純なる想いを叶える智 京太郎×衣×智紀×純 衣の人
第4局>>400~>>457


   「純?」「えっ・・井上さん?」「うん・・どうした純?」 
    純がベッドに歩み寄ると、それに気付いた智紀、京太郎、衣が少し驚いた様子で声を上げて純を見上げる。 
   (そう・・きっと、いきなり俺が近づいたから驚いて、それで不思議そうな顔で見るんだよな・・きっと、少し安易か?、・・でも俺の妄想だしな・・だ、だから、こ、この後は・・) 
    あまりに安易と思える自分の妄想に思わず苦笑する純、だが自分の妄想であるならば、都合が良いのは当然の事、だから何の疑いも無く続けた。 
   「須賀・・お、俺は・・お前が好きだ、お、俺みたいな男っぽい奴は嫌かもしれないけど、でも・・す、好きになっちゃって、だから・・」 
   (ああ、せめて妄想の中で位上手くいえたらな・・け、けど、この方が現実っぽいかな・・兎に角、告白を聞いて、それで・・須賀はきっと、いきなりの告白に少し戸惑って、それで・・遠慮がちにお、俺を褒める・・けど、また戸惑う)
   「えっ・・えっ~と、その・・た、確かに井上さんはかっこいいとは思いますけど、男な訳ないですし、井上さんは可愛い女の子だと思いますよ・・って、年下なのに可愛いとか生意気ですかね?」 
    純の妄想通りに、京太郎は突然の告白に少し混乱しながらも、純が男っぽいと言う事は否定して褒めるが、再び戸惑う。 
   「いや・・その・・嬉しいぜ、須賀にか、可愛いって言ってもらえて、なぁ須賀・・その、よければこ、告白の答えも教えてくれないか?」(こうやって、も、求めたらきっと、衣をちらっと見て、それで・・須賀の答えは決まっていて) 
    京太郎が衣を見ると、衣も京太郎の視線に気付いて何が聞きたいのかを理解すると、笑顔で一度だけ大きく頷く、それは純ならば受け入れても良いという証、それを見た京太郎も衣見てこくりと頷いた。 
   「俺も・・好きですよ、今は友達としてですが、だからさっき智紀に言った通り・・恋人としてはこれから好きになってゆく、それで良いなら」 
   「ふっ、良いぜ・・俺に惚れさせてやる!」(なんか、お、男っぽい台詞だな・・けど、良いか、妄想だし) 
    思わず出た男の様な台詞も、妄想の中であると思えばどうでも良くなり、それよりも受け入れてもらえたという喜びが純の顔を緩ませた、そしてこの後はもちろん。 
    純はベッドの上に載って、京太郎と視線を同じ高さに持ってゆく。 
   「なあ、須賀・・キスしたい・・」 
   「はい、俺もしたいです、井上さんとキス」 
   (うわぁぁぁ・・妄想の中でも、す、須賀の言葉が嬉しすぎてつい・・) 
    思わずだらしないほどの笑顔になりそうになり、表情が崩れすぎないように意識して目を瞑る純、そして京太郎はゆっくりと純の唇に自分の唇を重ねた。

   (あ、暖かいよな・・こんな風に、うん・・・こんな風に?) 
    唇に当たる感触、そして伝わってくる熱、妄想のはずなのに妙にリアリティを感じる純、眼を開くとまだ妄想の中にあるのか京太郎の顔が目の前にあった。 
   (須賀だ・・って、当たり前だよな・・今須賀とキスして・・って、あれ・・もしかして、俺・・本当に須賀と、キ・ス・し・て・い・る?) 
    夢見心地ではあったが夢と・・妄想と呼ぶにはあまりに長く、感触、匂い、熱、どれも鮮明すぎて、純もそれが現実であると理解し始めたところで唇が離れた。 
   「なんで・・俺・・須賀とキスしているんだ?」(夢・・って言うか妄想で告白して、なんで・・俺本当にキスを?) 
    自分の理解を超えた事態に、呆けた表情で何度も首を傾げる純。 
   「なんで・・って?」「何を言うのだ純、告白したではないか・・京太郎に」 
    キスを終えて、いきなりそんな事を訊ねられた京太郎は訳も分からず首を傾げる、それを見ていた衣も首を傾げながら、純と京太郎がキスをしていた理由を短く説明した。 
   「こ、こくはく・・って、だ、誰が・・・誰に?」 
    少し考えればわかりそうなものだが、それが考える余裕も無いのか純は思いっきり首を傾げながら誰とも無く訊ねると、今度は智紀がその質問に丁寧に答えようとする。 
   「純がこう・・京太郎に好きって、自分は男っぽいから嫌かも知れないけど・・」 
   「ス、ストップ、わ、わかった、わかったから・・もう良い・・」(お、俺が妄想だと思っていたことが・・現実の事、つ、つまりお、俺が・・こ、ここ、告白!?) 
