ミランダセンソレックスの分解(2010.11)

Miranda Sensorex のジャンクがヤフオクに出ていたので落札する。
症状はミラーアップ、シャッター開いたままで動かない、ファインダの化粧革がはがれて無いという代物。
早速分解する。注意点はシャッタースピード+ASA感度を固定し、露出計定点の位置を記録しておくこと(忘れた)。
マウント部分は裏にワッシャが入っているので気をつけて外すこと。



シャッターの後幕がロックしているのが原因と考え、とりあえず底蓋を外す。
ところが底部にはシャッター関連の部品がない。
真ん中にあるミラーアップのチャージ金具がチャージしたままだったので動かそうとしたがこれも動かない。
(三脚坐のすぐ左の金具、写真はリリース状態)



正面に戻って、ミラーの向かって左奥にある歯車を回すと後幕がリリースされた。しかし高速域しかシャッターが切れない。
スローガバナの油切れだ。ガバナはどこだ?

捜すとガバナは巻上げ軸の横にあるカウンターの真下にあった。ここにベンジン油をさし、
空シャッターを切っていると全速切れるようになった。



ミラーが右側に傾いていたので外して取り付け直す。ミラーの下にはCdS素子がある。
露出計は生きていたので、同じ白壁をデジ一眼で撮ったときの露出で指針をざっくり合わせる。
調整は巻き上げ軸のASA感度の設定ダイアルで大まかにできる。



ミラーを戻してファインダーを覗くと露出計追針がぼけて見える。おかしいなと思ってよくよく調べて見たら
ファインダの接眼レンズが前後裏返しについていた。どうやら誰かが先に分解していたらしい。オクではよくあること。

レンズはずいぶん前にヤフオクで入手した、フランジが歪んではまらなくなったものをリューターで削って調整してはめ込んだ。
距離もずれていたのでヘリコイドを外したりつけたりしてだいたい合わせた。



一応完成。剥がれていた皮はダイソーで売っていた100円の滑り止めシートがそれっぽいので切り出して貼る。
裏蓋の遮光には毛糸を使い、ミラーの当たる部分には2.5mm厚のモルトプレーンを貼った。試写が楽しみだ。

追記

底蓋を開けた写真で、巻上げとスプロケットを連動させるギヤが欠品だった。正しくはこちら。
部品を取られた個体を入手したようだ。ヤフオクは怖い。



追記2

試写をしてみた。スキャンした元画像は 


傷やホコリがあってごめんなさい。




-
最終更新:2010年11月22日 11:11