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教科書検定審議会答申に抗議する緊急県民集会アピール

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教科書検定審議会答申に抗議する緊急県民集会アピール



沖縄では、700名の方が集まり大成功で集会を成功させました。
中でも子ども会育成会の玉寄会長は、「まだやるべきことはある、これから力を貸して欲しい」と実行委員会継続についても前向きな発言をされました。
会場から大きな拍手が湧き起こりました。
この集会において、「検定意見の撤回」がなされないかぎり県民は超党派でたたかいつづけるという点を確認できた集会でした。

この成果を全国に広げとりくみをすすめたいと思います。
先日那覇市が2度目の決議を上げたように、これから各市町村でも2度目の決議に向けて動き出すことになると思います。
検定意見の撤回は、私たちの運動の中でやはり譲れない点です。このことこそ、文部科学省に沖縄戦の実相をただしく認識させる唯一の手段であることを確認した集会でした。
会場には、埼玉の教組も参加していました。

参考までにアピール文を添付します。


教科書検定審議会答申に抗議する緊急県民集会アピール


文部科学省ならびに教科用図書検定調査審議会は、12月26日、教科書出版社6社から提出されていた沖縄戦記述に関する訂正申請8点について、審議結果を発表しました。

その内容は、県民大会決議に示された沖縄県民の「沖縄戦の真実を教科書に」という声に応えず、検定意見の撤回をかたくなに拒否し、教科書会社に対し訂正申請の内容を強制的に修正させたもので、ふたたび歴史の真実を歪曲するものです。このように歴史の真実に背を向ける文部科学省・審議会に対し、激しい怒りを感じずにはいられず、絶対に受け入れられないとの思いから、私たちは、本日ここに抗議の意志を示すべく結集しました。

3月以降、新たに重い口を開いて戦争体験者が語った「集団自決(強制集団死)」とは、「日本軍により強制された死」であり、日本軍の強制・命令・誘導等がなければ愛する家族を死に追いやることなどできないということです。しかし文科省・審議会は、その「指針」なるものを発し、教科書会社に対して、「複合的な背景・要因によって住民が集団自決に追い込まれていった」となるよう記述の修正を求め、日本軍の強制によって起きたという事実から目を背けさせています。彼らは、自らの検定意見の誤りを認めようとせず、その誤った認識をむしろ強化する形で教科書会社の「訂正申請」に対し、修正を強要しました。このことにより、私たちが求めてきた「日本軍により強制された死」ではなく、「さまざまな要因によって死を選んだ」と「集団自決」の本質が曖昧にされました。「複合的な背景・要因」として、さまざまな記述を重ねて一見記述が増加していることに、私たちは惑わされません。どれだけ記述を増やしても、「沖縄戦の本質」が正しく読み取れる教科書でなければ意味がありません。このような教科書記述では、あの汚辱に満ちた沖縄戦の実相から生まれた「軍隊は住民を守らない」という教訓は学び取ることができません。このような教科書が一年たりとも子どもたちに手渡されることを到底容認することはできません。

今回の結果が示していることは、やはり「検定意見の撤回」がなされなければ、問題は解決しないということを示しています。文科省が「検定意見」に固執する限り、沖縄戦の真実は教科書に書かれることはないのです。私たちは、本日このことを確認し、9月29日の「県民大会決議」の実現こそが、唯一の解決方法であり、沖縄県民の願いであることをここに表明するものです。

私たちはこのような今回の訂正申請の審議結果に対し、激しい怒りをもって強く抗議します。文科省は誤った検定意見をただちに撤回し、訂正申請の審議をやりなおし、記述の回復を求めた各社の訂正申請をすべて基本的に認めることを重ねて要求します。

2007年12月27日
教科書検定審議会答申に抗議する緊急県民集会 参加者一同
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