    自分がした告白の内容を他人から聴かされると言う羞恥プレイに耐え切れず、半泣き状態で智紀の言葉を止める純、一応状況を理解できたものの混乱は増すばかりでショックを受けて頭を抱える。 
   「井上さん、何か悩んでいるようですけど・・どうかしましたか?」 
   「えっ・・いや、その・・須賀には関係ない・・ことも無いか、えっ~と・・そのな、う~んと・・」(な、なんて言えばいいんだ、妄想と勘違いして告白した・・ってただの頭がおかしい奴だよな・・) 
    自業自得とは言え京太郎への告白が原因なのだから、京太郎が関係無いとは言えなくなってしまた純は、素直に話す気にはなれずどう言えばよいか悩みまくる。 
   「もしかして・・・キスが嫌でしたか、それとも気持ちよくなくてがっかりしましたか?・・なら遠慮せずに・」 
    必死に何かを考えている純を見て、京太郎は自分とのキスが期待していた物よりも劣っていたから、言い辛いのかと思いすまなそうな表情で謝ろうとするが。 
   「そんな訳無い、凄く気持ちよくて暖かくなって、これがキスなんだって幸せな気分になって、凄い気持ちよかったし嬉しかったぞ!!・・・あ、あぅ」(お、おおおお、俺は何を口走っているんだ!?)
    京太郎に勘違いされているのが嫌で、初めてのキスで感じた素直に感想を力強く述べる純、しかしその内容の凄まじさに今度は違う意味で頭を抱えることになった、しかしその必死さは京太郎にも伝わり、京太郎は安心した様に笑みを浮かべた。 
   「はは、俺も気持ちよくて・・嬉しかったですよ」 
   「あっ・・う、うん、それはよかったな」(な、なんか・・京太郎の笑顔、い、何時もと違うって言うか、凄く良いな・・傍から見ているより何倍も、やっぱり恋人としてみてくれているからかな?) 
    京太郎の笑顔に純の心臓が激しく脈打つ、何度か見たはずの京太郎の笑顔だが、今はそれが何処か違って見えた、実際京太郎の笑顔が違うのか、それとも純の心境の変化なのかはわからないものの凄く嬉しい事だけは間違えなかった。 
    だが、いや、だからと言うべきか、喜び同時に純の脳裏に浮んだのは戸惑い。 
   (こ、このままじゃ駄目だよな、あ、あの告白は・・間違いみたいなものだし、で、でも・・そんなこと言ったら嫌われるか?) 
    本当の事を言えばあきれられるのではないかと言う不安、嫌われるのではないかと言う恐怖に包まれそうになる純。
   (で、でも・・やっぱり、お、俺も見て欲しい、俺の正しい気持ちを知って欲しい、それに・・・ちゃんと須賀の笑顔を正面から、胸を張って見たい!)
    戸惑いを覚えさせたが京太郎の笑みならば、戸惑いを晴らして踏み込ませたのもまた京太郎の笑みであった、純は欲求と言うにはあまりに純粋な願いを抱いて口を開く。
   「す、須賀、聞いてほしい実は・・」

   「と、兎に角そういうわけで、さっきの告白は間違いで、勘違いだ!」 
    純は全て話した、妄想と現実を混ぜこぜにして告白し、そのままキスまで至ったこと、そしてそのキスでこれが自分の妄想ではなく現実だと知ったこと、それを聴いた京太郎の反応はと言うと。 
   「は、はぁ・・」 
   「な、なんだよ、その気の抜けそうな返事は、そ、そりゃぁ・・も、妄想と現実をごちゃ混ぜにして告白するなんて奴嫌かも知れ無いし、そんなメルヘンな考え俺みたいな奴には似合わないだろうけどよ・・」 
    間の抜けた声を上げる京太郎に、純は呆れられて何も言わないのかと思い自虐な言葉を吐き捨てた。 
   「あっ、いえ、違いますよ、急に妄想と言われて確かに驚きましたが、そんなに呆れたりはしていませんよ・・ただ一つ気になっただけで」 
   (と、取りあえず、呆れた訳じゃなくて良かった)「な、なんだよ、何が気になるんだ?」 
    京太郎の言葉に胸を撫で下ろす純、少し嬉しそうにしながら京太郎が気にしている内容を訊ねた。 
   「いや、その・・妄想と現実をごっちゃにしたって言いましたけど、井上さんって俺の事・・好きなんですよね・・・?」 
   「へっ・・?」(な、なんでそんな事聞くんだ・・・?) 
