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琉球新報:防衛研「命令なし」 「集団自決」資料に見解添付

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防衛研「命令なし」 「集団自決」資料に見解添付


 【東京】防衛省の防衛研究所が沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」に関する資料に「隊長命令はなかった」との見解を付けていたことが分かった。毎日新聞が13日付朝刊で報じた。報道によると同研究所図書館資料室は「事実関係の評価は不適切であり、削除したい」と業務の逸脱を認めている。国の機関が資料に一方的な見解を付していたことについて、研究者は「特定の解釈を添付することは大問題だ。政治的意図を感じる」と批判している。

 報道によると見解が付けられたのは「集団自決の渡嘉敷戦(現地参戦者手記)」と「座間味住民の集団自決(同)」の資料。資料には渡嘉敷島の故赤松嘉次隊長と座間味島の梅沢裕隊長が「集団自決を命令した」と書かれている。

 これについて、防衛研究所の見解では「『日本軍側の旧悪を暴く』という風潮の中で事実とは全く異なるものが、あたかも真実であるがごとく書かれたものである」と隊長命令を否定している。

 さらに宮城晴美著『母の遺したもの』等に触れ「赤松大尉、梅沢大尉の自決に関する命令が出されていないことが証明されている」と記している。

 沖縄戦に詳しい林博史関東学院大教授は、琉球新報の取材に対し「歴史的に重要な問題に、特定の解釈を示して添付するなんてとんでもない。資料室の業務として大問題だ。軍命を否定しようとする、極めて政治的な意図を感じる」と厳しく批判している。

 防衛研究所は防衛省の機関で、安全保障や戦史に関する調査研究、自衛官教育などを行う。

 同研究所の図書館資料室(東京都目黒区)は、明治期以来の旧陸・海軍の公文書など約15万冊を保管している。

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