Konica FPの分解

いつものカメラ屋さんで1500円で購入。症状は、巻き上げロック。早速分解する。



革をはがし、上蓋、底蓋を外して前板を外す。
前板は大きなねじ4本と小さなねじ2本で留まっている。
セルフタイマーのつまみも外す。逆ねじなので注意すること。

前板を外すとシャッターユニットがあらわれる。
初代コパルスクエアである。ごつい。



シャッターユニットは左右一本ずつの二本のねじで留められている。
ここまでの分解は非常にたやすい。



巻き上げロックは、上に見える歯車を時計回りにまわすと解除できた。



しかし、この状態でシャッターを切ると、スローが出ず、高速で切れる。
シャッターユニットを外してスローガバナをチェックする。
スローガバナはシャッターユニット下部についている。



ガバナの歯車は大小二つの歯車が固定されているのだが、ここが壊れて、
二つの歯車が一緒に回らなくなっていた。スローガバナの故障である。

スローガバナを分解して歯車をハンダで固定して再組み立てしたが、
うまく回ってくれないので、以前分解して壊したコニカFSからスローガバナを移植する。
これで全速切れるようになった。

前板を取り付けてチャージしてシャッターボタンを押したが、今度はシャッターが切れない。
前板の後ろにある、ミラー駆動とシャッターユニットのリンクをチェックする。

シャッターユニットでは速度ダイアルの下にあるノブを上にあげるとシャッターが切れる。



前板の裏のミラー駆動は次のような動作をする。

1.シャッターボタンを押すとリンクが外れてミラーがアップする。

2.ミラーアップすると、ミラーボックス右側の金具がシャッターユニットのノブを
  上に押してシャッターが切れる。

3.シャッターが切れると、下幕についたノブが上に跳ね上がり、
  ミラーのチャージバネを元に戻してミラーダウンする。

どうやら、シャッターとミラーのチャージバネをチャージした状態で前板を組むとうまく動作するようだ。

前板を組みつけた状態で動かしてみると、今度はシャッター下幕がロックせずシャッター全開にならない。
またシャッターユニットを外して確認すると下幕のバネが一か所外れていた。



ここをかけ直して再組み立てするとすべて動作するようになった。



一応完成。レンズは以前にX2テレコンがついていたので購入していたもの。
ヘキサノンは鋭い描写をすると聞いているが、どんなものだろう。


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最終更新:2010年11月30日 14:51