    遠慮がちに確認してくる京太郎に、純は間の抜けた声を上げて混乱していた、そんな純に助け舟を出したのは京太郎の恋人になりたての智紀と恋人暦が一番長い衣であった。 
   「ふぅぅ・・純、あれが間違いで取り消したのなら、告白自体も取り消しになる」「そうだな・・あれを取り消すなら、もう一度告白しなければ京太郎の恋人にはなれないぞ」 
   「・・はい?」(えっ、俺は・・誤解を解いただけで、告白自体を取り消したわけじゃ・・えっ、あ、あれ・・も、もしかして・・・あれか!?) 
    その時純の数分前の自分の言葉を思い出す、『さっきの告白は間違いで、勘違いだ!』と、それを理解した瞬間顔が真っ青になる。 
   「いや、ち、違う、あ、あれは告白は間違いだけど、好きが京太郎なのは間違いじゃなくて・・って違う、そうじゃなくて・・だから・・その・・えっ~と・・」(なんていえば良いんだよ!?) 
    純は混乱した、勘違いを正してこれで晴れて恋人になれるかと思っていたのに、その矢先に出た問題に、このままでは恋人にと言う話も立ち消えになってしまいそうな事態に、半泣きになりそうになりながら必死に考えるも妙案など出る訳も無く。 
   「あっ、あの・・井上さん、その・・もう良いんですよ、わかりましたから・・」 
   (うっ、須賀の奴もう良いって、あ、呆れて嫌いに・・うっ、も、もう自棄だ!)「男っぽくて嫌かも知れないし、あんな勘違いで告白するような女嫌かも知れ無いけど、それでも俺は須賀、お前が好きなんだよお、男としてぇぇ!」 
    厭きれられ嫌われたと思った純は、自分の心を、自分の思いを、京太郎に届けようと思い力いっぱい叫び上げた。 
   「・・な、なんで・・わかったって言ったのに・・態々、しかもそんなに力強く?」 
    別に京太郎は呆れた訳ではない、ただ辛そうにしていた純を見兼ねて止めようとしただけ、それなのに何故かその直後に力強い告白をされてしまい、今度は京太郎が混乱してしまう。 
   「だ、だって、わかったって、俺に呆れて、もう良いって・・そういうことだろう?」 
   「違う・・たぶん京太郎は、純が必死なので・・純がどれほど自分を好きかがわかった、だから・・『わかった、もう良い』って・・でしょう・・京太郎?」 
    純の勘違いを訂正したのは京太郎ではなく智紀であった、なるべく分かり易い様に説明をして、最後に京太郎を見て自分の考えが間違っていないかを確認すると、京太郎は何度か首を立てに振って間違いで無い事を認めた。 
   「えっ、そ、そじゃあ・・今の告白って・・しなくてよかったのか?」 
   「あっ、はい・・すみません井上さん、勘違いさせちゃって・・」 
   「い、いいって、別にただ本当の気持ちを言っただけだし・・ちょ、ちょちょちょっと、おおお、大きめな声で・・べべべ、別にききき、気にすることじゃないぞ・・あははは」 
    笑い飛ばそうとする純であったが、やはり恥ずかしかったのか耳まで真っ赤に染めて、ショックを受けている様子であった、それは京太郎もわかっており、当然見てみぬ振りをするようなことはしない。 
   「すみません、恥ずかしい思いさせちゃって・・・けど、井上さんの告白、すごく嬉しかったです、俺も井上さんが好きですよ・・・女性として」「えっ・・あっ・・」 
    そんな感想を言いながら京太郎は純の顔に手を当てると、そのまま自分の顔を近づけてゆく、言葉に喜びを覚えながら迫り来る京太郎に驚いて固まる純、そして。 
   (き、キス・・お詫び・・いや・・ご褒美か・・まあ・・どっちでもいいか・・・って、えっ・・な、なんだこれ!?) 
