東方JAZZ2007
サークル:Azure & Sands
Number | Track Name | Arranger | Original Works | Original Tune | Length |
01 | 東方JAZZ2007 | 鯛の小骨 | 東方紅魔郷 | 魔法少女達の百年祭 | [03:40] |
東方妖々夢 | 妖々跋扈 | ||||
東方永夜抄 | エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人 | ||||
02 | リスペクティブフュージョン | 鯛の小骨 | 東方文花帖 | レトロスペクティブ京都 | [05:08] |
03 | 東の館の眠らない夜 | 鯛の小骨 | 東方紅魔郷 | 亡き王女の為のセプテット | [04:33] |
U.N.オーエンは彼女なのか? | |||||
東方文花帖 | 東の国の眠らない夜 | ||||
04 | 逃げろ!空翔ぶ新聞記者-特ダネは命がけ- | 鯛の小骨 | 東方花映塚 | 風神少女 | [04:34] |
05 | Live in Vual | koutaq | 東方紅魔郷 | ヴワル魔法図書館 | [03:43] |
06 | My first lover | 鯛の小骨 | 東方永夜抄 | 少女綺想曲 ~ Dream Battle | [04:54] |
恋色マスタースパーク | |||||
07 | おてんば恋娘 -I'm not number⑨- | 鯛の小骨 | 東方紅魔郷 | ルーネイトエルフ | [05:07] |
おてんば恋娘 | |||||
08 | Remenber me... | 鯛の小骨 | 東方紅魔郷 | ほおずきみたいに紅い魂 | [04:14] |
詳細
レビュー
- もはや恒例になりつつある東方音楽ジャズアレンジCD第三弾。コンスタントにジャズアレンジを試みるサークルとして他にSOUND HOLICも知られているが、彼らがクールで煙くさいモダンな音像なのに対し、こちらのAzure&Sandsはビッグバンド・ジャスなどを軸に、華やかで親しみやすい方向性を持つ。今作でもその傾向は揺ぎ無く、むしろ大幅にロック、ラテン、アフロキューバンなど他ジャンルへの近接を試み、ポピュラー度が強まった印象を受ける。ゲスト参加者も増え、なかなかの充実盤。
まず注目されるのは鋼鉄音楽系ギタリストT-tsu氏、鷹氏の二人を迎えたTr.2の存在だろう。何となくリバーブ掛かり過ぎな音質や平板な展開は、DIMENSIONというより'80年代に流行ったゲーム音楽フュージョン化サントラのようで正直少し残念だが、まずまずの仕上がりではある。ソロの掛け合いに後半4小節ずつ交互のパートがあれば、よりギターのフューチャー度と緊迫感が高まったかもしれない。
はやぴー氏と岸田氏の参加したTr.4はイナタいオルガンとフリーキーなギターが前面に出たアレンジ。原曲の持つ泥臭い部分がうまく調理されて、(「幻想事変」での仕事を鑑みても)的確な選曲だったと言えそうだ。
重要なのがTr.5のkoutaq氏によるピアノトリオ。オーソドックスながらもフックに富んだ隙の無いアレンジ。思慮深くリッチなハーモナイズも相まって、この曲だけでCD全体の"格"が底上げされた感じさえある。GJ!
編曲と陣頭指揮に腕を振るう鯛の小骨氏も、本作への準備には相当時間をかけたのか、Tr.9でなんとサキソフォンの生演奏(!)に挑戦している。ハッキリ言ってまだまだ発展途上なのだが、チルノ曲ということもあり、その辺はご愛嬌。
曲ごとのクオリティにバラつきがあったり、未整理と感じられる部分もあるが、アレンジ面で確実に進歩の手ごたえが感じられ、多様なエレメントが入り混じった作風から今後も新たな展開を予感させられる。次回の活動にも期待したい。
色々書いたが、従来からのファンならもちろんとして、コストパフォーマンス面から言っても入手して損は無い一品。 -- 蝦夷の人 (2007-07-11 00:51:31)