DauGe) | 東方文花帖 | 風神少女 | [04:08] |
02 | 櫛名田姫様が機を織るから | ししまい三号(DauGe) | 東方風神録 | 稲田姫様に叱られるから | [02:44] |
03 | 燕雀安知鴻鵠之志哉 | ししまい三号(DauGe) | 東方永夜抄 | 夜雀の歌声 ~ Night Bird | [03:26] |
04 | 河と製鉄と渡来人 | ししまい三号(DauGe) | 東方風神録 | 芥川龍之介の河童 ~ Candid Friend | [04:06] |
05 | 凡そ五百年の孤独 | ししまい三号(DauGe) | 東方紅魔郷 | U.N.オーエンは彼女なのか? | [04:02] |
06 | 花園守 | ししまい三号(DauGe) | 東方紅魔郷 | 明治十七年の上海アリス | [03:01] |
07 | かく扉を叩く | ししまい三号(DauGe) | 東方風神録 | 運命のダークサイド | [03:17] |
08 | 境界の巫女の憂鬱 | ししまい三号(DauGe) | 東方永夜抄 | 少女綺想曲 ~ Dream Battle | [03:08] |
09 | SOKO-WO-DOKINA ~恋の呪文~ | ししまい三号(DauGe) | 東方永夜抄 | 恋色マスタースパーク | [03:47] |
10 | 千年ただ月を見つめて | ししまい三号(DauGe) | 東方永夜抄 | 千年幻想郷 ~ History of the Moon | [04:21] |
詳細
レビュー
- ツインピアノアレンジをテーマとした東方アレンジアルバムの第二弾。
前作と同じく原曲の雰囲気を色濃く残したピアノアレンジにさまざまな楽器の演奏を
織り交ぜるという構成になっている。メインのメロディを他の楽器に譲ることはあれど、
それでも確かな存在感を示し、かつ調和の取れているピアノからは、
演奏のレベルの高さとアレンジの秀逸さが伺える。特に導入部のピアノは素晴らしいの一言に尽きる。
楽曲について特筆すべきは、夏コミ以前では東方風神録は3ステージまでの体験版しか公開されていないにもかかわらず、
それぞれのステージのボス曲のアレンジを収録していることである。
二曲目の『櫛名田姫様が機を織るから』では和太鼓と三味線を取り入れ、どこか祭囃子の感があるアレンジに仕上がっている。
穣子が豊穣の神なだけに秋の収穫祭を想わせる。
三曲目の『河と製鉄と渡来人』ではピアノはさることながら、弦や笛の活躍が随所に見られるようになっている。
導入部での高く響く弦や裏に流れる金属質な弦、自由に吹いてゆく笛などピアノ以外の面でも楽しませてくれる。
七曲目『かく扉を叩く』全体的にやや暗めの曲調だが、ベートーヴェンの『運命』のメロディをピアノソロの部分に
引用することにより、原曲が持つダークな格好良さをより強調している。
ステージの道中やボスの鍵山雛のイメージにぴったりのアレンジと言えるだろう。
八曲目『境界の巫女の憂鬱』この曲は原曲を聞いた人なら分かるが恐ろしいほどのピアノの速弾きのパートがある。
これが弾けるだけでも十分凄いが、アレンジのほうも爽快感のある良アレンジとなっている。
演者とその指に最大の賛辞を送りたい。
私としては、『櫛名田姫様が機を織るから』での三味線の登場率の低さが悔やまれる。
一瞬しか顔を出さないのでは少し寂しい。もっと各所に織り交ぜても良かったのではと思ってしまった。
しかしそれでもこの作品は全体的に完成度は高く、魅力的だと言える。
ピアノアレンジが好きならば、聞いて損は無いだろう。 -- 銀 (2007-10-10 04:30:21) -
前作が春らしい穏やかな曲調を中心とした作品だったのに対し、今作は爽快感を感じさせる曲が多く収録されている。
2枚目にしてアレンジのスタイルはすっかり板に付いており安定感が感じられる。
また、風神録に使われたボス曲を、やはりこのサークルらしさを感じさせる良アレンジで収録させているのも良い。特に2曲目は、原曲がが大好きな自分には堪らなかった。
他の選曲も、前作よりメジャーで、既にたくさんのアレンジが存在する曲が多いながら、
それらに埋もれ無い良曲揃いの仕上がり。
純然たるピアノアレンジではないが、それでもピアノアレンジとして薦められる出来。
前作より磨きをかかった出来になっきており、今後に期待できるサークルだろう。 -- min (2007-11-14 23:16:25)