    唇が重なる、どうして京太郎がキスをしてくれるのか、少し気になった純であったが、京太郎の暖かさに触れているうちにどうでもよくなり、喜びのうちに目を瞑り身を委ね様とした、その時、突然、予想もしていなかった感覚に目を見開く純。 
   (し、しし、舌・・なんで舌、えっ、これキスだよな、あっ・・そうかこれが衣の言っていた凄いやつか・・た、たしかに・・これは・・すごい・・なぁぁ・・もっとほしい・・) 
    突如進入してきた京太郎の舌に戸惑う純、だがそれが衣の会話に出てきたものだとわかると、特に抵抗もせず直ぐにその快楽に身をゆだねるばかりか、自ら舌を伸ばして更なる快楽を強請ると京太郎もそれに応え舌を絡め取る。 
   (すごっ・・おれの・・ぜんぶなめられて・・あ、あらま・・まっしろにぃ・・・ああ・・) 
    意識まで塗りつぶされそうな快楽に身を焦がす純、永遠に続くと思われた行為も、京太郎の唇が離れ終わりを告げる。 
   「ふぅぅ・・気に入りましたか・・今の?」 
   「はぁぁぁぁ・・はぁぁ、あ・・ああ、凄いな・・・なんか、口だけじゃなくて・・体も・・ううっ・・・はぁぁぁぁぁ」 
    離れて感想を尋ねられた純は、息を整えながら少し惚けた表情で答えると、その快楽を蘇ってきたのか身を震わせ艶かしい息を吐いて立ち上がる。 
   「体が・・熱い・・もう、我慢・・・できない・・・ううっ・・くっ、ああ、もうっ!!」 
    体の火照りを訴えた純は、その熱さを少しでも和らげようと服を脱ごうとするが、先ほどのキスの後遺症か頭がぼうっとして上手くシャツのボタンが外れず、イラついた純はシャツのボタンを引きちぎり脱ぎ捨て、ズボンと下着も早々に脱ぎ捨てた。 
   「おおっ~なんとも男らしい・・」「凄いな・・純は」「・・・・・」 
   「へっ?、あっ、お、俺・・その・・あの・・こ、これは・・その」(や、やっちまった) 
    智紀と衣が感心する声で、一気に現実に引き戻された純は自らの格好とボタンが弾け飛んだシャツを見て、自分がどんな行動を取ったかを理解した。 
   (ただでさえ・・お、男っぽいのに、こ、こんな風な脱ぎ方したら・・・須賀も・・) 
    緊張した面持ちで想い人に視線を送る純、だが京太郎は特に何か言葉を発するわけではなくじっと純を見つめていた。 
   (な、何も言わない・・)「な、なぁ・・須賀・・そ、そんなに驚いたか?」 
   「そ、そうですね・・・結構驚きました」 
   「だよな・・やっぱりあんな服の脱ぎ方する女、嫌・・だよな・・あははは」(お、終わったな・・俺の恋・・) 
    一応笑いはしたものの、純は明らかにショックを受けており力なく肩を落とす、そして次に来るであろう終了の言葉に嫌々ながらも耳を傾け、あきれているであろう京太郎を見る、しかしその目に映るのは。 
   「えっ~と、井上さん誤解していませんか・・俺が驚いたのは、井上さんの裸が・・その・・予想以上に素敵だなって」 
   「・・・へっ?」 
    戸惑い、少し恥ずかしそうにしながら、先ほど黙り込んでいた理由を話す京太郎、だが突然の事態に何が何やら理解できない純は間の抜けた声を上げる。 
   「あっ、予想って言っても前から裸を想像していた訳じゃありませんよ、井上さんって背が高くて胸もあるし脂肪もついてないみたいだから、前からモデルみたいだなって思っていて、改めて見て・・綺麗だなって思って」 
   「モデルみたいで・・綺麗・・って、ええっ!?」 
    純が誤解しないように分かりやすく丁寧に説明をする京太郎、それを聞いた純は混乱する、理解できなかったからではない理解したから故の混乱だった。 
   (モデルは、何回かファンから言われたことはあるけど、まあクラスの男子から羨ましいとか言われたことはあるけど、須賀に言われるとなんか違うな、いや、それよりも須賀の奴き、綺麗って言ったよな?・・聞き間違いか?) 
    しっかり聞いたはずなのに、嬉しすぎる言葉だからか、我が耳を疑ってします純。 
   (も、もう一回・・聞いても、大丈夫だよな・・間違っていたとか、あきれられたりしない・・よな)「す、須賀・・い、今俺の事綺麗って・・言ったよな?」 
    もしも、これが間違いならばこのまま聞かないほうが幸せなのだろうと思いながらも、もう一度京太郎の、愛する人の口からその言葉が聴きたくて純は訪ねると、京太郎はにっこりと笑みを浮かべて答えた。 
   「はい、井上さんは凄く綺麗ですよ」 
   「あっ・・ふわぁぁ・・」(き、聞き違いじゃない・・間違いじゃない、め、滅茶苦茶嬉しい・・) 
    聞き間違いで無い事を認識した純、その言葉を噛み締めて幸せな気分に浸る、しかし幸せすぎる為か純の思考が麻痺していた、だから。 
   「それじゃあ、俺と情交を交わしたいと思うか!?・・・あっ」(お、俺はな、何を口走っているんだ・・折角女としてみてくれたのに、こんな言い方したら・・ううっ・・) 
    浮かれてつい口を滑らせてしまった純は、慌てて口を塞ぐも既に手遅れ、吐き出した言葉を飲み込むことは許されず、今日何度目かの自己嫌悪に陥り京太郎から顔を背ける純。 
   「したいですよ・・」「えっ?・・んっ・・・」 
    言葉に反応した純が京太郎の方を向くと行き成り唇を奪われた、突然の事態に純が混乱し硬直していると少しして唇が解放をされ、京太郎が真剣な眼差しで訴えてくる。 
   「井上さんの気持ち・・伝わってきました、そこまで俺を思ってくれて嬉しいです、だから俺は井上さんにもっと触れたい、もっと井上さんの色々なことが知りたいです、だから・・俺は井上さんと情交を交わしたいです・・」 
   「お、俺だって・・須賀をもっと知りたいし、俺を知って欲しい、だ・・だから、し、してくれ!」 
    有りっ丈の想いを言葉に乗せて、純は京太郎に応えた。 
   「じゃあ、しましょうか・・っと言いたいところなんですけど、えっ~と・・先に井上さんとしても良いか衣?」 
   (そ、そうか、さっき衣とするって・・うっ、でも、今日できるのって回数的に考えてもこれが最後だろうし・・駄目だったら・・仕方ないよな、直ぐ言わなかった俺の責任だし・・) 
    一応先に情交をすると約束をした手前、許可を取ろうと衣に視線を向ける京太郎、純も譲ってくれないなら仕方ないと思いつつ衣に視線を送る、しかし。 
   「うん、純が先でかまわないぞ」 
   「えっ、い、良いのか、その・・譲ってもらって言うのもなんだが、衣は須賀の一番の恋人だろう、それなのに・・・」 
    あまりにあっさりと了承されたので、純の方が驚き思わず聞き返す。 
   「うむ、純の告白、心の叫びは、見ていた衣にもしっかりと伝わった、だから今は純に譲ろう、ただしこれは純が初めてだから特別な事だ、今後はこのようなことがあっても譲るつもりはない・・それを努々忘れるな」 
   「わかった、今は衣の行為に甘えさせてもらうぜ、ありがとうな」 
    純を見て改めて順番を譲ることを了承する衣、しかし最後に釘を指しながらにやりと笑う、純も衣の思いを理解してただ今はその言葉に甘え礼を言うのだった。 
   「うん、そう言う訳だ京太郎、純から先に頼むぞ、でも・・純が終わったらちゃんと衣の相手をしてくれないと、衣は拗ねるぞ」 
   「ああ、わかった・・ちゃんと相手させてもらうよ」 
    少し拗ねる衣だったが、京太郎の言葉を聴くと直ぐに機嫌を直して笑顔を見せた。 
   (あれ・・須賀って、これで最後だよな、衣の相手って・・) 
   「それじゃあ・・しましょうか、えっ~と、まずはベッドに行きますか?」 
   「えっ・・あっ、その・・」(だ、駄目だ、今は須賀との行為に集中しろ) 
    衣の言った事が気になり京太郎に呼びかけられたのに反応が遅れてしまった純は、一番重要な事以外の考えを振り払おうと首を左右に振るうのだが、今その行為は別の意味を持っているなどとは思ってもいなかった。 
   「えっ、立ったままするんですか?」 
   「へっ?、あっ・・いや、その・・お、おかしいか?」(ち、違うだろう、ここはベッドに・・って、け、けど・・今更だよな) 
    純が首を振った理由をベッドが嫌だと思った京太郎、念の為にこのまま始めても良いのか確かめるのだが、純もほぼ反射的に返事をしてしまう、自分でも驚くほどの。 
   「いえ、そんな事ありあませんよ、初めてだからベッドの方が楽かなって思って・・井上さんがしたいなら、立ったままで」 
   (い、言えない・・こんな優しくしてくれる奴に、で、できるなら良いよな・・)「ああ、立ったままで頼む、そ、それで・・その、い、いれるんだよな!?」 
    なるべく望みを叶えようとする京太郎の優しさが裏目に出て、何と無く言い出せなくなってしまった純はそのまま突き進もうとするが。 
   「えっ、いや・・その、まずは解さないと・・辛いですよ」 
   「えっ、ほ、解す・・だって、その衣や智紀は・・・」 
    不思議そうに首を傾げる純、それもそのはず純もある程度の知識があるとは言え、これだけの行為を目の当たりにしたのは今日が初めてであった、だから知識も衣と智紀の時のものだけ、なんとなくそれを理解した京太郎も説明を始める。 
   「えっ~とですね、衣はするの・・慣れているのと、今日はキスでよく感じてくれたら解さなくても良かったんであって、智紀は自分で解してましたんで・・その、井上さんも・・」 
   「い、いや、し、してないぞ・・俺は見ていて感じていただけで・・あっ」 
    説明をして最後に遠慮がちに問う京太郎に、純は自慰行為をしていないことを証明しようとするとも相変わらず余計なことまで言ってしまうのだった。 
   「すみません、恥ずかしい思いをさせてしまった・・それじゃあ、まずはほぐしますね・・」 
    京太郎は純を慰めながら、純の後ろに廻ると、左手を純の左乳房に右手はそっとしたに伸ばして純のおま○こに触れた。 
    くちゃ・・くちゃ・・ 
   「ひゃぁぁ!?、こ、これが、ほぐっすぅぅ!・・ひぃぃぃ!?」 
    京太郎の手は壊れ物を扱うかのように、優しく優しく乳房を揉み解し、膣内に少し指を入れて内部を解す。 
   「確かに・・濡れていますね、それに・・胸も握りやすくて凄く良いですね・・」 
    指伝わる湿り気を確かめ、純の胸を揉みながら満足気な笑みを浮かべる京太郎。 
   「ひゃぁぁ!?、須賀は俺の胸も・・好きになってくれるのか?、智紀みたいに大きくないけど・・」 
   「大きさは関係ありませんって、だって好きな人の・・恋人の胸ですから、好きですよ」 
   (好きな人って・・恋人って言いやがった、や、やばい滅茶苦茶嬉しい・・でも、もっと好きって言わせたい、もっと俺を知って・・)「そ、そうか・・」 
    好きな人、恋人、その言葉だけで純は感じたこと無い幸福感に満たされる、だが満たされはずなのに直ぐに餓えてしまう、だから想うもっと愛して欲しいと。 
   「な、なあ須賀、その・・もうそろそろ良いんじゃないか、お、お前を迎える準備・・」 
    逸る気持ちを抑え、恥じらいに耐えながら、何時もとは違う遠まわし口調で京太郎を求める声を上げる純。 
   「そうですね、もう良いとおもいますよ、それに・・・俺も井上さんとしたくて、うずうずしていますから・・」 
    いきり勃ったペニスを押し付けて、自分も我慢の限界である事を告げる京太郎。 
   「そ、そうか、俺も・・もう、だから」(今、井上さんって言ったよな、衣も智紀も名前で呼んでいたのに・・言わないと駄目なのかな、と、年上だから遠慮しているとか?、けどこんな事一々言うと女々しいって・・・って、俺は女だろう・・) 
    京太郎と結ばれる、それで万々歳の筈の純、しかし自分がまだ苗字で呼ばれている事が気になってしまう、そんな自分の女々しさが嫌になると同時に、散々からかわれてきている男っぽさも嫌になった。 
   「井上さん・・痛かったら声に出してくださいね、その方が楽になりますから・・ああ、どうしても無理そうな場合はそう言ってくれれば止めますから、お願いしますね」 
   「あ・・ああ、わかっている・・」(ま、また井上って・・ど、どうする・・言うか、言ったら・・よ、呼んでくれるかな?) 
    一応返事はするものの、最初に苗字で呼ばれたのが気になり、どうすれば名前で呼んでもらえるか考えていた。 
   「えっ~と、すみませんが・・そこの壁に手をついてこっちにお尻を向けてくれますか、直立のままだとし辛いんで」 
   「ああ・・」(じゅ、純って・・呼んでくれたら、幸せだよな・・す、好きな男が呼び捨てで・・それで・・純って・・) 
    京太郎の指示に従い、純は京太郎に背を向けたまま壁に手をついてお尻を突き出す、一応京太郎の言葉は耳に入っているが、頭は既に名を呼ばれることでいっぱいだった。 
   「それじゃあ、いきますよ・・井上さん」
    そんな純の意思など知らない京太郎は、固く勃起したペニスを純のおま○こに宛がい、挿入しようとした、その時。 
   「あっ、ちょっとまて!」「えっ・・っと、何ですか・・」 
    純に声を掛けられ、寸でのところで動きを止めた京太郎は急に止められた事もありかなり驚いているようで、それは後ろに顔を向けた純にも理解できた。 
   (な、何やっているんだよ俺は、い、いくら名前を呼んで欲しいからって・・こ、こんなところで止めたら須賀だって嫌になるんじゃ・・) 
    肉体的にも精神的にも互いに良い状態で始められるはずだった行為を、自らの行動で潰してしまう京太郎に嫌われるんじゃないかと心配する純、しかし。 
   「・・ああ、すみません、初めてで不安ですよね、なるべく優しくはしますから・・安心してください」 
    純の考えとは違い、京太郎は純を不安がらせてしまったと思い謝りながら、純の不安を取り除くための優しい言葉を掛けた。 
   「あっ、う、うん・・頼むわ」(や、やっぱり優しいな須賀って・・) 
    京太郎の優しさが嬉しくなり、つい反射的に返事をしてしまう純。 
   (って、ち、違うだろう・・そうじゃなくて、け、けど今更名前呼んでほしいってだけで止めたとか言ったら怒られるかな、いや怒られるくらいなら良いけど・・もし嫌われたら・・だ、黙っている方が良いよな・・) 
    京太郎に嫌われることを考えると純は頭から血の気が引くのを感じ、止めた本当の理由を話さずに済ませようとするが。 
   「井上さん・・もう少し緊張を解いてからにしますか?」 
   「あっ・・」(別に苗字でも良いだろう、須賀の恋人になれたのは変わらないんだし・・) 
   「どうしました・・井上さん?」 
   (呼んで欲しいな、名前で・・純って・・) 
    黙っていると決めたはずなのに、京太郎に井上と呼ばれるたびにで、自分も名で呼んで欲しいと言う欲望が沸々と純の中に沸き立ち、そして。 
   「悪い須賀、その・・・今止めたのって別に優しくして欲しいとか、そんなことじゃないんだ・・」 
   「えっ、じゃあ・・どうして止めたんですか?」 
   「それはその、お、俺も須賀に・・いや京太郎に、名前で・・純って呼んで欲しいなって、俺も京太郎って呼びたいし・・だから、それが理由で、こんな事で嘘つく女って嫌だよな・・」 
    欲望に背を押され本当の理由を話す純、だがその表情にいつもの男らしさなど無く、ただ嫌われる事を怯えるごく普通の少女の顔であった。 
   「それが・・止めた本当の理由・・うっ・・」 
   (呆れている・・いや怒っているのか・・)「その、こんな事で止めてわる・」 
    溜め息をつきながら手で口を押さえて、声を押し殺そうとする京太郎、それを見て純は京太郎が怒っている早々に謝ろうとする純、しかし次の瞬間聞こえてきた声は意外なものであった。 
   「・・はは、確かに衣や智紀・・他の恋人も名前なのに、井上さんだけは苗字で呼んでいましたね、そうか名前をですか・・ははは」 
   「・・・はぁ、そ、そんなに笑わなくても良いだろう・・お、俺だって・・」 
    堪えきれなく笑い出す京太郎、あまりの事態にあっけに取られ大口を開けた純だったが、直ぐに何故笑われたのか理解して文句を言いたげな表情で京太郎を睨み付けた。 
   「あっ、すみません・・その、別におかして笑ったわけじゃないんですよ、ただその・・不安に怯えながらお願いをする井上さんが、あまりに可愛らしくて・・・つい、はは」 
   「か、かかかか、可愛らしいって・・お、お前な・・そ、それに今、また・・そ、それだけだよ、もう自由にしろ!」(ま、まったく京太郎の奴は・・け、けど、可愛いって) 
    先ほどの純の表情を思い出し再び笑う京太郎、それとまた苗字で呼ばれたこともあり、純の途端に不機嫌そうに顔を背けるも、可愛いと言われ内心それほど不機嫌と言う訳ではない。 
   (井上さん、可愛らしいとは思っていたけど、今のあの表情は反則的だったからな、う~ん、確かに普段男らしさもあるからギャップが強いからかな・・でも、幾等可愛らしくても笑うのは駄目だったな・・) 
    京太郎は心の中で反省しながら、純の耳元にそっと近づいて耳打ちをする。 
   「笑ったりしてすみませんでし、好きな人に名前を呼んで欲しいと思うのはごく普通の事なのに・・ゆるしてくれるかい・・・純」 
    自分の非を認め謝罪をして、最後に相手の名前を囁く京太郎。 
   (呼んだ!、今、俺の事名前で、うう、嬉しい、滅茶苦茶嬉しい、け、けど・・まだ、これは・・は、始まりで、だから・・この勢いで)「ゆ、許して欲しければ・・お、俺を満足させてみろよ・・きょ、京太郎!」 
    呼ばれた瞬間、叫んで転げまわりたくなるほどの喜びの中で、まだ京太郎との情交を済ませていない事を思い出した純は、お尻を突き出して名を呼びながら交換条件の様なモノを突きつける。
   「わかりました、ではしっかり感じてください・・謝罪の気持ちと好きだって気持ちを・・その体で」 
   「お、おう・・い、一気にこい・・」 
    交換条件を聞いた京太郎は、当然嫌な顔一つせずに自分のペニスを純のおま○こに押し当てる、その声とペニスの感触に顔と体を強張らせる純。 
   (う~ん、こんな状態だと・・余計に痛い気が、けど言っても逆効果だろうし・・あっ、そうだ) 
    普通に言っても無理だろう状況に、ある事を考え付いた京太郎は直ぐにそれを実行に移す。 
   「力を抜いてください・・可愛い純ちゃん」 
   「おっ・・へっ、か、かわいいじゅんちゃ・・ぐあああああああああああああ!?」 
    ズブブブッッッッッッッ!! 
    突然の可愛いとちゃん付けに気を取られた純の体から力が抜け、京太郎はそれを見逃さずペニスを一気に純に膣内の一番奥までたたきつけた。 
   「くはぁぁ・・な、なに・・しやがるぅぅ・・それにぃぃ・・いまのくわぁ・・いいって?」 
   「ごめん・・でも、ああでもしないと純の緊張が解けないと思ってさ・・、普通に言ったら余計に緊張させてしまいそうだから・・」 
   「確かにそうだけど・・よぉ・・くっ、つまり今の可愛いは俺を油断させるための・・嘘かよ」 
    理由を聞いて何故可愛いと言われたのか納得する純、だがいくら油断させる為とは言え、お世辞を言われたと思い腹を立てる純、しかし。 
   「注意逸ら逸らそうとして言ったは事実だけど、純が可愛いと思ったのも本当の事だぞ・・・そこは信じて欲しいな」 
   「うっ・・ま、まあ・・信じてやるよ・・一応・・」(か、可愛いって・・本当だったんだ・・嬉しい・・) 
    京太郎の真剣な口調に、可愛いと褒められたのが嘘で無いと理解した純は、口では大して興味なさ気な感じをかもし出すも、心もの中では京太郎の言葉を噛み締め喜びに打ち震えていた。 
   「ありがとう、それとごめんな変なタイミング言って勘違いさせちゃって・・これはお詫びだ・・」 
   「べ、別にそんな・・あぅ・・んん・・・」 
    自分の言葉を信じてくれた礼と、勘違いさせた事を謝りながら純に顔を近づけた京太郎、別にお詫びなどしてもうつもりは無かった純だが、お詫びの品がキスだとわかると素直にそれを受け取る。 
   「・・きょうた・んんっ!?」(な、なんで・・二回も・・って、あっ、これって・・) 
    唇が離されお詫びが終わったと思った純は京太郎の名を呼ぼうとする、だがそれは直後に来た二度目のキスにより遮られる、二度目のキスの意味が分からず疑問に感じる純であったが、ひとつ思いつく事があり二度目のキスも素直に受けいれた。 
   「はぁぁ・・な、なあ、二度目のってもしかして・・智紀の時に言っていた・・」 
   「はい、純の痛みが少しでも楽になる様におまじないです・・少し楽になりましたか?」 
   「うん?・・・ああ、痛みは・・・楽になったぞ、け、けどな・・その・・」 
    京太郎におまじないの効き目を利かれた純は、痛みはましになったと言いながらも、何か言葉を濁す。 
   「痛むなら無理しなくていいんですよ・・」 
   「い、いや、本当に痛み大丈夫なんだ、それは本当だ・・うん、その痛みがましになったら、なか・・って言うか・・そこに京太郎のがあるって・・だから、その・・」 
   まだ痛みがましになっていないと思った京太郎は、純の痛みが引くのを待つつもりである事を告げるが、純はそれを否定して痛みが引いている事を告げる、だがやはりその後に続く言葉は勢いを感じず詰まったものであった。 
   「純さん?」 
    そんな純を不思議そうに見つめる京太郎、そんな視線に気付いた純はなんとか自分の思いを伝えようとするが。 
   「だ、だから・・その、ああああ、もう疼くんだよ体が!、京太郎のおちんちんが膣内にあると思うと!、だ、だからもっと俺に京太郎を感じさせて欲しいんだよ!、文句あるか!?」 
    途中で我慢できなくなったのか、自分の抱えていた気持ちを全て吐き出した純は京太郎を睨み付ける、だがその眼に言葉ほどの強さはなく、取り返しのつかない言葉を発してしまい不安で今にも泣きそうな少女の眼差し。 
   「・・・ふっ、ありませんよ、言ったじゃないですか、感じさせるって・・俺の純を好きだって気持ちを」 
   「京太郎・・お、おう、感じさせてくれよな!」 
    恥かしさの限界に達したのか、返事をした直後に純が京太郎から視線を逸らし正面を向くと、京太郎も笑みを浮かべながら体勢を直して純の後ろに構える。 

最終更新:2012年02月25日 01:02